ジョン・スコルジー著。
シリーズ三巻目「最後の星戦」を、別キャラ(主人公の養女のティーン娘)の視点で描く。
いやー、だいたいわかってる話なのになんでこんなに面白いの。
やっぱ語り口が…そして会話のキレがいいのがほんとにこの人には武器ですね。
一気読み。さあ五巻目も読まねば。
小椋春歌著。

「恋する王子と…」の小椋さん初のシリーズ外作品。
少女戦隊といってもほとんど、謎の猫耳美青年に強引に変身キットを押し付けられたヒロイン"ドリームピンク"と、"前ドリームピンク"(笑)の女の子二人だけですが。

ヒロイン以外には猫に見えてるらしい猫耳美青年は何者?魔王だって対決させられたイケメン青年僧(髪あり)の正体は?そもそも優しい魔王はラスボスじゃなくて…

くるくると話が展開していきつくひまもない前半、みんなで力を合わせて戦うぞ、の後半。
今度は現代ものだけど、元気なヒロインの激しいツッコミが笑えてこちらも元気になるような、やっぱり楽しい話でした。いやー小椋サンの実力はホンモノだね。
楽しかった!
橘公司著。

あいかわらずいい感じに笑えて楽しめるデキ。すっかり安定ね♪
こんどの精霊、七罪(なつみ)は変身能力でもって主人公らに挑戦してきます。
オールスター状態な一方で、あまり陰謀やバトルがなかったけど、これはこれで楽しいですな。世界観にかかわる伏線もいくつかまた出たみたいだし。
七罪篇はまた、次巻に続く状態。終わってないので、続きが楽しみです。
睦月けい著。

可愛い妹のために夜中に山ほどのマドレーヌを焼いて寝不足のヒロイン。授業中にうたたねしたら、気が付いたら異世界の、王子様のベッドの中!家臣たちはすわ痴女か暗殺者か!と色めき立つが(魔術もある世界だが、なぜか彼女の出現時には魔術の痕跡がなかったという…)、超絶不眠症に悩む美形王子は、「なぜか彼女の横だと悪夢も見ずに熟睡できた」と、ヒロインの「抱き枕効果」を評価し傍におこうとする。
さて彼女は、痴女疑惑を晴らして元の世界に戻る道を見つけられるのか…?

「首なし騎士と首の姫」より先に書いていたもののリライト?
純西洋風ファンタジーだった「首」と違って、異世界トリップもの。リライトも効いているのか、巻を重ねるについて言葉遣いに違和感が出てた「首」の欠点は、こちらではほとんど感じなくて、"内心ダダモレ"のおかしみは前作にまけないユーモラスな語り口で楽しめた。

料理大好きなヒロイン、言葉もままならない世界で、お菓子と料理への愛をテコにして奮闘するさまが楽しい。家臣たちの態度はかなりキョーレツだが、次第に彼女の努力を評価する者もあらわれる。

二巻目が楽しみ(*^^*)
ジョン・スコルジー著。

シリーズ1巻目のラストからン年。2巻目のラストからもう少し近そう。両方にかかわる人々でできあがった、ペリー(1巻目の主人公)の家族。


無事コロニー防衛軍を年期いっぱいつとめあげて引退したペリーは、妻ジェーン(元特殊部隊)とともに、とあるイナカっぽい星で行政官としてまったりと大岡裁きをぶっぱなしていた。
そこへ、新しいコロニー、これまでにない十もの星から様々な民族が集まってつくるコロニーのリーダーに夫婦でなってくれ、との依頼が昔の上司から届き、ふたり+養女のゾーイはコロニー「ロアノーク」へと赴くことに。

西洋史にちょっと興味のある人なら、え、なにそのネーミング…と思うかもしれません。
あんのじょうロアノークでの暮らしはやがて壮絶なサバイバルとなり、星系間の陰謀の焦点となり…

いやー今回も、あれよあれよの面白展開で面白かった。

主人公の安定した人格(老人だからな)と、会話に見られるユーモアのセンスが素晴らしく、とんでもない展開があっても嫌味を感じなくてよい。
四巻目も読もう、うん。
「文楽へようこそ」にもかぶるけど、これは勘十郎さん一本でまとめたもの。
新作作ったり、国内はもちろん(高津小学校で文楽技芸員のみなさんが小学生に教えてるのは有名だけど、ほんとにいろんなところで先生をされてるようだ)、海外にまで行って講師をしたり、新作を考えたり、いかにも「動」のイメージの人形遣いさんらしい。
(同期の玉女さんは、「静」!…たぶん。)

美麗な写真はもちろん、どれだけ人形の修行、工夫に熱中してらっしゃるかがわかって面白かった。あーあ、次の文楽シーズンまであとまだ3か月かあ…
ティム・イーガン作。

ガラクタ置き場にあったピンクのれいぞうこ。ちょっぴり不思議の匂いがします。
冷蔵庫の不思議が、ただただぼうっと暮らしていたネズミのドズワースを"覚醒"させてくれるのですが、最後には、いい意味で、トン、と突き放されてしまうのが新味というか、深いというか。
実は最初読んだ時には、どんどんミステリアスに盛り上がったあと、ラストで、少しアレっと思ったのですが、しばらくするとじわ~っと効いてくる。ちょっと抜け感というか、あえて少しはずしてきてるというか、
小さい子にはわかんないかもな~、な感慨が残ります。

そして今日、なんと、ドズワースのその後を描いた本も出ていたことに気付きました!
タイトルすらネタバレになるのでゆるーく一言で書いておくと、すんごいダメダメな友人?に振り回される話なのですが、そのダメダメな友を心配して涙ぐんじゃうような人もいて。なんかこう無償の愛というか、人?が人?を思う気持ちの摩訶不思議さと温かさがつたわってきて、こちらも良かったです。

しかしイーガン、なんでこんなに邦訳が少ないんだ~!
続編の脇役で、でもすごく存在感のあるカフェの店主ホッジスさんの名を冠した絵本も本国では出ているらしいと聞いて、すごく気になっている私でした。
大阪府立とか持ってないかな…
と、探してみる。よーし未訳の原書を三冊発見!!♪
今度予約しようっと。
驚いたことに、ドズワースが日本へやってきた話まであるみたいです。
…ちょっと不安…


ついでに、私のイーガン初体験は爆笑モノの大傑作「まじめなフレッドおじさん」。
農場主のフレッドおじさんはもちろん、登場する全員が、とてもまじめな表情でもーたまりません。おじさんがあまりまじめなので、農場の動物たちが、これでは人間的にイカンのではないかと心配し始め、あの手この手でおじさんを笑わせようとする、という、かなりおバカな話ですが、とにかく好きです。
宇野朴人著。

戦闘シーンも多く、手に汗握る巻には違いない。そして騎士団の仲間たちをゆるがす、大きな転機も終盤にどかんと。…だが、そこで親の七光りですか…

大事な人間のためなりふり構わずというのはわかるが、信頼の強い絆が、どういう道をたどって結ばれたのか、もう少し過去話で描いておいてくれたほうがいいと思うよ(これはずっと思ってた。終盤の大演説の前になんとかすべき)。姫さんに対する1巻末の主人公の姿勢にはフォロー(解説)がやっと入ったが、出来杉女騎士については、二人の才覚が傑出していてそれを互いに知っているため、ってだけではちょっと…
アマゾンとかでは評価が高いが、すこしがっかりしました。
コロニー防衛軍のなかでも勇猛果敢で知られるゴースト部隊の隊員は、防衛軍に志願したものの、軍務につくまえに死んだ地球人のクローンで構成されている。だが、新たに部隊員となったジェレド・ディラックは、天才科学者ブーティンの遺伝子から作られたクローンだった。恐るべきエイリアン種族と手をくんだ裏切り者ブーティンの情報を得るべく誕生させられたディラックの熾烈な戦いと数奇な運命を迫真の筆致で描く話題作。


ジョン・スコルジー著。
「老人と宇宙(そら)」シリーズ第二弾。ただ、今回はぜんぜん老人じゃなくて、一巻目でちらりとその存在を知らされた特殊部隊"幽霊部隊"がクローズアップされる。無垢な兵士ジェレッド君のたどる道はハードだがユーモアも相変わらずきいているし、センチメンタルな味わいもチラ見させ、やっぱりスコルジーは面白い。
一巻目の主人公ジョン・ペリーにかかわったサブキャラも数人それなりの大きい役で出てきて、次の巻ではまたペリーが主人公となるらしい。そのうち読もう。楽しみ楽しみ…
睦月 けい著。

完結編。

…やっと終わった、って感じかな?(爆)
ちょっと巻数ひっぱりすぎた感じですね。最初の頃はヒロインの独白癖に独特の味があったのだけど…
上遠野浩平著。
いやーめっちゃひさしぶりにブギーポップが出てたのに気付いて借りたけど、ごく初期の大ボス・イマジネーター嬢が出てくる。以前読んだ時にも、イマジネーターは何やってるのかよくわかんなかったのだが私だけか。
幡 大介著。

鬱々たる思いを抱えて世に隠れ住む、凄腕剣客竹本。悪い人じゃないのに本人の暗さと漂う怖さで、他人も寄り付かない。
けれど、だんだん、だんだんと、のほほん大富豪同心・卯之吉との距離が近づいてくるあたりがなんともいい感じでした。最後は少し駆け足だったけど、今回卯之吉も割と事件に対して前向きだったし、竹本のキャラも新鮮だったし、最近では出来はいいほうかな?

小椋春歌著。

ついに大団円!古代の王リュダとの戦いが大半なので、いつもより真面目度が上がっているが、それはそれでもりあがってた。ちょっと駆け足でなくもなかったが、むしろここまでよく巻数伸ばしたという気もする。だって一巻目でいちおう完全にラブ成就してるんだもの。

いやーしかし、これって著者の初シリーズなんだよね。
次の作品、ほかの作品もやっと出てきたところみたいで、次はどういう世界を見せてくれるか楽しみです。
ベン アーロノヴィッチ著。
ピーターやレスリーは相変わらず魔法関連の授業をホグワーツ扱いしては上司をムカつかせるが(笑)、今回はテムズの神々からの手紙について「『炎と氷の歌(ゲーム・オブ・スローンズ)』の観すぎじゃない?」などとのたまう。

そーかそーかやっぱり「ゲーム・オブ・スローンズ」は世界的に受けているのか…。

続き見ないとなあ…(爆)
幡大介著。

大富豪同心、あいかわらず軽く楽しめる。ときたま気まぐれにやる気?を出す卯之吉、野次馬根性が出た時だけ動くのであった。今回は比較的自分で動いてる。
金と人脈とラッキー(と伊達と酔狂でかじった各種技能ちょっとずつ)で、凄腕同心キープ中。
幡 大介著。

主人公は山育ちの少年忍者、ただしもはや泰平の世になってて、ケイコをつけてくれる養父からして「忍びなんて得になることなど全くないからな」とまずクギを刺してくる。それなりに鍛錬はしているが、弱冠十七歳の田舎者は、急に白河の山奥から江戸へと召し出されて、ひたすら右往左往するばかりである。そんな彼の内実をしらず、「忍びなんかすたれた世の中」ゆえ、忍者が江戸へやってきたときいて、すわどう対応したらいいんだ!殺られる!怖ろしい、おぞましい…と過剰反応する周囲が笑える。
そんななかで、世のため人のため自分のため「忍び」に邪魔者(田沼意次)を暗殺させようと、結構本気な江戸屋敷の若君が、これまたヘンテコ。

なんだかとてもヘンなノリのユーモア忍者小説。
すごーく面白いというわけでもないが、どう決着をつけるのか。続き、早く出ないかな。
キース・トムスン著。

誘拐されたアリスをとりもどすため、父親のあやしい記憶と常人離れした反射神経を何とかかんとか引き出しながら、爆弾探しを続けるチャーリー。
今回はチャーリーを追う側、利用する側の描写も増えてかなり錯綜したストーリーテリングとなる。面白くないことはないが、あれよあれよという感じで読めた一作目「ぼくを忘れたスパイ」にくらべると落ちるかな…
アルツハイマー・スーパー・スパイというワンアイデアも、あまり繰り返し使ってもねえ。
著者もそう思ったらしく終盤はチャーリーのひとりだち大アクションだが…

複雑ならいいというわけではないのだ。
キース・トムスン著。
「ぼくを忘れたスパイ」の続編。
ジョン・スコルジー著。

タイトルからして人を食っています。
SFを読む人ならだれでも「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を連想するに決まってます。

直接のかかわりは全然ないといっていいのですが、本歌取りってヤツでしょうか。
うすーく薄くP.K.ディックを連想させるガジェットも入れたりしながら、明るくメリハリのきいたユーモア冒険SFに仕上がってるあたり、うまいねスコルジー。

何百もの知的種族が共存する銀河系の、科学技術レベルとしては下の方の地球人類。同盟を結んでいるけどちょっとだけ格上のニドゥ族との関係が悪化して一触即発の危機に。この危機から逃れるため、ニドゥ族の求める特殊な「羊」を探す任務を請け負ったのが、敏腕ハッカーにして元兵士のハリー・クリークだった。羊探しはなぜか、美女を守って地球上を駆けまわり宇宙へ飛び出す大アクション絵巻へと変転し…

「老人と宇宙」「レッドスーツ」同様、テンポのよい掛け合いや、すっとぼけた語り口が楽しい。かなり「おいおいおい…」と突っ込みを入れたい無茶展開もたくさんあるし、点景として登場するさまざまな種族の生態がまた笑えるバカバカしさに満ちて、おもちゃ箱をひっくり返したようなにぎやかさだ。571ページと分厚い作品だが4分の3ほどいったところで「えーもう終盤なの??」と残念に思った。

出来のいいイマドキのSF映画、って趣があります。
イマドキのSF映画って私はろくに見ていないんだけど(笑)
小椋春歌 著。

最終巻の1コ前。
てんで主人公側大ピンチ状態のまま終わる。あのマーシュですら一時は茫然自失してるという大ピンチ。
とはいえ、この作者の持ち味で、ほのぼのした新キャラ(小さい役だが…)も配され、主人公たちの絆もずいぶん強まったよなー、うんうん、と、気持ちよく終わる。

あと一冊だなんて残念だ。

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