1965年、ブレイク・エドワーズ監督作品。
スカパー(イマジカBS)で視聴。

映画ファンになったかならなかったか…な中学生の頃、TV放映の記事を読んで、見たいな~と思って以来、ようやくようやくようやく見るチャンスが巡ってきました!!年度末最後の大仕事(大袈裟)がひとつ終わったのでお祝いのようなもん。自分的には「ついに!」感満載。

まあ、本気で調べりゃVHSでもDVDでも出たことはあった筈なんですけどそこまで本気出してなかったのは…いやね、ブレイク・エドワーズですからね。オシャレなコメディが得意という事になってますが、案外ハズしちゃうことも多い地雷カントクですからね(^^;)
そう、わかってたんです。たぶん結構泥臭いんじゃないかって。キャストも、強力だけど、特別好きなスターが出てるって程でもない。
ただ主題歌“The Sweet-heart Tree”はノスタルジック&ロマンチックで大変結構。エドワーズのオシャレ感って、9割方はほとんどコンビ状態の作曲家ヘンリー・マンシーニによるものなんじゃないかってくらいで。これもラジオでカセットテープに録音したものを繰り返し聞いたもんでした。この曲はイイです。マンシーニにしちゃ素朴な所もイイ♪

20世紀初頭のアメリカ。レスリー(トニー・カーティス)は人気沸騰中のモテモテ冒険家(兼奇術師?)。スピード記録に挑んだり、危険な脱出劇をこなしたりと様々な興業を成功させ、そして今度は自動車会社をスポンサーに頼んでNY~パリ長距離自動車レースに挑もうとしていた。彼にライバル意識をもやす発明家のフェイト教授(ジャック・レモン)も、助手のマックス(ピーター・フォーク)と共に、自作のスーパーカー(妙な機能や武器てんこもり!)でレースに出場し、次々卑怯な手を繰り出してはレスリーを陥れようとする。

一方、NYのセンチネル新聞社には、初の女性記者としての採用を求めるマギー(ナタリー・ウッド)が押しかけていた。マギーは特派員としてレースを取材するため、自分も自動車レースに参加する。彼女の車は早々にポシャるが、抜け目のない彼女は策を弄してレスリー達についてくる。百戦錬磨のレスリーの口説きにも落ちない彼女は、レスリーVS教授の一騎打ち状態となったレースの中で、ジョーカー的存在でもあった…

まず、オープニングのタイトルバックが楽しい。イラストはあくまでお洒落。かなり昔の映画上映のように、時々画面がズレたり燃えたりとユーモアもたっぷり。
本編が始まってからは、さすがに冒頭「ローレル&ハーディに捧ぐ」と出るだけあって(サイレントからトーキーにかけて活躍していたドタバタ喜劇のコンビである、念のため)、失敗ばかりの悪役二人組の描写にちょっとしらじらしいほどのドタバタが続いて、ヌル~い目で「おやおや?」とか呟きつつ付き合うことになるが、そのうちだんだん慣れてきて、時々は笑えるようになってくる(パイ投げなんか今どき笑えないが、体を張ったギャグが綺麗にタイミングよく決まった時や、意外なタイミングで笑いを取りに来た時など)。
なんか「粋」ではなく「力技」で押し切られたような感じだが、ゴージャス感は間違いなくあるので、のんびりノスタルジック気分を楽しみつつ見るには悪くない。NYから西部、アラスカ、ベーリング海経由でヨーロッパへと抜ける道中の、あちこちで大騒ぎが発生し、ナンセンス・コメディを見る位の姿勢で丁度良い。

常に純白の衣装でヒーローぶりをアピールするカーティスは、十八番のC調プレイボーイ役で危なげない。アクションも多々あり、剣戟シーンのサービスまであり。笑うと瞳や白い歯がキラーン、とか、演出の方もふざけまくっている。悪役二人組は基本黒衣で腹黒さをアピール。レモンは二役もやって大奮闘だが、けたたましさにちょっと引く(笑)“ドタバタだけさせておくのも勿体ない”感がにじむし…
意外といい味出しているのがピーター・フォーク。刑事コロンボにはほど遠い時代、寡黙なオバカ助手をひたすら淡々と演じて、レモンと好対照。中盤で発揮される、教授への忠誠の深さには感じ入るし、思わぬ大活躍には拍手したくなった。
カーティスの助手役キーナン・ウィンもいかにも手堅い。

そしてヒロインのナタリー・ウッド!女性の権利や社会参加を求めて戦う闘士でありつつ、女の武器もさりげに利用しちゃう、したたかでチャッカリしたお洒落なヒロイン像が魅力的。本社に記事を送るため、伝書鳩を飛ばす姿なんかなんとも可愛い。20世紀初頭の婦人参政権運動の高まりを物語のアクセントに使って(前半では新聞社の編集長の奥さんもデモってたりする)、強い女の登場するコメディが増え始めた60年代らしいヒロイン像だ。
カーティスといがみ合っても、どうせ最後にくっつくのは目に見えているが、こういうお気楽ラブコメはやっぱりいいねえ、のどかで。ラブシーンの描写にはまだまだ節度を保ってる…ラブシーンはあってもベッドシーンはろくにない時代。その分逆に工夫もあるし(笑)

最後の壮大?なオチまで、のんびりと楽しみました。

2時間半余のちょっと長めのオハナシですが、退屈はしないです。多分(笑)

トレイラーはこちら↓
http://www.youtube.com/watch?v=cuxL4WW97Io

ついでにオープニングのクレジット・タイトルも↓
http://www.youtube.com/watch?v=qO9k60u46xU
ン年ぶりになるのかな。

3月10日(日)までで閉館と決まった、「なにわの海の時空館」へ久々に行ってきた。
トレードセンター駅前で降りて、オズ岸壁で、これも橋下市長に売り飛ばされる帆船「あこがれ」のすぐ横まで行って、最後に未練がましく…しばらくウロウロする。

相変わらず美しいが、航海予定がないためだろう、セイルは取り去られているようで、…痩せちゃったなあ、と思う。
一般公開時に甲板に上がったことはあるが、セイルトレーニングに一度も申込まないでいるうちに大阪市が手放すことになってしまった。
なんかヤバそうだから今年度中、この三月には申し込もうと思っていただけに、年度途中で事業打ち切りといきなり決まったときは、かなり落ち込んだ。
もっともっと早く体験しとけばよかったんだけど、私もイイ年だから、多少体力面の不安があったんだよ…
家族持ちだから1日のみの航海プランでないとちょっと申し込み辛かったし。
(1日コースとか一泊二日コースとか1週間くらい行くのとかいろいろだった…)

しかしそもそも、何のコネも係累もない一般ピーブルが、ふと思い立って個人で申し込めるセイルトレーニングのできるフネって、日本ではほぼこの「あこがれ」だけだったんだ。
どこに売り飛ばされるにしても、きっとそんな形でのセイルトレーニングはやってくれないだろう。
痛恨、てやつは、この年になると何個もたまってくるが、これも、そのひとつ。

…買いたい時が買うべき時。
…トライしてもいいかな~って程度の時が、トライすべき時…

人間ってなかなか懲りないけど、今度こそ学ばないとな…


「なにわの海の時空館」は、かなり昔に、帆船小説好きの仲間たちとつどって見に行った。
(昔といっても2000年にできた施設なので知れているが…)
きゃーきゃー盛り上がって展示を見て回った。ヨットシミュレータが特に楽しかったが、これは数年前に中止になってしまった。これ乗るためにまた行こうかな、と思ったりもしていたのに…

場所が悪くて損をしているが(もより駅から結構歩く)、帆船好きには文句なく楽しめる施設だ。
世の中帆船好きはそう多くないということか。石原慎太郎なら趣味で残してくれたか?

エントランス棟から、地下(海底)トンネルをくぐって館内に入る。トンネルの天窓から大阪湾の魚が泳いでいるのが見えたりする。今日はクラゲも見えて面白かった。
帆船小説好きには最上階の4階『海がつなぐ世界の文化』の展示だけで満足できてしまう。
1983年の大阪帆船まつりがらみの展示もある。この帆船まつりも、自分にとって(多分前回一緒だった仲間たちにとっても)大変なつかしいものである。
大阪を誇らしく感じられるイベントだった。

3階から下は、海×大阪がテーマなので、もう少し地味だ。ただし、復元された菱垣廻船がとーんと鎮座しており、大阪の水運海運の歴史の展示がいろいろある。前来た時より私も、トシのせいか仕事がらみで少し大阪史の知識が増えたからか、今回は3階以下の展示に結構興味をそそられつつ見た。

…これ、海洋博物館というより、かなり、郷土資料館だよ?(少なくとも3階以下は)
水の都と言われた大阪の、水運海運の歴史をていねいに見せようとしてる。ジオラマだの映像だの勿論菱垣廻船だの。体験型のアトラクションというか展示というかは、何だかかなり以前よりも減ってしまっていて、これは閉館直前だからなのか、既にお金のかからない方向にリニューアルしまくっていたからなのか。

それでも地味ななりに、水都大阪の歴史をビジュアルに分かりやすく学べるし、そもそも島国のくせ海に関心の薄い日本人のこと、水運海運という切り口から郷土史を学ぶ施設、というのは少ないと思う(普通の郷土史資料館として大阪歴史博物館、というのは、一応別にある)。まあ、そういう切り口で郷土史を学べるようなある程度大きい市は限られているだろう。
郷土史を知る施設として、収益の多寡だけで切るべきものでもないと感じた。

市長は酷評してるらしいが…
そもそも、大阪市に住もうともしない人だもんね。




かつて楽しく見て回った仲間たちの中には、もうこの世にいない人もいる…
施設内に蛍の光が流れ始めると、ちょっと泣けそうになってきた。


ローテンションにならざるをえない。
どんどん大阪が、何もない、つまらない町になってゆく…
橘公司著。

設定の説明放り出したまま終わった1巻目から…少しは「どんな話か」の説明を入れつつ展開された2巻目。
つまり、どんどんハーレム化していくというわけなんだな?そうなんだな?
スカパーでやってたので、たらたらと他の事をしながら見た。
原作漫画は傑作。

映画になるとイロイロ変わるのは当然だろうし、悪役を作らないといけないからケイオニウスをラスボスにしたんだろうけど、主人公ルシウスのピュアさはもう少し保持してほしかったなあ。前半で、「これに失敗したら自分の立場は…」なんて心の声が入ったのにはガッカリ。ルシウスって風呂と皇帝陛下(とローマの平和)しか考えてないヤツでしょうが…

「のだめ」は奇跡的に、捨て身の「ほとんど日本人日本語で実写ドラマ化」が、原作の味をむしろ保持するプラス効果をあげた珍しい一作だったが、同じノリで作ったんだろうこれは、まあ、そのまんまでは映画にしにくい連作短編だったためとはいえ、同じ大胆さが生かしきれなかった。
アベちゃんの濃さは悪くない、あの長身も、じーちゃんずの中に立たせると外人に見えてよい、と思えたので、もう少しなんとかできたかもしれないのに残念だ。
もちろん、できなかったかもしれない。やっぱりヒロインと悪役とがいないと、なかなか映画一本にはまとめられないんだろう、ナミの脚本家では。
日本とローマを行ったり来たりの前半のテンポは、ヘンテコだが個性的だし原作の味わいを追っかけていたから、なんとかあれで突っ走れると良かったんだろうけど…
(いちいち「数ヵ月後」とか「しばらくして」とか字幕が入るのはバカバカしくてよかった)

ハドリアヌスの市村正親も心配したよりいい感じ。
で、ハドリアヌスがアゴヒゲなのはまあいいのだが(彼はあまり古代ローマ人の標準ではない性格だったようだし)、ルシウスはもっとちゃんとヒゲそらせたほうがよいのになあ。古代ローマ人は、ひげはきれいに剃る文化であったはず。あと、トーガはもっと美しく撮れなかったかなあ。
そして、宍戸開の古代ローマ人は、さすがに無理があると思った。

あの原作をどんな風に映画化したのかな、だけで最後まで見たし、古代ローマの映像化はそれなりには楽しかったが、まあそれだけ。お金はかかっているがTVドラマレベル…
今日も職場を出るのが9時半になった。なんばで、飲み屋じゃなくって10時でもOKな洋食、できればイタメシどこかないかな…
ファミレス(ロイホ)はあるけど…

あぶなかった

2013年3月2日 文楽
あぶなかった
あぶなかった
今日はドでかい買い物もしたし、タップのレッスンも行ったし、あやうく国立文楽劇場4月公演の友の会会員の申込開始日ということを忘れるところであった。11時過ぎてからあわてて申込んだが、そこそこ良い席が取れて、良かった…(^^;)

そのくせ昼間に、子ども文化センターの文楽入門イベントにインターネット申込をしたりしていたのだ。本末転倒だよねえ。子ども文化センター、1000円とは素敵な値段。コレは家族で行くことに。席は選べないけど(会場側で勝手に決めるらしい)、文楽劇場よりは小さいコヤだから、そんなにひどく遠くはならないよねきっと。

http://www.ko-bun.jp/event/detail.php?PID=595&OFS=0

この春は、いろいろと悔しい季節。
帆船あこがれが、そしてなにわの海の時空館が…
(時空館はあとしばらくは開いているらしい。久しぶりに、最後にもう一度行ってみようかな。
あ、あこがれもまだ南港にいてるかな。そうだ来週、オフの日に、南港帆船行脚に出かけてみようか。超出不精の私だけれど…)

文楽は、大阪を去らないでよね…
市長がいくらアホなことをいってもね…
たのんます。
大森望編集。

ツイッターで噂をきいて1冊目から借りてみました、日本SFアンソロジー。
前半はホロリとセンチな話やバカ話で快調。SFとはホラ話だなあ。
しかし、中盤から骨太なスカトロとスプラッタが入ってきてしんどくなったところで、難解な最前線SF群に突入してしまいました(汗)
今をときめく円城塔氏の…ワカラン…
最後の締め、これも噂の伊藤計劃氏の『屍者の帝国』オリジナル短編未完バージョンまでちゃんといくのかしら…(爆)

やわらかSF者な私にも面白かったのは、

シュレジンガーの侵略テーマSF「忘却の侵略」(小林泰三)、古典的ロマンチック「エンゼルフレンチ」(藤田雅矢)、と学会SFミステリ?「七歩跳んだ男」(山本 弘)、オタクの祭典SF「ガラスの地球を救え!」(田中啓文)。

特に大阪在住の自分にとっては南海電鉄が運行する宇宙船がツボでした、田中サン。
確かにこれはちょっと感動するかもね(編者前書き参照)。

「エンゼル…」は、ありがちかもしれないけど(フラグ臭に満ちてはいる)、やっぱりこういうのも入ってほしいです。うん。

SFは幅が広すぎてコワいジャンルだけど、そのうち2も借りてみることにしようっと。
E.W. ホーナング著、ラッフルズのシリーズ第二弾。

前作「二人で泥棒を」の最終話には驚かされた。
いや、まさかそんなふうに終わるとはなあ。
しかし、あくまでも憧憬目線でラッフルズを思い続けるバニー、「冒険」に対して特別な思いを抱く英国人気質は納得です。フツーのオッサンたちがウキウキと泥棒計画に取り組む映画「ラヴェンダー・ヒル、モブ」をしみじみと思い出したのは私だけか。「ラヴェンダー…」の主人公たちは、貴族でないまでも上流紳士なラッフルズに比べると中産階級、中の中か中の下くらいな立ち位置なんだけど、犯罪かどうかというのをすっ飛ばして「冒険」へのワクドキ描写がたまらない魅力でした。これって英国ならではだよねえ。労働者階級についてはもしかしたら違うのかもしれないけれど。

奇跡の生還?を果たしたラッフルズと再会したバニー。
あのハンサムなラッフルズが、苦労のあまり白髪になって見た目ちょっとフケこんでいた(病人のふりをして世間から隠れているし)、というのに愕然。しかも、それでもラッフルズの危ない魅力に振りまわされてるバニー。

そして彼らはソレを、犯罪ではなく「冒険」と呼ぶ…(いや、犯罪なのも分かってるみたいなんですが、それでも呼ぶ)
そんな困った二人に、それでもホノボノする私でありました。
怪盗とか、スーパーヒーローとか呼ぶには、ちと行き当たりばったりなんですけどね(笑)

(追記) Youtubeに、古いラッフルズの映画化がアップされているのに気付きました。

デヴィッド・ニーヴン版(1939)→http://www.youtube.com/watch?v=YsWw7rGWUzk

ロナルド・コールマン版(1930)→http://www.youtube.com/watch?v=-WfmHOcxxX8

ロナルド・コールマンもラッフルズを演っていたんだね!
コールマンも英国紳士の代表格だけど、そして、コールマン版はちょろっとしか見ていないけど、ここはニーヴンに軍配をあげたいなあ♪
クリケット場面の若々しさがなんとも素敵☆

ニーヴン版の方の観賞日記はこちら→http://13374.diarynote.jp/201301252334447443/
るるぶって確か、見る・食べる・遊ぶ でしたよねえ。

今回の北九州旅行はほんと短くて、内容少なかったけど、一応九州らしいものを食べたかなあと、その点では納得でした。

昨晩博多で水炊き食べて、今日は、朝はビジネスホテルの簡単バイキングだけど、昼は吉野ヶ里のあと回った太宰府天満宮で梅が枝餅食べて、その後とんこつラーメン食べて、晩は門司で焼きカレー。

しかし、門司(門司港)かいわい、が意外に面白い風情を漂わせていてびっくりした。
港町だけど激しく山が迫っていて、昭和レトロと明治な洋館をプッシュしていて。
案外北九州は見て回ってなかったからね~。
ちなみに門司へ回ったのは、九州鉄道記念館へ行くためでした…

あと、いきがけ福山だったか、新幹線の中から、エラく本格的な大聖堂が見えて、これも吃驚した。あれはなんだったんだ!!!

博多→佐賀

2013年2月23日 旅行
長男の就職先となった九州へ、ぷち家族旅行で来ています。
博多の地下街ってキレイだな~

明日もあるから早く寝ないと。とかいいつつもう0時(爆)
E.W. ホーナング著。

紳士泥棒ラッフルズと、彼に窮地から救われて相棒となる、学校時代の後輩バニー。
古き良き時代のおっとりした雰囲気漂う冒険譚。
ホームズとほぼ同時代の作品だそうな。ついでに、作者はドイルの妹の夫だとか。

映画「犯人は誰だ」に出てきたマッケンジー警部、本編にもちゃんと出てたのね~
訳者のまえがきに「ボーイズラブ隆盛の現代だから」などという一文が出てきてのけぞったが、バニーが良心のどがめを感じたりハラハラドキドキしたりしつつも、ラッフルズの魅力に振りまわされている描写には、うーん、当たらずとも遠からず…と思った。

イギリスだしねえ…

同じ怪盗紳士でも、女性から見て魅力的、なルパンとは一味違う。男性から見て魅力的なラッフルズなのであった(そりゃ女性にもモテるだろうけど…)。
ぱそが、立ち上がりにくいのはここ半年くらいずっとだったが、今回はマジ症状がひどかった。
思いきって、HD革命というバックアップソフトで秋ごろのまるごとバックアップに戻して見たりしたのだが、それでも起動に(何度も何度も)失敗して、かなり悲観していたところ、なぜか今朝になってキセキ的に立ちあがった。

…なんか、一生電源切りたくないなあ…(^^;)

それに、起動しきれぬままに状況をぱそにチェックさせると機械的エラーの可能性が、とかいってる~(涙)
HDDがもうヨレてきたんだろうか。ぱそはもう5歳になるからオジイチャンだ。ただ、HDDは入れ替えてみてから2年たってないのだが…HDDも安くなってるから、いっそもう一発入れ替えてみるか?

しかしそんなヒマがどこにある…(爆)
なにはともあれ、とりあえずイロイロとバックアップを取り直す私であった。やれやれ。
時々ほかのものに脱線しながら、やっとこ最後まで来ました。
でも全然終わってないし!続巻は4月に出るらしいから急がなくてよかったんだ(爆)

序盤の“happy few”につづき、「ハーディ、キスを…」まで。
帆船小説好きなんですか?コニー・ウィリスさん??帆船小説も?

好きでも全然驚かない。なんか、この作者と、共通で好きな人(物)は多そうな気がする…作品を読んでいると…でも、共通で好きな人(物)の多さと、ウィリス作品への好感度の高さが正比例はしないのが不思議。いや、それなりに読ませますけど、じりじりはらはらドキドキと、一気に読まされるところはあるんですけどね。時々“引っかけ”を仕掛けてドキッとさせるページターナーぶりは上手いんですけど。
もっと大好きになってもよさそうなんだけど、というこの距離感は不思議だわ~(爆)

たまには土日と

2013年2月16日 日常
続けて二日休みたいものだなあ。
今日はお休みなので、タップのレッスンにも行ったけど、明日はまたお仕事かー。
明後日もお仕事だしー。
しあさっては休みだけど。

そしてその次の土日は、久々に続けてのお休みだけど、家族サービス?でちょっと一泊旅行に。なかなか二日連続でだらだらってできなくて残念(^^;)
1987年、ハーバート・ロス監督作品。
今月だけスター・チャンネルがタダで見られる(ン年連続スカパー契約していた特典(笑))。

マイケル・J・フォックスはバック・トゥ・ザ・フューチャー3部作しか見ていない。いや、嫌いなワケじゃなかったですよ。むしろBTTFの彼には好感抱きましたよ。でも若い頃の私は、今以上に若いコに興味薄かったのね(笑)
たまたまスタチャンで一部をチラっと見て、面白いかもと思ったので録画してみました。

ブラントリー(フォックス)はビジネスマンとしての成功を夢見て、カンザスの田舎からNYに出てきた若者。ところが就職先に着いた途端にその会社が乗っ取りで潰れ、仕方なく遠縁のハワード(リチャード・ジョーダン)に頼みこんで彼の経営する大企業に職を得る。ただし最下層のメールボーイとして。だが不屈のブラントリーはメールボーイとして収集した情報を生かし、空き部屋を勝手に占領して重役の一人、のふりをして、会社の中枢に食いこむとともに、一目ぼれした若い女性重役クリスティ(ヘレン・スレイター)の心をつかむべく、一人二役、八面六臂の大活躍を開始する…

物語はかなりとんでもない、ムリムリ設定のラブコメ。そこを主人公のブラントリーが、頑張り屋で頭の回転も速い、人間的魅力のある若者ということで、笑わせながら強引にアメリカンドリーム成功譚へともっていく。社長だって彼の分析力には感心するし。プールで彼が○○に襲われるところで“ジョーズ”のテーマ曲がかかる所は爆笑した。
フォックス、やっぱりほんとに愛嬌があるしコメディセンスあるよね、ちっこいけど。病気でキャリアをストップさせざるを得なかったとはとても残念、惜しすぎる。
ヒロインのスレイターはあんまり美人に感じなかった。目がタヌキ。(←容赦ない…)


話は、結構笑えて適当に甘くて、気楽に見るのに適した佳作(大傑作とまでは言わないが)。
ちょうど数日前に、ジェームズ・キャグニーの映画を見たところだったので、小柄なスター男優どうし、いろいろ引き比べて結構共通点を感じたなあ。
いかつくて顔のデカいコワモテ・キャグニーと、いつまでも高校生みたいに可愛くて甘いマスクのフォックスは、ゼンゼンかけ離れた存在みたいに思われるかもしれないが、そうでもない。

ハリウッドで小柄だと、踏み台を使ってラブシーンってなっちゃうし、少なくともちょっと昔はシャルル・ボワイエとかアラン・ラッドとかは背の低さを隠して、多少時代が下ってもアル・パチーノやポール・ニューマンだって背が低いのを目立たないようにしてた感じだ。
その点フォックス、そしてキャグニーの二人だけはちょっと違う。共通点は背が低いことではなく、背の低さが、逆に彼らをよりエネルギッシュに感じさせてポジティブなチャームポイントと見えて(見せて)しまうところ、ペーソスを感じさせるところではより印象的深くペーソスを感じさせるところ。小柄+愛嬌で、時に少年のような風情を漂わせちゃったりするからね。キャグニーも、コワモテだけど妙に愛嬌があふれているのが大きな魅力なのである。

まあ、背の低さではフォックスのほうがキャグニーより更に低いみたいですけども(163センチだとか)。キャグニーは顔がでかいから余計に背が低く見えるんだよね、多分。

スタチャンは、日本でDVD化されてない作品などまず放映しないので、WOWWOWや、同じスカパー内のイマジカやザ・シネマよりも格下として見下している私。だから、今月タダで視聴しても、来月以降お金払って延長することは万が一にもナイ。それでも、まあせっかく無料なんだから、番組表はキチンとチェックして、拾えるものはちゃんと拾っとこうっと…

「摩天楼…」は、イヤミのない、誰でも楽しめるであろう、ウェルメイドなコメディでした。
★4にするにはちょっとユルいけど、気持ちのいい映画です。
榊一郎著。

5巻目。ひさしぶりに装鎧竜のフレデリカがお役立ち中。

大西洋の翼

2013年2月11日 映画
1942年、マイケル・カーティス監督作品。カラー。日本未公開作。
「ハリウッド航空戦争映画 DVD-BOX 名作シリーズ7作セット」の一枚。
イギリス映画を続けたので、ちょっと目先を変えようとこちらを視聴。
カラーはちょっとにじんだ感じで、映像の状態はイマイチ。まあ古いしね…

allcinemaには「空軍の暴れん坊」という別タイトルもあがっていました。TV放映したことでもあったのかな。まあ、このタイトルのほうが正しいと思いますな。いやー、ムチャな話でした(^^;)
ジェームズ・キャグニー結構好きなのですが、例によって明るくはっちゃけたキャラなのに、実は破滅型だったよ!ちょっと驚いた。

広大なカナダに点在する、辺鄙な土地の入植者たちに、水上飛行機で人や物資を運ぶ、通称“ブッシュ・パイロット”。彼らの中でも、ブライアン(キャグニー)は調子の良さと腕の良さで人の仕事まで盗っちゃう問題児だったが、大怪我をした際、真面目な青年パイロット・ジョニー(デニス・モーガン)が霧の中、命懸けの飛行で医者を連れて来てくれたと知り、心を入れ替えてジョニーとその友人たちの仲間になる。彼らは力を合わせて航空会社を設立しようと資金稼ぎに熱を入れるが、派手好き遊び好きの婚約者エミリー(ブレンダ・マーシャル)がジョニーを破滅させるに違いないと考えたブライアンは、二人の結婚を阻止すべく彼女を口説き都会へと誘う。ところが失意のジョニーは、何もかも投げ出し空軍へ入隊してしまった。

ジョニーが消えたしばらく後、ブライアンや他のブッシュ・パイロットたちも空軍へと志願するが、そこで教官となっていたジョニー(当然ブライアンを憎んでいる)に再会する。規律第一の空軍になじめないブライアンは熱意が空回りして手痛い失敗を繰り返すことになるが…

ブライアンがあまりにもイタい男。よかれと思って動く時でも、あまりにムチャなやり方で行動するので巻き込まれた人間が本当にエライことになったりする(ジョニーだって、失恋のせいで会社設立用に貯めた資金を投げ捨てて従軍するんだから、それだったら悪妻に金をムシリとられて会社がぽしゃるのと、どちらが幸せかわからない。一度はハネムーンで幸せが味わえるのだから、後者の方がいいんじゃないか?)。

ただ、さすがに愛嬌だのペーソスだのスターのオーラが光るキャグニーなので、彼がとんでもないことをやらかしていまって愕然としたり、ぐっと心の痛みをこらえての言動を見せたりするたびに、こちらの心も痛む。そりゃないんじゃないか、そりゃバカすぎるんじゃないか、と思いながらもちょっと痛む。ムリムリ設定を減らして部分的に手直ししたら素晴らしく泣けるシーンになるんじゃないかもな、“心に引っ掛かる”展開がいくつかあって、ダメ男のダメ映画とも斬りすてきれないビミョーさが残りましたね。腐ってもキャグニーか。
『誇り高き戦場』なんかも、そういう所があったのですが、この映画、この主人公はもっとダメダメ度が高いかな。でも、“私ならここをこうする”などと妄想力を刺激するオハナシというのは、ある意味“楽しませてくれてる”オハナシでもあるわけで。

一応、最後にいいとこも見せるんですけどね…主人公…。

デニス・モーガンは、歌わないけど意外とキリッとした憂愁の二枚目ぶりを発揮していて予想よりよかった(まあ憂愁はキャグニーのせいなんですが)。この7枚組ボックスのうち一枚は、モーガン主演作なので、そちらを見るモチベーションが少しだけ上がりました。パイロット仲間のアラン・ヘイル、ジョージ・トビアス、レジナルド・ガーディナーあたりも、手堅くワキを固めてます。とくにヘイルはいつもどおりの愛すべきオッサンぶりで泣かせます。

まああと、カナダ空軍の訓練ぶりが結構細かく描かれていて、そのスジの映画(戦争映画)好きにはそれなりに楽しめるところもあるのかもしれません。爆撃のための屋内シミュレーション訓練の場面なんかは珍しいような気がしました。(あくまでも想像デス)


キャグニー好きと戦争映画マニアにしか、薦められないかな…(^^;)
キャグニー好きにとっては★3かも。
川本三郎・逢坂剛著。対談集。

「ノワール」ってだけでは語りきれない、だから「サスペンス」。

このスタンスは割と私好みです。
ノワールだけじゃ、私は物足りない。むしろ冒険映画やミステリ映画のほうが好きかも。
そして、ウィドマーク・ファンとして有名な逢坂氏なので、ちょこちょこウィドマーク様の名前もあがるのもいい感じ。
ぼちぼち、拾い読みっぽい感じで読んでます。

「映画評論家」ではない逢坂剛が入っている分、あまり評論的に深くなりすぎなくて気楽に読めていいです。「たかが映画じゃないか」の山田宏一×和田誠コンビの名対談の深み高みには達していないけど、クラシック映画への熱い思いはあります。
新刊だけに去年一挙にイギリスクラシックサスペンス映画をどかんとワンコインで出したKEEPのDVDの話まで出てきて、やっぱり「サスペンス」となるとイギリス映画も外せないよなっ!、と思いました。
ノワール、というとあまり英国的じゃなくなっちゃうしねえ。多分、ノワールというと閉塞的で救いのない物語で、情感や情念に訴えるところが大きいから。その点イギリス人気質というのは、諦念&情念よりは挑戦&頭脳戦を選ぶのではないかと思う(英国小説や映画のカラーからすると)。私も、そういう話のほうがホントは好き(笑)
時たまだったら、ノワールのどんよりした美学も楽しみますけどね。


ただこの本、…どうも剛爺、いきなりネタバレを口走るのはいかがなものか…(映画の、ではなくて原作小説のほうのネタバレではあるのですが)
p77~78で「幻の女」に関して、おっとー!な発言があったけど、アマゾンのレビューを見ると他にもトリックのネタを割るような発言があるらしい(p193)。

読み進むのが、ちょっとコワイかも(^^;)


注:“剛爺”というのは、私がかってにヘンな仇名をつけたわけではアリマセン。「剛爺コーナー」ってエッセイ集も出してますので剛爺は。あしからず。
スパイ
スパイ
スパイ
1939年、マイケル・パウエル監督作品。モノクロ。
WOWWOWのパウエル&プレスバーガー特集の録画より、第二弾。
プレスバーガーは脚本のみだが、このコンビ結成第一作だそうな。

1917年、ドイツの軍港キール。任務を終えて帰港したUボート艦長ハルト(コンラート・ファイト)は、副官シュースター(マリウス・ゴーリング)らとホッとひと息つく間もなく、新たな任務を授けられて再び出航する。
ハルトはスコットランドのオークニー諸島(ここに英海軍基地スカパ・フローがある)に密かに上陸し、教師に化けて先に潜入していた女スパイ“ティール”(ヴァレリー・ホブスン)と落ちあう。彼らは英軍の裏切り者アシントン大尉(セバスチャン・ショー)の手引きで、英国艦隊に大打撃を与える罠を張るのだが…

たった82分。
しかし、面白い!そして、びっくりした!
よくこんなタイミングで(WW2前夜)、ドイツ軍人にこんなに感情移入できる戦争冒険映画を作るもんだ…。スパイとはいえ、正々堂々の知恵比べといっていいくらいである。スパイ映画というよりむしろ冒険映画ですコレ。
英国ならでは。「鷲は舞い降りた」とか「脱出航路」とかの、人間的に魅力あるカッコいいドイツ軍人をフィーチャーした冒険小説でメジャーになったジャック・ヒギンズ(イギリス作家。アイルランド系だった気もするが…)を思い出す。「鷲…」のシュタイナ大佐(ジョン・スタージェスによる映画化ではマイケル・ケインが演じた)らは、スパイとして扱われるのは嫌だと英国兵の変装の下にドイツ軍服を重ね着してたりしたが、ハルト艦長もまったく同じメンタリティで、敵地に潜入する癖ドイツ海軍の軍服をしっかり持って来てたりする(いや、ハルト艦長の方が先か…)。

序盤にキッチリ、ハルト艦長と部下たちの家族的ですらある絆が描かれているので、ついハルトを応援してしまうし、二転三転する話がどう転ぶか先が読めなくてドキドキ!いや、さすがにイギリス映画中でのドイツ軍人なんだし彼が大勝利とはいくまいとは思うのだが、こんなにも「ちゃんとした海の男」なんだから…と…。
ハイ、最後までハルト艦長はイイ男でした。
ファィトの演技は多少大時代なところもあったけど。でも英国人から見れば「外国人」の役なんだから、それで構わない、あるいは確信犯でやってるのかも…

チラリチラリと、ニヤリとさせるユーモアもちりばめながら、最後まで手に汗握るサスペンスを維持。陰影の効いた映像、スピーディな場面転換で、古めかしいながら大いに楽しめました。
こういうストーリーはあまり細かく書きたくないので、控えておきます。

セバスチャン・ショーは、なんだか池辺良によく似ていました。
マリウス・ゴーリングはえらく若くてチャラくて可愛らしかったです。
ヴァレリー・ホブスンは、えーともっと後の「カインド・ハート」の時の方が美人に見えました。

オススメ。
特に、英国冒険映画とか英国冒険小説好きには…
コニー・ウィリスのタイムトラベルドタバタコメディ、再挑戦。
前回あまりに忙しくなったので(それにこの著者の他の作品に出てきたキャラが出てくるようなので先にそっち読もうとも思ったし)、読み始めたところでいったん手放したこの本。…またムチャクチャ長い話ですしね(笑)

でも今度は、がんがん進めますよ。半分近くまで一気に読みました。第二次大戦中のイギリスへ、研究のためタイムトリップした史学生たち。学童疎開先の田舎で、空襲下のロンドンで、ドイツ軍の追撃を逃れて英仏海峡で、彼らはイロイロと予定外、予想外のピンチに出会いまくって…

防空壕で「happy few」のセリフが出てくるので、おっ♪と、ちょっと楽しくなりました。帆船小説(ボライソー・シリーズ)で何度も使われた言い回し♪
大変カッチョイイ老俳優が…しびれますね~。

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