映画、演劇、奇術など、ようするに芸人テーマ?なミステリ・アンソロジーというのに惹かれて手に取った(というかショウビズ・テーマか)。最初の三話読んだ限りでは、まあまあかな。テーマにちょっとゲタ履かされてる感じかな(笑)

ISBN:4150741638 メアリ・ヒギンズ クラーク(編) 文庫 早川書房 1989/04/30 ¥550

…しかし、今朝はヤな夢を見た。
そこだけはカンベンして〜(泣)、というトコ行きの辞令をもらって机に突っ伏す夢だ。
あうあうあう、「逆夢」でありますよーにー!!!
なんか去年も、春先はこんなこと言ってたなあ…(爆)

オフタイム…

2008年3月17日
オフタイム。昨日の映画感想日記を書いて(笑)、先月相方の買ったPCをいじって、CPRM録画ビデオも見れるようにする(WinDVDにCPRMパックなるモノを追加する作業が必要なのだ)。ネットワーク設定もちゃんとして、こちらのファイルをてきとーに無線LANでバックアップできるようにする(オイ)。まだしてなかったのか?と言われても、なかなか開梱しない相方が非常識なのだ。

インターネット設定だって全部私がしてあげたんだからそのくらい当然。
とはいえ、12.1インチ画面はちっこいなあ…軽いのは認めるが(本体1kg未満)。
DVD見る画面が小さいのはともかく、字が見にくいよ…(逝)

弄っているとビデオDVD作成ソフトも発見(B’sDVD Professional2)。
面白がって先日ダウンロードした“I Love Lucy”パート1〜3を、バックアップがてらDVDに焼いてみることにした。カッコいいメニュー画面も作れるぞ♪

…遊んでいる場合ではないんだがホントは(爆)
1956年作。マイケル・アンダーソン監督。スカパーで視聴。
原作はジュール・ヴェルヌ。誰でも知ってる話だと思ったが、息子たちも相方も読んだことないらしい…。子どもの頃にヴェルヌの「十五少年漂流記」だの「80日間」だの「地底探検」だのを読んでないなんて、人生あまりに勿体無いと思う。読んでおこうよ。子ども版でいいからさぁ。

ということで概略を紹介。

1872年のロンドン。規則正しい生活習慣とホイスト(トランプのゲーム)を愛する英国紳士フィリアス・フォッグ氏は、クラブのメンバーと「80日間で世界一周が可能か否か」で賭けをし、従僕と共に旅に出る。気まぐれな自然や発展途上な交通手段の脆弱さに加えて、フォッグ氏を銀行強盗ではと疑い追ってきた刑事の邪魔まで入って、世界一周の旅は波乱万丈・スリル満点の展開に…

フォッグ氏役にはデヴィッド・ニーヴン。粋な英国紳士を演じて定評のある彼ですが、大作映画の主役はコレが初めて。30年代からちょこちょこ映画に出てはいたけど(「嵐が丘」のエドガー役とか)、真にスターとして認識された(そして彼のイメージが完成された)のはこの映画からではあるまいか。
英国紳士は姿勢がキモ。あくまでも背筋をピンと、ありえない程に美しい立ち姿。ポンポンと埃を払う指の先っちょまで全く隙なくキマっている(そしてそのキマり方に仄かなユーモアが漂う)。…絶滅危惧種です。いや既に絶滅済なのかも(泣)。
ケイリー・グラントがフォッグ役を蹴ったため役が回ってきたそうだけれど、ニーヴンの比較的「色のついてない」感が、筋立て自体が主役のような超大作観光映画には、結果的により相応しかったと言えるのでは。グッジョブですケイリー・グラント(いやグラントも結構好きですけどね。粋だし)。

そして、従僕パスパルトゥ(カンティンフラス)!原作ではフランス青年ですが、そして映画でも「フランスから来た」と言ってはいますが小柄でドジョウヒゲの明らかにメキシカン。馬車の行き交う街に自転車に乗って飄々と出現、服は体に合ってなくてツギだらけだけど、子どものように無邪気な雰囲気が何ともチャーミングです。女の子にはメッポウ弱く、一見頼りなげだがどうしてどうして、軽業師上がりの身軽さで、ご主人様のため体を張って大活躍!
世界中を旅しながらも可能な限り「習慣」に固執し、如何なる土地を通過中でも日々カード三昧、命がけで救出したインドの姫君にまでホイストの話しかしない慎み深きトーヘンボク・フォッグ氏と並べると、この主従の対照の妙は素晴らしい♪
カンティンフラスってメキシコでは有名なコメディアンだったそうで、実際この映画じゃ随分と魅せてくれますが、やはりあまり「色のついてない」新鮮さあふれるキャスティング。(それをいうならインドの姫君を演じるシャーリー・マクレーンも、本来はかなり個性的な女優さんなのに、黒髪に染めて個性を押し殺したところが新鮮だった…(^^;))

さて、ロンドンを出発した主従は、雪崩で南フランスへ抜けるトンネルが使えなくなったと聞き、気球でアルプス越えを敢行する。コレは原作にはないルートだが、空の旅は映画ならではの素晴らしい映像で大正解。むしろ映画の「80日間」というと誰しも気球を思い浮かべるだろう(DVDのジャケットだって気球だ)。原作者だって「気球に乗って五週間」で小説家デビューしたんだしきっと許してくれる筈☆
山頂の雪でシャンペンを冷やして乾杯!…と洒落込む主従は、まーだ余裕綽々です。

とはいえ気球は風まかせ、コースを少し逸れてスペインへ。土地の有力者に船を借りようと酒場へでかけ、本場のフラメンコを楽しむ。なんとパスパルトゥも飛び入りでコミカルな踊りを披露!赤いテーブルクロスを振り回して闘牛士もどきのステップを踏むが(これが実に楽しい♪)、見ていた有力者が「見事なケープさばきだ、明日闘牛に出場したら船を提供しよう」と言い出す。ご主人様がハラハラと見守る中、最初はへっぴり腰で、しかし最後まで闘牛場で頑張り抜くパスパルトゥ株は急上昇です。

フランス・スペインはサービスたっぷり、まだまだ余裕の通過ですが、スエズからインド到着後はヨーロッパ人には謎だらけの世界。うっかり聖なる牛に手出しをして現地人に追い回され、乗り遅れそうになった従者を、走り出す列車から身を乗り出して引き上げるご主人様。主従の絆は強まりつつあるようで(笑)
どこまでも広大でエキゾチックなインドの大地を走り続けるSL。目を輝かせ、列車の窓から飽かず風景に見入り続けるカンティンフラスの表情が素敵です。旅への憧れが盛り上がります(但しご主人様は車内でも他の乗客とカード中…(笑))。
ところがインド横断中、彼らは夫への殉死を強要される若い未亡人アウダ姫(マクレーン)の姿を目撃する。英国で教育を受けた女性だと知り、フォッグ氏は「救出しよう!」と決断。「では作戦を」と道連れになった英人将校がうだうだ言う間に、パスパルトゥは火刑台に忍び込み死体に化けて、見事インド人たちを撹乱する(勝手に行動するのが凄すぎるが、自分が動けばご主人様がすぐフォローしてくれる筈という信頼感、と思えば微笑ましい?)。フォッグ氏と将校の銃の援護の中、救い出されたアウダ姫はフォッグ氏にウットリのご様子で…(従僕にではなく。いかにも19世紀ですねー)。

カルカッタから一行は船で香港へ。追跡してきた刑事(ロバート・ニュートン)の横槍がこのへんから派手になり始めます。香港は英国領、ここで彼らを足止めし、逮捕状を間に合わせたいと考えた刑事は、切符を買いに出たパスパルトゥを酔い潰してしまう。潰れたまま警察に発見され、予定を繰上げ出発した船に放り込まれた従者は一人、無一文のまま日本へ!乗り遅れたフォッグ氏とアウダ姫はしかし、民間船に大枚はたいて強引に日本へ向かわせ、遅れを一日に縮めて横浜到着。富士山がいいねえ。鎌倉の大仏(らしきもの)も見れます。日本人達の服装は割と自然ですが、露店と品書きが中華風なのはご愛嬌か(^^;)
ご主人様の鋭い頭脳は、異国で泣き別れた従者を見事探し当てて、さあ次に向かうのはアメリカ大陸です。ここで“Intermission”。約三時間の映画ですから。

サンフランシスコは選挙の只中とあって、パレードだ演説会だと町中大騒ぎ。
念のため武器も仕入れて大陸横断鉄道に乗り込む三人+刑事ですが、全行程でも最長の路線。行く手を遮る大自然あり事故ありインディアンありと困難は多い。
お約束のインディアン列車襲撃(「友好的」インディアンもいますが)は相当な迫力。車内から銃で応戦するフォッグ氏や白人たち、砦に急を知らせようと列車の屋根を走り、馬を駆り、大アクションを繰り広げるパスパルトゥ!
…そして、列車と乗客は騎兵隊に救われたが、パスパルトゥだけは捕虜になってしまった。が、火刑台で身をよじりながら「ご主人様…」と呻く所へ、野を越え川を越え救助隊が駆けつける。それも、ご主人様を先頭にして!(ご主人様だけ乗馬の姿勢が妙に上品なのが笑えます。それと一瞬音楽に「ウィリアム・テル」が混じるのも♪)

とはいえ、列車は先に出発してしまった。次が来るのは一週間後。いよいよ追い詰められた一行だが、フォッグ氏は鋭い頭脳と不屈の英国魂(と鞄の中の全財産)で、なりふり構わぬ奇策を連発、ひたすらに英国を目指すのだった!

万一知らない人のため結末は伏せますが、アメリカ到着以降、終盤のラストスパートが実に素晴らしい。前半だけでも十分盛り沢山だったのに、アジアを抜けるうち「予定よりやや遅れ気味」ペースになっているので、その焦燥感がドキドキに拍車をかける。のんびりと楽しむつもりが、身を乗り出して見てしまいました。知っていてもね、結末を。

ヴィクター・ヤングの音楽も全編素敵。のびやかで明るいメイン・テーマが有名ですが、パスパルトゥのテーマが飛び跳ねるような可愛らしい旋律でユーモラスに映画を彩り、フォッグ氏を象徴する「ルール・ブリタニア」が「いかにも」な感じで随所を締める。元々英国の愛国歌「ルール…」は、この映画に限らず英国的なキャラクターの背景によく使われる実に堂々とカッコいい曲で、大抵の人は一度は聞いたことがある筈。
(→http://washichi.hp.infoseek.co.jp/midi/britannia.mid)
それでなくても、主人公たちが通過する様々な国のイメージを増すため、キャラクター性の強い有名曲の旋律が各所にギャグ(?)っぽく織り込まれています。アメリカに着けば「ヤンキー・ドゥードゥル」とかね。表現されている各「お国柄」は当然ステロタイプ化されてますが、19世紀の設定だからギャグにこそなれ余り嫌味には感じません(笑)
はっ、私この映画のサントラ盤も持っていたんだった。iPodに入れよう…

ゲストスターは四十何人とか言いますが、まあ十人も分かったら上等では。てか私十人くらいしかわかりませんよ(笑)当時の人なら分かったかもだけど。サー・ジョン・ギルグッド、フェルナンディルにシャルル・ボワイエ、ロナルド・コールマン(ニーヴンは「第二のコールマン」として売り出されたのだったっけ)、ピーター・ローレ。シスコではジョージ・ラフトにシナトラにディートリッヒにレッド・スケルトンにジョン・キャラダイン。バスター・キートンにジョー・E・ブラウン、アンディ・ディヴァイン…
分からなくても最後に、誰がドコに出てたかキッチリ分かる、ソール・バス謹製のお洒落なアニメーション・エンド・タイトルが待っています。楽しくかつ親切設計。
冒頭、物語開始前の「解説(ヴェルヌや科学技術についての)」は要らんけど…。

別に主義主張も何もなくても、こうもとことん楽しく上品な作品は大いに価値があると思う。「見世物」として始まった、映画というメディアのある意味極致かもしれない。
映画館、大画面で見れるとベストなんですけどね。私も昔自主上映の小さなホールで見たきりで(TVよりはマシだけど)、「ちゃんと」見たことは無くて残念。トッドAOなる当時の革新的ワイドスクリーン方式で撮影された作品なのに。

まさに「ご家族でどうぞ」の名作でした。
ストレスと過労の一週間が、ホント癒されましたよ☆

DVD ワーナー・ホーム・ビデオ 2005/09/02 ¥1,980
三巻目だ。やっぱりバカで、素晴らしい♪
ヒデヨシ可愛い〜。
疲れた心身には、バカのほうが癒されるから良いのさ♪

休みだけど朝からヤボ用でたたき起こされた土曜日…なので休息はほどほど(いや、来るのはわかってたんだけどね修理業者)。

ISBN:4757736827 文庫 井上堅一 エンターブレイン 2007/08/30 ¥588
宮仕えはたいへんだよ、という話。

いやウソです(半分だけ。半分はほんと)。
前読んだ話だけど読み返してもやはり面白い。主人公・水野も爽やか君だけど、上様(吉宗)も男前だ〜!(上様は♀、念のため)

自分のほうの宮仕え、明日が見えません。考えないようにしてマンガ読む私(それより机片付けろって)。やれやれ。
人事異動は4月1日。どーなるんでしょうねー。あぅあぅあぅあう…

ISBN:4592143019 コミック よしなが ふみ 白泉社 2005/09/29 ¥600
ここ数年のブギーでは一番良かったかも。
ブギーも活躍するし、メロー・イエローはカワイイ?し、意外な展開やどんでん返しを経て読後感はすっきりしんみり。

…しかし、霧間凪はどーなってるんだ。なんか彼女が血だらけになってる「エピローグ」が他の本にあったのに。それって何の話なのか、ちゃんと書いてくれるのか、心配です。

ISBN:4840241414 文庫 上遠野 浩平 メディアワークス 2008/01/10 ¥599
「アイ・ラブ・ルーシー」。ルシル・ボール主演の人気TV番組。
古過ぎて見てないのですが、ソレにリチャード・ウィドマーク様がゲスト出演した回(1955年)があるのは知っていました。以前YouTubeで探した時は見当たりませんでしたが、今夜なんと、ニコニコ動画にあるのをハケーン!(感涙)

ハリウッド・スター豪邸見物バスツアーに友人とでかけたルーシーが、なりゆきでリチャード・ウィドマーク邸に入り込んでしまう、という設定。画質悪いけどめっちゃ素敵ですウィドマーク様!
ニコ動見れる人はどうぞ♪(要登録なので)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1855124

…どうぞと言われても、見たい人は限られてるでしょうが。

<追記>
さっそく動画サイト用のダウンローダとか保存ツールとかを探し回りインストールしました。急に若い人になったよーな気分です(保存してるネタが違うって…)。
ついでにYouTubeともツールが共用なので新しいツールでそっちも検索かけると、なんと!3/9にアップされたばかりの、これまた50年代の人気クイズ番組“What’s my line?”(回答者たちが目隠しをして登場し、ゲストスターが誰かを当てる趣向)のウィドマーク様ゲスト出演回の動画が!!あああああ、涙が止まりません…

http://jp.youtube.com/watch?v=9mrt5rJLvTw
シリーズ物のお約束。外伝短編集…
というより一作目「少年と少女と白い花」は中篇。長編向きな人なのかなあ。
でも最後の短編はホロ視点というのが初めてで、しかもイイ感じでした。ツンデレの変形なのか?アレは(笑)

ISBN:4840241694 文庫 支倉 凍砂 メディアワークス 2008/02/07 ¥578

ハーヴェイ

2008年3月7日 映画
1950年モノクロ作品。監督はヘンリー・コスタ。
疲労困憊の日々、休みの日にはほっこりしたいという気持ちに、良さそうでは♪と思ってセレクト。
昔和田誠さんがホメていたので、ずーっと気になっていた映画。ちょうど先週、ちょっと安めに中古でゲットしたのでした。

ハーヴェイというのは、主人公エルウッド(ジェームズ・スチュワート)の説明を借りると、身長約1.9mのウサギ(!)。
勿論、エルウッド以外には見えない存在なのだが、相手構わず「親友のハーヴェイ」を紹介しようとするエルウッドの振る舞いに、同居の姉ヴィータ(ジョセフィン・ハル)は困り果てている。屋敷は弟の持ち物だし、弟を心から愛してはいるのだが、我が娘マートル・メイ(ヴィクトリア・ホーム)の縁談にも思いっきり差し障る。
ついにヴィータは弟を精神病院に連れてゆくことにする。

ところが、感情的になるあまりイマイチ脈絡のないヴィータの説明を聞いた医師(チャールズ・ドレイク)は、彼女が最後に「(ストレスのあまり)私にも時々巨大ウサギが見えるような気がする」と口走ったため、「しまった間違えた、患者は弟ではなく姉のほうだ!」と誤解する。なまじエルウッドが大変礼儀正しく、底抜けに好人物然とした中年紳士なのでなおさらだ。
医師との会話の最中、何度も何度もエルウッドは「親友」を紹介しようとしているのだが、「とんでもない間違いをした、彼を何とかなだめなくては」と思い込んで焦っている医師と看護婦は、ちっともソレに気が付かない(笑)
エルウッドの知らぬ間に、ヴィータは見るからに粗暴そうな看護人ウィルソン(ジェス・ホワイト)に担ぎあげられ、強引に病室へ放り込まれる。
防音の効いた密室だ。ああッ、危うしお姉さん!

怖いよね、人の話を聞かない精神病院て…

アレコレあった末、ようやく巨大ウサギの妄想があるのは弟のほうだと病院側が納得し、逃げた患者を追え!と病院長(セシル・ケラウェイ)やウィルソンもエルウッド宅へやって来る。医師や看護婦も街中を走り回る(看護婦さん美人〜☆)。
しかし、エルウッドと語り合ううち、次第に誰もが彼の純真さに魅せられ、ほのぼの多幸症に感染し、しまいには自分でもハーヴェイが見えてしまう者まで出現!
なにせ姉が自分を入院治療させようとしていたと気付いても怒りさえしないんだよ、この男。姉の希望することなら、自分としても何でもかなえてやりたい…と、とことん素直で無欲なのだ。

そもそもハーヴェイって本当にただの妄想なのか?
嫁き遅れのマートル・メイにもどうにかお相手が見つかったようで、最後にはファンタジックでハートウォーミングなハッピー・エンディングへとなだれ込む。

最初っから、いかにも似合いそうな役…ではあるのだが、やっぱりジェームズ・スチュワートが素晴らしい。遺産で貰った立派な屋敷に住んで仕事もせず、日課はバー通いという有閑紳士なのだが、お得意のおっとり好人物像に一層の「いっちゃってる」感をにじませつつ、どこまでも魅力的で上品ですらある。

人間に必要なものって何だろう?人間の、人としてあるべき姿って何だろう、と、じんわりほのぼのと考えさせてくれるコメディだ。
もちろん理想を追いたくても人生はままならぬもの、様々な障害に邪魔されるかもしれないし(ビンボとか)、理想と引き換えに自分がトンデモないところまで「いっちゃう」かもしれない…ってことまで含めてね(笑)

ハイ、大変に、ほっこりさせて頂きました(*^^*)

DVD ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン 2008/01/12 ¥1,500
だいぶSFぽくなってきた。
しかしさすがだハゾス。久々に会うけど、こんなにグインを安心させた男(笑)はここしばらくで初めてだろう。

それより著者の病気が気になるぞー。まあ、このあとがきを書いてからそれなりの日数はたつので、手術は無事にいったのではないかと思う(思いたい!)のだが、どうかグインを完結させるまで長生きして下さいよ〜(汗)
まだまだちーともラストが見えてこないんだもの。最終巻「豹頭王の花嫁」がどうなりそうかは少し見えたけど。

ISBN:4150309159 文庫 栗本 薫 早川書房 2008/02 ¥567
うーん、墜落百メートルはキビしいかなあ…
合掌…

やーっとお休み。
断続的な昼寝と、マンガ一冊とメールやネットサーフだけですぐ1日終わってしまった。いくらでも寝られそうだったし。
24時間なんて短いよ、ふう…。
とはいえ今週は、明後日にも休みを入れているんだ!期待!

ISBN:4063726509 コミック かわぐち かいじ 講談社 2007/12/21 ¥540

図書館革命

2008年3月4日 読書
ついに完結。
革命なんてのはあまり気にしなくていいです。
四部作の中では、最も長編らしい体裁で、もっぱら「メディア良化委員会から作家を守れ!」なアクション・サスペンス(とその戦いと並行してマスコミ巻き込んでの世論に働きかけたり法廷闘争、法廷場面はないですが)。
ある意味シリーズ中もっとも落ち着いた、それでも十分な楽しさやスリルを備えて最終巻に相応しいデキ。やっぱり夜中の二時までかけてつい最後まで読んでしまいましたよ。終盤のスピード感はたまりませんでした。ああ…
そりゃ明日は久々に休みだけれど…(^^;)

大阪のおばちゃんたち大活躍、な場面があるのがちょっと嬉しいような、あ、いや、嬉しいです(笑)

ISBN:4840240221 単行本 有川 浩 メディアワークス 2007/11 ¥1,680
うおおおおおーー。
盛りだくさんだー(感涙)。
ソースケも成長したもんだ。
ようやく“ウィスパード”のネタも割れ始めた。
しかもしかもこんなカタチで次へ続くのか〜。うううう。
とにかくあえて書かないでおきます。これから読む人は乞うご期待。あと一冊なんて、言わないで欲しいくらいです。

ISBN:4829132663 文庫 賀東 招二 富士見書房 2008/02/20 ¥651
昨日1日の休みのみで、また3日連続ハードデイズに突入。ちぇ。
今日はなんでこんなに混んでたんだー。内勤な仕事がおわらなーい。
明日はアサイチでカイギだー。←(C)野原しんのすけ♪
…何時までかなあ…

唯一の救いは来週一週間は長男が部活の合宿に行っちゃってて、作る夕飯が一人ぶん減ることくらいか。とにかくメチャ食うからなあ…
そして、彼が自費購入した「せまるニック・オブ・タイム」も(母の懇願に負けて)置いていってくれたから、明日から読むぞ〜♪
先に「つどうメイク・マイ・デイ」もざっと読み直しておくべ。
結構忘れてそうだし(苦笑)
ようやく読了。
他の本がはさまったり、時間がかかってたからといって面白くないのでは決してない。上下巻で1000ページもあったりすると仕方がないのだ。長い長い辛い時間とサスペンスののち、やっぱりクーンツ、不幸だけど前向きな人々は、ちゃんと報われる…。

「人間は他者を救済するための道具であって、他人にあたえた希望によってのみ、闇の中から光あふれる世界へとひきあげられるのだ」
クーンツのポジティブは、いいなあ。犬好きには特にオススメ。

しかし、邦題はイマイチ。
現代は、「One Door Away From Heaven」。 天国のひとつ手前のドアのところには、何がある?という、小説中に出てくるナゾナゾ。『救い』のナゾナゾなんだけどね。

ISBN:4062759586 文庫 ディーン・クーンツ 講談社 2008/01 ¥1,170

ホルモー六景

2008年2月28日 読書
こんどは短編集!
前作よりむしろキビキビしていい感じだ。短編、向いてるのかも。「二人静」の女の友情はなかなかイイ味!
前作で広げた風呂敷の上でやっている分、楽なのかもしれないが…。
とはいっても、ほとんどホルモーとカンケイないような話も(笑)

ただ、白状しますと。凡ちゃんてどんな芸人か知らない私でした(^^;)

ISBN:4048738143 単行本 万城目 学 角川書店 2007/11 ¥1,365
疲れすぎてる。
でなきゃ、VHSの英語字幕なしビデオが届いたばかりなのに、英国版「ニュールンベルグ裁判」を注文したりしないよな(爆)。まあ後者は英語字幕つきだけど。
今セール中で(62%引)、送料込みでも£8.56、てのに負けた。二千円程度じゃんか…。ちなみにビデオは三千円ちょい。

いつ見るんだ…
そしてどやって聞き取るんだ「Tunnel of Love」。
DVD-Rに焼いたらリプレイしやすいから、少しは何とかなるかな?一応ストーリーは確認してあるし…うー。

…今日は、もう何もせずに早く寝よう…
オヤスミ。

VHS Warner Studios 1993/01/27 ¥2,253
話題のホルモー、ようやく読みました。
ホルモーという「競技」をなかなか具体的に説明してくれないのでもどかしい。でも具体的になってからは一気呵成です。
ヘンな京大生モノというと森見登美彦(「夜は短し歩けよ乙女」「太陽の塔」)も人気ですが、あちらの作りすぎた文体より、この人の文章の方がトボけた調子ながら読みやすい。

一目惚れをしても、ただ嬉しく彼女を見つめるだけで何にもしないし何にも気付かない大ボケの主人公は説得力あってよろし。
100ページもいってからやっと、主人公が安倍で、恋のライバルが芦屋なのに気付いて笑いました。主人公は名前負けだけど。

更に芦屋はホルモーの凄い遣い手となり、「『吉田の呂布』と呼ばれた」というところで爆笑しました。京都で学んだ者としては実にツボです。そして、「それでは彼女は貂蝉…」とか考えてしまってあぅぅ精神的自傷行為をしてしまった、と更に落ち込む主人公というのがまた(笑)。後半には『吉田の諸葛孔明』まで登場し、「吉田」って冠称のびみょーに脱力させる底力を再認識(京大は吉田キャンパス)。

ちなみにホルモーを競うのは、京大青竜会のほか、京都産業大学玄武組、立命館大学白虎隊、龍谷大学フェニックス(それをサブチームに分けた時のネーミングもまた笑えます)。同志社はどうした?と反射的に考えたりもしました。ミッション系だからか?京都の真ん中へんだからか?まあそれ以外にも○○の元カノが同志社だからか、とか、納得いかなくはないけど。

ファンタジースポ根とでもいうのでしょうか(根性は控えめだが)。
いや、スポ根よりダラシナ系オクテ系な恋愛が主かもしれませんが。結構面白かったです。思ったより軽いけど。
「ホルモー六景」も読んでみようかな♪

ISBN:4916199820 単行本 万城目 学 産業編集センター 2006/04 ¥1,260
My Pal Gus (1952年)
“My Pal Gus”。訳すなら『我が友ガス』?本編はモノクロ。
ロバート・パリッシュ監督、日本未公開作(なのでネタバレ全開)。
リチャード・ウィドマークが困ったちゃんな五歳児に手を焼く父子家庭の父を演じる話。なんてレアな。

秘書と弁護士を引き連れ各地を飛び回る敏腕ビジネスマンのデイヴ(ウィドマーク)は飛行場へ向かう途中、自宅方向へ向かう消防車に気付き、すわ火事か!とUターン。実は彼の息子ガス(ジョージ・ウィンスロウ)が浴室に立て込もって風呂水を溢れさせてた為の出動でした。ドアを叩き壊してガスは何とか救出?されるが、これではもう子守の来手がない、と評判の良い保育園を探す事になります。

秘書の選んだ保育園(nursery school)に面接に出向くと、園長のリディア(ジョーン・ドルー)は彼に、「入園したら月に一日は親も園へ来て子供達と遊んで貰う決まりです」と言い渡す。数日後、忙しいのに!と文句たらたら義務を果たしに来た彼は、子供慣れしていない事もあり、粘土を食べさせられたりびしょ濡れになったり、散々な一日の終わりには、もうこんな保育園は止めだ!と叫ぶ一幕も(笑)

殺し屋役でのデビューから5年たったかどうか。
「キンダガートン・コップ」でシュワちゃんを幼稚園で働かせたようなものかな(笑)…いや、「キンダ…」は見てないんですがホントは。

しかし、「親も定期的に来い」という指導には、なかなか鋭いものがある。アメリカでも半世紀前には、保育園に子供を預ける親は今ほど多くはなかったろう。片親家庭や共働きで、仕事に追われるなどで子供と接する時間の短い親に、強引に子供に集中する時間を作らせて「親としての成熟を促す」というのは納得だ。実際、ガスの無茶は父親の気を引きたいからってのが見え見えだもの。
そして、「醜態を演じさせられた」と気分を害してしまったデイヴに対して、リディアは「子供たちをあなたの工場へ見学に行かせたい」と持ちかける。実はデイヴはお菓子の工場を持っているのだ。ガスは勿論、子供たちは大はしゃぎで工場見学を楽しみ、デイヴへ尊敬のまなざしを注ぐ。息子の可愛さは倍増だし、これで落ちない父親はいるまい。仕事人間のデイヴも、ようやく息子のために時間を取ることが当たり前になり始め…。
鮮やかです、園長(笑)

リディアに懐いてすっかりお行儀がよくなったガスに続き、やがてデイヴも才色兼備のリディアにゾッコン夢中に。熱烈さとぎこちなさの入り混じった求愛のシーンは、結構しっとりとイイ感じ☆
ところが、ようやく彼女への思いも通じてみんなハッピー、と思った途端、突然デイヴの元妻ジョイス(オードリー・トッター)が4年ぶりに出現。
そして「あの離婚手続きは無効だった」と主張し、金を要求する(何か手続きに微妙な部分があったらしい)。

事業で失敗して一番大変な時に、赤子のガスを残し、もっと金持ちの男を捜して出て行った欲深な悪女…とあって、デイヴは逆に恨み骨髄、びた一文もやりたくない!とはねつけ、裁判になるが、これがエライことになってしまう(^^;)

示談を蹴ったデイヴに対して、ジョイスは法廷で「デイヴは既婚者なのに息子の保育園の園長と不義密通中」とぶち上げる(実際はまだキス止まりな模様)。リディアまでスキャンダルに巻き込まれると予期していなかったデイヴは愕然。示談の話も聞いておけばよかったと悔やむが、その言葉を聞いて今度はリディアが怒る。「示談の可能性もあったのに、ガスや私のために、大ごとにならないよう示談で収めようなんて全然考えなかったの?お金がそんなに大事?」と。保育園も休校にして姿を消すリディア。そして、意外な判決がデイヴに追いうちをかける。
さっきまで、コメディなんだと思っていたのに…

離婚問題については全面的にデイヴの主張が認められたが(当然不義密通にはならない)、ガスの養育権は母親であるジョイスに、と決まったのだ(母親重視の傾向は昔からあるようだ…)。

悲しみをこらえて、ジョイスのホテルへガスを送ってゆこうとするデイヴ。
が、最後の最後ホテルの前まできて、涙目で「パパといたい」と訴えるガスの言葉に、デイヴは吹っ切れる。「養育権が欲しけりゃお金で手を打つけど、裁判前と違って高くつくわよ!」とせせら笑うジョイスに、デイヴは「OK、何にでもサインする!決まりだ!」と即答し、驚く彼女を尻目に意気揚々とガスのもとへ駆け戻る。
リディアも突然姿を見せて、「判決を聞いたわ、可哀想に!一緒にガスを取り戻しましょう」と声を掛ける。デイヴは笑顔で「もう取り戻したよ!」
三人は手を繋いで去ってゆき、The END。

…え…
かなりビックリしました。全財産失いかねないんですかお父さん。めちゃくちゃサバサバして嬉しそうですけど。

アメリカ的大胆さだなあ。

とはいえ、ようやく築いた息子との絆を失いかけて苦しむリチャード・ウィドマークの演技には泣けましたよ。ほんとに。ううううううう。
今回、珍しくド悪漢でもなければ正義のヒーローでもないわけですが、ちょっと拝金主義?な仕事人間ぷりにはハードな持ち味が生かされるとともに、息子への愛に目覚めた父親像もソフトに情感豊かに演じ分けております。幼児まみれなカワイイお姿や、ロマンチック場面、説得力ある父性愛演技などレアな見所非常に多し♪

何でこういうのを輸入しなくて、冷血漢な作品ばっかとりあげるかなあ日本(泣)

ジョーン・ドルーもびっくりするくらい良かった。「赤い河」とか、西部の勝気な娘役が多いかと思うんですが、とても知的でキビキビした職業婦人(死語)で、しかも、知性派ゆえに自意識と恋心とのせめぎあう風情なんかがまた魅力的。

子役も当時はそれなりに人気の子だったみたい(George‘Foghorn’Winslow)。「紳士は金髪がお好き」とか「モンキー・ビジネス」とかにも出てる模様(私は初めて見ました)。美幼児というほどではなくて普通のコだけど、実に自然な演技ができるのね。
写真は2/23日記(http://diarynote.jp/d/13374/20080223.html)参照。

しかし、マジどのくらい財産奪われるんだろう。見る前はコメディだと思っていたけれど、意外とキビシイ作品でしたね。
キレても無理ないくらい元妻はワルなんですが、それでもまずお金を優先するような判断をしてしまっただけで(決してリディアや息子を傷つける気はなかったのに)、コレほどの金銭的不幸が待っているとは。すごーくデキる男のようなので、ひょっとしたら、再婚後に再びひと財産作ってみせるかもしれないけど…これからは家族優先で、ささやかな幸せでもう十分だよ、なことになるんだろうなあ。全財産より息子だから(笑)
…こないだまで、滅茶苦茶いい家に住んでたんだけどね(苦笑)
最終的にはコメディというより、ハート・ウォーミングな人間ドラマというべき佳作でした。

いやぁ本当に、見ることができて良かった!この映画。

全国へ

2008年2月24日コメント (2)
疲れたカラダにむちうち、ムスコたちの試合を応援にいきました。
うわー…
優勝しちゃったよ…
ウチの子は主力ではないですが、学年的にも(笑)

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