年末というのに
仕事おさめ(12/28)で、ホッとして、ちょっとのんびりすごしてから大掃除、と思っていたのに、長男の“免許とか学生証とか保険証とかキャッシュカードとか定期とか全部入った財布”が行方不明になったために落ち着かない日々に。色々キリがつかなくて、かえって掃除やる気も失せてこっそりと、「そういや今年もまともにゲームしなかったなあ」と、夜中ひっそりブラウザゲーに新しく会員登録してみたりして。
持って帰ってる仕事もあるに何だそりゃ。

いくらでもやることあるのに、黙々とmixi経由でヴァイキングの村を作ってる自分がバカみたい(笑)<「エインヘリアル」ってやつ。伐採、建築、伐採、増築…

音楽があのイトケン(ロマサガの)だというのも気になったからだが、一種類しかまだ音楽きけない(内政しかしてないせいか)。
神坂一著。

いつものよーにしょーもなさ全開なお笑い作品集。
三巻は珍しくイマイチに感じたのに四巻はフツーに大笑いしながら読めたのはなぜ。
体調とか何かかしら。
暗黒街の特使
暗黒街の特使
リチャード・ウィドマーク様のお誕生日なので、何か見ようと思っていたのですが、風邪気味でちょっとまともに一本見るのは難しそう。
それでも、Youtubeを探ってみたら、なんとレア映画「暗黒街の特使」がまるっぽアップされてるらしいのに気がついた!…字幕はないけど。画質もいまいちだけど。
さして評判がいいわけでもないし、しかもウィドマーク様悪役のはずだけど。でも!!

消えないうちにダウンロードしておこうっと♪
はっぴーばーすでー♪
10.日ほど前にアップされたばかりみたいだ。クリスマスプレゼント?
ナオミ・ノヴィク著。

うわああああ。
うわああああ。
うわああああああ。

こんな展開にー!!!?

前巻で、援軍も来ない中、命からがらって感じでかろうじて英国に帰ってきたローレンスとテメレアに明かされた「真相」は、更にもっと絶望的な状況と困難な任務で。
冒険また冒険の面白さを保ちつつも、どんどんどんどん、「どん底」度がスケールアップしていって眩暈がします。

五巻はいったいどんなブラックホールに?(涙)
とにかく早く続きが出てくれないと精神衛生に悪すぎです。困るよ~
1944年、レオ・マッケリー監督作品。モノクロ。
クリスマス映画だっけか?と、スカパーで録ってた分を視聴(25日もスカパーでやるようだけど)。

下町の古~い教会。創設者でもあるフィッツギボン神父(バリー・フィッツジェラルド)のもとに、新任の補佐オマリー神父(ビング・クロスビー)がやってくる。物理的にも経済的にも傾きかけている教会をたてなおすために来た彼は、昔気質の老神父を困惑させつつも、町の悪ガキたちを野球に誘い聖歌隊にまで組織したり、家出娘に型破りなアドバイスをしたり、建物修繕のため自作の歌を売り込んだりと大活躍。だが、老神父をはじめ街のみんなにすっかりなじんだ頃=次のクリスマスには、オマリーはまた、次の(傾きかけた)教会へと転任してゆくのだった。粋なプレゼントを残して…

すんごい昔にTV(たぶんカットあり)で見て以来。クリスマス映画だったかな、と視聴したのですが、思ったほどクリスマス・ストーリーではなかったかも(笑)
ビングの当たり役ということで「聖メリーの鐘」(共演はイングリッド・バーグマン。尼僧姿がすごく美しかったことしか覚えていない…)なる続編も作られているが、何といっても私的には、バリー・フィッツジェラルドが可愛いすぎる!アカデミー主演・助演男優賞の両方にノミネートされてしまうという椿事となったのも無理はない。この教会で勤続45年、年齢相応にヨロヨロと少々頼りなげで子供みたいな所もあって、それでもここぞという所はちゃんと「わかってる」「わかってしまう」ちゃんとした人なのがせつない。色々な小事件をつづったハートウォーミング・コメディだが、タイプも世代もかけ離れた神父二人の交流の部分が一番心に残る。
というか、老神父の愛くるしさが。まああと、ビングだから歌も結構入っていてそれも楽しめるんですけどね。



…白状しますと、ビング・クロスビーはそんなに好きじゃないんですよ(^^;)
腰抜けシリーズでは、毎回ボブ・ホープを応援しています。ムダと知りつつ(笑)。
それにしてもバリー・フィッツジェラルドって、顔のつくりがなんとなくボブ・ホープに似ているといつも思っているのだけれど、私だけ?

あと、どうでもいいけどYouTubeでやってた、Colgate Comedy Hourでのドナルド・オコナー&シド・ミラーのこの映画のパロディシーンを激しく思い起こしながら見てました。いやーよく似てたなミラー。あの、くちゅくちゅっとしたしゃべりかたとか。

赤い指

2011年12月23日 読書
東野圭吾著。

崩壊してる家族の事件と、著者の持ちゴマというかシリーズで出てる刑事・加賀の家のこととか、からんだり対比されたりしつつ進む。つい読まされてはしまうが、いつも重いよなあ東野圭吾。そんなに重くしなくても、とか思ったり。素直に「好き」とか「感動した」にならないのは、好みとだけいっていいのだろうか。
「賢帝の世紀」後半はハドリアヌス帝篇。
はやく読み終えないとー、やっと届いた「テルマエ・ロマエ」四巻に入れないよ(爆)

…ああ、それにつけても、寒い。困った困った。
田中啓文著。

もはや謎解噺でなくなって久しいが、相変わらずのハイテンション、ますます高まる不条理なまでの暴君師匠のワガママ&愛。ああ、怒涛の愛。一気に読ませる。
いいかげん凄いピンチをくぐりぬけてきた筈の竜二だが、今回は身も心もどん底にまで追い詰められた感が。元ヤンキーといっても案外すれてなくてソボクな性格の彼だけに、やっぱりTVに振りまわされると勝ち目は全くないですね(笑)

最大のクライマックス、とかチマタでは言ってたから完結編なのかと心配したけど、これならまだ続きは出るかもしれない。かわいい新キャラも登場したことだし、ますます楽しみ。

いいなあ、落語…

しばらく聞いてないが…
雫井 脩介著。

フィギュアスケート(女子)もの。
ところが、「語り手」として十代の選手本人が配置されてはいるが、主人公というかメインは「選手の母」。半分以上が母親視点で進む。
そのへんが珍しいけど、なんかこりゃ私のようなワガママ者にはつとまらないなっという、どうなるのかなとついついひきこまれはするが、ビミョーに楽しくないような話(笑)
(ひと癖あるコーチの描写には、なかなかイイものがあったが)

世の中には、いっぱいいっぱいいっぱい有望選手とその親がいるんだよね。
スポーツってほんと、容赦のない世界だし。それに本気出すほどお金もかかるしね…
本人が納得して打ち込めるなら一番で、スポーツそのものの容赦のなさも構わないんだけど、その親の立ち位置、しかも子の夢に尽くしきろうなんていうと、これはもう、どうなんだろうね。
自分と違う人間を夢の対象にするのは、やっぱり難しいよ…
納得しきれないものも残るエンディングでした。
朝十でクリスマス前祝い♪
朝十でクリスマス前祝い♪
「ショウほど素敵な商売はない」。去年「もう一度隣の県行って見ればよかったー」とかなりディープに悔やんだが、二年目があって良かった。今日見てきたが、もう一度行けたら行きたい。幸い梅田は十時だけでなく終日上映だし?
大スクリーンで見るなど、もう来年は本当にないのだし。

言うなれば一家の群像劇でオールスターミュージカルなコレ、ドナルド・オコナー好きの私は「もっと彼のナンバー欲しいなあ」と思わぬでもないが、とりあえずソロナンバー“A man chases a girl”の歌い出しには今回もノックアウトされた。
お調子者で周囲を心配させるトラブルメイカーの役回りでもあるが(「雨に唄えば」よりずっとリアリズム路線の作品だ)、ラストで再登場する場面で見せる、一枚皮がむけたような落ち着きとペーソスを漂わせた妙な儚さは、やっぱりこの人演技もうまいよなぁと感じさせる。

ヴォードヴィル調のクラシックなナンバーが元々好きな私には、他の出演者たちのそれも結構楽しめる。モンローの出番だけはちょっと異質だけど、スクリーン内に限れば彼女は文句なしにカリスマだから仕方がない(笑)というか、モンローが出てるからDVDも出たし朝十選出も成ったのであろうなぁ。(でもミッツィ・ゲイナーも忘れないであげてほしいな…凄い可愛いんだし)

まあ細かいところは去年朝十いったときの感想日記(http://13374.diarynote.jp/201005102047181891/)と変わらないので省略。


十時からみたあと実家へ回ったので今日も休めてない。いかんな…
エドガー・ライト&サイモン・ペッグ&ジェシカ・スティーヴンソン&ニック・フロスト。
イギリス製海外ドラマ、シーズン2のぶん二枚(7話)を見る。ヘンなノリの偽装カップルシットコム(笑)
一話が30分もないから、どこででも見終われるのはいいね。ここ数日でじりじり見た。
最近なかなかちゃんと一本の映画を見られない。

いや、「シックス・センス」みておいてよかった~(笑)
字幕なくても一発で分かりましたね、元ネタ。
「カッコーの巣の上で」とかSFじゃないネタもあるんだ…。
面白かったです。なんか“Shit!”とか“What?”とか、彼らの叫び声がうつりそうだ。


…さて、コレは、楽天レンタルが旧作39円フェアを始めたってんで、つい借りてしまったもの。
ところが借りた後で、DVD5枚無料クーポンが届いてしまった!(送料のみはかかりますが)
しまったあああー!

楽天て、ぽすれんやツタヤほどはクラシック映画おいてないから、コレ借りちゃったら、借りたいdvdがもうほとんど残ってないんだよね(爆)
「クレオパトラ」を借りてもいいかなと思うのだけど、後篇はいらないな(私はレックス・ハリスン・ファン)。でも、前篇だけってのもあとから後悔しないとも限らないし…うーん。
なるしまゆり著。

あぁレヴィさんレヴィさん…

田代裕彦著。

性格の悪い大富豪の“養子”な主人公(目立たぬ高校生男子)は、突然“義父”の思いついたゲームに放り込まれて右往左往。
いきなり五人の婚約者候補(全員可愛い)と引き合わされて、一人を選べと言われたところまではまだしも、「彼女たちは、本当は我々を殺したいほど憎んでいる(実家をつぶされたとか何とかで)。が、うち一人だけはお前を愛している」。真に愛情のある婚約者を選べ、とのことだが、“ゲーム”に勝つため5人全員、カラダを張って主人公にアピールし続けるのである。
最近よくあるハーレムロマコメにひとひねり追加したヘンな設定につられて読んで見た。

…まあまあ…かな…。
「キリサキ」とか、トンデモ設定のミステリ・ラノベを書いてた人だけに、だんだん「誰を選ぶべきか」が推理ゲームみたいになってくる。そこそこ笑えるし、主人公が一人にしぼりたくなってきた終盤は結構盛り上がるが、後味がいいのか悪いのかよくわからない(笑)

ただなあ…
主人公、なんで、「キミ、俺のことを愛してるって、なぜ愛してるの?」と五人に向って聞かないの?
主人公と五人は初対面なのだ。でも、「愛してる」というからには、「これこれの事情で実は以前に会ったことがあって…」など、何か特殊な事情があるんじゃないか普通?

そこがどうにも、引っ掛かる。
「五人ともが憎んでいるが、誰か一人に“愛してる”と言わせろ」とかいうゲームならわかるんだけど、ね…
津村節子著。

なんとなく、自伝という表現を使うにはためらわれる。自伝的エッセイ集。
子どもの頃から書き起こし、「ふたり旅」といっても吉村昭に出会うまでもだいぶまだかかりそう。

津村さん、結構お嬢さん育ちだったのね。といっても両親とか割と早くになくなっておられるのできっちり苦労はしてそう。太平洋戦争こえてる世代だし。
今回も妙にひきこまれるものがあり、予約があって急ぐものが他にあるのに、ちょっとずつ拾い読みしている。吉村-津村カップルの実力おそるべし。
塩野七生著。

だらだらと、またもや「ローマ人の物語」へ戻る。なんでだか、なかなか進まないぞ。
もうすぐテルマエ・ロマエ時代(違)なのに。

今、気が散ることめちゃ多いしなあ…
毎日、何冊も何冊も持ち歩いてどれも読めない(爆)
年度後半に入ってしまったのにアレも決まってないコレも決まってない。
アレも書けてないしコレも書けてない。ヤバすぎ。
なるしまゆり著。

ずいぶん前、このへんは本誌で読んだのだが、ようやくコミックス化されました。
ああ、レヴィ…
レヴィさん…

ほんと、このマンガでレヴィが一番好きだったんだけどなー(涙)
少年よりも、元少年のほうが好きな私…(爆)

本誌で読んだ時は、えええええええええええーーーーーーーー!っと叫んだものでした。くすん。
1943年、エルンスト・ルビッチ監督作品。カラー。

女好きが過ぎたから天国には行けやしない、と、死後閻魔大王だか地獄の番人だか(レアード・クリーガー)の所へ出頭した老人ヘンリー(ドン・アメチ)。請われて一生をふりかえる彼の恋愛&結婚生活は…

ルビッチだからなんか凄い話だったりしないのか、と思ったが、ほのぼのノスタルジック・ロマコメだった(主人公は19世紀の生まれ)。優等生なイトコの婚約者(ジーン・ティアニー)に一目ぼれして駆け落ちし、やがて憎めないエロジーサンになって死ぬまで。
上品でクスリと笑えて(特に主人公の祖父チャールズ・コバーンがカワイイ)、ジーン・ティアニーは可憐で、でもなんかルビッチにしては軽量級というかアッサリというか、でした。
主人公の「女好き」の程度が、控えめに描かれすぎていまいちハッキリしないのが、見ていてスッキリ腑に落ちないとこもあり。あれで地獄堕ちなんですか。
ドン・アメチはそんなに二枚目とも思えないしそんなにすごく洒脱とも思えないんだけど、40年代はそこそこ人気があったんですかね。太平楽なボンって感じで嫌みはないが…
あ、…アメリカ版夫婦善哉か??モリシゲ…

まあ実はルビッチに期待したよりは、レアード・クリーガーが見てみたかった私でした。
出番はわずかだけど威厳があって、でもロンパリな目つきがビミョーに常人じゃなくて良かった。
ほんと惜しい人を若死にさせちゃったもんだ…
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つって、英米二国から、同時にかつ盛大に“Jaffa Cakes”をおすすめされました。
いや、食べたくてしかたがないんだけどさ、ネックは送料だよね(笑)

あぁ、チョコレートとオレンジゼリーの風味…

はっ!そういえば、就職した姪が来年あたり英国に行くと言っていたような。
よしッ(キラーン!)
1950年、ジョージ・シドニー監督作品。カラー。レンタルDVDで視聴。

ワイルド・ビル・ヒコックのワイルド・ウェスト・ショーに参加した銃の名手アニー・オークリーを描くミュージカル・コメディ。アニーはじめ実在の人物が多数登場するわけだが、史実とかは気にしないのがお約束。

泥まみれにボロ服の、野性の田舎娘アニー(ベティ・ハットン)は射撃の腕を見込まれショーに参加。実は曲撃ちのスター・フランク(ハワード・キール)に一目ぼれしたせいでもある。彼に好かれる「お洒落な美女」を目指して一念発起頑張るものの、フランクをしのぐ射撃の才が、恋には逆に足かせに…

女に負けるなんて、と堪え性がない男…というのも、昔はさておき(映画製作時、そして物語の舞台となる19世紀にはますます「よくあること」だったろう)、今見るとイマイチ。だが、アニーの方も少々デリカシーに欠けている。「わざと負ける」まではせずとも、しばらく離れるうちにちょっと落ち着いて、かつて自分に贈られた射撃のメダルを愛の証として彼女に贈ろうとしてくれたフランクに、せめて「外国でもらった勲章よりあなたのメダルのほうがすばらしいわ」とか、ウソでなく言える言葉で喜びを示してあげればすぐ片付いたのでは。それで再び意地の張り合いに陥ってのナンバー"ANYTHING YOU CAN DO"は、映画中でも特に楽しい聞き物なのだが。

主題曲の"THERE’S NO BUSINESS LIKE SHOW BUSINESS"は文句なしの大名曲だが、ヒコック一座を載せた汽車が駅に着く冒頭の"COLONEL BUFFALO BILL"は、「ショーボート」の開巻"Cotton Blossom"には及ばないと思う。MGMミュージカルらしく賑やかだが、今に通じにくい時代性もあり、まあそこそこの出来って感じ。
ベティ・ハットンは頑張ってるが、つい「ジュディ・ガーランドが本調子だったなら」と思うのは仕方がないでしょう。女性のミュージカルスターというとやっぱりジュディが好きだし私。
(最初はジュディ・ガーランドがこの映画に主演する予定が、健康上の理由で降板した)

もともと凄く期待してたわけじゃなくて、明らかに逃避だしな自分…
1939年、フランク・キャプラ監督作品。モノクロ。
個人的『それでも民主主義を信じたい』シリーズ第二弾(苦笑)

米国議会上院は各州二人ずつの議員からなる。一人の上院議員の死亡に伴い、後任として突然の推薦を受けたのは地元の少年団の指導者スミス青年(ジェームズ・スチュアート)。実は、もう一人の議員ペイン(クロード・レインズ)と彼を操る州の黒幕テイラー(エドワード・アーノルド)とが、コレなら扱いやすかろうと踏んでの人選だった。
が、理想家肌のスミスが提出した少年キャンプ場建設法案は、テイラーの利権を潤すダム建設法案と偶然同じ地域を対象としていた。テイラーらは邪魔なスミスを懐柔出来ないと知ると、逆に汚職の濡れ衣を着せ陥れる。
尊敬していたペインに裏切られ、失意のスミスはまともに弁明もできず首都を去ろうとするが、秘書サンダース(ジーン・アーサー)の励ましとアドバイスで、捨て身の議事進行引き延ばし作戦に出る…

キャプラ的性善説、民主主義賛美映画ということで、古いし前半はさすがに軽くて調子よすぎるくらいだが、後半は結構キタ。
スミスはかなり極端に「青二才」な描写。首都に着いて議事堂のドームを見た途端、荷物も迎えの人々のことも忘れて観光バスに飛び乗り、建国の英雄たちやリンカーンの彫像を見に行って感動に打ち震える。いきなり国政の場に引き出されたのだし仕方がないところもあるが、かつてスミスの父(正義の新聞編集者で執筆中に背後から撃たれて亡くなったという)とも親しかったペイン本人にまで偽証され「どうしていいかわからなくなって」荷物をまとめちゃったり。
秘書の入れ知恵がないと何もできなかったりするのがある意味新鮮?(爆)

とはいえ、発言を終えるまでは他者が割って入れない(質問は受ける)からと、何時間も何時間も、立ちんぼで声をからしてひたすら演説しつづけるスミスのクライマックスは凄い。入れ知恵によるとはいえ、「舞台」に立ち延々喋り続けるのは彼自身なのだ。引き延ばす間に、地元にスミスが直面した政治腐敗を伝え世論を盛り上げようとの計算なのだが、新聞社主でもあるテイラーはマスコミも握り潰して逆にスミス追放キャンペーンをはり、強引な世論誘導を行う。これがなんとも徹底的。
それでも、「嘘の山にかこまれても」、…僕が闘い続ける限り、誰かが聞いてくれる、と、前のめりに倒れるスミスの姿が…奇跡を呼ぶのだ。

ジミーはさすがにハマリ役の一語に尽きる。辛口の都会っ子だがスミスの純朴さに魅了されるジーン・アーサー(なんか「オペラハット」みたいな役だ)も魅力的。悪に染まりながらも品があり、スミスの正しさにはまだダメージを受ける余地を残すクロード・レインズも難しい役と思うのだが素晴らしくうまい。
しかし何より、実にチャーミングだったのが、ハリー・ケリー演じる上院議長ですね。傍聴席からブロックサインを出す秘書とスミスを微笑ましげに見守り?、スミスの演説を支えた影の功労者かもしれん。笑顔がちょー素敵なおじさまでした(あんまり息子とは似てない気がする)。他にもテイラーにエドワード・アーノルド(「我が家の楽園」のジミー父ですね)、記者にトマス・ミッチェルと、30年代の芸達者がすずなり。偽証する地主も結構見たことあるんだけど誰だっけ。「オペラハット」でクーパーにサンドイッチくれたオジサンだっけ。


奇跡なんてそうそう起こるわけはない。とくにリアルで。それでも。
「嘘の山にかこまれても…」。
ちょっと人工的というかわざとらしさがないわけではないけれど、絶望(と思える事態)のさなかでも、うしろむけはいけない…と、心にしみるメッセージをくれる映画でした。


<追記>
つい青二才青二才言ってるけど、フツーにまっとうに生きてきた人間が、一方的に嘘のかたまりをぶつけられて攻撃されたら、呆然として立ちすくむのは自然だとも思う。そんなこと、フツーの人にはあまりにも、 思いもよらない行為だから…
そこからどう心を立て直すか、だね。

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