ぬしさまへ

2004年12月8日 読書
「しゃばけ」の続編。
「しゃばけ」が、期待したほどには思わなかったせいで二作目への期待もほどほどだったせいか、今度は逆に、随分面白く感じた。
前のは長編だったけど、今度は連作短編集で、それがかえって盛りだくさん感を増しててよろしい。
お兄ちゃんの話がしみじみしてて良かった。一作目より探偵モードで元気?な若だんなも頼もしい。
よーし三作目も予約っ。

ISBN:4104507024 単行本 畠中 恵 新潮社 2003/05 ¥1,365
平賀源内の遺児つばめが、将軍暗殺だの源内の秘宝だのをめぐる陰謀に巻き込まれる。
伝法な口調で男勝りの美少女(たぶん)つばめ。
男どもの野望の空しさ切なさが影を落として、これまでの姫君たちの物語とはちょっと違うタイプの話になっていた。
もちろんそこそこ面白いけど。

ISBN:4087753425 単行本 米村 圭伍 集英社 2004/10 ¥1,890
S.D.タワー著「レイル―王国の暗殺者」を読む。
児童向けファンタジーかと思いきや、暗殺者として育てられた孤児の少女が、送り込まれた敵国の宮廷で予想外にカッコイイ王様と出会い…という話は、限りなくハーレクインに近いよーな気が…
ただ、世界設定が細部まで緻密に書き込まれていて、結構読みごたえあり。
元ネタは「ゲルマン民族が乱入してきて崩壊したばかりのローマ帝国」なような気がするけど、魔法も少しあるし、異世界としての「存在感」がちゃんとある。
それでなきゃ、ある程度先が読めるようにできているのに600ページ余も読めませんし(^^;)
少女と王様のやりとり(駆け引き)も面白い。…ハーレクイン調だが。

ISBN:4789723607 単行本 S.D. タワー ソニーマガジンズ 2004/09 ¥2,520
『著者の子供時代ネタ』っぽいシリーズ第三弾。
主人公の「ぼく」がウルフって名前だからって、実話と決め付けてもほんとはいけないんですけどね。
シリーズ中一番のお気に入り「うそつきの天才」には譲るけど(あと「恋のダンスステップ」ってのもある)、この本もやっぱりいい感じ。クリームソーダのように、シュワシュワと軽くて甘酸っぱくて楽しい。
しかし、「十才にもなれば女の子とファースト・キスは済ませてて当然?少なくともキスに憧れてて当たり前」というのがいかにも北欧、さすがはスウェーデン、です(笑)

ISBN:4338133074 単行本 ウルフ・スタルク 小峰書店 2004/10 ¥1,260

おんみつ蜜姫

2004年11月29日 読書
間者猫「タマ」をボディガードに、お家のため、嫁ぎ先(まだ結婚前、縁談勃発中なだけだけど)のため、勝手に出奔してのほほんと冒険の旅へ…

自らある程度刀もふるう、退屈姫君より少し運動神経のよさげな蜜姫。
野山を駆ければ曲者の襲撃、海に出れば海賊に襲われ、なかなかスケールアップした二冊目です(いや、出版順は二冊目じゃないけど。私が読むのが二冊目なだけで)。
とりあえず今ちょうど半分あたり。

「タクティクスオウガ」もトロトロと進めている。
やっぱこの戦略性、面白い〜!
ちょっと育てすぎたなあと思ったので、戦闘中にレベルアップしそうになった奴を次々と死なせてはリザレクション(経験値がリセットされるので)。敵リーダーはあの手この手で足止めしといて、間に合うように全員生き返らせてから改めてクリアするのである。
うーん難易度上がって実に面白い(爆)

ISBN:4104304050 単行本 米村 圭伍 新潮社 2004/08/19 ¥1,890

観察力って。

2004年11月28日 読書
いつのまにか図書館に入っていた、ラッキー!なので、ここんとこ「サトラレ」を読んでいる。
面白いです。強引なまでのアイデアを縦横に引っ張って笑いありスリルあり涙ありのいろんな話が出来上がり。
にしても名人、カッチョよすぎです。観察力洞察力がびんびん働いているので、サトラレるほど思念波が出てなくても「読め」てしまうんです。

名人と比べても仕方がないけど、職場の脇のコンビニの兄ちゃん。
昨日の昼休みにサンドイッチと牛乳とカップ入りのレアーチーズケーキ買って、帰って食べようとしたら袋に入れてくれてたのフォークだったぞ(怒)
名前はケーキでも、プリンよりさらにゆるゆるなんだからなあ〜!スプーンでしょどう考えても!
もうちょっとちゃんと目を開けててくれ。

ISBN:4063520242 コミック 佐藤 マコト 講談社 2003/03/20 ¥540
大統領になったら―アメリカ大統領究極マニュアル」を読む。
ちょっと変わったノリで作られた米大統領本。

もしあなたがアメリカ大統領に選ばれたなら…
この本をイチから読めば、生まれてはじめてのホワイトハウス暮らしもバッチリ!
…なーんてね。

広大なホワイトハウスの設計図から始まって、衣・食・住あらゆる方面にわたる雑事解決法、シークレットサービスの隠語集から引退後の年金制度に至るまで、一見あくまでもまじめぶりっこかつトリビアな記述の合間に、さりげなくぶちこまれた「難しい質問への答え方例」だの「テレプロンプターが故障した際のしのぎ方」だのが笑えます。「機密扱い図版」?もたっぷり、章ごとに挿入された歴史コラムや「よくある質問コーナー」は、マニュアル本のお約束?

冗談か本気かわからないよーなこのスタンスがとてもよろしい。
アメリカ大統領について楽しく学べる本と言えましょう。
こんな部分だけ学んでもあまり役にはたたないかもしれんけど(笑)
やっぱりアメリカ人の発想ってひと味違うなあ。

ISBN:4594047793 単行本 スティーヴン・P・ウィリアムズ 扶桑社 2004/08 ¥1,470

しゃばけ

2004年11月25日 読書
気を取り直し?こっちも読んでみた。

なるほど。
うんこちらのほうが、やっぱり「ゆめつげ」よりうまくまとまっていて良い出来だ。
実は意外に「ゆめつげ」より重いものが底に流れていたが。
江戸の薬種屋街をゆるがす大事件はそれはそれとして、恵まれていてもいなくても、どっちにしてもやはり「世の中、思うようにいかないんだ」と、悶々とする主人公の思いが、物語に陰影を与えてよろしい。虚弱体質で何かというと死にかけるしで、この薬屋の若だんな、十七歳にしてはめちゃくちゃジジむさいが、江戸時代はみんな早くに大人の扱いになったんだから年齢はあまり考えないほうがよいのだろうな(笑)

妖怪のお守り役と一緒、というので「百鬼夜行抄」を連想しつつ手に取ったが、力関係その他、当然ちゃんと違っていた(笑)

ISBN:4104507016 単行本 畠中 恵 新潮社 2001/12 ¥1,575

紅葉ハンター!

2004年11月23日 読書
有馬をうろうろ。
あまり紅葉は進んでいないように見えたが、瑞宝寺公園まで上がると結構綺麗だった。しかしキツい坂だったなあ。
家族サービスなもんで、紅葉の後、わんだガーデン(犬のテーマパーク)と玩具博物館を回る。
わんだガーデンは…今は亡き「びわ湖わんわん王国」に比べるとショボイと思ったが、玩具博物館はなかなか。ドイツから来たすんごい細かい細工のミニチュア飾りの数々は大人ウケ。外国製ならではの奇妙な形の木製玩具を実際に触って遊べるフロアはコドモは本気で遊ぶ。サンダーバード展示は(量は多くないが)オタクウケか?(笑)鉄道模型のフロアは鉄ちゃんなパパも喜ぶわけで…
てな感じで、お値段は高めだが、玩具博物館は予想以上な充実であった。ちょっと推しておく(*^^*)

行き帰りの車中では、「退屈姫君伝」を一気に。噂にたがわぬ楽しい読み物だ。
ほんのり艶笑ギャグもまじえつつ、天真爛漫なのほほん姫君(姫君とかいうけど実は新婚(笑))が、旦那様留守中に、嫁ぎ先の六不思議の謎にチャレンジしたり、お家の一大事を打開すべく大活躍!
ううむ、こりゃいいわ。シリーズの他のもすぐ読もううん読もう。

ネオ春陽文庫ってカンジである。いや、春陽文庫ってほんとはまともに読んだことないんだが、ラインナップのおおよそは知っている。ご落胤とか名剣士とかお忍びの大物とかじゃじゃ馬姫君とかが暴れまわる、お約束に満ちあふれた痛快娯楽時代劇なんだと思うので…(爆)
いや、春陽文庫の目録はひところ手元にあって愛読していたのだ、目録だけ(笑)

ISBN:4104304026 単行本 米村 圭伍 新潮社 2000/04 ¥1,680
これがマのつく第一歩!」を読む。
あの次男坊がナニ考えて行動しているのか全く分からなくなってからずいぶん巻数が増えてる。
いや、分かる人には分かるような伏線があるのかもしれないが私にはワカラン(30年代舞台の外伝もイマイチよくわからなかったし)。
…いいかげんにしてくんないと、そろそろ読むの止めっぞ(-"-;)

図書館で米村圭吾の「退屈姫君伝」と「おんみつ蜜姫」をゲット。出だしを見ると、主人公は違うがどうも同じ藩が舞台らしいので、古いほうの「退屈…」から読み始めることに決定。

ISBN:404445213X 文庫 喬林 知 角川書店 2004/09/28 ¥460

ゆめつげ読了。

2004年11月21日 読書
中盤からは思ったよりも血なまぐさくスリリングな展開に。
最後、登場人物たちの暗闘にトドメ(?)をさしたモノは実は、という決着は悪くない。
残念なのは、黒船に揺れる世情を背景に、様々な立場の人々がいろいろあがいたり暴れたりしているのに、あと一歩そこらの踏み込みが不足なところ。
特に辻斬りたちの描き方が浅いような。いくら悪役だからってなぁ。こいつら結局何してたんだか、って思いが残っちゃう。
夢占兄さんがぼーっとしているのは、それはそれで立場上納得なのだが…。
やはり、こんど「しゃぱけ」を読んでみよう。たぶんあちらは、「ゆめつげ」のような重い(重くなりうる?)テーマ入れてなさそうだし。

あと今月狙っているのは米村圭吾だ。
畑中恵と並んで少し気になっていた「そのうち読みたい」未読作家。
久々に?今、気分は時代劇なのだ(笑)

ISBN:4048735594 単行本 畠中 恵 角川書店 2004/10 ¥1,470
密偵ファルコを読了したので(あいかわらず、ラストスパートというかスリリングな終盤が凄い!)、「しゃばけ」が各方面で好評な著者の新作「ゆめつげ」を読み始めてみる。

夢占の才がある(ただしこれまでまともに役立ったためしのない、ちゅーとはんぱなレベルの才である)神官とその弟が、行方不明の大店の跡継ぎ探しを頼まれてドタバタ…っていう話らしい。
ひょうひょうとした、のほほん兄さんは、もともと割と好みの路線。
なのだが…

(…だね)
(…な気分だよ)
(…かねえ)
(これは…とんだことになったよ)
とかなんとか随所で漏れる彼の内心の声、ってかその口調。

…すいません、なんかコレひじょーに、ちびまる子に聞こえるのは私だけかっ!
岡っ引きに「友造」ってのが登場するのもイカン。
江戸っ子弁なだけ、なんだろうが…
気になりだすと止まらない。みょーな気分である。
そもそもこの人の日本語時々ヘンだし。もっと文章上手いのかと思っていたのだが。
たとえば『岡っ引きにしか見えない姿の者が』って、なんかヘンだよホント。

良くも悪くも、ライトノベル読む気分で読むことにしよう…

ISBN:4048735594 単行本 畠中 恵 角川書店 2004/10 ¥1,470

ザカール篇終了。

2004年11月17日 読書
ファルコを中断して、「暗き神の鎖〈後編〉―流血女神伝」を読む。
ザカール篇の完結にふさわしい重くて濃いハイテンションな一冊。ぎんぎんに暗かったり、一転してあまりに明るく暴走するキャラも出たり、うーん深いな〜このシリーズ。
主役含めてけっこう色んな人がこれまでと違う道へ行ってしまった。しかし、一番気になるのはバルアンだなあ。ううう、なんか彼自身の策謀家気質が己の首をしめていってるようで哀しい。立ち直ってほしいよ〜ううう〜。


ISBN:408600500X 文庫 須賀 しのぶ 集英社 2004/11 ¥600
いや厳密には輪切りではないけど、「輪切り図鑑大帆船」をモノしたビースティのイラスト本だから。

ファルコを読みながらこの本のページを繰ると、めちゃくちゃ古代ローマが身近です。「水路の殺人」でファルコたちが歩き回る競技場も大浴場も船着場も、もちろん貴族の邸宅も、みーんな詳細に載ってます(*^^*)

ISBN:448779997X 大型本 スティーヴン ビースティ 東京書籍 2004/10 ¥2,100
ファルコを読みつつ、タクティクスオウガを少し進める。
敵ユニットの種類(遅い奴)によっては高レベルな相手でも、魔法をうまく使えばなんとかなるのでトレーニングでなく戦闘で鍛えることに。
うーん楽しい。時間かかるけど。

ISBN:4334761461 文庫 リンゼイ・デイヴィス 光文社 2004/10 ¥740
今回リナを振り回すのはおじーちゃん、そしておとーさん。
いつになく平均年齢高目か?(笑)
ま、笑う門には福来たる。うんうん(*^^*)

ISBN:4829116544 文庫 神坂 一 富士見書房 2004/10 ¥546

少年魔法士 (11)

2004年11月4日 読書
うーん絵が出ないのね。残念。
十二巻も図書館で予約つけてるけどまだ来ない。ある程度立ち読みで知ってはいるが(爆)

私はレヴィさんが一番好きである。カワイイもん。年齢は少年じゃないけど…
この巻でカルノにビビらされて泣いてるとこなんかめっちゃ好き〜

ISBN:4403617336 コミック なるしま ゆり 新書館 2003/10 ¥546

それにしても接続速度は、勝手に0.5M切ったり1.3Mくらいに戻ったり。
あーもーわけわからん。
シリーズ三作め、読み始める。
一・二巻ではイマイチに感じていたトマス・キッド・シリーズだが(キッド&レンジの元気&知性コンビが、オーブリー&マチュリンコンビの矮小類似品に見えちゃって…)、この巻はとくに私の癇に障る(笑)こともなくスムーズに進んでいく様子。
キッドもすっかり「頼もしき海の男」だが、偶像視してくれる小さなお供を持つのは少し早くないか?(笑)
「いずれは…」を予感させるカリスマの証拠ってことかもしれませんが。

ISBN:4150410682 文庫 ジュリアン・ストックウィン 早川書房 2004/09/23 ¥987
なかなかグサっと心に引っかかってくるタイトル。
そう、何歳(何十歳)になっても「十分大人だ」と思えるようにならないのはナゼなのかな〜(^^;)

でもまあ「成熟するため」の答え(そんな都合のいい!)はあまり書いてなくて、日米比較しつつの「若者文化史」とYA小説の話がメイン。
それでもそれなりに私には興味深く読めちゃう分野ではあるのだが。

ただ、「大人になれない感」は少しは男女差もあるんじゃないか?
出産という「強制的川越え」があるのがひとつ。
女だと一人称は「私」か「あたし」程度の揺れしかないこともひとつ。
だから、たぶん男より女のほうが「大人になった感」は得やすいのではないか。

…でも実際は、自分自身、コドモに直接向き合う時すらやっぱり十分には「大人になった感」はないし。
やれやれ。

たまたま借りてきていたCD「SHOWA!ギャグ・ジャンボリー(走れコウタローだのレナウンイエイエだのあっと驚く為五郎だのが詰まっている)」をかけながら読んだからさらにみょーな感じだった(笑)

ISBN:4896918568 新書 金原 瑞人 洋泉社 2004/10 ¥777
ダイアナ・ウィン・ジョーンズは数冊しか読んでいないが、一番面白かった。
(宮崎アニメになるってんで再ブレイク中の「魔法使いハウル」もイマイチだったしな〜)
意外や?前半、ケルトの香り漂う、本格FT…と見せかけておいてちょっとひっくり返されるのもイイのだが、やはりこの物語の魅力は、前半で醸し出された「人間」と「巨人」と「ドリグ(水辺に棲み変身能力を持つ奇妙な種族)」の三種族が住む『湿原』の、古代FT的世界の香気だ。
この人の話はけっこうゴタゴタわきゃわきゃと騒がしいイメージなので…

ISBN:4198618887 単行本 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 徳間書店 2004/07/21 ¥1,785

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