三巻のこと、思いだせん〜と思いつつ、読み進む。

それにしてもホントに。
宮部みゆきって、びみょーにSFマインドを感じさせないんだよね…(^^;)
それでも謎の時間鉱山の冒険は、まあまあハラハラと読み進められた(まだ読了まではいってない)。

また、頼もしいマエストロにも、ガキんちょなシェンにも、なんかイマイチぐっとくるキャラじゃないんだよね。宮部みゆきだからかな。「ブレイブストーリー」も、何かが好みと違う、と思いつつ読んでたもんなあ。ストーリーテラーとしての力は認めるけど。
SFでも、ファンタジーでもなく、ミヤベミユキ、なのか単に。

とはいえ、シリーズで四冊も読んだのはコレくらいである。
三巻あたりから、少しは読んでて物語に「ひきつけられなくもない」という気分になった。萌えポイント(違)は、漸く前面に登場してきたドレクスラー博士のキモカワイらしさ、なような気がする。
…私って壊れてますかねい。

ISBN:4198623279 単行本 宮部 みゆき 徳間書店 2007/05 ¥1,680

(追記)最後まで読んでマエストロ、ちょっと感心しました。ここまでデキるオッサンだったとは…
ちょっと照れてるところがまたかわいい。でもまだ博士のカワイサにはあと少し及ばないか…(違)
卒論はグレアム・グリーンにしたけど、この小説は読みそびれているなあ。

…って、本の話じゃないです。
タイトルが似合うので貼ってみただけ。

なんでカイシャの書類は、どんどんどんどん書式が細かくなっていくかなあ。
そりゃEXCELで書式作るのはいいよ。どんなちっちゃな字でもイマドキのプリンタは(家庭用ですら)性能いいから刷れるしね。

しかし、「手書きしろ」な書類を無闇に細かくすなー!(涙)
添付の「記入例」もさくさくPCで作っておいて、ほんとお気楽なことです。そりゃ好きなだけ小さなフォントサイズで美しく作れるもん。
えーい、記入例も手書きで作ってみろってんだー!(新書式のファイルをメールで送りたけりゃスキャナで取り込めー!)
こちとら米粒に字を書く職人さんじゃないんだ。老眼が忍び寄りつつあるフツーのロートルなんだよ…

ぶちぶちぶち…
…今日は、愚痴日記でした。たまには許して。ううううう。

ISBN:415120038X 単行本 グレアム・グリーン 早川書房 2006/10 ¥1,050
神坂氏このシリーズとしてはヌルめなほうだけど、こちらもへろへろだし、これでいい。表紙もいいよね。リナとナーガの衣装も「魔法少女」風アレンジ、可愛らしいめ(笑)に描いてある。
でもまだ疲れてる…

ソファ受け入れるために朝から大掃除していて、ソファ到着後は歯医者の予約もあってあまり昼寝できなかった。昨日は疲れたもんねー。

このソファで初DVD見れるはいつかな〜。
五分だけ、映してはみましたが。すわり心地がシネコン風(大げさ)になったから、も少し画面が大きいと更にいいなあ…ですが、そんな簡単に買い替えできんしね(苦笑)

ISBN:4829119446 文庫 神坂 一 富士見書房 2007/07 ¥546

空気読め。

2007年8月5日
ドッジ大会、息子たちのチームは、思いがけぬほどの大健闘で、悪かった私の寝覚めを忘れさせてくれました♪

しかし、なにあの会場!イマドキ体育館でもエアコンくらいあるのが当然だと思うんだけど、どんなに古いのかしら。
炎天下、道に迷いつつやっと辿りついた体育館は、中に入ると外より暑かった!!!!ウソぉ!

試合と試合の間隔も長いし、昼休みには少しでも涼しい場所を探してうろうろうろ…
他の親ともはぐれたので(といっても、試合が始まったら基本の応援席は決まってるので簡単に合流できますが)、ちょっとだけ涼しい廊下にへたりこんだところで、「フロイトの弟子と旅する長椅子」をつい我慢できずに少し読む。

行きの電車内で続きを読んだら、三章目あたりから面白くなってきちゃったもんだから(^^;)
こんなところで小説なんか広げる人いないんですがね。
むしろ空気読め!と言われそうですだ。
同じ系列の職場の某氏が過労死なさいました、との報が入る…夢を、見た。

…シャレにならんわ…(T^T)

こんなの見るの自分がバテてるからだろうけど、ここに書いて晒してしまおう。
逆夢になるように(普通はなるだろうが)。


…さあ、これから下の子のドッジボール大会の応援に出かけねば。
さっさと悪夢の記憶、振り払ってしまおう(正直大会応援も、疲れるのは疲れるけどね(笑))。
前作「バルザックと小さな中国のお針子」が良かったので、手を出してみました。

…しかし…のっけから…
なんちゅー困った、ヘタレた主人公なんだ…

中国と精神分析・夢分析はそぐわない気がしますが(そこが狙いか?)、とにかくフロイトに夢中な中国人精神分析医の旅に、私最後まで付き合えるのかちょっと心配です。

万華鏡のような、きらきらしくも手の込んだ情景描写は楽しいけれど…いや、まだ旅自体も、まともに始まっていないな。
疲れてる時はもう少し違う本のほうがいいのかも。

帰宅して、アマゾンからまだ本が届いてないのがとても悔しかった(まあ昨日の今日というのは要求がキビシすぎるだろうけど)。ウッドハウスと新作スレイヤーズすぺしゃるの二本立てで頼んだのだ。とことんおバカな、脳ミソの楽園が期待されるカップリングなのだが…
なまじ注文しちゃったから近所で買うわけにもいかんし。
明日も家族の用事で出かける。鞄に入れてゆく本、どうしよう(涙)

ISBN:4152088230 単行本 ダイ・シージエ 早川書房 2007/05 ¥1,890
つ、ついに…
国書刊行会のウッドハウス訳出スピードの凄さとつい比較しちゃ、全三巻といいつつほんとに三巻目出るのか〜とあきらめ心配していた文藝春秋版「マリナー氏」がやっと出た!

珍しくアマゾンの「オススメ」メールがほんとに「当たり」だった♪さっそくポチりましたよ。楽しみだなあ〜
私が持ってる大昔の旧版(7作しか入ってない)と比べて、はたして何作未読が入ってるかな(^^;)
何作かは、初めてのものに出会えると…期待している!

ISBN:416326180X 単行本 P・G・ウッドハウス 文藝春秋 2007/07 ¥2,500
今日も忙しかった。残業続き。くすん。

それにしても、まだ読了してないコレを(だって忙しいし…)ちまちま通勤時に読み続けていると、なんと、何十回目かの人命救助(またまた相手はスティーブン)で海に飛び込んだジャック・オーブリー、そのまま遭難しかけてるぢゃないか!
驚いた。あんな絵描いたからか?(爆)

ISBN:4150410577 文庫 パトリック・オブライアン 早川書房 2004/01 ¥735

(追記)遭難の次はスティーブン、不慮の事故でまたまた人事不省。いやー、映画とは全然違ったところでむちゃくちゃ色々起こる巻だなあ。やっぱりオブライエン先生面白すぎ(映画はあれでよかったけど)。参りました(笑)
試験も終わったしと、何を考えたか長男が中古ショップでスーファミソフトを二本買ってきた。
ドンキーコング2と「ファイアーエムブレム 聖戦の系譜」。
スーファミで、十分面白いよねえと親子でうなずきあう。
マリオやドンキーなどアクション系は全く興味ないが、聖戦やってるの見ると懐かしいなあ。SFCファイエムの中では、実は私の評価は一番低いのだが(恋愛要素とか中途半端なシステムの親切さとか)、背後で見てると口出したり手だしたりしたくなる。やれやれ(笑)

それはともかく、今日はやっと本サイトの新トップ絵を仕上げました(ただし、ゲームキャラじゃないですよ)。よかったよかった。
でもこんなにも夏っぽい絵だと、ひっぱっても九月いっぱいしか使えないかなあ。次考えとかにゃ(^^;)

Video Game 任天堂 1996/05/14 ¥7,875
だらだら読んでいたので、今頃下巻に。
いや、だらだらと言ってもすごく面白いんですよほんとです。
映画との違いも面白いし(ホラム君、悪いやっちゃないかい〜(笑))。

今日はやっとオフタイム。ベルサガはせずRedStone少しやって、そしていよいよ夏用トップ絵を八割くらい描きました!夏用って…8月が目の前ですが(爆)
今日中に完成できてないのが痛恨です。明日はまた仕事だし、7月中に仕上がるのか自分!(T^T)

まあその、一般ウケな絵ではなかろうですので良いのかもですがね…。
元々そんなに一般ウケなサイトじゃない。自分にウケるためにやってるコトばっかり詰め込んでる。でなきゃあ、続きませんけども(笑)

ISBN:4150410577 パトリック・オブライアン 早川書房 2004/01 ¥735
日記が止まってる間に読み終えた本もないのでゲームなど。
Lv.33から解毒剤クエスト始めたものの、毒虫インヴェノムテールはかろうじて倒せるのだけどちっとも毒袋落とさないし、それ以前に周囲のエリートナイトあたりにボコられてなかなか虫に近づけなくてクサってたら、週末だけ経験値五割り増しセールやると言うじゃないですか。
ヴァンパイアの洞窟にこもって、しばらく経験値稼ぎしてみました。
といってもずっと仕事あるので日に一時間程度。もうすぐLv.35ってとこまできたけど、セールはもうおわっちゃった。さて来週はなんとかなるのか?

しかし、普通の経験値獲得スピードだと、あんまり楽しくなくなってきちゃったかなぁ(^^;)
これがアイテム課金方式の罠か。でもまだ負けないゾ。ゲームをやめるのは負けとは思わないし(笑)

次の休みはベルサガ…あ、いや、絵を描こうっと(このほうがまとまった時間が要るから〜)。
次はゲームじゃない絵のつもりです。
どうもmyPC、メビウスノートのDVDドライブが不調のような。
前から、イマイチ読み込みがもたつくなあと思ってたのだが、悪化してるような。クリーニングディスクを何回も入れてみても、相変わらずだ。
TVにつないでるDVDプレイヤーもあるけど、家族がそっち見てる時はPCも使えたほうがいい。
全く見れないなら覚悟も決まるが、何度か試すと映ったりするので余計タチ悪い(;-;)

…やっぱ買い替え時かなあ(もうすぐ四年、重たくなってきた)。
いや、修理時かなあ(五年間保証だし)。
でも修理に出すのが面倒くさい(爆)

先代のメビウスも売らずに手元に残してるので、買い換えずに修理に出した場合の苦労はそれほどではない、ない筈なんだが…
面倒くさい。

ふぅ、どうしようかなあ…

ちなみにちょっと惹かれてるのは、新しいメビウスのテンキー付きノート。
私はカナ入力なので便利かも!と思う。
まあ今もF9やF10キーでもって、カナのままサクサク英字数字を入れてはいるが。
ただ店で見ると、何かキーポード周りがちょっと安っぽいような…
最近主流のワイドノートなので、だだっぴろく見えるってだけなのかなあ。
…実際かなり安売り志向だけどさ、このシリーズ(AMD使って、シリーズ最上級でも15万切ってる店も結構ある)。

ただVistaはスペックけちると動きが鬱陶しいらしいので、シングルコアはイヤかも。
てなわけでこのシリーズならの最上級のが欲しい、と思うけど、PowerPoint2007要らないしぃ(要らないもの付いてると逆に何か損する気が。その分値段に上乗せされてるんでしょうからね。それでなくても職場のOfficeは2003、きっと当分2003!)。
…うーん…
…うーん…

これまでずっとシャープのメビウスシリーズばかり買ってきた私。
最近のシャープは一番いい液晶を自分ちのノートに使わず他のメーカーに売ってるような気配あるし、もうシャープに拘らなくてもいい気がしてきてる。
んだけど、「ノートなのにテンキー付き」はヤッパリ他に見当たらない!

くそー、さすがは、「目のつけどころがSharp」だぜ!
優柔不断な私のお悩みは当分続きそうだ。
戦術や合戦についての本、イラストが多くて楽しい。
こういうのを見てると、そのうちワクドキするような戦闘シーンが書けるのではないか、書けたらいいなあなんて思ったりする(そう簡単なもんじゃないが)。

古代ローマには「密偵ファルコ」のせいでかなり親しみもある。塩野七生の「ローマ人の物語」なんかも読んでみたいのだが、あまりに長尺なのでまだ手を出せずにいる。
世の中、読んでみたい本が、多すぎる。

ISBN:4056044325 単行本 学習研究社 2007/03 ¥2,100
1836年、テキサスの独立を目指す義勇軍はアラモ砦に立てこもった。西部の勇者デビー・クロケット(ジョン・ウェイン)やジム・ボウイ(リチャード・ウィドマーク)らも義勇軍に参加。かくして13日間におよぶ壮絶な攻防が繰り広げられていく。 アメリカ史上に名高いアラモの戦いをモチーフに西部劇の大スター、J・ウェインが初監督・主演し…


去年、2枚買うともう1枚無料でプレゼントキャンペーンてのをやってたんですよね。
んでまあ、これは、正直いうと「抱き合わせ」で買ったのでした(笑)
だって、リチャード・ウィドマーク様が出てるから!一応(オイ)!
以前に一度TVでは見てたのでどんなのかは大体わかってます。

レックス・ハリスン見たさの「幽霊と未亡人」と一緒に買って、ほんとは一番見たかったのだが店頭に出てなかった「情無用の街」(これもウィドマーク見たさだ)をタダで送ってもらいました。ははははは。意外になかなか送ってこなくて、くそー普通にオンラインとかで買えばよかったか、と思いましたが…(^^;)

えー、ストーリーは上引用の通り。史実とかはね、適当でいいんだと思いますよ。忠臣蔵といっしょで、「男気」をたたえるための話でしょ。
186名中、ジム・ボウイが100人ほど、デイビー・クロケットが30人くらいだか連れてきてて、実は正規軍より義勇兵の方がよほど多かったそうな。
たったそれだけで、7000人のメキシコ軍を相手にする。
厳密には、ヒューストン将軍が編成中のアメリカ軍の準備が整うまで、足止めをする…正規軍の指揮官トラヴィス大佐(ローレンス・ハーヴェイ)は、要求されているのは「勝つ」ことでも「負けない」ことでもなく「時間を稼ぐ」ことだと(正確に)理解し、どこまでも誠実に愚直に従おうとする…

するのだが、彼はどうもボウイ大佐とのソリが合わない。厳格な規律を第一視するトラヴィスには、民間人、それも元有名な冒険家で大酒飲みのボウイが信頼できない。それでなくとも「自分たちの劣勢を兵士たちに知らせるのは、断じて嫌だ。真実を知れば誰が残る?」と言って捨てる孤高の指揮官タイプだから。孤高と言えばいいけど、矜持が高すぎて、タイプの違う他人を頭ごなしに否定してしまうきらいがあるんだな。副官のディキンソン大尉(ケン・カーティス)だってハラハラしながら見てるぞ〜。
信念の人、トラヴィス…だが、イヤミな男なのだ。

…ただ、惚れ惚れするほどのイヤミっぷりがここでは光る!
冷たく整った、貴公子タイプのルックス。軍服の燕尾をひるがえし、純白のズボンでスタスタ歩く姿は絵のようだ。ちょっとした身振り手振りのキザな決まり方が何ともはや…
ローレンス・ハーヴェイ、うっかりするととても腐女子ウケしてしまうのではないかとすら思う私…(「マスター・アンド・コマンダー」が帆船好き腐女子を量産したらしいしね…)

対するボウイ役リチャード・ウィドマークは、今回はむしろ「単純な、ただ熱い男」な役で、彼にしてはあまりヒネリはないです。中盤、家族の悲報が届いた時なんかも、珍しくぼろぼろに悲しみをあらわにする直球演技で通してる。勿論、きっちり仕事はしてますよ。彼のタバコの吸い方の、毎度毎度カッコいいったら…(今回は葉巻!)。

「この土地が好きだ。だから戦う」という、単純明快な義勇軍リーダーを、トラヴィスも何とかもうちょっとうまく使えばいいのにねーという観客の思いを引き受けるのがデイビー・クロケット(ウェイン、いいとこ取りな役です)。
さすがに西部の冒険野郎同士、ボウイとソク友情を結びつつ、トラヴィスからも「国会議員にまでなっただけあり、タダの田舎者じゃない」という評価をうまく取りつけて、いがみ合う二人の緩衝材になりますが…前半は、この三人のバランスゲーム。

そしていよいよ敵の大群が間近に迫る時、あのトラヴィスが初めて、砦を出てゆこうとする人々に「厳しすぎる真実」を明かし、「ここまでありがとう」と真摯な態度で向き合った時、最初に馬から降りて戻ってきたのは…。
思いがけぬ結果と感動に、口元をちょっとひくつかせるトラヴィスがめちゃ可愛い。うーん、結局一番おいしいとこ見せてるの、今回はコイツかも(笑)

あとは物量作戦の大スペクタクルを堪能しましょう。
そして音楽も。ちょっとクドいけど結構いい曲です(^^;)

DVD 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2006/11/24 ¥2,990
文學界新人賞受賞作「サイドカーに犬」と芥川賞受賞作「猛スピードで母は」がカップリングされた長嶋有の第1作品集。

ファンなのに、読みそびれていたので読んでみた。

さすがにデビュー作である(芥川賞作だけど。サイドカーも候補になったらしい)、なんか物語のリズムが、あまり長嶋有ぽくない。最近の作品より早口、ハイテンポだ。

両方主人公子ども視点なのにもビックリした。
しかし子どもだからどうだとかではなく、最近の作品群の、まったりと癒しの伝わる独特のリズムのほうが好きなんだな〜私。
まあまた新作書いてくださいナガシマさん。

ISBN:4163206507 単行本 長嶋 有 文藝春秋 2002/02 ¥1,300
朝のうちに少しサイト更新をしたら力尽きた(笑)
絵が描けなかったのは昼から、心身の疲れを癒すために、半分ほど見ようか(以前TV放映で見たことはあったから)とDVDプレイヤーに突っ込んだ「足ながおじさん」を最後まで見てしまったからだ…(爆)

でもまあ、この映画、なかなかウマイこと出来てるもんで…
ミュージカルだし、アステアの出番だけちょこちょこと見て終わろうと思ってたんですがね、はは。

さて…
「足ながおじさん」は、誰もが知ってる書簡体少女小説の古典。
孤児院育ちの少女が、奨学金を貰って大学にいけるようになり、恩人「足ながおじさん」にひたすら(一方通行の)報告の手紙を書き送る、という体裁の物語だ。
当然足ながおじさんの正体は、最後の最後まで、主人公と読者には伏せられている。
しかし!それではなかなか盛り上げにくいのが映画だ。

この映画は思い切って、最初ッからスポンサー氏視点でスタートする。これが大正解!
イントロダクションからして鮮やか。
モノホンの大富豪ってものは美術館やら豪邸やらのひとつやふたつ観光客に公開してるもんだが、美術館に並んだ「ペンドルトン家代々当主の肖像」でまずニヤリ。アステアそっくりに描いてます(笑)
ギャラリー経由で秘書(フレッド・クラーク)が奥のオフィスに入ってゆくと、ペンドルトン氏(アステア)がゴキゲンでドラムを叩いてる。これで主役の大富豪っぷりとスマートな趣味人ぶり(若くなくとも)が両方サクっと印象付けられるって寸法である。
…ドラム、相性がいいんですよねアステアと。タップダンスは肉体のパーカッションですからねえ♪

一曲歌い踊ると、彼と秘書とは公務でフランスへ。そして、通りかかった孤児院で、運命の出会いが(笑)
ここまで実にスピーディに、流れるような展開だ。
ただ、友人の駐仏大使に相談すると、あくまでも援助は匿名で!とクギを刺される。
だもんで、大学に入って大喜びで手紙を書き送る孤児のことは、しばし富豪の頭から消えちゃうのであった(ここがまた好判断。ずっと追いかけてるようじゃストーカーだ)。
何通もの手紙。一方通行の手紙。
しかしここでひとつの転回点が。

新生活にも慣れ、楽しいなかにも返事がもらえない淋しさを訴える孤児の手紙を、家政婦は、いや秘書たちはちゃんと読んでいた!(笑)
ここで新キャラ・人情おばちゃんタイピストが乱入!「義を見てせざるは」と立ち上がり、ニブチン男どもの尻を叩くのだ。
そう、50年代最強無敵の「おばちゃん」役者、セルマ・リッターである!(笑)
フレッド・クラークと丁々発止やりながら、ご主人様たちの恋を見守るおばちゃん役は、もうこの人しかない、という安定感だ。

それにしても、豪邸の豪華オフィスといい、ひなびた孤児院のたたずまいといい、とにかくオシャレで目に美しい。貧しい孤児院かもしれないが、ヨーロッパの石造建築は風情があります。
監督のジーン・ネグレスコ、観光派と言われるだけのことはある。

原作と違い、フランス出身のヒロインはジュディならぬジュリー(レスリー・キャロン)。
個人的に好きなタイプじゃないけど、小柄でベビー・フェイスは女学生役には向いてると思える。
孤児だから、人とのスタンスの取り方も大胆なような無防備なような、で、余計にオトナの男心をそそるのかもって感じで説得力あり(笑)

ただ、アステアに向いてるかというとまた別…基本的にバレリーナだもんね(ローラン・プティバレエ団の出身)。
ジーン・ケリーは意外にバレエ志向があるからいいけど(「巴里のアメリカ人」)、アステアは踊りにくいんじゃないかなんて邪推もする。とはいえ富豪と孤児、「年の差ステータスの差の激しい二人」だから、そのズレもまたヨシ、なのかな…。なかなか会えなかったり、想像の中だけで出あったり、という“すれ違い”ダンスナンバーに味わい深いものがあるのは確か。
特に「こんな人?あんな人?」と、彼女の手紙の言葉に合わせて、「西部の大富豪風」「国際的プレイボーイ風」「守護天使風」など、アステアが七変化ダンスをする所は特に好き。「西部…風」なんかここだけ歌が太い声で吹き替えになってて、それにアステアがまるでジョン・ウェインみたいな口をつくって合わせるのが笑える〜!
いや、ほんとジョン・ウェインばりの歪めかたなんですよ。映像でお見せできないのが残念です。

また、「会えない二人」「想像の中の二人」であることを意識してか、特にキャロンのダンスは何かと絵画的な趣向を凝らしたセットが印象的。オペラ座のバレリーナになるシーンなど、ドガの絵みたいだね。狙ってるねきっと(笑)

どうしてもアステアメインの眼で見てしまうぶん、後半はややもたつくのですが、いい出来の翻案です。1955年作。50年代のアメリカ大学生風俗もわかる(お気楽げ)。
癒された〜

VD 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2007/03/02 ¥2,990
ああああああ。やっと追いついた。
…めでたい…

めでたくないのは本サイト更新が滞ってること。絵くらい変えたいんだけどなあ、夏だし。
でも哀しいくらい時間が…

ISBN:4150410569 文庫 パトリック・オブライエン 早川書房 2004/01 ¥735
一日で四つの会議に出た。
さすがに三つ目は眠かった。
全部すんだと思ったら、隣の部屋で一番最初のカイギのメンツが打ち合わせをしていた…

のべ五つか…(遠い目)
もーいや。
第二次世界大戦下、ドイツ軍による連合軍捕虜収容所を舞台にした名匠ビリー・ワイルダー監督による人間ドラマ。抜け目のないアメリカ人捕虜のセフトン(ウィリアム・ホールデン)は捕虜仲間たちから敵に内通しているのではないかと疑われ、やがてリンチを受けるが…。

「腐ってもワイルダー」という言葉が私の脳内辞書にはあるが、これは堂々の「流石はワイルダー」のクチである。

第二次大戦中ドイツ某所の、アメリカ軍の軍曹たちを集めた捕虜収容所。
捕虜の一人が「戦争映画というと軍艦乗りやら戦闘機乗りやらフロッグメンやら、…捕虜のことなんか映画じゃやらない」とボヤくのがオープニング。
そう、「大脱走」より10年は早いんです、この映画。

そして、不自由な中にも捕虜たちはあれこれ工夫して気晴らしを演出したり、励ましあったり、組織を作って脱走計画を練ったり(失敗すれば当然撃ち殺される)、もちろんヤケに要領よく立ち回る奴もいて。
そんな、暗い非日常を、ぴりっと辛めにユーモラスな描写をちりばめて描くワイルダーの手腕は、いつもの通り快調だ。
気のいい大男アニマル(ロバート・ストラウス)と面倒見のいい相棒ハリー(ハーヴェイ・レンベック)のやりとりはいつでも漫才。ドイツ兵の眼をかすめて色々なモノを調達したり使いまわしたりのテクもニヤリとさせる。
そんな中でも圧巻なのが、収容所一要領がいいとされるセフトン(ウィリアム・ホールデン)の考え出すあの手この手の「商売」だ。密造酒バー、レース場、そして…(未見の人のため、詳細はあえて言いますまい♪)
配給のタバコを通貨代わりに、ドイツ兵からも様々な品をチャッカリ調達。
ひとりでイイモノ食いやがって!と毒づかれても、「ここへ来てすぐ服や持ち物を盗まれた。頼れるものは自分だけさ」とセフトンはうそぶく。
前半はかなりのコメディタッチだ。

しかし、スパイと疑われてリンチを受け、完全に孤立したセフトンを描く後半は、コメディというよりは完全なサスペンス。
スパイの正体は、実は観客のほうがちょっと先に知ることになる。だが、それはいかにして明るみに出されるのか、セフトンはどう動くのか…
着実に積み上げられてゆくサスペンスと人間描写が、もう息もつかせぬ緻密さで迫る。
コメディの巨匠として知られるワイルダーだが、彼の「硬派」の一面を存分に味わえました♪

そして、ハードボイルドなホールデンの演技がなかなかよろしい。
危険なんか嫌だ、あとは収容所内で要領よく、楽にすごすだけさ、といい放つ彼。
金持ちの将校に「お前は金があったから任官できた、自分はないから将校試験を落とされたんだ」と嫌味を言うひねくれ根性は、収容所以後強まったのかその前からなのかはわからない。
が、最後に、自分の命を賭けて行動に移るセフトンに心を動かされ、じんわり爽やかな後味が残るのは、それまで後ろ向けだったのが「一歩、前に進んだ」男の姿が、実に鮮やかだからだろう。
中盤までのセフトンは、かなり突き放した口調で語られ続けてきた。主人公といえるだろうが(そして何かと面白いことをやらかす男なのだが)、観客にも仲間にも、決して好かれる人間ではない。
それだけにエンディングの開放感が、いっそう爽快だ。
ビリー・ワイルダーならではの、絶妙のバランス感覚に喝采!である。

モノクロで、一見地味げなこの映画。
ワイルダー・ファンとしては、当然見たいと思いつつ見そびれていたのだけど、もっとさっさと見ればよかった!
アカデミー賞もむべなるかなです。
いや、コレに限らず、やたらと沢山取ってるんですがワイルダーさんは…(^^;)
もとは舞台劇らしいが、どうせシナリオにはワイルダーの手がいっぱい入って変わりまくってたりするのかもね。

最近は500円DVDで出たり、YAHOOの無料動画にもあったりするみたい。未見のヒトはぜひ(*^^*)

DVD パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン 2005/03/25 ¥1,575
どうも最近無線LANが不安定で遅い。気になってつい、新しいアクセスポイントを買ってしまった。
なにせ6〜7年も使ってた古いやつだからなあ…と。
でもあまり速度変わらないのね(汗)
一番いいときの数値と「あまり変わらない」のであって、下回るわけではないけれど…それに安定はしてそうだけど。

うーんどうしたものか。もっと高いものを買うべきだったのかそもそも買わずともよかったとか(涙)

それと、もっと大きい買い物。古いのが擦り切れてきていたので、新しいソファ注文しちゃった。
こっちはマジで楽しみです。

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