別冊図書館戦争(1)
2008年6月5日 読書
あとがきにベタ甘、と書いてますが激甘。
まあ、本編同様会話のテンポがいいので笑いながら読めます。
本編のラブコメ部分がキライだった、なんていう人以外は問題ナシの筈。しかし、二巻目も予定されてるのか…はは…
そして、ネットレンタル無料期間終了一日前に、無事返却も済ませることができ、予定通り退会しました。はは、八枚借り逃げ〜(笑)
でも「ぽすれん」は割とクラシック映画もおいてるみたいだから、ほとぼりがさめたら、ピンポイントでお金ちゃんと払ってまた借りるかも。便利は便利ですネットレンタル!
まあ、本編同様会話のテンポがいいので笑いながら読めます。
本編のラブコメ部分がキライだった、なんていう人以外は問題ナシの筈。しかし、二巻目も予定されてるのか…はは…
そして、ネットレンタル無料期間終了一日前に、無事返却も済ませることができ、予定通り退会しました。はは、八枚借り逃げ〜(笑)
でも「ぽすれん」は割とクラシック映画もおいてるみたいだから、ほとぼりがさめたら、ピンポイントでお金ちゃんと払ってまた借りるかも。便利は便利ですネットレンタル!
1961年ドイツ・オーストリア合作映画。
監督&脚本ゲザ・フォン・ツィフラ。
ネットレンタル最終便。スキーの五輪金メダリスト(しかも三冠王)トニー・ザイラーと、フィギュアの西独チャンピオン、イナ・バウアー(荒川静香で有名になった“イナバウアー”創始者)の共演映画。
基本路線はミュージカル・コメディ。
フィギュアスケートの上手いインガ(イナ・バウアー)を見染めたハンス(トニー・ザイラー)は猛アタック。彼女が実はスケートより舞台に憧れているのを知り、自分の勤めてる劇場(舞台美術担当)に一度おいでよと誘う。
劇場を訪れたインガは、スポンサーの婚約者と間違われてレビューの主役に抜擢されるが、それをよく思わない元主演女優が暗躍したり、本物の婚約者が出てきたり、ありえないような人違いから大騒ぎ。
ついにはスポンサーを怒らせ、劇場は閉鎖・上演不能となったところでハンスが叫ぶ。「アイスショーに作り変えよう!インガ以外の皆もスケートくらいできるだろ?」
彼女の叔父のリンクを借りて、という算段だ。
…えーと…。
それ、名案なんです…ね?
ウィンタースポーツの盛んなお国柄ゆえ、というべきか(^^;)
でもまあ、イナ・バウアーの実力はホンモノ。さすがに女子がポンポン4回転飛ぶ現代に比べれば技術的にはヌルめなのかもしれませんが、アイスショーはとても見ごたえのあるもので楽しめました。序盤はすごく東洋風の衣装なのだけど、意外と曲調がどこまでも西洋風で、それが新鮮だったり(笑)
“ウィーン・アイスレビュー”なる団体もクレジットされていたが、彼女とペアでリフトやジャンプやスパイラルや、色々決めてたソリストの男性は何者だろうか…それなりの実力者で、それこそかつては世界選手権クラスだったり?と思ったけれど分からなかった。まあ時代が時代だから、名前がクレジットされていてもわからなかったかもね。
ザイラーは週末にはアイスホッケー選手として活躍中、という設定で、スケートもそれなりのようだが、さすがにイナ・バウアーのレベルに本気で合わすのは無理だろう。
最後にほんのちょっとアイスショーで一緒に滑るが、ひょっとしたらスピンの部分は吹き替えかもしれない(目を凝らしたがハッキリせず。あまり画質は良くない)。
また、序盤、ハンスはアイスホッケー選手の癖して「初心者です」と偽りインガのスケート教室にもぐりこんだりする。
派手に転んでみせる姿に「有頂天時代」かよ!と、思わず突っこみました(^^;)
アレにも、ジンジャーのダンス教室に「初心者です」とプロ・ダンサーのアステアが申し込んで転んでみせるナンバーがあったから。おまけにアイスショーで、三人の赤ん坊(演じるのはオッサン三人)が滑るコミカルな一幕もあったし…アステアリスペクトなんですかもしや?(「バンド・ワゴン」の“Triplets”を思い出した!)
主題歌もノスタルジックな甘い曲。オペレッタの伝統か、どこかのんびりした、しかし悠然と確実な魅力を備えたレビューで良かったなあ。イナ・バウアー美声…♪凄い!と思ったら、どうやら吹き替えらしい。でもザイラーは多分地声。
そして主演二人の、本来はスポーツ選手な癖に優れたルックスと嫌味のない演技はたいしたもんですね。
ザイラーは、写真で見た時から思ってたのだけど、ロバート・ワグナーをスポーツマンにしたような感じ。ラフな格好だけでなく、舞台で真っ白なスーツとか、最後の真っ赤なスモークジャケットとか、ド派手な服装も似合いますね。スタイルが良いからか。
スケートメインの映画だけど、ザイラーのためにスキー場面も織り込んでます。冒頭の「狼狩り」は、ホテルの使用人たちが逃げる“狼役”ザイラーを追っかける。シェフもメイドもベルボーイも、それぞれの制服のままスキーで滑り降りてきて楽しい場面でしたが、特に説明もなくさくっと終わってしまった。
あちらの雪山付近ではよくある行事なのかしら(でも楽しげだったので許す)。
最後に彼女の乗る列車を追っかけて、赤いスモークジャケット着たままスキーで滑走(ゴーグルもなし!)てのも、「いかにも」な場面ですが確かに格好良かったな。
イナ・バウアーは、可愛い感じの赤毛美人。横顔がなんとなく若い頃の沢口靖子を思い起こさせた。役者のオーラで綺麗というのでなく「素で可愛い」という雰囲気がヤッコちゃんを連想させるのかな?
とにかく全編たわいない話なのですが、主演二人が割とさわやかだし、ミュージカル&アイスショー場面が結構良いので、「かわいらしいオハナシ」として楽しめました♪
ミュージカル&フィギュアスケート好きにはオススメ。
監督&脚本ゲザ・フォン・ツィフラ。
ネットレンタル最終便。スキーの五輪金メダリスト(しかも三冠王)トニー・ザイラーと、フィギュアの西独チャンピオン、イナ・バウアー(荒川静香で有名になった“イナバウアー”創始者)の共演映画。
基本路線はミュージカル・コメディ。
フィギュアスケートの上手いインガ(イナ・バウアー)を見染めたハンス(トニー・ザイラー)は猛アタック。彼女が実はスケートより舞台に憧れているのを知り、自分の勤めてる劇場(舞台美術担当)に一度おいでよと誘う。
劇場を訪れたインガは、スポンサーの婚約者と間違われてレビューの主役に抜擢されるが、それをよく思わない元主演女優が暗躍したり、本物の婚約者が出てきたり、ありえないような人違いから大騒ぎ。
ついにはスポンサーを怒らせ、劇場は閉鎖・上演不能となったところでハンスが叫ぶ。「アイスショーに作り変えよう!インガ以外の皆もスケートくらいできるだろ?」
彼女の叔父のリンクを借りて、という算段だ。
…えーと…。
それ、名案なんです…ね?
ウィンタースポーツの盛んなお国柄ゆえ、というべきか(^^;)
でもまあ、イナ・バウアーの実力はホンモノ。さすがに女子がポンポン4回転飛ぶ現代に比べれば技術的にはヌルめなのかもしれませんが、アイスショーはとても見ごたえのあるもので楽しめました。序盤はすごく東洋風の衣装なのだけど、意外と曲調がどこまでも西洋風で、それが新鮮だったり(笑)
“ウィーン・アイスレビュー”なる団体もクレジットされていたが、彼女とペアでリフトやジャンプやスパイラルや、色々決めてたソリストの男性は何者だろうか…それなりの実力者で、それこそかつては世界選手権クラスだったり?と思ったけれど分からなかった。まあ時代が時代だから、名前がクレジットされていてもわからなかったかもね。
ザイラーは週末にはアイスホッケー選手として活躍中、という設定で、スケートもそれなりのようだが、さすがにイナ・バウアーのレベルに本気で合わすのは無理だろう。
最後にほんのちょっとアイスショーで一緒に滑るが、ひょっとしたらスピンの部分は吹き替えかもしれない(目を凝らしたがハッキリせず。あまり画質は良くない)。
また、序盤、ハンスはアイスホッケー選手の癖して「初心者です」と偽りインガのスケート教室にもぐりこんだりする。
派手に転んでみせる姿に「有頂天時代」かよ!と、思わず突っこみました(^^;)
アレにも、ジンジャーのダンス教室に「初心者です」とプロ・ダンサーのアステアが申し込んで転んでみせるナンバーがあったから。おまけにアイスショーで、三人の赤ん坊(演じるのはオッサン三人)が滑るコミカルな一幕もあったし…アステアリスペクトなんですかもしや?(「バンド・ワゴン」の“Triplets”を思い出した!)
主題歌もノスタルジックな甘い曲。オペレッタの伝統か、どこかのんびりした、しかし悠然と確実な魅力を備えたレビューで良かったなあ。イナ・バウアー美声…♪凄い!と思ったら、どうやら吹き替えらしい。でもザイラーは多分地声。
そして主演二人の、本来はスポーツ選手な癖に優れたルックスと嫌味のない演技はたいしたもんですね。
ザイラーは、写真で見た時から思ってたのだけど、ロバート・ワグナーをスポーツマンにしたような感じ。ラフな格好だけでなく、舞台で真っ白なスーツとか、最後の真っ赤なスモークジャケットとか、ド派手な服装も似合いますね。スタイルが良いからか。
スケートメインの映画だけど、ザイラーのためにスキー場面も織り込んでます。冒頭の「狼狩り」は、ホテルの使用人たちが逃げる“狼役”ザイラーを追っかける。シェフもメイドもベルボーイも、それぞれの制服のままスキーで滑り降りてきて楽しい場面でしたが、特に説明もなくさくっと終わってしまった。
あちらの雪山付近ではよくある行事なのかしら(でも楽しげだったので許す)。
最後に彼女の乗る列車を追っかけて、赤いスモークジャケット着たままスキーで滑走(ゴーグルもなし!)てのも、「いかにも」な場面ですが確かに格好良かったな。
イナ・バウアーは、可愛い感じの赤毛美人。横顔がなんとなく若い頃の沢口靖子を思い起こさせた。役者のオーラで綺麗というのでなく「素で可愛い」という雰囲気がヤッコちゃんを連想させるのかな?
とにかく全編たわいない話なのですが、主演二人が割とさわやかだし、ミュージカル&アイスショー場面が結構良いので、「かわいらしいオハナシ」として楽しめました♪
ミュージカル&フィギュアスケート好きにはオススメ。
恩田陸。人気のある人だが実はあまり読んでない。ガラスの仮面みたいで面白いときいた舞台モノ「チョコレートコスモス」がなるほど面白かったので、これも演劇ぽそうなので手にとった。
…かなり凝ってそうだ…同じ場面を何度も別バージョンでやったりして。
どう持って行くんだろう。ここ二、三日少しずつ読み進んでるが、いまだにまだ3分の一…
…かなり凝ってそうだ…同じ場面を何度も別バージョンでやったりして。
どう持って行くんだろう。ここ二、三日少しずつ読み進んでるが、いまだにまだ3分の一…
駆逐艦ベッドフォード作戦
2008年5月31日 映画 コメント (9)
1965年、ジェームズ・B・ハリス監督作品。
冷戦の恐怖を描くミリタリー・サスペンス。
北欧からグリーンランド付近の海域を哨戒中の米駆逐艦ベッドフォード号は、領域侵犯中のソ連の潜水艦の航跡を察知する。ベッドフォード号のフィンランダー艦長(リチャード・ウィドマーク)は頑固なタカ派で、国防省の指令は「待機」であるにもかかわらず、強制浮上に追い込めないかと潜水艦の追跡に熱中する。冷厳な艦長の鉄の規律により、日々異様なまでの緊張感に満ちた艦内に、最近乗り組んだばかりの記者(シドニー・ポワチエ)や新任の軍医(マーティン・バルサム)は危惧を抱くが…
ドキュメンタリー・タッチの地味なモノクロ映画。ソ連の潜水艦と乗組員については、全くといってよい程描かれない。次第に高まりゆく緊張は、米軍艦内だけのものだ。ショッキングなラスト・シーンに至るまで、「未知への飛行」などと同様、この映画は反戦・反冷戦を訴える社会派のサスペンスといえるだろう。
ちなみに、一見有能だが些か偏執狂的なこの艦長役を演じるにあたり、ウィドマークは当時のアメリカ右翼の代表格バリー・ゴールドウォーター上院議員をイメージモデルにしたという。上院議員の写真をぐぐって見ると、なるほど…ブリーフィングの時使ってた眼鏡が同じ型だ…(それだけじゃないんだろうけど)。
更に、この作品は、ウィドマーク自身の製作。サミュエル・フラーが「真のリベラル」と呼んだ彼ならでは?(「映画は戦場だ!」より)
それだけに相当気合いの入った演技を見せてくれます。くれるけど、…まあ本音をいいますと、「悪役」でないほうがミーハーなファンとしては嬉しいのですがね(^^;)
でも一度は見ておこうか、とネットレンタルしました。
今となっては時代を感じさせられるテーマでもありますが(冷戦も遠くなりにけり)、公開当時に見たら相当な衝撃だったことでしょう。
なんという怖いラスト…しかし、ウィドマーク艦長の怖さがまたハンパじゃなくてそっちの方がキツいくらいでした(汗)
あと、端役ですが、医務室で塵芥分析(水中のゴミを分析して、ソ連潜水艦がいつ頃捨てた残飯かを調べてる…そこまでするのか…)をやってたスタッフの中にドナルド・サザーランドがいたみたい。あれ?と思ってキャストを確認したら…びっくり。
冷戦の恐怖を描くミリタリー・サスペンス。
北欧からグリーンランド付近の海域を哨戒中の米駆逐艦ベッドフォード号は、領域侵犯中のソ連の潜水艦の航跡を察知する。ベッドフォード号のフィンランダー艦長(リチャード・ウィドマーク)は頑固なタカ派で、国防省の指令は「待機」であるにもかかわらず、強制浮上に追い込めないかと潜水艦の追跡に熱中する。冷厳な艦長の鉄の規律により、日々異様なまでの緊張感に満ちた艦内に、最近乗り組んだばかりの記者(シドニー・ポワチエ)や新任の軍医(マーティン・バルサム)は危惧を抱くが…
ドキュメンタリー・タッチの地味なモノクロ映画。ソ連の潜水艦と乗組員については、全くといってよい程描かれない。次第に高まりゆく緊張は、米軍艦内だけのものだ。ショッキングなラスト・シーンに至るまで、「未知への飛行」などと同様、この映画は反戦・反冷戦を訴える社会派のサスペンスといえるだろう。
ちなみに、一見有能だが些か偏執狂的なこの艦長役を演じるにあたり、ウィドマークは当時のアメリカ右翼の代表格バリー・ゴールドウォーター上院議員をイメージモデルにしたという。上院議員の写真をぐぐって見ると、なるほど…ブリーフィングの時使ってた眼鏡が同じ型だ…(それだけじゃないんだろうけど)。
更に、この作品は、ウィドマーク自身の製作。サミュエル・フラーが「真のリベラル」と呼んだ彼ならでは?(「映画は戦場だ!」より)
それだけに相当気合いの入った演技を見せてくれます。くれるけど、…まあ本音をいいますと、「悪役」でないほうがミーハーなファンとしては嬉しいのですがね(^^;)
でも一度は見ておこうか、とネットレンタルしました。
今となっては時代を感じさせられるテーマでもありますが(冷戦も遠くなりにけり)、公開当時に見たら相当な衝撃だったことでしょう。
なんという怖いラスト…しかし、ウィドマーク艦長の怖さがまたハンパじゃなくてそっちの方がキツいくらいでした(汗)
あと、端役ですが、医務室で塵芥分析(水中のゴミを分析して、ソ連潜水艦がいつ頃捨てた残飯かを調べてる…そこまでするのか…)をやってたスタッフの中にドナルド・サザーランドがいたみたい。あれ?と思ってキャストを確認したら…びっくり。
1933年、エルンスト・ルビッチ監督作品。
貧しいけど才気ある親友どうしの画家(ゲーリー・クーパー)と劇作家(フレドリック・マーチ)、どっちの男も素敵で選べない…という美女(ミリアム・ホプキンス)をめぐるコメディ。
おお、ルビッチ!
と勇んで借りたのだけど、なんだかノれなかったなあ。細かい演出やせりふも気が利いてる、と思ったけど(列車内で寝てる三人の出会いなんかは文句なく面白かった)、話が進むにつれて「えー?」と醒めてしまった。
あんなにブッとんだ「イイ女」が、あんなしょーもない男と一時的にでもくっつくか?(自罰的決断だったのかもしれないにせよ)
あまりルビッチ的に思えなかったのは、ノエル・カワード原作のカラーのほうが強いのかもしれない。昔数本戯曲を読んだことあるけれど、いまひとつノれなかったしなぁ、カワード…
それよりなにより、いまいちクーパー好きじゃないし。うまくすれば、コレでクーパー・アレルギー解消に至れるかと思ったんだけどな。ワイルダーだのルビッチだの見ようとすると、意外とクーパー避けて通れないから、治しておきたかったのだが(爆)
まあいい、「青髭七人目の妻」にもいずれトライするつもり。あっちに期待しよう。
しいていえばクーパーより、シャープな感じのF・マーチの方がまだいい、が…しかし、やはり私の趣味とはちょっと違う!ホプキンスは問題なく魅力的だが…
また、ルビッチなら「メリイ・ウィドウ」や、今年出た「ラブ・パレード」「陽気な中尉さん」とかの方が本当は見たかった私。シュバリエなら結構自分的に安全パイ☆、手堅く楽しませてくれると思うんだけど、やはり新作がレンタルに出るまでには多少時間がかかる。今回の無料キャンペーンには間に合わない!
明日か明後日には、また次のネットレンタルDVDが届く筈。とにかくドンドン回すぞぉ。
貧しいけど才気ある親友どうしの画家(ゲーリー・クーパー)と劇作家(フレドリック・マーチ)、どっちの男も素敵で選べない…という美女(ミリアム・ホプキンス)をめぐるコメディ。
おお、ルビッチ!
と勇んで借りたのだけど、なんだかノれなかったなあ。細かい演出やせりふも気が利いてる、と思ったけど(列車内で寝てる三人の出会いなんかは文句なく面白かった)、話が進むにつれて「えー?」と醒めてしまった。
あんなにブッとんだ「イイ女」が、あんなしょーもない男と一時的にでもくっつくか?(自罰的決断だったのかもしれないにせよ)
あまりルビッチ的に思えなかったのは、ノエル・カワード原作のカラーのほうが強いのかもしれない。昔数本戯曲を読んだことあるけれど、いまひとつノれなかったしなぁ、カワード…
それよりなにより、いまいちクーパー好きじゃないし。うまくすれば、コレでクーパー・アレルギー解消に至れるかと思ったんだけどな。ワイルダーだのルビッチだの見ようとすると、意外とクーパー避けて通れないから、治しておきたかったのだが(爆)
まあいい、「青髭七人目の妻」にもいずれトライするつもり。あっちに期待しよう。
しいていえばクーパーより、シャープな感じのF・マーチの方がまだいい、が…しかし、やはり私の趣味とはちょっと違う!ホプキンスは問題なく魅力的だが…
また、ルビッチなら「メリイ・ウィドウ」や、今年出た「ラブ・パレード」「陽気な中尉さん」とかの方が本当は見たかった私。シュバリエなら結構自分的に安全パイ☆、手堅く楽しませてくれると思うんだけど、やはり新作がレンタルに出るまでには多少時間がかかる。今回の無料キャンペーンには間に合わない!
明日か明後日には、また次のネットレンタルDVDが届く筈。とにかくドンドン回すぞぉ。
ギャラクシー★クエスト
2008年5月28日 映画
2000年製作、ディーン・パリソット監督作品。
おおっ久々に、ここ10年内の作品だぞ!
…かつてTVで大人気だったSFシリーズ「ギャラクシー☆クエスト」。この番組はコアなファンを生み、放送終了後20年たった今も、出演者たちはイベント出演で食いつないでいた(笑)。ところが、昔のドラマをドキュメンタリーだと勘違いしてる異星人(「嘘」の概念がないらしい)がやってきて、艦長以下主要クルー(ただの俳優さんたちなんですが…)を宇宙戦艦にスカウトする!
初めはてっきり凝ったイベント出演依頼と思ったクルーたちだったが…
うわーなにソレ、と思って借りることにしました☆「宇宙大作戦」結構好きだったしね。
「宇宙大作戦」は再放送で見たクチで、スター・トレック映画版も全部じゃないけど見てる。たしか「ネクスト・ジェネレーション」、新スタ・トレのピカードとカークが時を超えて共演する話、あのへんまでは。
新版は、やっぱりピカード艦長がねー、あまりに頼りないのがちょっと…で最初のシーズンしか見なかった。だって第一話からもう、部下より先に正気手放してるんだもん。「Heaven!」に例示されたような、面倒みられ型リーダーなのか?(上が頼りないから俺達が頑張るしか!と部下が奮起して結果オーライ…)
ま、それはおいとくとして。
そして。
うーむ、巷でも好評のようでしたが、噂にたがわぬ…(笑)
SFとしても、チープなようでそうでもない。チープな所は狙ってだろうし、やはりメイクや特撮技術は進歩してるんだろね(昔のTVシリーズのノリは意識的に再現してる)。特にスタ・トレを楽しんだ人にはニヤリとさせられる場面が多数、オススメです。
中盤からはスリルやサスペンス、意外な展開もあり飽きさせない。「なんちゃって宇宙船クルー」となった彼らが、思わぬ冒険の中、最初は結構いがみあってたのが次第に友情と信頼の絆を育て、共に頑張るというストーリーは結構良くできている。人間、尊敬され期待されることがどんなに大事か、またそれにこたえて頑張ることがどんなに自分を変えるか…という、なかなか普遍的なテーマも埋め込まれていて盛り上がる(笑)
だいたい「ギャラクシー…」の出演者たち――艦長役のジコチューな主演男優(ティム・アレン)、お色気担当女性クルー役者(なんと「エイリアン」のシガーニー・ウィーバー!)、異星人クルー役で特殊メイクやキメ科白にウンザリのいかにもスポックもどきな元舞台俳優(アラン・リックマン)、大人になっちゃった少年パイロット役、端役で一話出たきりのノン・レギュラー役者など、みんな現在、現実の自分にはうんざりなのだ。だもんで、「マネして宇宙船とか作って準備してみました」なんて言われて、ついうかうかと「ちょっと宇宙へ出てみようか」なんて思っちゃうのよね。ご都合主義全開のコメディだが、それなりに人間も描けててナイスでした。
そして、一見皮肉な設定にもかかわらず、トレッキーやスタ・トレのスターたちへの愛情を感じさせる展開なのがまたよろしい!
しかし、まさかここで触手が出てくるとは…
まさかあのネタで…(よくあるんだよSFドラマじゃその展開)
などと、様々な笑える小ネタは、ぜひ実際に見てみてほしいのでバラさずにおきます☆
ご家族とか、誰かと一緒に見るのがオススメ♪
おおっ久々に、ここ10年内の作品だぞ!
…かつてTVで大人気だったSFシリーズ「ギャラクシー☆クエスト」。この番組はコアなファンを生み、放送終了後20年たった今も、出演者たちはイベント出演で食いつないでいた(笑)。ところが、昔のドラマをドキュメンタリーだと勘違いしてる異星人(「嘘」の概念がないらしい)がやってきて、艦長以下主要クルー(ただの俳優さんたちなんですが…)を宇宙戦艦にスカウトする!
初めはてっきり凝ったイベント出演依頼と思ったクルーたちだったが…
うわーなにソレ、と思って借りることにしました☆「宇宙大作戦」結構好きだったしね。
「宇宙大作戦」は再放送で見たクチで、スター・トレック映画版も全部じゃないけど見てる。たしか「ネクスト・ジェネレーション」、新スタ・トレのピカードとカークが時を超えて共演する話、あのへんまでは。
新版は、やっぱりピカード艦長がねー、あまりに頼りないのがちょっと…で最初のシーズンしか見なかった。だって第一話からもう、部下より先に正気手放してるんだもん。「Heaven!」に例示されたような、面倒みられ型リーダーなのか?(上が頼りないから俺達が頑張るしか!と部下が奮起して結果オーライ…)
ま、それはおいとくとして。
そして。
うーむ、巷でも好評のようでしたが、噂にたがわぬ…(笑)
SFとしても、チープなようでそうでもない。チープな所は狙ってだろうし、やはりメイクや特撮技術は進歩してるんだろね(昔のTVシリーズのノリは意識的に再現してる)。特にスタ・トレを楽しんだ人にはニヤリとさせられる場面が多数、オススメです。
中盤からはスリルやサスペンス、意外な展開もあり飽きさせない。「なんちゃって宇宙船クルー」となった彼らが、思わぬ冒険の中、最初は結構いがみあってたのが次第に友情と信頼の絆を育て、共に頑張るというストーリーは結構良くできている。人間、尊敬され期待されることがどんなに大事か、またそれにこたえて頑張ることがどんなに自分を変えるか…という、なかなか普遍的なテーマも埋め込まれていて盛り上がる(笑)
だいたい「ギャラクシー…」の出演者たち――艦長役のジコチューな主演男優(ティム・アレン)、お色気担当女性クルー役者(なんと「エイリアン」のシガーニー・ウィーバー!)、異星人クルー役で特殊メイクやキメ科白にウンザリのいかにもスポックもどきな元舞台俳優(アラン・リックマン)、大人になっちゃった少年パイロット役、端役で一話出たきりのノン・レギュラー役者など、みんな現在、現実の自分にはうんざりなのだ。だもんで、「マネして宇宙船とか作って準備してみました」なんて言われて、ついうかうかと「ちょっと宇宙へ出てみようか」なんて思っちゃうのよね。ご都合主義全開のコメディだが、それなりに人間も描けててナイスでした。
そして、一見皮肉な設定にもかかわらず、トレッキーやスタ・トレのスターたちへの愛情を感じさせる展開なのがまたよろしい!
しかし、まさかここで触手が出てくるとは…
まさかあのネタで…(よくあるんだよSFドラマじゃその展開)
などと、様々な笑える小ネタは、ぜひ実際に見てみてほしいのでバラさずにおきます☆
ご家族とか、誰かと一緒に見るのがオススメ♪
ドアーズ二巻目。
おっと、二巻で終わってしまったぜ。なんといさぎよい(^^;)
一巻目のアノ触手と妹をどう超える、と少し心配だったが、意外な視点から話の流れをまわり道させたり、ちゃんと予想をはずしてくれるので合格。そしてシュリンの修行話はすごかったなー。ナニを修行したかはヒミツ。しかしとってもウケました私(笑)
とりあえずよかったよかった。処女作スレイヤーズ!シリーズが新装版になったりしてる今日この頃ですが、また、こうしたブッ飛んだ話を書いて下さいませね作者さま。
おっと、二巻で終わってしまったぜ。なんといさぎよい(^^;)
一巻目のアノ触手と妹をどう超える、と少し心配だったが、意外な視点から話の流れをまわり道させたり、ちゃんと予想をはずしてくれるので合格。そしてシュリンの修行話はすごかったなー。ナニを修行したかはヒミツ。しかしとってもウケました私(笑)
とりあえずよかったよかった。処女作スレイヤーズ!シリーズが新装版になったりしてる今日この頃ですが、また、こうしたブッ飛んだ話を書いて下さいませね作者さま。
ジーグフェルド・フォリーズ
2008年5月27日 映画 コメント (8)
1946年日本未公開作品。監督ヴィンセント・ミネリ。
一部は「ザッツ・エンタティンメント」等で日本でも紹介されてるのだが、見てみて未公開をちょっと納得。(…とか思ってたら、1989年に日本でも公開されていた、と教えていただきました。しまった見落とした…)
「天国の故・ジーグフェルド(ブロードウェイの大立者。「巨星ジーグフェルド」のウイリアム・パウエルに演じさせてるのがミソ)が新たなショーを企画したら」、という趣向なため、往時の舞台同様に、歌とダンスナンバーや、ショートコントの類を色々詰め合わせてあるのだが、歌とダンスはよいとして、コントがイマイチ(^^;)
普通の(クラシックな)ミュージカル映画なら、歌やダンスのナンバーの合間は、メインストーリーはどう落ちが着くのかという興味でつなげられるわけだが(え?逆?…逆という意見も多いかもしれませんね確かに(爆))、これではちょっとね。興味があるネタ以外は、ついつい流し見、よそ見してしまった。
冒頭、天国のジーグフェルドが、自分のプロデュースした作品を回想する場面は人形劇。凝ってるが私的にはビミョー。「サンダーバード」見に来たんじゃないんだから。
それでも、新しいショーを企画するなら、案内役はアステアに…と言い出す。おお、つかみはアステアか♪実はアステアのナンバーは三曲半もあった。
"Here’s To The Girls"は、「いかにも♪」なピンクのゴージャス美女たちの奔流。イントロを優雅にアステアが歌って、やがてルシル・ボールやシド・チャリシーのダンスがメインになる。しかしこの歌、妙に「プロデューサーズ」の“beautiful girls wearing nothing but pearls♪”あたりを連想させるなぁ。いや、メル・ブルックスがリスペクトしたに違いない。
2曲目"Bring On The Wonderful Men"はその逆バージョンなのが面白かった。実名もばんばん入れて、素敵な男よ来てちょうだい、とルシル・ボールが歌う。ヴァン・ジョンソンて人気あったんだなああの頃…ただのソバカス男にしか見えないのだが。
エスター・ウィリアムズの水中バレエはあまり興味なくてパス。電話のコントも、時代が変わってるからあまり面白くない。いまや「電話交換手」って想像もできない人の方が多いのでは?昨日の「少佐と少女」でも出てきたけど…
オペラ「椿姫」の乾杯の歌のあとは、やはりイマイチな寸劇。ただ、無責任な顧問弁護士に振り回されるオジサン、どこかで見たようなと悩んでいたら、ヴィクター・ムーアって!アステアの「有頂天時代」に出てた変なオジサンだったと思いだした。まさかこんな所にいるとは(笑)
七番目に、待ちに待ったアステアとルシル・ブレマーの "This Heart Of Mine" が来る。ハイソな舞踏会にまぎれこんだフル正装の泥棒アステア。狙いをつけた美女(ブレマー)と熱く優雅に踊りまくる。日本未公開「ヨランダと泥棒」でも共演した彼女、アステアは結構気に入ってたそうだが、わかる気がするな。優雅で小柄なファニー・フェイス。
ファニー・ブライスの寸劇やレッド・スケルトンのギャグやリナ・ホーンの歌をはさんで、次がまたアステア&ブレマーの出番♪
"Limehouse Blues"は、エキゾチックかつ幻想的なナンバー。思いっきり東洋人風メイクのアステア(それも貧しい中国人風!)が憂い顔でチャイナタウンを歩くと、綺麗な黄色のチャイナドレスのブレマー(やはり東洋人風メイク)が通りかかる。見惚れるアステアに強盗騒ぎの流れ弾が当たり、倒れた彼は夢の中でブレマーと踊るのだ。両手に扇子、西洋人の考える東洋テイストだと思うが、アステアにしちゃモダンバレエ風でしかもメランコリックな踊りは新鮮。
そして、ジュディ・ガーランドの見せ場はさんでまたまた!アステア&ジーン・ケリーの世紀の共演、 "The Babbitt And The Bromide"!
「ザッツ・エンタティンメント」で既に有名ですが、フルで見られるのがいいね。ケリーには悪いけど、こうして見るとやはり私は絶対アステア派だ。どっちかというとアステア向けなナンバーなのも認めますが。彼が踊ると紳士服がドレスよりも美しく見える…。元々は彼が昔お姉さんのアデールと踊ったナンバーなんだよね。姉弟(男女)で演じたらどんな風だったんだろう…(*^^*)。
最後は幻想的なセット(一時ダリ風だった…)に立つキャサリン・グレイスンの歌。
アステア(&ブレマー)以外で印象強いのは、ジュディ、リナ・ホーン、グレイスンて所ですかね。アステア以外の人のファンには、あえて特には薦めません…(^^;)
一部は「ザッツ・エンタティンメント」等で日本でも紹介されてるのだが、見てみて未公開をちょっと納得。(…とか思ってたら、1989年に日本でも公開されていた、と教えていただきました。しまった見落とした…)
「天国の故・ジーグフェルド(ブロードウェイの大立者。「巨星ジーグフェルド」のウイリアム・パウエルに演じさせてるのがミソ)が新たなショーを企画したら」、という趣向なため、往時の舞台同様に、歌とダンスナンバーや、ショートコントの類を色々詰め合わせてあるのだが、歌とダンスはよいとして、コントがイマイチ(^^;)
普通の(クラシックな)ミュージカル映画なら、歌やダンスのナンバーの合間は、メインストーリーはどう落ちが着くのかという興味でつなげられるわけだが(え?逆?…逆という意見も多いかもしれませんね確かに(爆))、これではちょっとね。興味があるネタ以外は、ついつい流し見、よそ見してしまった。
冒頭、天国のジーグフェルドが、自分のプロデュースした作品を回想する場面は人形劇。凝ってるが私的にはビミョー。「サンダーバード」見に来たんじゃないんだから。
それでも、新しいショーを企画するなら、案内役はアステアに…と言い出す。おお、つかみはアステアか♪実はアステアのナンバーは三曲半もあった。
"Here’s To The Girls"は、「いかにも♪」なピンクのゴージャス美女たちの奔流。イントロを優雅にアステアが歌って、やがてルシル・ボールやシド・チャリシーのダンスがメインになる。しかしこの歌、妙に「プロデューサーズ」の“beautiful girls wearing nothing but pearls♪”あたりを連想させるなぁ。いや、メル・ブルックスがリスペクトしたに違いない。
2曲目"Bring On The Wonderful Men"はその逆バージョンなのが面白かった。実名もばんばん入れて、素敵な男よ来てちょうだい、とルシル・ボールが歌う。ヴァン・ジョンソンて人気あったんだなああの頃…ただのソバカス男にしか見えないのだが。
エスター・ウィリアムズの水中バレエはあまり興味なくてパス。電話のコントも、時代が変わってるからあまり面白くない。いまや「電話交換手」って想像もできない人の方が多いのでは?昨日の「少佐と少女」でも出てきたけど…
オペラ「椿姫」の乾杯の歌のあとは、やはりイマイチな寸劇。ただ、無責任な顧問弁護士に振り回されるオジサン、どこかで見たようなと悩んでいたら、ヴィクター・ムーアって!アステアの「有頂天時代」に出てた変なオジサンだったと思いだした。まさかこんな所にいるとは(笑)
七番目に、待ちに待ったアステアとルシル・ブレマーの "This Heart Of Mine" が来る。ハイソな舞踏会にまぎれこんだフル正装の泥棒アステア。狙いをつけた美女(ブレマー)と熱く優雅に踊りまくる。日本未公開「ヨランダと泥棒」でも共演した彼女、アステアは結構気に入ってたそうだが、わかる気がするな。優雅で小柄なファニー・フェイス。
ファニー・ブライスの寸劇やレッド・スケルトンのギャグやリナ・ホーンの歌をはさんで、次がまたアステア&ブレマーの出番♪
"Limehouse Blues"は、エキゾチックかつ幻想的なナンバー。思いっきり東洋人風メイクのアステア(それも貧しい中国人風!)が憂い顔でチャイナタウンを歩くと、綺麗な黄色のチャイナドレスのブレマー(やはり東洋人風メイク)が通りかかる。見惚れるアステアに強盗騒ぎの流れ弾が当たり、倒れた彼は夢の中でブレマーと踊るのだ。両手に扇子、西洋人の考える東洋テイストだと思うが、アステアにしちゃモダンバレエ風でしかもメランコリックな踊りは新鮮。
そして、ジュディ・ガーランドの見せ場はさんでまたまた!アステア&ジーン・ケリーの世紀の共演、 "The Babbitt And The Bromide"!
「ザッツ・エンタティンメント」で既に有名ですが、フルで見られるのがいいね。ケリーには悪いけど、こうして見るとやはり私は絶対アステア派だ。どっちかというとアステア向けなナンバーなのも認めますが。彼が踊ると紳士服がドレスよりも美しく見える…。元々は彼が昔お姉さんのアデールと踊ったナンバーなんだよね。姉弟(男女)で演じたらどんな風だったんだろう…(*^^*)。
最後は幻想的なセット(一時ダリ風だった…)に立つキャサリン・グレイスンの歌。
アステア(&ブレマー)以外で印象強いのは、ジュディ、リナ・ホーン、グレイスンて所ですかね。アステア以外の人のファンには、あえて特には薦めません…(^^;)
1942年ビリー・ワイルダー監督作品。モノクロ。
原題は“The Major and the Minor”。
ネットレンタルに加入してみた。無料キャンペーン中だったので(笑)
さあ無料中にDVD何枚見れる?第一弾が、コレ!
大好きなビリー・ワイルダー監督の、渡米第一作がこの作品。
所謂スクリューボール・コメディの範疇に入るのだろうけど、「オトナの恋の駆け引き」とは少し違えてあるのがミソ?
都会で失職したスーザン(ジンジャー・ロジャース)は田舎へ帰ることに決め、「これだけは手をつけなかった」帰りの切符代を入れた封筒を握りしめて駅へ行くが、運賃が値上がりしていて「足りません」と門前払い…。進退極まった彼女は苦肉の策、「12歳の少女」に変装して小児運賃で夜行に乗るという暴挙に出る!(笑)
いや、ジンジャー小柄な方なのは確かなんですが、なんちゅー強引なシナリオ…しかし、それがいいんですよね(^^;)
カーティス&レモンの女装が大好評?の「お熱いのがお好き」と一緒だわ。うん。
コメディは、過程と結末さえ素晴らしければ、大前提がどんなにおバカでも結構許せてしまうジャンルだ。
髪は三つ編み、片手に風船、ハイヒールを脱ぎ、タイツはちょんぎってソックスに。手持ち服をコーディネートで子供服っぽく見せたものの、やはり車掌には怪しまれる(当たり前か)。列車内を逃げるうち彼女はカービー少佐(レイ・ミランド)の個室寝台へ入り込むが、親切な彼は子供の一人旅(しかも寝台でなく座席)は大変だねと自室の空き寝台に泊めてくれるのだった。雷が鳴ったらおとぎ話で慰めてくれる。
うわーーーぁぁぁ、なんというイイ人だ(泣)。
ところが嵐で川が増水し、列車は途中でストップ。おまけに車で迎えにきた少佐の婚約者パメラ(リタ・ジョンソン)が「寝台車に女をつれこんでる!」と『誤解』して飛び出す一幕があり(ホントは誤解じゃないのが何とも…)、少佐は「皆に事情を説明するため一旦一緒に来てほしい」と、“スースー”こと偽少女を自分も住む陸軍兵学校に連れてゆく。週末には家まで送ってやれるからということで、週末までの三日間“スースー”は、婚約者の妹で12歳のルーシー(ダイアナ・リン)の部屋に泊まることになる(ちなみにこの姉妹は兵学校の校長の娘だ)。
ルーシーだけは一目でこの変装を見破るが、「黙っててあげるから協力して」と持ち掛ける。少佐と姉についてである。戦争が始まり、少佐は自分も外地へ、前線へと出征したいと希望を出しているのだが、パメラは口先では理解を表明しつつ陰でそれを潰すべく暗躍しているのだ(危険な戦地へやりたくないという女心は分かる気もするのだが、彼女の場合はただの自己チュー!)。ルーシーはそれを「犯罪」と呼ぶ…。
いやーカッコいいですルーシーちゃん。いいたいこと言い終わると、ベッドの下からするりとタバコケースを取り出して「Smoke?」とスーザンに差し出す。思わず苦笑して一本頂くスーザンと、年齢を超えたイイ女の、美しい友情の始まりですね〜。
ロマコメとしてはここからが本番か。強引で大笑いな「お子ちゃま」演技にもかかわらず、オトナの色香が漏れるのか、むやみに兵学校の学生(中学生って感じ?)300人にモテすぎちゃって困る「スースー」とか、パメラの陰謀をどうするか、とか(中学生相手に色仕掛けを試みる「スースー」!)、「今の男の子はマセてるから注意するんだよ、君は美人だし」と、「スースー」にマジメに注意してやるうち自分もクラクラしそうになって困る少佐とか。超イイ人な上ハンサムな少佐にスーザンの方も惹かれちゃうのは自然な流れ。しかし「年の差」が立ちはだかる…(笑)
ワイルダーですからね、事態が混迷し流れてゆく過程にはイチブのスキもなく、のべつまくなしに気の利いたセリフやそのバリエーションの怒涛の101分。
そして紆余曲折のはて、ロマンチックでホノボノなハッピーエンドで大満足でした。
ジンジャー・ロジャース、実はアステアとの共演映画では特に魅力的と思ったことがないのですが(アステアに気を取られすぎてるから?)、今回はとてもいいし可愛いと思いました。コメディエンヌとしてはやっぱ上手いのね。12歳は苦しいけど(笑)
レイ・ミランドは、長身でちょっとタレ目でおっとり上品なところがイイ感じ。あんなに何度も騙されて大丈夫か?という、善人すぎてその分足元はあまり見えてないって役柄を可愛らしく演じていました。一歩間違うと変態…な役なのだが、朝起きた時に「目の体操」をやってる場面などいかにもおバカっぽさ全開で良かった。あはは。
二枚目ばかりでなく、時には犯人役やアル中役でも有名なミランドだけど、今回は若い頃のジェームズ・スチュアートをより二枚目にしたような雰囲気だったかなあ?←おっとと、ジミーに失礼か…
原題は“The Major and the Minor”。
ネットレンタルに加入してみた。無料キャンペーン中だったので(笑)
さあ無料中にDVD何枚見れる?第一弾が、コレ!
大好きなビリー・ワイルダー監督の、渡米第一作がこの作品。
所謂スクリューボール・コメディの範疇に入るのだろうけど、「オトナの恋の駆け引き」とは少し違えてあるのがミソ?
都会で失職したスーザン(ジンジャー・ロジャース)は田舎へ帰ることに決め、「これだけは手をつけなかった」帰りの切符代を入れた封筒を握りしめて駅へ行くが、運賃が値上がりしていて「足りません」と門前払い…。進退極まった彼女は苦肉の策、「12歳の少女」に変装して小児運賃で夜行に乗るという暴挙に出る!(笑)
いや、ジンジャー小柄な方なのは確かなんですが、なんちゅー強引なシナリオ…しかし、それがいいんですよね(^^;)
カーティス&レモンの女装が大好評?の「お熱いのがお好き」と一緒だわ。うん。
コメディは、過程と結末さえ素晴らしければ、大前提がどんなにおバカでも結構許せてしまうジャンルだ。
髪は三つ編み、片手に風船、ハイヒールを脱ぎ、タイツはちょんぎってソックスに。手持ち服をコーディネートで子供服っぽく見せたものの、やはり車掌には怪しまれる(当たり前か)。列車内を逃げるうち彼女はカービー少佐(レイ・ミランド)の個室寝台へ入り込むが、親切な彼は子供の一人旅(しかも寝台でなく座席)は大変だねと自室の空き寝台に泊めてくれるのだった。雷が鳴ったらおとぎ話で慰めてくれる。
うわーーーぁぁぁ、なんというイイ人だ(泣)。
ところが嵐で川が増水し、列車は途中でストップ。おまけに車で迎えにきた少佐の婚約者パメラ(リタ・ジョンソン)が「寝台車に女をつれこんでる!」と『誤解』して飛び出す一幕があり(ホントは誤解じゃないのが何とも…)、少佐は「皆に事情を説明するため一旦一緒に来てほしい」と、“スースー”こと偽少女を自分も住む陸軍兵学校に連れてゆく。週末には家まで送ってやれるからということで、週末までの三日間“スースー”は、婚約者の妹で12歳のルーシー(ダイアナ・リン)の部屋に泊まることになる(ちなみにこの姉妹は兵学校の校長の娘だ)。
ルーシーだけは一目でこの変装を見破るが、「黙っててあげるから協力して」と持ち掛ける。少佐と姉についてである。戦争が始まり、少佐は自分も外地へ、前線へと出征したいと希望を出しているのだが、パメラは口先では理解を表明しつつ陰でそれを潰すべく暗躍しているのだ(危険な戦地へやりたくないという女心は分かる気もするのだが、彼女の場合はただの自己チュー!)。ルーシーはそれを「犯罪」と呼ぶ…。
いやーカッコいいですルーシーちゃん。いいたいこと言い終わると、ベッドの下からするりとタバコケースを取り出して「Smoke?」とスーザンに差し出す。思わず苦笑して一本頂くスーザンと、年齢を超えたイイ女の、美しい友情の始まりですね〜。
ロマコメとしてはここからが本番か。強引で大笑いな「お子ちゃま」演技にもかかわらず、オトナの色香が漏れるのか、むやみに兵学校の学生(中学生って感じ?)300人にモテすぎちゃって困る「スースー」とか、パメラの陰謀をどうするか、とか(中学生相手に色仕掛けを試みる「スースー」!)、「今の男の子はマセてるから注意するんだよ、君は美人だし」と、「スースー」にマジメに注意してやるうち自分もクラクラしそうになって困る少佐とか。超イイ人な上ハンサムな少佐にスーザンの方も惹かれちゃうのは自然な流れ。しかし「年の差」が立ちはだかる…(笑)
ワイルダーですからね、事態が混迷し流れてゆく過程にはイチブのスキもなく、のべつまくなしに気の利いたセリフやそのバリエーションの怒涛の101分。
そして紆余曲折のはて、ロマンチックでホノボノなハッピーエンドで大満足でした。
ジンジャー・ロジャース、実はアステアとの共演映画では特に魅力的と思ったことがないのですが(アステアに気を取られすぎてるから?)、今回はとてもいいし可愛いと思いました。コメディエンヌとしてはやっぱ上手いのね。12歳は苦しいけど(笑)
レイ・ミランドは、長身でちょっとタレ目でおっとり上品なところがイイ感じ。あんなに何度も騙されて大丈夫か?という、善人すぎてその分足元はあまり見えてないって役柄を可愛らしく演じていました。一歩間違うと変態…な役なのだが、朝起きた時に「目の体操」をやってる場面などいかにもおバカっぽさ全開で良かった。あはは。
二枚目ばかりでなく、時には犯人役やアル中役でも有名なミランドだけど、今回は若い頃のジェームズ・スチュアートをより二枚目にしたような雰囲気だったかなあ?←おっとと、ジミーに失礼か…
原題“TheTunnel of Love”1958年ジーン・ケリー監督作品。
ジーン・ケリーは監督のみのノン・ミュージカル。
珍しい、リチャード・ウィドマーク主演の純コメディとあって、ずっと見たかったのに国内ではDVDもビデオもナシ。海外ですら、ビデオのみ…ですが意外と安かったので思い切って買っちゃった。英語字幕すらないのに!なので、久々に心身の余裕のできた今日ようやく視聴。
(2/27日記参照→http://diarynote.jp/d/13374/20080227.html)
セリフのくすぐりをどれだけ聞き落していることやら…。巻戻しやすいようわざわざDVDに焼いて視聴したけど。そして割とセリフの聞き取りやすい人ばかりではあったけど。
ですので今回の感想は、話半分に聞いて下さい。m(__)m
とはいえこの映画に関しては、古雑誌や古パンフを結構集めていたので、大筋は正しく理解してる筈。ネタバレOKでいいですよね。
共演はロマコメの女王ドリス・デイ、子どもが欲しいのにできないアツアツ夫婦(デイ&ウィドマーク)のドタバタ喜劇。隣人役にギグ・ヤングというのがまた本格的(笑)
「子作りをあきらめるわけでもないけど、とりあえず養子申し込んでみようか」となったものの、やってきた養子斡旋会社の調査員(ジア・スカラ)が思いがけず美女で、色々あって夫は「酔ったはずみで手を出したかも」と思いこみます。記憶はないが、目が覚めたら一人でモーテルにおり、「素敵な夜をありがとう」とかトンデモない置手紙があったんですね。いまどきこんなネタが映画になるか!なくらいホノボノですね(笑)
でも、50年代ですから!!
誤解は誤解を増幅し、届けられた養子もヤケに自分にソックリな金髪碧眼ベビーとあって、夫(と隣人)は、「やはり、調査員との間の子では…」と、気もそぞろ。男二人があまりに浮足立つので妻も実子疑惑に思い至り、「家を出るわ!」と荷造りを始める…。でも大丈夫。カタストロフ寸前で調査員が挨拶にやってきて、全ての誤解は無事氷解。
うーむ、なんてタワイのない、見え見えなハッピーエンド…(笑)
だいたい調査員嬢、狙って罠をかけたとしか思えない無茶な言動でしたぞ(^^;)
台詞だけきくと最後まで、天然だったように聞こえるが。
そして教訓「雉も鳴かずば撃たれまい」。
しっかし、こんなにナサケないウィドマーク、はじめて見たよ!愛妻家か恐妻家か判断に困るほどです。可愛くて歌もうまい(二曲ほど歌います)若奥さんと、『いかにもフツーの売れない画家』な夫では、自然と力関係も決まってくるのか。
そしてその気になればホントに虚弱そうに見えるんだね彼。
郊外の新居に越してきて、さあ子作りに頑張るの、との妻の張り切りぶりがあまり凄くて、ギャングを演じれば「死神のような」と言われた、そげた頬のウィドマークなのだが今回は逆に最初っから死相が出て見えるのが何ともはや(笑)
一般的にいって意外極まりないキャスティングだと思うのだが、そこまで計算していたのかジーン・ケリー!
ドリス・デイはまさにホームグラウンド、得意ジャンルの中で溌剌たる魅力を発揮。画像は家出を敢行しかけて足をくじいた妻に、夫が包帯巻きながら「愛してる、信じてくれ!」と訴えるシーン。彼女の方は耳をふさいでジングルベル♪歌って聞こえないふり…。こういうのって似合うなぁドリス・デイ。彼女のロマコメは大昔に数本見たきりだったと思うのだが、また機会があれば試そうっと。
そして、コメディは好きなのに、これまで意外とすれ違いだったギグ・ヤング。…えー、こんな大柄な人だったの、と驚いた(ウィドマークよりデカい)。顔は知ってたけど写真だと長身のロック・ハドソンの隣とかだから勘違いしてたのか。妻や女性に対して小心な隣人に、お気楽なアドバイスを与えては迷走させる役どころは多分お手の物(笑)
あと珍しく、ウィドマーク様は劇中一切タバコを吸いません。ヘタにタバコを持たせるとカッコよくなりすぎるからではと邪推する私。
終始女性に振り回され続けるこの役は、カッコよすぎてもいかんのでしょう。しかし、ただ三枚目が演じればいいというものでもなさそう、ドリス・デイとのバランスからして。この夫婦、かなりベタベタのアツアツだから。普通、元気いっぱいの彼女と、相手役(ロック・ハドソンとかケイリー・グラントとか)はユーモアと二枚目っぷりで切り結ぶわけですが、その点今回ウィドマーク様は自分の武器を最初からある程度封じられてる感じで気の毒です(元々、「色男」ではないし。ユーモアはイケると思いますが)。普段のタフガイ役とのミスマッチもまた狙い目なのだろうけど、彼ほどになると、観客の先入観というのも強烈だろうし、ネット上の評価はかなり割れてますね。
こんなに「ちゃんと」ナサケないのに(笑)
それでも、様々に珍しいナサケな場面を楽しめて、個人的には収穫でした。
珍しい「女性にニヤケる」彼、「途方にくれまくる」彼、「しょーもないギャグを言って自分だけウケる酔っ払いな」彼、「ベビーとの相似をごまかせないかとの理由で口ヒゲを生やしてみた」彼、コメディならでは、目をひんむいたりオーバーアクション連発の彼。
そして、「珍しい」役どころを演じるのが、結構楽しそうです♪
同じ「とことんフツーな役」の「ノックは無用」が、なんだかマリリンをサポートするのに一生懸命、な風情がほの見えたのに比べれば…
TCMにトレイラーとフォトギャラリーがあるのがまた嬉しい。
http://www.tcm.com/mediaroom/index?cid=13468 (trailer)
http://www.tcmdb.com/common/archivePopup.jsp?cid=197317&contentId=197317
ジーン・ケリーは監督のみのノン・ミュージカル。
珍しい、リチャード・ウィドマーク主演の純コメディとあって、ずっと見たかったのに国内ではDVDもビデオもナシ。海外ですら、ビデオのみ…ですが意外と安かったので思い切って買っちゃった。英語字幕すらないのに!なので、久々に心身の余裕のできた今日ようやく視聴。
(2/27日記参照→http://diarynote.jp/d/13374/20080227.html)
セリフのくすぐりをどれだけ聞き落していることやら…。巻戻しやすいようわざわざDVDに焼いて視聴したけど。そして割とセリフの聞き取りやすい人ばかりではあったけど。
ですので今回の感想は、話半分に聞いて下さい。m(__)m
とはいえこの映画に関しては、古雑誌や古パンフを結構集めていたので、大筋は正しく理解してる筈。ネタバレOKでいいですよね。
共演はロマコメの女王ドリス・デイ、子どもが欲しいのにできないアツアツ夫婦(デイ&ウィドマーク)のドタバタ喜劇。隣人役にギグ・ヤングというのがまた本格的(笑)
「子作りをあきらめるわけでもないけど、とりあえず養子申し込んでみようか」となったものの、やってきた養子斡旋会社の調査員(ジア・スカラ)が思いがけず美女で、色々あって夫は「酔ったはずみで手を出したかも」と思いこみます。記憶はないが、目が覚めたら一人でモーテルにおり、「素敵な夜をありがとう」とかトンデモない置手紙があったんですね。いまどきこんなネタが映画になるか!なくらいホノボノですね(笑)
でも、50年代ですから!!
誤解は誤解を増幅し、届けられた養子もヤケに自分にソックリな金髪碧眼ベビーとあって、夫(と隣人)は、「やはり、調査員との間の子では…」と、気もそぞろ。男二人があまりに浮足立つので妻も実子疑惑に思い至り、「家を出るわ!」と荷造りを始める…。でも大丈夫。カタストロフ寸前で調査員が挨拶にやってきて、全ての誤解は無事氷解。
うーむ、なんてタワイのない、見え見えなハッピーエンド…(笑)
だいたい調査員嬢、狙って罠をかけたとしか思えない無茶な言動でしたぞ(^^;)
台詞だけきくと最後まで、天然だったように聞こえるが。
そして教訓「雉も鳴かずば撃たれまい」。
しっかし、こんなにナサケないウィドマーク、はじめて見たよ!愛妻家か恐妻家か判断に困るほどです。可愛くて歌もうまい(二曲ほど歌います)若奥さんと、『いかにもフツーの売れない画家』な夫では、自然と力関係も決まってくるのか。
そしてその気になればホントに虚弱そうに見えるんだね彼。
郊外の新居に越してきて、さあ子作りに頑張るの、との妻の張り切りぶりがあまり凄くて、ギャングを演じれば「死神のような」と言われた、そげた頬のウィドマークなのだが今回は逆に最初っから死相が出て見えるのが何ともはや(笑)
一般的にいって意外極まりないキャスティングだと思うのだが、そこまで計算していたのかジーン・ケリー!
ドリス・デイはまさにホームグラウンド、得意ジャンルの中で溌剌たる魅力を発揮。画像は家出を敢行しかけて足をくじいた妻に、夫が包帯巻きながら「愛してる、信じてくれ!」と訴えるシーン。彼女の方は耳をふさいでジングルベル♪歌って聞こえないふり…。こういうのって似合うなぁドリス・デイ。彼女のロマコメは大昔に数本見たきりだったと思うのだが、また機会があれば試そうっと。
そして、コメディは好きなのに、これまで意外とすれ違いだったギグ・ヤング。…えー、こんな大柄な人だったの、と驚いた(ウィドマークよりデカい)。顔は知ってたけど写真だと長身のロック・ハドソンの隣とかだから勘違いしてたのか。妻や女性に対して小心な隣人に、お気楽なアドバイスを与えては迷走させる役どころは多分お手の物(笑)
あと珍しく、ウィドマーク様は劇中一切タバコを吸いません。ヘタにタバコを持たせるとカッコよくなりすぎるからではと邪推する私。
終始女性に振り回され続けるこの役は、カッコよすぎてもいかんのでしょう。しかし、ただ三枚目が演じればいいというものでもなさそう、ドリス・デイとのバランスからして。この夫婦、かなりベタベタのアツアツだから。普通、元気いっぱいの彼女と、相手役(ロック・ハドソンとかケイリー・グラントとか)はユーモアと二枚目っぷりで切り結ぶわけですが、その点今回ウィドマーク様は自分の武器を最初からある程度封じられてる感じで気の毒です(元々、「色男」ではないし。ユーモアはイケると思いますが)。普段のタフガイ役とのミスマッチもまた狙い目なのだろうけど、彼ほどになると、観客の先入観というのも強烈だろうし、ネット上の評価はかなり割れてますね。
こんなに「ちゃんと」ナサケないのに(笑)
それでも、様々に珍しいナサケな場面を楽しめて、個人的には収穫でした。
珍しい「女性にニヤケる」彼、「途方にくれまくる」彼、「しょーもないギャグを言って自分だけウケる酔っ払いな」彼、「ベビーとの相似をごまかせないかとの理由で口ヒゲを生やしてみた」彼、コメディならでは、目をひんむいたりオーバーアクション連発の彼。
そして、「珍しい」役どころを演じるのが、結構楽しそうです♪
同じ「とことんフツーな役」の「ノックは無用」が、なんだかマリリンをサポートするのに一生懸命、な風情がほの見えたのに比べれば…
TCMにトレイラーとフォトギャラリーがあるのがまた嬉しい。
http://www.tcm.com/mediaroom/index?cid=13468 (trailer)
http://www.tcmdb.com/common/archivePopup.jsp?cid=197317&contentId=197317
うーん、どこへ行くクーンツ!
なんか最後までコメディ調の異色作でしたね。
いや、やってることはいつもとあまり変わらないのだが、なんて明るい。大概彼の主人公たちはもっとトラウマくりんぐなんだが…いや、悩みがないとかでは決してないんだけどねえ。
ホラーだけどロマコメ?ヒロイン強すぎますから(笑)
まあそれでも、わくわく一気に読みましたので文句はない。
さあ、やーーーっと明日は休みだぞぅ。
なんか最後までコメディ調の異色作でしたね。
いや、やってることはいつもとあまり変わらないのだが、なんて明るい。大概彼の主人公たちはもっとトラウマくりんぐなんだが…いや、悩みがないとかでは決してないんだけどねえ。
ホラーだけどロマコメ?ヒロイン強すぎますから(笑)
まあそれでも、わくわく一気に読みましたので文句はない。
さあ、やーーーっと明日は休みだぞぅ。
「チックタック」の下巻もなんだかオフビートにコミカルでとても面白いのだけど、こちらもその途中でさらっと読んでしまった。現代歌人・枡野浩一さんが、石川(啄木)くんにつっこんだりイビったり可愛がったり現代語訳したり。
現代語訳しなくても元々そうとうに現代的だったことがよくわかる。
目ウロコな一冊である。
「一度でも俺に頭を下げさせた
やつら全員
死にますように」(現代語訳)
石川くんの真実が、今ここに!(笑)
現代語訳しなくても元々そうとうに現代的だったことがよくわかる。
目ウロコな一冊である。
「一度でも俺に頭を下げさせた
やつら全員
死にますように」(現代語訳)
石川くんの真実が、今ここに!(笑)
ヴェトナム系アメリカ人作家のトミーが、作家専業を決め憧れのコルヴェットを購入した日、悪夢は始まった。「デッドラインは夜明け」とは?
不気味な人形、禍々しい異界の生き物の襲撃と、クーンツ初心に戻ったかのよーなホラー・サスペンス。1999年作だから新しくもなければ古くもないのだけど、このシンプルさがいっそ新鮮です☆
下巻までノンストップ〜!
不気味な人形、禍々しい異界の生き物の襲撃と、クーンツ初心に戻ったかのよーなホラー・サスペンス。1999年作だから新しくもなければ古くもないのだけど、このシンプルさがいっそ新鮮です☆
下巻までノンストップ〜!
ベルサガも出てこないしで、トルディン家ジョスリンで4年目の秋にクリアし、一気にまたまたディアス家もプレイしてしまった。
武闘派キャラ取り揃えのディアス家とはいえ、やはりこの立地は厳しいなあ。南に王家(しかも難攻不落のロンディウムがスグ隣)、北には宝石二つも持ってるブランシェ家。西に向かおうとしても、弱小とはいえ(笑)スレテート家が黙っちゃいない。
だから序盤は結構リセットした。退却ドラゴン封じの卑怯技はつまらないので封印してるので、多少のリセットは許してくれい。トルディン家は最初の1年くらい、割と気楽に内政してオカネを貯めたりできたし、ガーゴイルという手頃に使える飛行タイプモンスターが領内にいる。
だがディアス家には領内にろくなモンスターがおらず、隣敵ペンドラゴンを寝返らせてようやくシューターゲット、そしてファハンを得るまでブランシェ家の奥深くまで踏み分け入ってようやく…なので、こちらのほうがやはりキツ目か。ただ、この序盤のスリルが面白いというのも確かなんだよね。1年足らずでブランシェ家潰して、3年目春にクリア。
今回の目標のひとつは「探索レアアイテム」だったんだけど、トルディン家・ディアス家とも、やっぱり見つけ損ねた。いつもと違って何度も探索してみたんだけど…だから特別早解きじゃないんだけど、やはりこの程度の年数じゃ出ないのかな。面倒で、終盤はつい探索を忘れがちになるし。何度もプレイしてるのに、FC・SFC・PCどの版でも、探索アイテムは一度も見つけたことがないままである。うーん…
武闘派キャラ取り揃えのディアス家とはいえ、やはりこの立地は厳しいなあ。南に王家(しかも難攻不落のロンディウムがスグ隣)、北には宝石二つも持ってるブランシェ家。西に向かおうとしても、弱小とはいえ(笑)スレテート家が黙っちゃいない。
だから序盤は結構リセットした。退却ドラゴン封じの卑怯技はつまらないので封印してるので、多少のリセットは許してくれい。トルディン家は最初の1年くらい、割と気楽に内政してオカネを貯めたりできたし、ガーゴイルという手頃に使える飛行タイプモンスターが領内にいる。
だがディアス家には領内にろくなモンスターがおらず、隣敵ペンドラゴンを寝返らせてようやくシューターゲット、そしてファハンを得るまでブランシェ家の奥深くまで踏み分け入ってようやく…なので、こちらのほうがやはりキツ目か。ただ、この序盤のスリルが面白いというのも確かなんだよね。1年足らずでブランシェ家潰して、3年目春にクリア。
今回の目標のひとつは「探索レアアイテム」だったんだけど、トルディン家・ディアス家とも、やっぱり見つけ損ねた。いつもと違って何度も探索してみたんだけど…だから特別早解きじゃないんだけど、やはりこの程度の年数じゃ出ないのかな。面倒で、終盤はつい探索を忘れがちになるし。何度もプレイしてるのに、FC・SFC・PCどの版でも、探索アイテムは一度も見つけたことがないままである。うーん…
Vistaでできた!ロイヤルブラッド。(笑)
2008年5月16日 ゲーム
久々に今日のオフはゲームしようと思っていた。忙しくなって数か月放っていたベルウィックサーガの続き。
ところが!ディスクが見当たらない。くそームスコがどこか突っ込んだなー?本人学校行っててつかまらないので、ムリだろうと思いつつ、手近にあった「コーエー25周年記念パックvol.2」をVistaPCに入れてみる(パックといってもどうせ「ロイヤルブラッド」しかやらないが)。
…おや?
なんと、Vistaでもちゃんと動くじゃないか!古くてシンプルなソフトだからかえってOKというパターンか?
気を良くして、まだやったことがなかったトルディン家をプレイしてみた。一番難しそうな気がしてたからね。それにリアラッハ様まで遠いしサ。
でも、やってみたら案外すらすら進んだ。家臣少ない宝石ない名声少ないけど、2年で6国に領地を増やして3年目2月にはフェリアス家、5月には王家も潰してました(結局「ひたすら内政プレイ」って、やれないんだよねー私の性分)。…とりあえず取引で稼ぎまくり、他国が兵2〜300の頃に一国に500人とか雇ったら、中途半端な強さのジョスリンやフュノーでも何とかなるのだった(^^;)
まぁ、ホームページで絵も描いた縁だし、ようやくプレイしてあげられて何となく肩の荷がおりたような感じです(笑)
ところが!ディスクが見当たらない。くそームスコがどこか突っ込んだなー?本人学校行っててつかまらないので、ムリだろうと思いつつ、手近にあった「コーエー25周年記念パックvol.2」をVistaPCに入れてみる(パックといってもどうせ「ロイヤルブラッド」しかやらないが)。
…おや?
なんと、Vistaでもちゃんと動くじゃないか!古くてシンプルなソフトだからかえってOKというパターンか?
気を良くして、まだやったことがなかったトルディン家をプレイしてみた。一番難しそうな気がしてたからね。それにリアラッハ様まで遠いしサ。
でも、やってみたら案外すらすら進んだ。家臣少ない宝石ない名声少ないけど、2年で6国に領地を増やして3年目2月にはフェリアス家、5月には王家も潰してました(結局「ひたすら内政プレイ」って、やれないんだよねー私の性分)。…とりあえず取引で稼ぎまくり、他国が兵2〜300の頃に一国に500人とか雇ったら、中途半端な強さのジョスリンやフュノーでも何とかなるのだった(^^;)
まぁ、ホームページで絵も描いた縁だし、ようやくプレイしてあげられて何となく肩の荷がおりたような感じです(笑)
週刊かがくるアドベンチャー
2008年5月15日 読書
小学生のムスコが読んでるコドモ雑誌。
今週の06号は、10ページにわたり海賊特集が載っていたゾ!(一冊は32P)
…いや、叫ぶほどの中身ではないのですが…それでも、ちょっと嬉しいな♪
アン・ボニー&メアリー・リードら女海賊や、プライバティアとしてドレイクまで載っていました。帆船図解もちょっぴり(航海術には触れてないが、帆船特集でなく海賊特集だから仕方がないか)。子供むけ10Pとしては、一応の基本は押さえているかと。
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=9428
今週の06号は、10ページにわたり海賊特集が載っていたゾ!(一冊は32P)
…いや、叫ぶほどの中身ではないのですが…それでも、ちょっと嬉しいな♪
アン・ボニー&メアリー・リードら女海賊や、プライバティアとしてドレイクまで載っていました。帆船図解もちょっぴり(航海術には触れてないが、帆船特集でなく海賊特集だから仕方がないか)。子供むけ10Pとしては、一応の基本は押さえているかと。
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=9428
1987年 フォルカー・シュレンドルフ監督作品ただしTVM。
原題は“A Gathering of Old Men ”。
えーと、相当老けてる筈だけれどウィドマークが出てるから、というだけで借りてみるというような下心だけの観方では、人種問題を扱った良心的作品らしいけど、仕方がないですな(^^;)
フォルカー・シュレンドルフというとそれなりに有名なドイツの監督なのは知ってるんですが、なんだか何が主張したいのか私の中では焦点がぼけたままでした。いや、最近の文芸映画とかハナから見ないしテンポとか合わないのかも。
え?1987年なんか全然最近じゃない?
南部のサトウキビ畑の中、黒人を人間扱いしない白人が、黒人マツー(ルー・ゴセット・Jr.)の家の前で射殺された。すわ、これはほっとくとリンチを呼ぶぞ…と、農園の若い女主人(ホリー・ハンター)や、近所の年寄りの黒人たちが20人かそこらも集まり、「自分が犯人だ」と保安官(リチャード・ウィドマーク)に向かって口々に主張する。ついでに、これまで人種差別で味わった苦しみの思い出話をしたりする。うーん…
結局、リンチは実現せず。ルイジアナの夜明けはもう来ていました、なのか。老人たちも覚悟をきめて集まることで何か達成感を得たようだし、そこらがめでたいのだろうか。
最後には、白人の中でも当事者ではないチンピラまがいな奴らだけが一番熱心に、リンチを実行しようと何人かでやってくるのだが、保安官はあわてずさわがず「真犯人は今オレが逮捕して連れてくから。あとは好きにしろ」と言い捨ててぴゅっと車で帰ってしまうので、チンピラたちも振り上げた拳をおろす場もなくヘナヘナと逃げてゆく。
…この保安官も、ホントいい根性してるな…
しかし、乱暴でありながら決して焦らない、肝の据わった「待ち」の一手が最善の結末につながったのかも。
ということでウィドマーク様、実はおいしい役だったのか?
しかし最近の映画は(まだ言うか)、やっぱりわからん…
原題は“A Gathering of Old Men ”。
えーと、相当老けてる筈だけれどウィドマークが出てるから、というだけで借りてみるというような下心だけの観方では、人種問題を扱った良心的作品らしいけど、仕方がないですな(^^;)
フォルカー・シュレンドルフというとそれなりに有名なドイツの監督なのは知ってるんですが、なんだか何が主張したいのか私の中では焦点がぼけたままでした。いや、最近の文芸映画とかハナから見ないしテンポとか合わないのかも。
え?1987年なんか全然最近じゃない?
南部のサトウキビ畑の中、黒人を人間扱いしない白人が、黒人マツー(ルー・ゴセット・Jr.)の家の前で射殺された。すわ、これはほっとくとリンチを呼ぶぞ…と、農園の若い女主人(ホリー・ハンター)や、近所の年寄りの黒人たちが20人かそこらも集まり、「自分が犯人だ」と保安官(リチャード・ウィドマーク)に向かって口々に主張する。ついでに、これまで人種差別で味わった苦しみの思い出話をしたりする。うーん…
結局、リンチは実現せず。ルイジアナの夜明けはもう来ていました、なのか。老人たちも覚悟をきめて集まることで何か達成感を得たようだし、そこらがめでたいのだろうか。
最後には、白人の中でも当事者ではないチンピラまがいな奴らだけが一番熱心に、リンチを実行しようと何人かでやってくるのだが、保安官はあわてずさわがず「真犯人は今オレが逮捕して連れてくから。あとは好きにしろ」と言い捨ててぴゅっと車で帰ってしまうので、チンピラたちも振り上げた拳をおろす場もなくヘナヘナと逃げてゆく。
…この保安官も、ホントいい根性してるな…
しかし、乱暴でありながら決して焦らない、肝の据わった「待ち」の一手が最善の結末につながったのかも。
ということでウィドマーク様、実はおいしい役だったのか?
しかし最近の映画は(まだ言うか)、やっぱりわからん…
ブロードウェイのバークレー夫妻
2008年5月12日 映画 コメント (4)
1949年、チャールズ・ウォルターズ監督作品。
スカパーで録っておいていた「ブロードウェイのバークレー夫妻」を見る。昨日はフレッド・アステアの誕生日だったし。
え、何で昨日見なかったのかって?シゴトだったんですよ、ちぇ。
ジョシュ(アステア)とダイナ(ジンジャー・ロジャース)のバークレー夫妻は夫婦コンビの売れっ子ダンサー。ラブラブなのだが、仕事に対するジョシュの完璧主義のため、夫婦喧嘩もちょくちょく発生。そんな時ダイナに「貴女は悲劇のヒロインを演じる素質がある!」と、純演劇畑の脚本家が新作「若き日のサラ(・ベルナール)」の主演をやって欲しいと声をかける。彼女は夫を気にして断ろうと思うが自分の力を試したい気持ちにも揺れ、またまた二人は大ゲンカ、ダイナは別居しサラ役に取り組むことになる。
妻を手放したくなくて「君には無理だ!」とか散々に言ったジョシュだが、やはり彼女が失敗するのは見たくない。舞台稽古をそっと覗いて、ダイナが新演出に戸惑い、自信喪失して不調に陥っているのを知ると、何度もこっそり、脚本家の声色で電話をかけ、激励と演技のアドバイスを送るのだった。
おかげで舞台初日は大成功。脚本家はダイナにプロポーズするが…
十年ぶりに(そして今度こそ最後の)コンビを組んだアステア=ロジャース。
何故輸入されなかったのか不思議である。正直いうと同時期の「土曜は貴方に」よりこっちの方が面白い気が。
脚本家が同じ店に夕飯を食べに来たのを見て公衆電話に駆け込むアステアは、20世紀のシラノ・ド・ベルジュラック(笑)。アドバイスついでに「稽古場では馴れ馴れしくないよう」余分な注意を付け加えるあたりはシラノより自己本位でさらに笑える。昔ながらのミュージカルには、こういう馬鹿馬鹿しい設定がいいんだよ。
夫の完璧主義者っぷりや、ストレート・プレイにも意欲を燃やす妻なんてところ、微妙にアステアと、ノンミュージカル映画でも大いに活躍したロジャースにかぶるところも面白いといえるかも(でも最初は、ダイナ役はジュディ・ガーランドがやる筈だったんだよね。病気降板で交代したわけだが)。
ステージでのナンバーが多いが、それだけでもなく適度にバリエーションあり。
特殊撮影を取り入れ、靴と踊り靴と戦う“Shoes with Wings On”なんか凄いとしかいいようがないし、珍しく屋外での“A Weekend In the Country”も新鮮。どういう状況で歌われていたのか知るとエレガントな“They Can’t Take That Away from Me”がますます感動的だし、ジンジャーは“My One and Only Highland Fling”のキルトスタイルがえらく可愛らしかった(アステアもキルトで、しかも思いきり巻き舌で歌うコミカルな風変わりなナンバー)。
ついでに友人役オスカー・レヴァントのピアノも二曲聴ける。
ほんと、なんで輸入されなかったんだろ…
スカパーで録っておいていた「ブロードウェイのバークレー夫妻」を見る。昨日はフレッド・アステアの誕生日だったし。
え、何で昨日見なかったのかって?シゴトだったんですよ、ちぇ。
ジョシュ(アステア)とダイナ(ジンジャー・ロジャース)のバークレー夫妻は夫婦コンビの売れっ子ダンサー。ラブラブなのだが、仕事に対するジョシュの完璧主義のため、夫婦喧嘩もちょくちょく発生。そんな時ダイナに「貴女は悲劇のヒロインを演じる素質がある!」と、純演劇畑の脚本家が新作「若き日のサラ(・ベルナール)」の主演をやって欲しいと声をかける。彼女は夫を気にして断ろうと思うが自分の力を試したい気持ちにも揺れ、またまた二人は大ゲンカ、ダイナは別居しサラ役に取り組むことになる。
妻を手放したくなくて「君には無理だ!」とか散々に言ったジョシュだが、やはり彼女が失敗するのは見たくない。舞台稽古をそっと覗いて、ダイナが新演出に戸惑い、自信喪失して不調に陥っているのを知ると、何度もこっそり、脚本家の声色で電話をかけ、激励と演技のアドバイスを送るのだった。
おかげで舞台初日は大成功。脚本家はダイナにプロポーズするが…
十年ぶりに(そして今度こそ最後の)コンビを組んだアステア=ロジャース。
何故輸入されなかったのか不思議である。正直いうと同時期の「土曜は貴方に」よりこっちの方が面白い気が。
脚本家が同じ店に夕飯を食べに来たのを見て公衆電話に駆け込むアステアは、20世紀のシラノ・ド・ベルジュラック(笑)。アドバイスついでに「稽古場では馴れ馴れしくないよう」余分な注意を付け加えるあたりはシラノより自己本位でさらに笑える。昔ながらのミュージカルには、こういう馬鹿馬鹿しい設定がいいんだよ。
夫の完璧主義者っぷりや、ストレート・プレイにも意欲を燃やす妻なんてところ、微妙にアステアと、ノンミュージカル映画でも大いに活躍したロジャースにかぶるところも面白いといえるかも(でも最初は、ダイナ役はジュディ・ガーランドがやる筈だったんだよね。病気降板で交代したわけだが)。
ステージでのナンバーが多いが、それだけでもなく適度にバリエーションあり。
特殊撮影を取り入れ、靴と踊り靴と戦う“Shoes with Wings On”なんか凄いとしかいいようがないし、珍しく屋外での“A Weekend In the Country”も新鮮。どういう状況で歌われていたのか知るとエレガントな“They Can’t Take That Away from Me”がますます感動的だし、ジンジャーは“My One and Only Highland Fling”のキルトスタイルがえらく可愛らしかった(アステアもキルトで、しかも思いきり巻き舌で歌うコミカルな風変わりなナンバー)。
ついでに友人役オスカー・レヴァントのピアノも二曲聴ける。
ほんと、なんで輸入されなかったんだろ…