1962年、アンリ・ヴェルヌイユ監督作品。モノクロ。

大酒を飲むたび、中国での思い出を熱く語りまくるアルベール(ジャン・ギャバン)。だが、大空襲の中で、「夫婦生き延びてホテルを再建できたら酒を断つ」と誓いをたて、以来15年余りそれを守り通していた。
「酒を断ってから気難しくなった」と評される彼のホテルに、ある日ガブリエル(ジャン=ポール・ベルモンド)という青年が宿泊する。たびたび大酒を飲んでは騒ぎを起こす、だが憎めない彼を、アルベールは「何か忘れたいことがあって飲むのさ」と、静かな目で見守る。やがてある晩、ガブリエルの“爆発”に付き合ってアルベールも久々に鯨飲し、浜で花火を山ほど打ち上げたり大騒ぎをする。
その翌朝が、二人の別れであり、再出発でもあった…

このように書くとストーリーらしいストーリーもないし、主人公たちが何に悩み何にこだわっているのかの説明も、あえて説明不足に断片だけで放り出している。いかにもおフランス…というか欧州芸術映画って感じの心象風景だらけの映画なのだが、ユーモアも結構盛り込まれているし、なにしろギャバンとベルモンドですから、キャラクターの魅力だけでズルズルと見せられてしまう。ベルモンドは勿論だが(元々大好きだ!)、今回ギャバンの可愛らしさにはちょっとビックリした(ギャバンはそんなに興味がなかった)。白髪頭の太ったオッサンだが、ベルモンドとハジけるところなんか少年のようだ。

ベルモンドは元闘牛士か、昔闘牛士になりたがっていたのか、という描写があって、酒場でフラメンコをちょっと踊ったのでこれも驚き。でも、ほとんどは上半身だけか下半身だけ、全身をうつしてたのは最初の数小節だけだから吹き替えかなー(笑)

夫が大酒を飲んで中国にトリップするのを心配(それとも嫉妬?)する妻(シュザンヌ・フロン)の描写は、個人的にはイマイチわからない。“体壊さない程度なら飲ませりゃいいじゃん”と思ったり。ただ、その妻の態度を責めてる描写なわけでもない。十何年ぶりに泥酔した夫はすました顔で、最後にはまたアメを口に放り込んでいる。

私は酒・タバコとも飲まない家庭で育ったので、泥酔することの意義は実はピンとこないし泥酔したこともないが、迷走中の青年が色々な思いに決着をつけてきちんと人生を再開するのには、あの大騒ぎが必要だったのだろうし、何と言うか、主人公たちのソレは大変魅力的な泥酔である。また、ラストの二人はそれぞれに何かを失った(諦めた)ように見えて、同時に、より確かな足取りで前に進んでゆくようにも見える。
寂しいような明るいような、不思議な味わいの映画だった。


でもまあ、強引に閉じ込められ見せられなかったらなかなか見ない映画だな、私には。
ベルモンド好きなので、そのうち見よう見ようと思いつつ、後回しにしてた作品(笑)
色々ホメてるのに★3て…。えーと、何というか、気持ちよく見れたが特にあれこれ語る気にもならず、というところなので。
実は出張で三時間以上乗るハメになった列車の中で、PCにイヤホン差して見ていたのだった…
(一回そういうのも試してみようと思って)
その前にも半時間ほどPCで仕事もしていたせいか、映画が終わるか終わらないかの凄いタイミングでバッテリが切れてしまいました(笑)

やっぱ映画バッテリで見るのは一本が限度か。やってみないとわかりませんな。
やはり映画は家(or映画館)で見よう。トンネル入るとうるさいし。


えーと出張は一泊で、ホテルで書いてます。駅近とインターネット可能、というのだけで選んだビジネスホテル。明日もあるのでさっさと寝よう…
まさかのヒール。
長年ベタ靴になれてきてしまっていた。ごく若い頃は多少はカカトがある方が綺麗に見えると思っていたが(ただし高くて中ヒールどまり)、そりゃもうカカトは低いほうが楽だし安全だし。しかも外反母趾なんですぐ靴が痛くなるほうなんである。
…が…

タップダンスを数カ月つづけているうち、なんだかヒールのある靴がはきたくなって…
映画のミュージカル女優さんのように、ハイヒールで踊ったりできるわけないのだが、なんだか突然はきたくなってきて…はけそうな気がして…
まあ、タップの練習するとカカトを浮かして足の前半分だけ使うことも多いからねえ。

突然、一足買っちゃった。5~6センチ程度だからハイヒールとも呼べないのかもだしピンヒールでもないけど、自分的には十何年ぶりの高さだなー。それにヒールがついてる割に柔らかくはきやすいので、明日からの出張にもはいてっちゃおうかなーという誘惑に揺れている。多分そんなには歩き回らないし…多分…
普通買ったばかりのハイヒール(中ヒール?)で初めての場所に出張なんか行かないと思うんだが。歩くだけでカカトが鳴るのがバカみたいに嬉しい。
(まあそれほどに、ヒールのある靴から遠ざかっていたということだ)

どうしよっかな~♪
エコポイント制度が終わらぬうちにと、やっとこ液晶TVを一台買いました。
晩方届くのに間に合うようの仕事から走って帰りました。
(だって夫は家族で一番デジモノに弱いんだもん)

32Vだからたいしたサイズじゃないのに(それでも前のよりちょっとは大きい)、コレに愛する映画をうつすと妙に気恥ずかしいというか照れる気持ちになるのはナゼ。家族が部屋にいると落ち着いて見れないよう。まあ、家族が部屋にいるとこっちが映画見てるってのにガサガサするので落ち着かないというのは前からあったことなのだが、それとは違って…

私ってそんなに気弱な性格だったのね…(爆)


<追記>
オフ日の翌朝、家族が出かけたあとで、お口直しにひとりで色々かけてみました。
やっぱ、(少しでも)大きいのはいいかなあ。ミュージカルもだし、アリゾナの雄大な景観とか、いいわー…(⇒「襲われた幌馬車」)
わかってた筈のことだが、ワイドスクリーン映画だと横長が効きますねぇ♪
The Merry Monahans (1944)
The Merry Monahans (1944)
The Merry Monahans (1944)
1944年、チャールズ・ラモント監督作品。日本未公開、モノクロ。

いわゆる正規盤は出ていないので、パブリックドメインを謳う某海外サイトから買ってみましたオコナー映画第3弾。字幕なし、画質もかなり悪い。まあ40年代も前半の映画ですし…(一度画面がブラックアウト、そして一度ホワイトアウトした。一秒ずつだから許すことにする)
それでも十代の頃のドナルド・オコナー&ペギー・ライアンコンビがじっくり見れて満足です。44年秋公開だけど、25年生まれのオコナーが18歳で兵役に行く前に会社が撮りだめてたモノのはずなのでとにかく彼は17歳以下ですね(苦笑)、キャスト的にもまあまあ盛りだくさんかな?今世紀前半のヴォードヴィル一家の物語。

1890年。ピート・モナハン(ジャック・オーキー)は、共に舞台に立つリリアン(ローズマリー・デキャンプ)に求婚するが、芸人仲間のローズが「この前私と約束したでしょ!あれは嘘なの!」と騒ぎ出し、リリアンは姿を消す。「酔ったはずみの婚約」を思い出せないながら、結局モナハンはローズと結婚してパートナーとし、幼い子どもたちも加えて“モナハン一家”は"3 Monahans"、"4 Monahans"と、人数につれ名を変えながら巡業を続ける。
が、20世紀に入った頃、突然ローズは、貧乏な巡業生活に疲れた、と家族を捨てて失踪。自分が先に婚約していたとの話も実は嘘だったという。「今日からはまた"3 Monahans"だな」ピートは息子ジミー(オコナー)と娘パッツィ(ライアン)に言い聞かせて、これまで通りに舞台を続け、業界での評価も次第に上がってゆく。

ある日、ジミーは巡業先へ向かう列車で、偶然リリアンの娘で女優の卵シーラ(アン・ブライス)に出会う。同じ劇場に出演する二人は恋に落ち、ピートも今は未亡人のリリアンに改めて求婚しようと決めるが、その寸前にリリアンは座長のペンブルック(ジョン・ミリヤン)と"娘の才能を生かすために"と婚約してしまった。ピートは酒に溺れて舞台に穴を開け始め、兄妹は父親抜きで舞台をこなすようになる。兄妹は父親には「二人だと出来はイマイチ、パパがいなきゃ駄目」と言い続け、ブロードウェイの大劇場から声がかかっても「父親抜きで二人だけ」と言われるとオファーを断ってしまうが、兄妹二人の演技が高評価と知ったピートは姿を消す。が、一人で他の小さいショーに出演している父親を捜しあてた兄妹は舞台に飛び入りし、ブロードウェイのプロデューサーも立ち直ったピートを見て一家三人での契約をOKする。シーラと、ペンブルックとの婚約を解消したリリアンも合流し、"モナハン一家"は今度は"5 Monahans"に…。

列車内で退屈したジミーが走る列車の屋根によじのぼったり(煤だらけになった彼を、シーラが最初タダ乗りの浮浪少年と思いこんでお金をくれたりする場面も(笑))、後になるとシーラまで連れてよじのぼったりするのはさすがにムチャだと思うが、オコナーとブライス(15歳位?)の恋愛シーンは何とも可愛らしい(ペンブルックに反対されて駆け落ちまで計画する熱烈ぶりだ)。ノスタルジック人情バックステージミュージカルとして結構楽しかった。昔のヴォードヴィルって、やたら家族興業だったんですよね。バスター・キートンの子ども時代だって"3 Keatons"だったし「ヤンキー・ドゥードゥル・ダンディ」だって"4 Cohans"だったり「ショウほど素敵な商売はない」だって"5 Donahues"だった。(たまたま、「ヤンキー…」は今借りてきて手元にあるが、こっちもお母さんがデキャンプだったなあ…)

ナンバーもそれなりに数があって楽しい。お約束の巡業列車にポスターとか映像とか年度表記とかのかぶるショットが山ほどあります。ライアンの細い手足はビュンビュン動いて凄いなあ。オコナーも歌って踊って楽器持って、ジョルスンの真似とか芸達者ぶりを発揮してる(彼のダンスの旬は20代以降だけどね)。ブライスはほぼ歌のみ。オーキー、太ってるのにそれなりに踊るんだなあ(オーキーってと「独裁者」だが)。ここまでモテるのは不思議(笑)
一番気に入ってるナンバーはこれかな。父親が現れないので兄妹で強引に舞台に飛び出す。

http://www.youtube.com/watch?v=vkbZYHb2jPs

最初は兄妹役に幼い子役がもう一組いるのだけど、最初にオコナー&ライアンに変わる所はちょっと無理があって笑えた。立った所縮めて合成してるんだもん…こういうことをすると安っぽく見えるよね(^^;)…ああ、ユニヴァーサル・クォリティ!(個人的には★4だが…)

聞き取りはやっぱりあんまりできてません。英語字幕でいいから欲しいなあ…
最近、"Francis goes to Navy"の単発DVDがマイナーメーカーから出ているらしいのを見つけたのだが(端役時代のイーストウッドが出てるためにDVD化されたようだ)、字幕無しらしいから買うのを迷っている…
早く正規盤(FrancisボックスVol.2)出してよユニヴァーサル!(涙)
オコナー&ライアンBox出してくれるのでもなおよし。
東川篤哉著。

国立署のキザなエリート警部・風祭は、ジャガーを乗りまわす富豪のボンボン。だがその部下の若く美人な女性刑事・宝生麗子は、実は風祭家をはるかにしのぐ大財閥のお嬢様だった(控えめで常識家なヒロインは、素性を秘密にしているのだ)。

だが、彼らの頭を悩ませる難事件を、サクサク推理で解いてしまうのは、麗子につかえる、ちょっぴり慇懃無礼な執事・影山であった…

時々とんでもない暴言を口走る影山と、お嬢様のワリにツッコミの過激な麗子のかけあいが大いに笑える、テンポのいいユーモア・ミステリ連作。風祭のベタでナルシーな間抜けさ加減もいい感じ。はやりの「執事」ネタをこんな風に料理するのはなかなか気が効いてますな。
引き続き、タップダンスに月三回ペース程度行き続けている。レッスンは信じられないくらい楽しいが、膝が時々妙だなーと思う時があって、パンティストッキングをやめてもっぱらソックスをはいて過ごすようにしたら落ち着いた。やはり安物のパンストが太目の足にビミョーに負荷をかけているのかなー。大阪も急に寒くなってきたので、とりあえず膝までのハイソックスに切り替えたが、来週、ホクリークへの出張を控えている。
温暖京阪神で生まれ育った私としては…11月中旬にハイソックスでひざっこぞうを出してかの地を歩くのはちょっと心配な気がする、寒いんじゃないかしら。
でも、スカート派なんですよ、基本的に。パンツは窮屈な気がしてヤなの(足太いし)。

…どうしよう、悩むなあ…
一番裾の長いワンピ着ていけば大丈夫かしらん?
結婚五年目
結婚五年目
結婚五年目
1942年、プレストン・スタージェス監督作品。
昨夜ダビングしようとしていて、ウッカリ半分ほど見てしまった。今日文化の日だってオシゴトだというのに。…仕方がないから仕事から帰ってから残りを見ました。笑うべきか泣くべきか(勿論前者)。

発明家トム(ジョエル・マクリー)と妻ジェリー(クローデット・コルベール)は、結婚五年目の記念日を迎えようと言うのに、発明に出資者が見つからず家賃(えらく立派なアパートだが)も滞納中。アパートを見に来た奇矯なテキサスの老富豪が美人のジェリーにポンと大金をくれたので家賃のほうはひと息つけたが、これがキッカケで二人は大喧嘩。ジェリーは「私たち、別れたほうがお互いのためなのよ!」と叫んで、トムを振り切り、離婚のメッカ・パームビーチ行きの夜行列車に飛び乗る。
文無しの彼女を助けてくれたのは、世界的大富豪ハッケンサッカー(ルディ・ヴァレー)。彼女は追ってきたトムを「兄だ」とハッケンサッカーに紹介し、出資者になってもらおうとする。が、ハッケンサッカーに結婚を迫られる一方で、その姉(メアリ・アスター)がトムに一目ぼれして積極的にアプローチするのを見ると、別れる気満々だった筈のジェリーも心穏やかではいられない。珍妙な四角関係の行き着く先は…?

タイトルバックの映像からも、主人公カップルが尋常ならざるスッタモンダの末に結婚したらしきことが見て取れるが、まー出るキャラ出るキャラ全員ヘンで可笑しいのには驚くほどだ(それがスクリュボールコメディのお約束でもあるのだが)。夫の方はまだしも、愛する夫の事業を成功させるために別れようと言いだす妻、気前とタイミングのよすぎる老富豪、夜行列車内で狼藉三昧の狩猟クラブの金持ち連中、ケチなのか鷹揚なのか判断に苦しむ富豪青年と奔放すぎるその姉。
夫婦の名前がトムとジェリーってのも、エ?と思うが、考えてみたらネズミのジェリーはJ、ヒロインはGのジェリーだから関係ないか(笑)

アゴの落ちるよーなハッピーエンディングまで、一気に突っ走る。
…いや、満腹いたしました。
これだけ突き抜けてバカバカしいのは才能ある者にしか作れまい。というかよくこんなの本当に撮影したなあ。

クローデット・コルベールはあまり好きではないのだが、楽しめましたね。
ジョエル・マクリーは、まあまあ。ケイリー・グラントみたいにコメディに配置したら光り輝くようなことはないのだが、「できすぎない」ふつうっぽい二枚目ぶりは、美女に引きまわされる姿に嫌みがなくて悪くない。

「レディ・イヴ」のぶっ飛んだバカバカしさを思い出しました(同じ監督だから当然か)。
ま、コメディ好きですから私。

暖簾 (新潮文庫)

2010年11月1日 読書
山崎豊子著。

「沈まぬ太陽」の二巻を、半分読んだところで職場に忘れてきてしまったので、予備に借りてきていたこちらを読む。
船場商人、二代にわたる奮闘と、暖簾にかける心意気。長さも手頃で一気に読んだ。

処女長編だけに?むしろ裸一貫から根性と工夫でガーーーーッと大きくなる痛快さがあって読まされる。何度も人災天災に叩きのめされるが(戦争は人災かな)、くじけず立ち上がろうというところと、「暖簾に恥ずかしくない商売を」という矜持がいい。それでも、大阪である。時代とともに東京に引き離される苦さがほんのり、リアルさを増している(なのでなかなか「大好きな作家」にはならなさそうな気が…)。
文章も、「沈まぬ太陽」で余りのシンプルさにアレ?と思ったのにくらべれば文芸的に凝ったところがある。

戦前や戦時中の描写は、図書館の郷土資料コーナーにある昔の写真とか思い出しつつ読んでいた。まあ、本来私は大阪じゃなくて阪神間、西宮の産だしね。
山崎豊子著。

思い立って、未読だった山崎作品に手を出してみた。「白い巨塔」と「華麗なる一族」はドラマ等でオチが割れてしまっているのでコレにした。
が、…しんどいです(^^;)
意地を貫く主人公は見ていて痛々しい(家族気の毒だし)。一巻でバリバリまじめに組合運動をしていた(しかも最初は押し付けられた委員長で)時は、そこまで突っ張って大丈夫か?と痛々しかったですが、2巻では国内の仲間も組合つぶしでロコツに迫害されていて痛々しい。ちょっと話のわかる上司が出てきても、どんどんイマイチな職場に流されるし。

文章は、あまりうまいとは思えない。長い長い過去のフラッシュバックが終わってからが多分本番、というか面白い所なのだろうが、一冊半ではまだ終わらないぞ~。
ヘタすると挫折するかもしれん…(^^;)
Words And Music (1948)
Words And Music (1948)
Words And Music (1948)
1948年、ノーマン・タウログ監督作品。日本未公開、カラー。
ううっ、ストレスがたまっていたせいか…オフの一日でDVD二枚見てしまいました。
いかん。仕事も持って帰ってるのに。

米盤ミュージカルDVDボックス、"Classic Musical from the Dream Factory volume 2"(英語字幕あり/リージョンオール!) 収録分より、最後に残った一作を視聴。
(参照http://13374.diarynote.jp/200902271555324824/)

ロレンツ・ハート&リチャード・ロジャースの作詞作曲コンビの伝記映画。もちろん半世紀前のハリウッド製伝記映画だから、好き勝手に史実は変えている筈なのでフィクションとして見ればヨシ。見所は勿論、このコンビの名曲群を歌い踊るゲストスターたち(一部は実名一部は役名で登場する)のパフォーマンス。ジーン・ケリー、ジュディ・ガーランド、ペリー・コモ、リナ・ホーン、ジューン・アリスン、ヴェラ・エレン、ベティ・ギャレット、シド・チャリシー、アン・サザーン、と豪華絢爛。
そして、ハートがミッキー・ルーニー、ロジャースがトム・ドレイク。

午前中ユニヴァーサルのB級白黒ミュージカルを見て午後コレを見ると、さすがに豪華さ加減が全然違うな、と思います。コレで製作年度が同じなのかッ!
ただ…私にとっては、それほど好みのスターがいるわけでもないんですね(^^;)
既に「ザッツ・エンタティンメント」シリーズである程度見ているナンバーもあり、ストーリー自体はてきとーなので、ミュージカルは好きなんだけど時々退屈に感じました(笑)
一番良かったのはジュディとミッキーが久々に?一緒に唄い踊る"I Wish I Were in Love Again"。ミッキー・ルーニー、老け始めてるのはさておいても元々濃いキャラなわりに歌声に嫌みがないのがいいですね。冒頭「マンハッタン」をちょっと歌う場面もあった。

学生時代にコンビを組んだ二人、だんだん売れ出して、超売れっ子になって、ロジャースは奥さん(ジャネット・リー)もらって幸せな家庭を持つけどハートは好きな娘にふられて背の低いコンプレックスや孤独感で心身を病んで大ヒット続きの陰で早死にし、追悼コンサートがエンディング。中盤少し飽きていたけど、終盤のルーニーの熱演にはつい見入ってしまった(^^;)
まさかルーニーにさらわれるとは思わなんだ(私の中で。世間一般的にはさらってないかな)。

アンディ・ハーディBOX、やっぱ見てみたいような面倒くさいような。日本盤出ないよネエ。

ルーニー以外だとやはりジュディのソロと、ケリー&ヴェラ・エレンの「十番街の殺人」でしょうか、私的には。珍しくいなせなお姉ちゃんなヴェラ・エレンがカッコイイ。アパッシュダンス(最近覚えた(笑))のテイストが入ってるのかな、ただまあ、私の日記を読んでる人ならご想像つくでしょうが、例によって私モダンバレエっぽいのよりタップの方が好きなもので…。
Are You with It? (1948)
Are You with It? (1948)
Are You with It? (1948)
1948年、ジャック・ハイヴリー監督作品。日本未公開、モノクロ。
某海外サイト(lovingtheclassics.com)からの、未公開ドナルド・オコナー主演レア作品シリーズ第二弾(笑)
"Feudin’, Fussin’ and A-Fightin’"よりも、もっとわかんないだろう(設定的に)と思いながら字幕なし盤買ったけどやっぱりセリフわかんない。ハーバード出の若くて優秀な保険数理士役ってんで、絶対カタい専門用語連発するに決まってるし。それが、色々あってカーニバルの一座に…というとショウビズ用語も連発されるに決まってるし(^^;)と、今回は最初からヒアリング投げ気味です。
ただ、そういう珍しめな役なことと、ソング&ダンスナンバーはそこそこありそうって事で購入決めました。画質の悪さはそこそこ。
とりあえず一番詳しいTCMのシノプシス(http://www.tcm.com/tcmdb/title.jsp?stid=67574&atid=25449)を頼りに視聴。

計数の天才青年ミルトン(オコナー)は優秀な仕事ぶりでトントン拍子に出世しつつあったが、初めてのミスで勤める保険会社に損害を出した事で大ショック。会社も秘書兼恋人ヴィヴィアン(オルガ・サン・ファン)も失ったと思い公園をさまよううち、詐欺師まがいの芸人ゴールディ(ルー・パーカー)と知り合い、彼に連れられ一緒に旅回りのカーニバルで働くことに。カーニバルの生活がすっかり気に入ったミルトンと、彼を追ってきてこれまた芸人生活に入ってしまったヴィヴィアンだが、一座は実は他の投資家から買収の憂き目にあっていた。保険会社の重役たちもミルトンの才が惜しくなったらしく復帰を勧めにくるが、ミルトンらは保険会社の資料の中に、カーニバルのピンチを救うヒントを発見する。

話が進むとだんだんフツーにソングアンドダンスマンになっちゃうけど、専門用語を連発するところは期待通りに珍しいクールな目つきを見せてくれるオコナー♪ミニ計算尺を持ち歩いてるのが時代を感じさせるが(笑)
確率論や統計学の数学的才覚をギャンブル系ゲームに生かす方向でカーニバル生活に入るのかと思ったら(スロットマシンでジャックポット当てたり的当ての数字を正解しまくったりする。…ホントに保険数理士ってそんな事出来るのか、大変怪しい)、主人公意外に歌と踊りも出来ちゃうのでミニレビューでばんばん活躍する。…まあ、オコナーだし…
ゴールディにバーに引っ張っていかれて一杯機嫌になった彼が、タップダンスは数学的なものだ(リズム等が)、とか言って突然踊りまくったりするのが前フリだが、そんな強引な、と苦笑しつつも、踊ってくれるのは大歓迎なので文句も言えない。ちなみにその時少し一緒に踊るバーテンダーが振付家のルイ・ダ・プロン。よくオコナーの作品で振付やってるおなじみの人ですが、スクリーンで顔出すのは珍しいかな。

てな調子で、いくらミュージカルにしても相当に無茶なシナリオなのですが、何曲も歌と踊りが見れたからよしとしよう(あまり記憶に残る歌はないが)。一番イイ感じなのはバーでの数学的(笑)タップシーンですが、芸人生活には純白燕尾服とかアラブの王族風とか中華マジシャンとか王子様風とか、色々コスプレがあって楽しい。特に王子様ナンバー(ややバレエ風)はレア感があってなんだか嬉しかった(笑)
ピチピチに若いですしねえ。20代前半ですよ。

舞台やTVが主なのかあまり映画に出ていないようだが、ルー・パーカーも結構いい味出してた。名前まで似てるが、登場した時はルー大柴を連想した。まあそれだけ胡散臭さと調子の良さ全開な顔の長いオッサンということで(笑)
買ってしまった…通販で。
外反母趾はつらいよ。

が、箱を持って靴のところへ行こうとしたら、箱を左足の甲に(しかも、かどっこから)落として悶絶寸前。木製だからそれなりの重みが…
明日になって膨れ上がってたりしたらどうしよ…

やっぱ疲れているのかな。今週は忙しかった。しくしく。
明日は息抜きできる筈なのだが。…ううう、絶対DVD一枚見るぞ。
風野潮著。
まあ前作よりはアナが少ないかな。中途半端に話を広げなかったのがよかったのか。なんとなく一気に読んじゃった。
スポーツものは基本的に割と好きなので。
Feudin’, Fussin’ and A-Fightin’ (1948)
Feudin’, Fussin’ and A-Fightin’ (1948)
Feudin’, Fussin’ and A-Fightin’ (1948)
1948年、ジョージ・シャーマン監督作品。モノクロ。
某海外サイトからこわごわ、ドナルド・オコナー主演の未公開作品を色々と買ってみました。パプリックドメインだとのことですが海賊盤かも(苦笑)
画質はイマイチだが元々古いしレア映画なので個人的には納得いく程度。字幕は皆無ですが、ストーリーは割と単純なので大丈夫?

年代は不明だがちょっと昔の、西部劇っぽい風情の田舎町リムロック。駅馬車に乗り遅れそうになったのを、一気に追いかけて飛び乗った旅のセールスマン・ウィルバー(オコナー)の駿足を見て、女町長マリベル(マージョリー・メイン)率いる町の首脳陣は、強引にウィルバーを拘束する。毎年恒例の、隣町との徒歩競争に出場させようと考えたのだ。リムロックは近年ずっと連敗中で、今年負けたら町ごと破産しかねない(賞金とか賭け金とか掛っているらしい)。
突然かどわかされて厩に軟禁されたウィルバーは当然腹を立てるが、町長の姪リビー(ペニー・エドワーズ)に惹かれて、結局レースに出る事を承知する。が、前夜に隣町の選手(リビーに関してもライバルである)が厩の水桶に毒を入れたため、それを飲んで具合の悪くなった馬を夜っぴて看病したウィルバーは、競走当日には完全にヘロヘロになっていた…

いーかげんな設定のコメディだが(強圧的に押し付けるよりも報償とか示して頼むほうが早くすむだろうに)、西部劇調の背景やのんびりムードは悪くない。幾晩もを共にした馬に思い入れてしまう主人公の人の善さもいいし、強面女町長の相方のヘナヘナしたオジサン(パーシー・キルブライド)も最後だけシャンとしたりして面白い。
ヒロイン・エドワーズはちゃんと自分で歌ってるみたいだ…派手さはないけど清純で可愛いカップルになってる。
競走シーンはそこそこ長く、主人公本当は速いのに、何度も倒れて寝そうになったり、隣町の選手の妨害に悩まされたりと波乱万丈なドタバタは結構楽しめた。
勿論最後は、なんとかかんとかハッピーエンド!オチもスッキリ決まっていい感じでした。

そして何より、オコナーのちょっと素敵なミュージカルナンバーが二曲含まれている。厩の中での凝ったソロタップ"Me And My Shadow"(影と踊ったり壁上り宙返りしたり)と競走前夜のパーティ会場の外でリビーと歌い踊るロマンチックな"Sposin’"。

http://www.tcm.com/video/videoPlayer/?cid=238589&titleId=74762 (Me And My Shadow)

ダンスもだが、歌もいつもながら良いなぁオコナー。

いやー頑張って購入してみて良かった~!
B級作品なのかもしれないが、可愛くてノスタルジック風味な楽しいコメディでした(*^^*)
諦めかけていたものを見れた嬉しさで点もやたら甘くなります。
1991年、バート・ケネディ監督作品。
ありゃ、こんなところにバート・ケネディが、と、ついレンタルしてしまった。
しかも主演はハルク・ホーガン…いかにもイロモノくさいSFコメディだが…

宇宙戦士のシェップ(ハルク・ホーガン)は、銀河の極悪将軍をやっつける任務をこなした後、宇宙船のエネルギー再充填に必要な数週間、「休暇でも取っとけ」という上司の言もあり、地球に降りることにする。
彼が下宿先に選んだ郊外の家の主人は、建築設計士のチャーリー(クリストファー・ロイド)。妻(シェリー・デュバル)と二人の子を抱え、社長に昇給を願い出たいが言いだせない気弱で平凡な中年男。下宿人の妙な言動をいぶかしんだ彼は、シェップをつけまわして正体を探りだすが、ある日シェップを狙う宇宙の賞金稼ぎが現れて…

まー何といいましょうか、モノすごくありがちで予想のつく演出と展開のコメディでした(^^;)
もうちょっと盛り上がらんかなあ、とは思うけど、とりあえずクリストファー・ロイドがいい感じなのは救いか。家の離れに作業場作ってゴーグルや溶接機や装備して工作が趣味らしい。そんな、オッサンだけど根っこがオトコノコ、なのがいいね。バック・トゥ・ザ・フューチャーの「ドク」役だった人なんだけど、「バック」ではドクの発明品にマイケル・J・フォックスが目を丸くしたりキラキラさせたりしながら冒険するわけですが、ここではロイドがホーガンのハイテク武器に目を丸くしたりキラキラさせたりしつつちょっとだけ冒険したり。でも中年の普通のパパだから冒険にも限度があって、まあそれでも彼なりに頑張るというところでしょうか。

ホーガンは、こんなイイ人でいいんか、と思ったけど製作にも噛んでるようだしなぁ。
とりあえず主演二人に嫌味がないのは長所?…脚本の出来はちょっとユルめだけど。
さすがに今回ケネディは脚本には名を出してません。

「お約束」のジャック・イーラムも、隣人役で出てるけどホントにカメオ出演て感じ。少し残念。

とはいえ、ひとつだけ、ムチャクチャに私の心を揺さぶったギャグがあったのでよしとしよう。
シェップの"冷凍銃"をチャーリーが紛失してしまい、二人が探しにでかける場面。とある銀行の入り口で、警備員が凍りついている(しばらくすると元に戻るらしい。すごく健全なお子様OKなコメディだ)。二人がそろそろと中へ入ると、銀行員やお客たちも凍りついている(拾った誰かが冷凍銃を銀行強盗に使用中らしい)。
霜の降りた銀行の奥へと進む二人に、ふと、…しめやかな「ジングル・ベル」の曲がかぶさる。

…!

私だけでしょうか、天を仰いで爆笑してしまったの(^^;)
たいへんに思いがけない方面からきた笑いだったので、虚を突かれました。

なわけで、★2にするのはやめときます。もっと救いのないダメコメディも存在するし。

自業自得。

2010年10月22日 日常
やっぱり…昨日、海外注文DVDの山が届いて、今日、ネットレンタルに申し込んだDVDの山が届いた(注文分がなかなか来ないからと頼んだのだが)。
ううううう。ほんとは海外注文分を早くチェックしてしまいたいんだが、順序は逆だろうなぁ。くすん。明日は出勤だし、たいがい一日休める月曜も半日出勤だもん…。
でも、どちらかというと「評判もいいしやっぱり見ておこうかな」というネットレンタル分と、海賊盤でもいい、画質が悪くてもいい、我慢できずにとにかく買ってみた!というネット注文分では、ちょっと私の中に温度差が…。やはりもう少し、待つべきだったか。
風野潮著。

YAむけの珍しいフィギュアスポーツ小説。しかし、期待したほどじゃなかったなー。ちょっと主人公にとって"都合のいいキャラ"が多すぎ。父と兄の相克とか過去とか軽く流し過ぎ。「ビート・キッズ」で注目された時に読んだがその時もあさのあつこ(「バッテリー」)ほどじゃないなあという感触だったしなあ。

まだ「銀盤カレイドスコープ」のほうが、ずっと良かった。…でも、二巻目も出たようだから、念のため、二巻目まで読んでみようかな。すぐ読めるし。
ついうかうかと、旧作100円キャンペーン延長中のぽすれんで何枚かまた申し込んでしまった。どうせ旧作しか見ない私には素敵なキャンペーンだが、だいじょうぶかなあ。今日も一本見たとこなのに。録りだめ買いだめ発注中もまだまだいっぱいあるのにな。

最近ますます、仕事がドロナワ式になっている。いや、好んでついた仕事だけどここんとこ忙しいしぃ、休みになるとor家に帰るとやっぱ、仕事以外のことしたいしね。切り替えがうますぎるんだね私は(違)
来月富山へ一泊出張しないとってんで、ネットで色々調べて宿とか取ったら、…反射的にネットレンタルサイトへもぐりこんでしまった(^^;)

出張先のビジネスホテルへポータブルDVDプレイヤーでも持ち込もうかしら。LAN無料の宿をとってネットブックは持ってくつもりだけど。(自分は持っていないが、実家の母にプレゼントしたポータブルプレイヤーがあるから借りようと思えば借りれる。ネットブックにはドライブないから…とはいえ荷物が増えるのはアレかな。ひと手間かければ、他にも一応手はあるのだが)
1958年、ジョージ・アボット&スタンリー・ドーネン監督作品。

野球は昔は結構好きだったし、気になるミュージカルの一本だった。だいたい、野球狂が悪魔に魂を売ってひいきのチームを優勝に導くってアイデアが素晴らし過ぎます。ビバ、野球界のファウスト!

初老の夫婦ジョー(ロバート・シェイファー)とメグ(シャノン・ブーリン)の居間にはどーんとTVが控えている。仲良し夫婦なのだが、一年の半分(野球シーズン中)は私なんか眼中にないの、と妻は淋しく歌う。背景がマルチスクリーンで似たような他のご家庭がうつるが、そのうち一つが浴衣の日本人夫婦なのは御愛嬌。
贔屓のセネタースの連戦連敗に、ジョーが悪態をつくと、なんと悪魔が出現する。悪魔は一見小柄で妙にお洒落なスーツの中年男(レイ・ウォルストン)。魂と引き換えにセネタースを救う天才スラッガーにしてやろうと持ちかけ、ジョーもついつい誘惑に乗ってしまう。青年ジョー・ハーディ(タブ・ハンター)の姿に変身し、見事なバッティングと華麗な守備の謎の新人として、最下位のチームを優勝争いにまで導く。

意外に抜け目のないジョーは、取引前に、9/24までなら途中キャンセルが可能な「免責条項」を認めさせるが、勿論悪魔はこれを封じるべく様々な罠を張り、優勝決定戦は9/25にまで伸びてしまった。さあ、どうするジョー?

野球☓ミュージカルなので健康的なナンバーが多い中、目玉は悪魔の手下でジョーを誘惑しにくる魔女ローラ(グエン・バードン)。家を放り出してきたとはいえ老妻への愛がゆるぎない、ジョーの真面目さに逆に恋してしまうのだが、お色気タップリテクもたっぷりのキレのいいダンスを見せてくれる。ただまあ、タブ・ハンターと並ぶとやっぱちょっとトシかなあ。舞台でも同じ役だったそうだけど。誘惑ソング"Whatever Lola Wants"より振付のボブ・フォッシー自身と踊る"Who’s Got the Pain"のほうが好みだ。あまり踊れないハンターとデュエットの"Two Lost Souls"もイイ。

とはいえ、…やっぱり私って、ボブ・フォッシーって…そんなに興味わかないなあ。うまいと思うし、いいと思うけど(グラウンドで選手たちの踊る振付は、なるほどスライディングとかって、フォッシーの元々のダンスにかぶるなあと笑えた)、なんでだろう。やっぱり、結局、モダンバレエよりタップが好きということか。

そんなこんなで、ミュージカルとしてよりコメディとして楽しめた一作でした。
チームのメンツも皆いかにも頭が悪そうで、そして監督(ラス・ブラウン)はいかにも百戦錬磨な白髪頭で、50年代ムードたっぷり。地味~な老妻に、若返った夫が逆に未練たらたらなのもよろしい。老妻、もしかしたら何か感じ取ってるのかも、てのもいいな。

ウォルストンの洒落者ぶりは、なんだかアステアのファッションを参考にしたみたいな感じで可笑しかった。白スーツに赤タイ赤ベストなんかイースター・パレードみたいだ(笑)
地平線から来た男
1971年、バート・ケネディ監督作品。
主演のジェームズ・ガーナーをはじめ、助演のジャック・イーラム、ハリー・モーガンらワキを固めるメンツもかぶって、「夕陽に立つ保安官」の姉妹編ともいうべきコメディ西部劇(内容は全く関連がないが)。が、原題が"Support Your Local Gunfighter"なのには今回初めて気がついた…(「夕陽…」は"Support Your Local Sheriff")。
地元の保安官はわかるが、地元のガンマンて何…(笑)

ずいぶん前にTVで見たきり、スカパー録画で久々の再見である。

昨日今日とオフ。先週は忙しかった。日曜もあれこれ出歩いて疲れを残し、しかし今日は実家へ顔出しする用事もある。こういう時は、家族に弁当を作って送り出してから、すぐにちょっぴり1時間半程二度寝をするべきだろう、出かける前に。…が。
…映画もしばらく見ていない。最初のところだけでも、とコーンフレークを食べつつビデオデッキの前に座ったら、…1時間半程の映画を最後まで見てしまった(爆)

西部のワイルドな景観を背景に、軽快に突っ走るSL。中には「明日は挙式よ」と盛り上がる裕福そうな姥桜(マリー・ウィンザー)と、少々ゲンナリ顔のラティゴ(ガーナー)のカップル。
が、案の定?夜中に停車した小さな鉱山町で、ラティゴはこっそり途中下車。おりしも町は、鉱山主二人の対立による紛糾の真っ最中だった。その一人バートン(モーガン)は、ラティゴの事をライバルが呼んだ著名ガンマンだと誤解し、逆に金を積んで味方に取り込もうとする。
ラティゴは町で意気投合した飲んだくれのジャグ(イーラム)をガンマンに仕立てて売り込むが、やがて怒った本物がやってくる。「さっさと逃げよう」と誘うラティゴに、意外やジャグは「オレにもプライドはある、逃げられない」。そうなるとラティゴも彼を巻き込んだ責任を感じて…この窮地、彼らはどう切り抜けるのか?(…あえて伏せます。私自身、ラストを完全に忘れていて楽しかったので)

前作以上にコメディ色は強い。バートンは仇敵の妹とデキていて老いらくの恋が情報源。お約束のじゃじゃ馬娘スザンヌ・プレシェットは何かというとライフルを乱射しながら、夢は東部のお嬢様大学へ行くこと。テンポの良さは「夕陽」以上かもしれない。
主人公からして、前作では強いのにトボけた男だったが、今作のガーナーは口先男もいいところ、ほとんど詐欺師?でギャンブル中毒、実は東部の出身で馬も苦手という西部劇ヒーローとはズレまくりの設定。でも、憎めないんだね(笑)
イーラムは何だか前作以上に「イイ男」になっちゃってて、ガーナーのダメ男度が上がった分、実にみごとなバランスだ(笑)
人畜兼業の医者(ダブ・テイラー)、酒場の女将(ジョーン・ブロンデル!)、宿屋の女主人や賭場の元締め、駅員兼電信係に至るまで、街の人々もそれぞれ一癖ある描き方でどの場面も飽きさせない。カメオ出演のガンマンは、何と驚きチャック・コナーズ?

コメディ好きの私には、いやー、映画ってほんとにイイもんですね、と故・某評論家ばりのクサイ台詞をもらしそうになっちゃう快作でありました。

…でも、昼寝しそびれたから、早く寝ないと…

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