三巻から、VS桐青戦が終わるまで一気に読んでしまった。
…立ち読みで…(オイ)
すげー疲れました。一試合にこんだけ巻数使うとは。いやははは…

心理戦や読みあいの比重が大きいのが個性だけど、やっぱりエースに三橋というネコ目のキョド君を据えたのが最大のインパクトかな。こんな奴いない!と思うが、とにかくかわいーよ三橋。絵柄は、時々誰が誰かわかんなくなるけどサ。
それに、人間ドラマの伏線張ってから他チームとの試合が長引いてほっぽらかされてるのとかも気になるけどサ。
いくらなんでも一回戦負けはあるまいと思いつつも、どうにも止められなくて試合終了まで頑張りました。ああ、続き読みたい…

出版せよ!

2008年12月11日 読書
「ミステリマガジン」2008年12月号の特集は、「出帆せよ!英国帆船小説」。
これは要チェックや!と図書館で借りてきました。

最近はトマス・キッドの続きが…とか、オーブリーの次巻の訳出もあぶないとか色々言われてるけど、「出版せよ!」この一語につきます。特にオーブリー!せっかく10巻まで来てるのに、三度めのザセツは勘弁してください~(涙)

中身は帆船小説な短編(片方は殺人事件ありのもろミステリ)二編に、英国帆船関係旅行記や帆船年表やブックリストなどなど。

ポーツマスもプリマスもちょこっとだが私も行った!行ってるぞ!
ファルマスやノアやランズ・エンドはさすがに行けてないが…
…時間にユトリのあった、大昔のことであるが…
あのユトリ、いまいずこ…

とにかく、英国は、古いモノ古い光景をかなりキッチリ残し続けてくれる素敵な国。また行きたいなあ…はぁぁ…
とうの昔に買ったのに、うっかり読みそびれていたコレを読了。
「恋の季節」のタイトルにふさわしく、いつもの倍増し大量の決裂カップルたちが編み上げる人間関係の迷路を、ジーヴズの頭脳とバーティの騎士道精神が解きほぐす!

「おバカ」という評価を覆す日はなかなか来ないだろうけれど、バーティってほんとにイイ奴だよねー☆

読み終えたとたんに、アマゾンに注文していた「ジーヴスと封建精神」も届きました。でも、手元には、予約者に待たれている図書館で借りた本が他にもあるから後回しかなぁ。自腹で買うと逆に後回しになりがちなのはコレいかに。
二巻目がもうすぐ出るそうです♪
もちろんまだ読んでませんよ私も。ホントは今日は、ジーヴズものをぼちぼち読んだだけ。

せっかく、珍しくも週末連休だったのに、疲れがたまっててさしてナニもできないまま、お休みはあと一日とあいなりました(昼寝の合間にサモナイ2のフリバは繰り返していたくせに)。明日はなんとか親サイトの更新したいが…がむばらねば。

サクリファイス

2008年12月6日 読書
近藤史恵著。

ロードレース。日本ではまだ結構マイナーな自転車レースだが、世界に出れば全く扱いは違う。世界への夢は遠く熱く、日本の選手たちの心を灼く。

主人公は、いいものを持ちつつ勝負に対してちょっと微妙な思いを捨てきれない繊細さを持つ若手選手。ただ、ロードレースとは、エースとアシスト、役割分担が非常に強烈なスポーツであるらしい。アシストの働きなしにはエースの、ひいてはチームの勝利などない。勝ちしか目に入らない選手は逆に、優れたアシストになることもできないのだ。そうした特殊な種目において、ある悲劇的な事件を通じて彼が知る、ロードレーサーの執念とは、覚悟とは、そして誇りとは…

ほろ苦さと爽やかさのないまぜになったラストまで、読み始めたら一気だった。
去年の本。気になっていながら読みそびれたままでいたのだったが…早く読めばよかったよ(爆)
なんと、近藤サン、スポーツ小説(スポーツ・ミステリ)を書かせてもこんなによいものを書くとはねぇ。南方署強行犯係シリーズは結構好きだけど、それ以外は微妙なところかなあと思ってた人なのだが。いい意味で驚かされました。
わーびっくりした。

夏の課題図書「チームふたり」(吉野真理子著)の、続編が出てたー!
表紙は純クンひとりなのね(六年生になって、純がキャプテンになったらしい)。あいかわらずカワイイ…

まだ読んでないけど、とりあえずツバつけだ!
前作のラストシーン、大会がどうだったかも序盤にちょこっと触れられているようなので、「試合結果を知りたかった」とか思ってるむきには朗報(笑)

前作を取り上げた日記は、http://13374.diarynote.jp/200806212247170000/
エラリー・クイーンのラジオドラマ集。
それも、単行本化されていないものを選んで集めているという丁寧な編集。実際にクイーン(ダネイ&リー)がシナリオにかかわってるという点でもクイーン・ファンには十分に意義ある本ですね。

ミステリとしては軽めだが、ラジオなぶん「一般受けお約束」が強化されているのもそれはそれで楽しい。美人秘書ニッキイ・ポーターの出番が増えてるとかそういうのね。
あと、検死医ドク・プラウティも出てるが、もう少しセリフが欲しいな。このヒトの毒舌好きだったんだけどな。

(追記)
軽めと書いたが読了してみるとそうでもなかった。コミカルな演出もミスディレクションに寄与するものが多く、意外性と鮮やかな謎解きがバッチリ決まる。後半に行くほど気に入りました。

予知夢

2008年11月29日 読書
東野圭吾著、探偵ガリレオシリーズ第二弾。

あいかわらず理系なトリック理系な探偵に、二作目は、タイトル通り一見オカルト的な事件を組み合わせることが増えている。なかなか面白いね。一作目より、エンディングが複雑なものが増えたような。一作目の、予知夢を見て少女の寝室に突入した犯人なんか、ある意味非常に気の毒なものがある。
それにしても、草薙くん、なかなか女縁がうすいねぇ。湯川が応援してくれてもしんどいですか。ひょっとしたら物理学の助教授のくせに(←偏見)アルマーニとか着てお洒落な湯川にカスまされているのかもしれんけど。

★は4に近い3。
高殿円著。

やーっとプリンセスハーツの続きが回ってきました。ヒロインがラチられたところで終わってた前作から、長かったなー…でも、今回のは読み応えがあってよかった。なんだかひっさびさに?いや、ひょっとしたらはじめて?大公ルシード君もいいところを見せてくれたし、スッキリしました(いやもーあまりに気の毒でねぇ、これまでの彼の扱いって。名将勇将と言われながらイロイロあって王宮内では右往左往、知略にすぐれる偽大公妃に尻に敷かれまくりで…)。

ナントカの巻、などと子供だましのようなサブタイトルをつけていながら、しかもこんなお人形さん風絵柄のイラストがついていながら、政略陰謀ガシガシに進んでくこのシリーズ。思ったより先は長そうですが、今回のようなジェットコースターノリが続くなら大歓迎です。…ただ、回収される伏線より新設される伏線のほうが多いのはいったいなんなんだ(苦笑)
登場人物も増えて、しかも偽名だの仮名だのもあって、誰が誰だか混乱してきた…
ロレアンて前に出たっけ?初めてだっけ?困ったものである。
誉田哲也著。

「武士道シックスティーン」の続編ー!
シックスティーンのラストシーンからちょっぴり戻って、はなればなれになった早苗と香織の剣道部生活が交互に描かれる。

前作以上に最初っからスピード全開でむちゃくちゃ面白い。
前作とは逆に、新しい環境、新しい剣道にとまどう早苗。一方、大胆になついてくる後輩に苦い顔をしながら男前度がうなぎのぼりの香織がオモシロカッコイイ!
とりあえず一勝一敗みたいで落ち着いたが、まだまだ二人と別れたくない。
うーんなんとか「エイティーン」まで出してもらえないものか。一応ここでは二人はまだ二年生。三年生での大会とかって。無理かなぁ?
姜尚中著。
話題らしいのでそして家族が間違って二冊買ったので読んでみた。

…プリマーブックスか?

とゆー印象だった。
いや、べつにヘンなことは全く言ってないのだけど。常識的なことを言っているのだけど。それだけにあまり新鮮には思わなかった。
今の世の中は、常識的なことを求めているのだろうか。

漱石は数冊しか読んでいない。もう少し読んだほうがいいか…
「プロテスタンティズムと資本主義の精神」は大学の教養課程で受けた講義(もちろん、姜尚中氏の講義ではない)なのでなつかしかったな-。
まじめだけれど軽い本でした。
東野圭吾著。

ルネサンスの光と闇。
異端審問官に睨まれながらも、真実と愛のために殺人事件を追う天才科学者の秘められたエピソードをつづる歴史ミステリー!

…なんてのも面白そうだなぁ。

もちろん、そんな話じゃないです「探偵ガリレオ」。大ウソです(笑)
そーゆーのもいいかも、と、フと思っただけ(無責任)。

ドラマに映画にとなってきてるので誰もが知ってるはず!探偵ガリレオこと湯川助教授(しかし物理学で湯川って名前大胆だよねー☆)。
シリーズの最初っから、はじめて読んでみました。「容疑者Xの献身」は前に読んでるから初見のキャラではない筈なのだが、あの話じゃ普段の相棒刑事と連れもってなくて「いつもと違う」妙にお行儀の良い番外的湯川だったくさい…と思っていたが、その通りだった。

犯罪とその背景はやっぱり東野圭吾らしく、たいがい暗めで重めで地味めなのだが、「女子供がキライで基本が無愛想なのだが学生時代からの友人草薙刑事をイジる時だけ嬉しそう」な湯川のキャラはなかなか楽しい。腐女子なファンがついてるのも無理はない(?)。
探偵が探偵だから、毎回トリックはバリバリに理系なものなので、私にはとんと見当もつかないが、「ジンマシンが」とか、たまに予想外なタイミングでかましてくれるクスグリも効いてて、楽しく読めました。

私は腐女子ではない(多分)が、湯川ガリレオいい味出してる。シリーズ二作目「予知夢」も予約つけてみよっと。
いろいろと盛りだくさんというか、予想をはるかに超えて中身のつまった13巻であった。
パルスだけでなくミスルやシンドゥラやあっちこっちで。しかしやっぱりラジェンドラ王はイイ味出してるなぁ。ヒルメスがあと一息あか抜けない(笑)のと対照的な天然っぷりである。

こうあれこれと動くのでは(動きが派手すぎて何書いてもネタバレだ)、ますますさっさと続きが出てくれないと困るのだが、それに普通に考えたら物語そのものがもう終盤に来てそうなのだがはて、次は…いったい何年後?(爆)
面白いようなどってことないような。

ハヤカワ書房も富士見ファンタジア文庫も国書刊行会も結構なじみだし、帆掛の創元もホラーはあまり読まないがそれ以外の縁は深いので、みなさんがいがみあっているのが多少ピンとこないです。岩波だけはちょっと縁薄い(笑)
各四コマのタイトルが本の書名にひっかけてるのは楽しいですが。「影が行く」が好き。これもブログ発信のマンガ。
秋林さまオススメの榎田ユウリ著(カタカナ名前はノンBL用とか)。

王命により、真実を見分ける第三の目を持つ「慧眼児」を探しに山奥の村へやってきた美貌の神官。だが困ったことに、慧眼児候補はやんちゃの山猿少年、しかも刺客の襲撃が…東アジア風味ファンタジー。

スムーズに読めましたが、えーと、すみません。
期待しすぎたせいか、「話、それだけ?」と思っちゃったです。シリーズの続きを読んだらガンガン話が広がるのかなー?(^^;)

神官・鶏冠の前髪の赤いのも何か意味があるのかなーと思ったけど別に今のところ何も出てこないし(不思議な力があるとか特殊な出生のしるしとか。気になった!)、美形で無表情で料理と女装がうまいというのは、めちゃBLのお約束キャラなのではないかと思いますが、どんなもんか(笑)先入観かな?
鶏冠と山猿天青の気持ちがだんだん近づいていくのが物語の主体であるところはBLと一緒なのかも。彼ら(+天青の兄貴分)の気持ちの推移の描写はわりと丁寧だけど、彼らがそれぞれナニをしたいのかはあまりお話の中心にはないようで、そっちが描かれていないのが私にはものたりなかったのでした。

念のため、次の巻も予約はつけておいてみよう…
成風堂書店シリーズの大崎梢、新シリーズ。こんどの主人公は出版社の営業さん。

あいかわらずの、人死にも無くほのぼの系のコージィ・ミステリ、舞台が書店なだけで本好きには楽しめる本だ。ただ、何かが微妙に、ところどころ抜けてるような気が…
ベタで構わないから、もう少し伏線をうまく入れとけばいいのになって部分がある。それとも私が見落としてるのかー。まさかな…
主人公が男になったが、あんまり男っぽくないのはまあいいとして。「とある事情」が実にもーたいしたことないのもまあいいとして。

このテの謎解きは強引でも仕方がない。書店風味という強い武器があるのだから、あとひといきの精進を期待します。まぁ、読んでる間は楽しかったからオマケして★4つ!

いっちばん

2008年11月7日 読書
畠中恵の「しゃばけ」シリーズ最新作。

おおー!
若だんなが男らしい!
鋭い推理で岡っ引きの親分を助け、某所で積んだ恩でもって(これはシリーズ旧作参照)親の店を助け、天狗にもモノおじせず立ち向かい、アツい友情で親友栄吉さんを支え、最後の作こそ兄やたちに「商売」を指導される側だけどやはり頑張ってる。
致命的に体が弱いことなど忘れてしまいそうな、堂々の活躍だ。各話それぞれに筋立ても凝っていて、大満足の出来でした。
おお、もう五巻までコミックス出てたんだあ。

長男の買うマガジンに載ってるテニスマンガ。
だんだん実力がアップし、主人公がテニスにのめりこんでゆけば「プロをめざしてみたい」という意識が生まれてくるのは当然の展開だろう。
しかし。
先週号のラストは、急成長中だが実はまだテニス歴一年の男子高校生エーちゃん(主人公)が「自分も、プロになれたら」…とドキドキしながら拳をにぎりしめる光景。
さあ今週号は!と、ページを繰ったらば。

「これからプレゼンをはじめます。お手元の資料を…」

なんと、両親の前で"丸尾栄一郎人生プラン"をブち始めるエーちゃん!

すごいぞ!すごいぞすごすぎる!どこにこんな高校生が!
周到な下調べでもって、ごくフツーのサラリーマン家庭(多分)の両親に「とにかく一年間はテニスに集中させてくれ」との希望を何とか通してしまうのだが(特定大会で優勝できなかったら諦めて大学受験に切り替えるからそれまでは許してくれ、という現実的な攻め方がまた…)、いやー笑った。

サイコーだ!マガジン、ひさびさの大ホームランだったよハハハハハ!

地味といえば地味なのだけどこの作品、主人公のキャラクターがちょっと新鮮で、綺羅星のごとき連載陣(大袈裟)の中でも、実は真っ先に読みたいもののひとつだ。

スポーツマンガの主人公が最初は初心者、というのはよくある。最初から強かったら面白くないし。ただ、たいていの場合、技術と経験の不足を補うのは熱心さかセンスかド根性だよね。
エーちゃんがちょっと違うのは、テニスを始める前の彼は、一見オットリしているくせに、校内でも有名な「カンペキなノート取り」でテスト連戦連勝の「優等生」だったということ。
コツコツ積み重ねる努力を苦にしないのはこのジャンルでは普通の、いや必須ポイントかもしれないが、そこに持ち前の分析力が加わりその努力を後押しする。実力が上の相手にも、「今この状況で何ができるか」「今何をすると成功確率が一番高いか」を必死で考え、テニスも勉強と同様に何冊もノートを作って(試合中にもガリガリ仮説や分析をノートに書き足したりしていて笑える)、なりふりかまわぬ「ノート作り」で自分のテニスを進化させ、強敵にむしゃぶりついてゆく様は可笑しくもすがすがしい。

かくして試合描写は知能戦の様相を呈してくる。
「勉強ができる子」がスポーツ分野で頭も使いつつ頑張るという、非常に珍しいタイプかもしれないスポーツマンガだ。
…こう書くと、イヤミな主人公、と誤解されかねないかもしれないが、ゼンゼン違いますよ。ハングリーさのかけらも感じさせないけど頑張り屋で、トッポくて可愛いんだな。こういうのはホント、初めて見た。ますます先が楽しみです。
この国書刊行会と文芸春秋で邦訳がすすみつつあるウッドハウス。
出版点数が増えるに従いダブリも増えるが、別訳でもういちど読んでも意外なほど無問題に面白いのであった(笑)

これはユークリッジやビンゴやフレディ・ウィジョンやの、雑多な短編集。愛妻とギャンブル衝動のはざまでたゆたうビンゴが特に可笑しいです。
二冊となったケルーベ編も終了。

会話もすぐ心理戦になるし、微妙にもってまわってわかりにくい、素人っぽいところがある語り口だが、このシリーズの場合一種のリアルさにもつながっていると思う。自分が何を緊張し何を焦っているのか本当はどの程度のあぶなさの中にいるのか、人が生きるほんとのリアル日常というのは、こういう答えの出ない不透明な迷宮であるともいえるだろう。

通常、物語の中では(特にライトノベルやエンタメでは)、ソレが分かりやすくメリハリのきいた構造になっていて読めばスカッとさせてくれるわけだが、このシリーズの展開は、必ずしもスカッとしきらない。でも登場人物があれこれ四苦八苦して不安な事態をのりきりながら、最後には人の心のつながりにホッと息をつくという「あたたかさ」がある。小手先な心理戦会話(面白いが)の奥には絆を確かめ合うじゃれあいの嬉しさがあって、読む者をここちよくさせてくれるのは結局そっちの部分。天下国家や宿命どうこうでなく中世的日常な商売がメインという経済風味もだが、こういう要素のブレンドでなりたつラノベは珍しいかな、やはり。

そして、「ちっぽけな、いち旅商人」として生きるロレンスの日々の「一喜一憂」ぶり、そして、ちょっとしたことで結構どーんと自己嫌悪しちゃう根本的な「人の良さ」が可愛い。いや、可愛いってヘンかな、等身大な身近さがいとおしいです。
この表紙どおり、今回のホロはいつもにも増して堂々と、いつにない「大きな組織」との駆け引きに挑むハメになるロレンスを引っ張っていました。さすが賢狼、と、あらためて見直し(笑)

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