アビスゲート〈1〉果て見えぬ淵の畔に (富士見ファンタジア文庫)
2009年6月11日 読書山火事 (1956年)
2009年6月9日 読書 コメント (6)
ジョージ・R.スチュワート著、半端にデータはあるようですが、もちろん絶版。
山火事と戦う人々の姿を描いた小説。映画「赤い空」の原作と聞き手を出しました。話は全然違うとかですが、半世紀以上前の消防事情それも山火事となると、映画を見る前に知っておいていいだろうと。
なにせ山火事です。しかもアメリカですから、だだっぴろいことこの上なしですから、火事に気付いても火元に近づくだけでも大変。消防士(といっても消火器は持たない)を空輸したりするのですが、そもそも山火事というのは火をかけて消すとかではなく、とにかく燃えている周囲をだーーーーーっと斧やシャベルで切り開いて、火事が燃えようにも燃えられない地帯「防火線」をひたすら一定幅で作っていく、もちろんなるべくムダがないように(余裕を持って作ると当然延焼面積は増える)、でも火に追いつかれて防火線を閉じ切れなかったらアウト、しかし地形天候風向きなど計算を狂わせる要素も色々あって…というところで、実に原始的で難しい作業であったようです。山火事というのは、基本的に「消す」ものでなく「燃え尽きてもらう」ものらしい…少なくとも半世紀前は。今はもう少しなんとか技術の進歩があるのだろうかしらん。
山中に点在する監視所の娘、広大な山林をカバーする山林監視局の面々 気象予報を流す気象局員、トラクターの運転手、臨時雇いで消火活動に参加したホームレスさんたち、火にまかれそうになる野生動物や、火事そのものや、とにかくありとあらゆる関係者の視点を転々とした語り口は、あまり身近ではない大規模な山火事と、それとの戦いをパノラマ的に描き出してなかなか面白かった。
あともう少し、訳文がわかりやすければ…。まぁ、50年代の邦訳に元々期待はあまりしていませんでしたが。そして、時々意味不明な訳語があるので、解説とか書いておいてくれたらもっとよかったのに…
「出動係」って、何なのかしら…。
そして、防火線をうまく引き切れたら、「迎え火」というのをつけるらしいんですが、これって何のためにつけるのかしら…。無事引けた防火線の内側から、燃えている火に「向けて」、迎撃のために火を放つらしいんですが、いまいちよくわからん…
手前から燃えた部分は、もう何もかも燃え尽きちゃってそれ以上燃えなくなるからかしら。でもこれもかなり最後まで来たあたりで「そういうことかな?」と思いついたことだったので、困ったことです(しかも間違っている可能性もある)。
まーねー、半世紀以上前の本だしねー、しょせん。珍しいテーマなのでそれなりに一気に読んだのですが、興味ない人には辛いかも。
新訳注釈つきで出し直してといっても無理かしら。
山火事と戦う人々の姿を描いた小説。映画「赤い空」の原作と聞き手を出しました。話は全然違うとかですが、半世紀以上前の消防事情それも山火事となると、映画を見る前に知っておいていいだろうと。
なにせ山火事です。しかもアメリカですから、だだっぴろいことこの上なしですから、火事に気付いても火元に近づくだけでも大変。消防士(といっても消火器は持たない)を空輸したりするのですが、そもそも山火事というのは火をかけて消すとかではなく、とにかく燃えている周囲をだーーーーーっと斧やシャベルで切り開いて、火事が燃えようにも燃えられない地帯「防火線」をひたすら一定幅で作っていく、もちろんなるべくムダがないように(余裕を持って作ると当然延焼面積は増える)、でも火に追いつかれて防火線を閉じ切れなかったらアウト、しかし地形天候風向きなど計算を狂わせる要素も色々あって…というところで、実に原始的で難しい作業であったようです。山火事というのは、基本的に「消す」ものでなく「燃え尽きてもらう」ものらしい…少なくとも半世紀前は。今はもう少しなんとか技術の進歩があるのだろうかしらん。
山中に点在する監視所の娘、広大な山林をカバーする山林監視局の面々 気象予報を流す気象局員、トラクターの運転手、臨時雇いで消火活動に参加したホームレスさんたち、火にまかれそうになる野生動物や、火事そのものや、とにかくありとあらゆる関係者の視点を転々とした語り口は、あまり身近ではない大規模な山火事と、それとの戦いをパノラマ的に描き出してなかなか面白かった。
あともう少し、訳文がわかりやすければ…。まぁ、50年代の邦訳に元々期待はあまりしていませんでしたが。そして、時々意味不明な訳語があるので、解説とか書いておいてくれたらもっとよかったのに…
「出動係」って、何なのかしら…。
そして、防火線をうまく引き切れたら、「迎え火」というのをつけるらしいんですが、これって何のためにつけるのかしら…。無事引けた防火線の内側から、燃えている火に「向けて」、迎撃のために火を放つらしいんですが、いまいちよくわからん…
手前から燃えた部分は、もう何もかも燃え尽きちゃってそれ以上燃えなくなるからかしら。でもこれもかなり最後まで来たあたりで「そういうことかな?」と思いついたことだったので、困ったことです(しかも間違っている可能性もある)。
まーねー、半世紀以上前の本だしねー、しょせん。珍しいテーマなのでそれなりに一気に読んだのですが、興味ない人には辛いかも。
新訳注釈つきで出し直してといっても無理かしら。
トーキョー・プリズン
2009年6月2日 読書
柳広司著。
太平洋戦争終結直後の東京。
人探しのため、東京へやってきた元軍人の“わたし”フェアフィールドは、便宜をはかってやる見返りに…と、スガモ・プリズンに収監された戦犯キジマの失われた記憶を取り戻す手伝いを依頼される。戦時中の記憶は失っているが、しかし素晴らしい推理力を持つキジマとフェアフィールドは、プリズン内で起きた密室殺人事件を、協力して追うことになる。
プリズンの外には、キジマの無実を信じ、訴える兄妹(親友と婚約者)がいる。フェアフィールドは彼らの調査にも協力するようになるのだが…
タイトルだけでも想像がつくだろうけれど、ものすごく暗く重いテーマがひそんでいる物語なのだが、とにかく読んでいる間、いくつもの謎、しかも時間軸をずらして並行した謎を扱う、重層的なミステリ構造が面白くて面白くてページを繰る手がとまらないー!
ある意味、えっそこまで伏線だったのー…と、呆然とするほどのめくるめくエンディングまで、ノンストップです。書きたいけど、何か書くとこれから読む人の邪魔になりそうでなんにも書けないー!
やっぱりうまいな柳さん…ほんっとに、精巧きわまりない作品です。オススメ。
太平洋戦争終結直後の東京。
人探しのため、東京へやってきた元軍人の“わたし”フェアフィールドは、便宜をはかってやる見返りに…と、スガモ・プリズンに収監された戦犯キジマの失われた記憶を取り戻す手伝いを依頼される。戦時中の記憶は失っているが、しかし素晴らしい推理力を持つキジマとフェアフィールドは、プリズン内で起きた密室殺人事件を、協力して追うことになる。
プリズンの外には、キジマの無実を信じ、訴える兄妹(親友と婚約者)がいる。フェアフィールドは彼らの調査にも協力するようになるのだが…
タイトルだけでも想像がつくだろうけれど、ものすごく暗く重いテーマがひそんでいる物語なのだが、とにかく読んでいる間、いくつもの謎、しかも時間軸をずらして並行した謎を扱う、重層的なミステリ構造が面白くて面白くてページを繰る手がとまらないー!
ある意味、えっそこまで伏線だったのー…と、呆然とするほどのめくるめくエンディングまで、ノンストップです。書きたいけど、何か書くとこれから読む人の邪魔になりそうでなんにも書けないー!
やっぱりうまいな柳さん…ほんっとに、精巧きわまりない作品です。オススメ。
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イノセント・ゲリラの祝祭
2009年5月31日 読書
海堂尊著。
なつかしのグッチー先生と、いつになく仕事してる感の強い白鳥。二人を久々に最前面に押し立てた作品。内容のほとんどが会議や会議の根回しだが(現場の医療状況について危機感を持ち小説内に毎回ばんばん盛り込もうという著者なので)、ハッキリ言ってそういうのが一番うまいと思うわ、このヒト。いや、発言や討議がこんなに面白おかしいわけはないはずだが、シニカルな笑いたっぷりに面白く書けてて読まされちゃう。不毛さ漂うお役人の会議をエンタメにできるというのは異能だ。ついつい、夜更かししてしまった(爆)
しかし坂田局長。第一人称が「ワテ」で語尾が「でんがな」な厚労省の役人て、さすがにありえませんから、ソレ。(お笑い系の業種ならまだしも…しかし坂田寛平って、ネーミングからして…うう。)
醒めるんで、このヒトだけは、なんとかしてほし~(T^T)
なつかしのグッチー先生と、いつになく仕事してる感の強い白鳥。二人を久々に最前面に押し立てた作品。内容のほとんどが会議や会議の根回しだが(現場の医療状況について危機感を持ち小説内に毎回ばんばん盛り込もうという著者なので)、ハッキリ言ってそういうのが一番うまいと思うわ、このヒト。いや、発言や討議がこんなに面白おかしいわけはないはずだが、シニカルな笑いたっぷりに面白く書けてて読まされちゃう。不毛さ漂うお役人の会議をエンタメにできるというのは異能だ。ついつい、夜更かししてしまった(爆)
しかし坂田局長。第一人称が「ワテ」で語尾が「でんがな」な厚労省の役人て、さすがにありえませんから、ソレ。(お笑い系の業種ならまだしも…しかし坂田寛平って、ネーミングからして…うう。)
醒めるんで、このヒトだけは、なんとかしてほし~(T^T)
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カラミティナイト-オルタナティブ-2 (GA文庫)
2009年5月28日 読書
高瀬彼方著。
愛する「カラミティナイト」のリライト版2巻目(1巻目の日記はhttp://13374.diarynote.jp/200901230912408544/)。元バージョン1巻目の後半にあたる…
やっぱり忍は男なほうがよかったなー、ランスロット男なほうがいいなーとは思うが、もともとの作品が大好きなのでやっぱり熱中して読めてしまった。なんだか必殺技が増えていたぞ。
でもせっかくGA文庫で新たに出直し始めたのに、続きが出ないと決まったって…なんでかな~。私も自腹で買ったのに(自腹は珍しい)。
元のハルキ版は★5つだが、これはちょっと採点不能…
いつか電子出版で、続きが出たら読みます。電子出版でハルキ版の続きを出してくれるかもしれないらしいってことだから。
愛する「カラミティナイト」のリライト版2巻目(1巻目の日記はhttp://13374.diarynote.jp/200901230912408544/)。元バージョン1巻目の後半にあたる…
やっぱり忍は男なほうがよかったなー、ランスロット男なほうがいいなーとは思うが、もともとの作品が大好きなのでやっぱり熱中して読めてしまった。なんだか必殺技が増えていたぞ。
でもせっかくGA文庫で新たに出直し始めたのに、続きが出ないと決まったって…なんでかな~。私も自腹で買ったのに(自腹は珍しい)。
元のハルキ版は★5つだが、これはちょっと採点不能…
いつか電子出版で、続きが出たら読みます。電子出版でハルキ版の続きを出してくれるかもしれないらしいってことだから。
量産型はダテじゃない! (富士見ファンタジア文庫
2009年5月27日 読書
柳実冬貴著。
タイトルがなかなかいい。と思って、少し気になっていたコレに手を出してみた。
量産型のヒューマノイドロボットが根性で頑張るギャグ?(なんてなげやりな)。
凡人が、たまたまヒトツだけ何かすごい力とか武器とかを得てしまって、エリートに馬鹿にされつつも活躍、というのはラノベによくあるパターンだが、ロボットでそれをやるのはちょっと目先が変わって面白いかなー。新技術よりも根性のほうがポイント高いらしいのは悪くないかも。
前半は、ギャグのキレがちょっと中途半端…だったが、量産型ナンブ君が出てきてから少しはましになった。アインツヴァー一人ではもたないんだな。色々ものたりない点はあるが、デビュー作だし、あと少しだけ続き読んでみるか。
タイトルがなかなかいい。と思って、少し気になっていたコレに手を出してみた。
量産型のヒューマノイドロボットが根性で頑張るギャグ?(なんてなげやりな)。
凡人が、たまたまヒトツだけ何かすごい力とか武器とかを得てしまって、エリートに馬鹿にされつつも活躍、というのはラノベによくあるパターンだが、ロボットでそれをやるのはちょっと目先が変わって面白いかなー。新技術よりも根性のほうがポイント高いらしいのは悪くないかも。
前半は、ギャグのキレがちょっと中途半端…だったが、量産型ナンブ君が出てきてから少しはましになった。アインツヴァー一人ではもたないんだな。色々ものたりない点はあるが、デビュー作だし、あと少しだけ続き読んでみるか。
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裏切りの空 (徳間文庫)
2009年5月22日 読書 コメント (4)
ハーマン・ウォーク著。
字幕なしの洋画「Slattery’s Hurricane」をダビングしていただいたので(Thanks、なにわすずめ様!)、原作もゲットして予習する(笑)
主人公ウィル・スラッタリーは、第二次大戦中、戦果(と勲章)を上官に横取りされて以来、世をすね放埓に生きる敏腕パイロット。が、人生から受けた傷を、ずっと言い訳にしてきた自分に気付いた時、彼は親友の妻への恋を断ち切り、危険なハリケーンの中へ飛びこんでゆく…。
主人公は決して悪人ではないのだが、人格的に未熟さの残る男という設定で、彼の回心のくだりとか、少々ベタな話ではあるのだがテンポがよくて、結構さくさく一気に読まされてしまいました。
ハーマン・ウォークとしちゃあまり長い話じゃないしね。訳者あとがきを読むと、映画のための書き下ろしみたいです。
字幕なしの洋画「Slattery’s Hurricane」をダビングしていただいたので(Thanks、なにわすずめ様!)、原作もゲットして予習する(笑)
主人公ウィル・スラッタリーは、第二次大戦中、戦果(と勲章)を上官に横取りされて以来、世をすね放埓に生きる敏腕パイロット。が、人生から受けた傷を、ずっと言い訳にしてきた自分に気付いた時、彼は親友の妻への恋を断ち切り、危険なハリケーンの中へ飛びこんでゆく…。
主人公は決して悪人ではないのだが、人格的に未熟さの残る男という設定で、彼の回心のくだりとか、少々ベタな話ではあるのだがテンポがよくて、結構さくさく一気に読まされてしまいました。
ハーマン・ウォークとしちゃあまり長い話じゃないしね。訳者あとがきを読むと、映画のための書き下ろしみたいです。
ザナック―ハリウッド最後のタイクーン
2009年5月15日 読書 コメント (10)
レナード・モズレー著。
ここ数日コレを読んでいた。いやー、めちゃめちゃ面白かったです。女性関係とか家族関係とかダメダメな部分もあるけどやっぱり映画に本気でうちこんだ独裁者だったんだね。「ジャズ・シンガー」が完成するまでのくだりなんか読んでて興奮しちゃいました。ウィドマーク様の出番はほとんどなかったが(とにかく浮わついた場所には顔を出さない人だから)、ザナックの葬儀には参列なさったらしいです。
ここ数日コレを読んでいた。いやー、めちゃめちゃ面白かったです。女性関係とか家族関係とかダメダメな部分もあるけどやっぱり映画に本気でうちこんだ独裁者だったんだね。「ジャズ・シンガー」が完成するまでのくだりなんか読んでて興奮しちゃいました。ウィドマーク様の出番はほとんどなかったが(とにかく浮わついた場所には顔を出さない人だから)、ザナックの葬儀には参列なさったらしいです。
黒衣の女王 (グイン・サーガ126)
2009年5月12日 読書
イシュトの口説きなんぞに負けるなリンダ。
ほんと、ムカつくわーイシュト…
マリウスもさっさと撤退してないで何かすれば、とか思うのだが困った奴だ。マリウス=アル・ディーンと知った時のイシュトの顔が見たいのだがなあ。結構呆けるんじゃないかと楽しみなのに。
ほんと、ムカつくわーイシュト…
マリウスもさっさと撤退してないで何かすれば、とか思うのだが困った奴だ。マリウス=アル・ディーンと知った時のイシュトの顔が見たいのだがなあ。結構呆けるんじゃないかと楽しみなのに。
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死者の短剣 惑わし (創元推理文庫)
2009年5月11日 読書
ロイス・マクマスター・ビジョルド著。
例によって500ページ近い長尺の、新シリーズ第一巻。世界をおびやかす"悪鬼"と戦う"湖の民"のベテラン警邏隊員ダグは、悪鬼の手下にさらわれかけた"地の民"の家出娘フォーンを救う。それは、かけはなれた生活習慣や価値観を持つ二つの種族の、しかも親子ほど年の離れた二人の男女の、恋の始まりだった。
…えっとー…
いや、面白かったんです。一気に読みました。悪鬼やその手下や彼らと戦う"湖の民"のフシギな力や秘密など、前半は特にワクドキで。中年ヒーローって好きですし。しかし、後半300ページがひたすら、ダグとフォーンが周囲の理解を(一部は実力行使で)勝ち取り、それぞれの慣習を尊重しつつ無事結婚式を挙げきるまで、そして、挙げ終わったとたんに話が終わってしまったのにはたまげました。
いいんかいソレで!
もともとビジョルドの小説(SFもしくはファンタジー)は、ロマンス小説色を盛り込んでも描写が濃くてキャラが濃くて面白かったりするのですが、ここまで純ロマンス小説とは思わなかったなー…(^^;)
とりあえず二巻目を待つしかないのかな。
ただ、いきなりヒーローヒロイン交代で次は別カップルとかいっちゃったら怒るぞ。ハーレクインとまでは言わないが、これではヴィレッジブックスだよ。創元推理文庫じゃなく。うっうっうっ。
昼間、実家近辺の銀行四行はしごして、へとへとになってたのですが、つい最後まで読んでしまったのが悔しい…夕方からでも、少しでいいから昼寝すれぱよかったなぁ。眠いよ~
例によって500ページ近い長尺の、新シリーズ第一巻。世界をおびやかす"悪鬼"と戦う"湖の民"のベテラン警邏隊員ダグは、悪鬼の手下にさらわれかけた"地の民"の家出娘フォーンを救う。それは、かけはなれた生活習慣や価値観を持つ二つの種族の、しかも親子ほど年の離れた二人の男女の、恋の始まりだった。
…えっとー…
いや、面白かったんです。一気に読みました。悪鬼やその手下や彼らと戦う"湖の民"のフシギな力や秘密など、前半は特にワクドキで。中年ヒーローって好きですし。しかし、後半300ページがひたすら、ダグとフォーンが周囲の理解を(一部は実力行使で)勝ち取り、それぞれの慣習を尊重しつつ無事結婚式を挙げきるまで、そして、挙げ終わったとたんに話が終わってしまったのにはたまげました。
いいんかいソレで!
もともとビジョルドの小説(SFもしくはファンタジー)は、ロマンス小説色を盛り込んでも描写が濃くてキャラが濃くて面白かったりするのですが、ここまで純ロマンス小説とは思わなかったなー…(^^;)
とりあえず二巻目を待つしかないのかな。
ただ、いきなりヒーローヒロイン交代で次は別カップルとかいっちゃったら怒るぞ。ハーレクインとまでは言わないが、これではヴィレッジブックスだよ。創元推理文庫じゃなく。うっうっうっ。
昼間、実家近辺の銀行四行はしごして、へとへとになってたのですが、つい最後まで読んでしまったのが悔しい…夕方からでも、少しでいいから昼寝すれぱよかったなぁ。眠いよ~
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うむう、ひさびさに一気読みさせられてしまいましたよ。
ブリアナ、調子こきすぎてるんじゃないのかって思ってたらエライ目にあってるし。
ロジャーも、図書館資料を切り取ったバチが当たって(爆)、実にエライ目にあってるし。
誤解が誤解と悲劇を生んで、スリリングに突っ走る三巻目!いやー、まいりました。
ブリアナ、調子こきすぎてるんじゃないのかって思ってたらエライ目にあってるし。
ロジャーも、図書館資料を切り取ったバチが当たって(爆)、実にエライ目にあってるし。
誤解が誤解と悲劇を生んで、スリリングに突っ走る三巻目!いやー、まいりました。
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森見登美彦著。
義理とゆーか何とゆーかで、読んでおかねばならなくなったのだが、うーん。
細部は面白いといえる部分もあるのだが、終盤はハラハラさせるのだが、…微妙。
「太陽の塔」もイマイチだったもんな自分には…
可愛い女の子が一方的に周囲を振り回すのって、どことなく落ち着かないんだ。
特に弁天様、見ていてウザくて疲れるんですが…。教授の方が絶対可愛い。
第二部の構想もあるらしいけど読まないかも。
評判の高い、売れっ子著者なのはわかってるけど、世評がどんなでも性にあわないってこともあるのは、もう仕方がない。
「偽叡山電車」だけは楽しかったが。やれやれ。
義理とゆーか何とゆーかで、読んでおかねばならなくなったのだが、うーん。
細部は面白いといえる部分もあるのだが、終盤はハラハラさせるのだが、…微妙。
「太陽の塔」もイマイチだったもんな自分には…
可愛い女の子が一方的に周囲を振り回すのって、どことなく落ち着かないんだ。
特に弁天様、見ていてウザくて疲れるんですが…。教授の方が絶対可愛い。
第二部の構想もあるらしいけど読まないかも。
評判の高い、売れっ子著者なのはわかってるけど、世評がどんなでも性にあわないってこともあるのは、もう仕方がない。
「偽叡山電車」だけは楽しかったが。やれやれ。
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これはゾンビですか?1 はい、魔装少女です (富士見ファンタジア文庫)
2009年5月4日 読書
木村心一著。
期待はずれでした。ラノベ世界の“ラブコメ”は私の性に合わないと再認識。バトルもギャグも異世界も人外もあるけど、同居ハーレム型ラブコメのほうがメインで、世界観はあとまわしだから…。
そして主人公(♂)が女装してもかわいくならないというのが致命的(逝)。
表紙のコはヒロインの一人です。
期待はずれでした。ラノベ世界の“ラブコメ”は私の性に合わないと再認識。バトルもギャグも異世界も人外もあるけど、同居ハーレム型ラブコメのほうがメインで、世界観はあとまわしだから…。
そして主人公(♂)が女装してもかわいくならないというのが致命的(逝)。
表紙のコはヒロインの一人です。
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ダーウィンだの漱石だの毎回フシギな要素を取り入れ個性的な作品をモノしてきた柳広司著。
今度はスパイ物…昭和のスパイ養成学校“D機関”がテーマの連作短編集、このミス2位にとびこんだのがある意味意外なほど、やっぱり個性的な味わいあふれる一作に仕上がっていました。
最高のスパイに必要とされるものは愛国心でも根性でもない。「この難しい任務布をこなせるのは自分だけ!」という自負、そして何ものにもとらわれない個人主義こそが、という“D機関”創設者・結城中佐のクールでスタイリッシュな姿勢がこの物語の魅力。一種コン・ゲームのような知的闘争がさらりと描かれている。そのくせ、全体として読み終わると、ひっそりと昏い時代の翳が差しこんでひとすじなわでゆかない感興をかもしだす。テーマから予想されるかもしれない重厚さではなく、むしろ典雅を感じさせる佳作。
今度はスパイ物…昭和のスパイ養成学校“D機関”がテーマの連作短編集、このミス2位にとびこんだのがある意味意外なほど、やっぱり個性的な味わいあふれる一作に仕上がっていました。
最高のスパイに必要とされるものは愛国心でも根性でもない。「この難しい任務布をこなせるのは自分だけ!」という自負、そして何ものにもとらわれない個人主義こそが、という“D機関”創設者・結城中佐のクールでスタイリッシュな姿勢がこの物語の魅力。一種コン・ゲームのような知的闘争がさらりと描かれている。そのくせ、全体として読み終わると、ひっそりと昏い時代の翳が差しこんでひとすじなわでゆかない感興をかもしだす。テーマから予想されるかもしれない重厚さではなく、むしろ典雅を感じさせる佳作。
されど罪人は竜と踊る 2 ~Ash to Wish~ (ガガガ文庫)
2009年4月29日 読書
浅井ラボ著。
昔スニーカー文庫で出て、話が暗ーくドツボにハマッたまま途切れていたのが、去年あたりから改稿・再構成して最初から再スタート。しかも今度は続きも続いてるてんで読む。癖のある戦闘描写、読みやすくなったとは言わないが、続きがあるかと思うと心強く読める。よかったよかった。
昔スニーカー文庫で出て、話が暗ーくドツボにハマッたまま途切れていたのが、去年あたりから改稿・再構成して最初から再スタート。しかも今度は続きも続いてるてんで読む。癖のある戦闘描写、読みやすくなったとは言わないが、続きがあるかと思うと心強く読める。よかったよかった。
新大陸アメリカ編。
でもブリアナ&ロジャーの次世代ロマンスもモタモタと進んでいるのが適当にペースに変化をもたらし、思ったよりは面白く読めてます。三冊一セットなのでまだ序盤状態だけど。
そして、おかたい歴史学者と思いきや、意外な隠し芸のあるロジャー。ハイランダーって何をどうしてもハイランダーなんですか(笑)まあ、キルトって基本的に無条件カッチョいいですけどね。
でもブリアナ&ロジャーの次世代ロマンスもモタモタと進んでいるのが適当にペースに変化をもたらし、思ったよりは面白く読めてます。三冊一セットなのでまだ序盤状態だけど。
そして、おかたい歴史学者と思いきや、意外な隠し芸のあるロジャー。ハイランダーって何をどうしてもハイランダーなんですか(笑)まあ、キルトって基本的に無条件カッチョいいですけどね。
和田竜著。
ひさびさに、実家への往復時間を使って読み切った一冊。
キャラクターが今風ですが面白いのは確か。
のぼう様とは(でく)のぼう様、の略。百姓たちから正面きって「のぼう様」と呼ばれる脱力系総大将を支え、太閤(厳密には石田三成)率いる大軍の猛攻に耐え抜いた、おかしくも格好良い忍城の面々。攻める三成の困ったちゃんぶりもフォローする大谷好継もまた結構魅力的。今は書く元気がないけれど、そのうち「今月の一冊」にあげるかも。
ひさびさに、実家への往復時間を使って読み切った一冊。
キャラクターが今風ですが面白いのは確か。
のぼう様とは(でく)のぼう様、の略。百姓たちから正面きって「のぼう様」と呼ばれる脱力系総大将を支え、太閤(厳密には石田三成)率いる大軍の猛攻に耐え抜いた、おかしくも格好良い忍城の面々。攻める三成の困ったちゃんぶりもフォローする大谷好継もまた結構魅力的。今は書く元気がないけれど、そのうち「今月の一冊」にあげるかも。