昔、TV放映でしか古い映画が見られなかった時代。
昔のTV放映での声優さんたちはそれぞれ得意の持ち役(持ち俳優)があり、すんばらしい芸を見せてくれたもんです。
私の大好きなリチャード・ウィドマークさまは、大塚周夫さんの声により、その魅力が日本に伝えられていたものです。まあブロンソンが、とか、ねずみ男が、とか、印象的な持ち役はいろいろある大実力者の大塚さんですが、私にゃなんたってウィドマーク。

16日深夜、大塚周夫さんの訃報がネットに出ました。つくづくと惜しい人を亡くしたと思わされました。えーと家に何かあったかな、と、DVD棚をチェックして、TV放映時の大塚さんアテレコ音源の入ってるコレ「襲われた幌馬車」を再見。
“リクエスト・ライブラリー”で買いましたが、今はスタジオ・クラシックスで出直して結構安くなっているようです。

ウィドマーク様の地声が好きな私はめったに吹き替えは聴かないのですが今回は別。
昔、京都テレビでTV放映することを知り、京都在住の友人に頼んで(VHS時代)ダビングしてもらいました。この西部劇のウィドマーク様はことのほかカッコよく、野性味とシニカルさ、若者たちを率いてのサバイバルでちらつかせる父性的な優しさなど、彼の魅力が存分に味わえ、何度も何度も見直しました。
その友人も、今は亡く…

時の流れの速さには、呆然とさせられます…

暗黒の恐怖

2014年12月26日 映画
1950年、エリア・カザン監督作品。モノクロ。
ウィドマーク様のお誕生日でもあり、スカパーでやってたコレを久々に再見。
いかにも50年代前半らしい、ノワールの香りの濃い、夜の裏町の情景描写がなかなかオイシイが、主人公(リチャード・ウィドマーク)はギャングや殺し屋ではなく、ニューオーリンズの環境局に勤める医師クリント。
殺された密入国者の死体からペスト菌が検出された。疫病の脅威を前に、医師は警察と連携し、死者の立ち回った場所や接触した人々について調査を始める。一方犯人(ジャック・パランス)は、通常よりよほど厳しい捜査網が敷かれたのを見て、逃げるどころか「死んだ男が何か“でかいネタ”を持っていたのでは?」と、弟分(ゼロ・モステル)とともに周辺を嗅ぎ回り始め…

焦る医師と一見腰の重い刑事(ポール・ダグラス)が、衝突しつつ次第に相手を認めあってゆく過程、カリカリしている心(献身的なワーホリ医師だが、安月給への劣等感や八つ当たりや自己批判や反省やら、もやもやしてる…)を、ちょっと仮眠を取りに戻った家で妻(バーバラ・デル・ゲデス)にときほぐしてもらうシーンなど、ウィドマーク様は持ち前の丁寧な表現力で味わい深く見せてくれる。ダグラス、デル・ゲデスらワキも皆存在感たっぷり。もちろん強烈な悪役演技でデビューした大男パランスも印象的。小味だが、テンポよくシャープにまとまった佳品という感じ。
しかしほんとにイイ奥さんであるなあ。

ウィドマーク様は、医師だがまるで軍服のような趣の制服制帽姿でキリッとしている。ただし帽子がこころもち大きすぎる気がするのは、もしかしたら、「怖い役じゃないよ~」という暗黙の主張なのかも?(笑)
デビューからまだ数年、悪役がほとんどだった頃の作だから…
1960年、ビリー・ワイルダー監督作品。モノクロ。
だいぶ昔に見たっきりなので、今年こそクリスマス映画を、と、遅番出勤で帰ってからスカパー録画で再見。
最後まで見てたら、寝たの3時だった(爆)

保険会社のサラリーマン、バクスター(ジャック・レモン)は、自分のアパートを上司たちのアバンチュール用に時間貸しして出世をとげる。だがこのアパートが、憧れのエレベーター・ガール、フラン(シャーリー・マクレーン)とシェルドレイク部長(フランク・マクマレー)との逢引に使われるに至って…

ちょこちょこっとした伏線が全て無駄なく繋がっていく、あらゆる小道具が、登場人物たちの思いや行動について説明を投げかけてくる。知的で計算された語り口。
やっぱりすごい。

ただしこれは、社会風刺、人間風刺をたっぷりと込めたラブコメディ。私はワイルダーは大好きなのだが、辛辣さと悲哀が結構強烈なこの映画、代表作と言われながら必ずしも再見する気になれないでいた。そして今回は…

うーん、
やっぱり。名作なんだけど、辛口だなあ、というのが正直なところでした(^^;)

そして、クリスマス映画というのとは少し違ったかも(^^;)
辛いクリスマスの晩より、ニューイヤーパーティの方が印象に残ったから。

いつも、ちょっとぼうっとしてるような感じのフラン。
魅力的な女性なのに、自分が「運のない側」「利用される側」と感じ、そこから抜け出せないものと思い込んでいるようで…
それが、ニューイヤーパーティで、シェルドレイク部長からバクスターの決断のことを聞いてから、ぼうっとした顔に、ゆっくりゆっくりと微笑が浮かぶ。
それが、逆光の中、影の中から輝くような微笑みで、ここだけは、夢幻的なまでの美しさ。
ほっとしました。
蛍の光の大合唱、どんちゃん騒ぎのなかで、フランもまた、決断を下すのですね。
(とはいえ、フランとバクスターの未来には、何の保証もないのですが…)

昔見たのはたしか、社会に出たか出てないかの頃。なのでその時以上に、バクスターのサラリーマンぶりには、色々感じるところがありました。
半世紀前の映画なのに、ここに描かれる「カイシャ」のおもしろおかしい地獄模様は、ちっとも古びていない…
驚きの名作です。

苦いけど。
さて、クリスマスも近づいてきました。
ここのところちっとも映画が見れていないのだけど、さすがにクリスマスにはクリスマス映画が見たいなあ!

なのだけど、ここ十年くらいで毎年「見たいクリスマス映画」を消化してきたから見たいものがみあたらない…(新しいものとかは見る気なし)
一回りしてもういちどループするとか…うーん…

「街角/桃色の店」「腰抜けペテン師」「気まぐれ天使」「人生模様」「スイング・ホテル」「三人の名付け親」そしてもちろん、「素晴らしき哉人生」…(順不同)
まあこのへんはどれを“再見”してもそれはそれでイイだろうけど…

あとはかなり昔に見て以来の「34丁目の奇跡」とか、かなり昔に見て以来の「アパートの鍵貸します」とか、ああそうだ「若草の頃」を見そびれている…(ただし「若草の頃」は手元に録画とかがナイ)

うーん、何よりもまず、私にヒマとゆとりを恵んでくださいサンタ様。
1975年、ケン・アナキン監督作品。
世界のミフネの顔でかい…

日(ミフネ)英(デヴィッド・ニーヴン)独(ハーディ・クリューガー)という、なかなかグローバルな組み合わせの合作映画。
アジアの政情不安定な小国。日本大使(三船敏郎)の一人息子(安藤一人)もテロリストたちの標的となり、同行していた英国人家庭教師ブラッドベリ(ニーヴン)とともに誘拐されてしまう。戦傷のため片足が不自由なブラッドべリの様々な武勇伝をきいて、弘一は彼を英雄視しており、先生と一緒なら脱走できるよね!と信頼を寄せているのだが…

ニーヴン先生、例によって好感の持てる素敵英国紳士なのだが、なぜかまたまた「旅路」である。そう、先生の武勇伝は見るからにもうウソくさい演出で語られるとおり、まさに子供だましのホラ話なのだ。とはいえ、どこか憎めないところもある。根は決して悪いヤツではないのである。ニーヴン様ですから!
「旅路」のデボラ・カーだって、ニーヴン様でなかったら、あんな虚飾やハレンチ許さないよね普通。
あまりに素直な十歳(くらいだっけ)の男の子は見ていて気恥ずかしかったり(可愛いけどね)、ツッコミどころの多い日本大使のご家庭(勉強中ノートに硯と筆で書こうとするとか)とか、根性がちゅーとはんぱなテロリストとか、いろいろしんどいところはあります。でもまあ後半の、足の悪い老人と子供のアクション・アドベンチャーはそこそこ身を乗り出して見てしまった。深夜だったからかしら。

ハーディ・クリューガーは先生の虚偽、虚勢にまっさきに気が付くドイツ人テレビマンだが、ちょっとそれだけってもったいないような…

いまいちオススメとは言えませんが、ニーヴンのファンなら最後まで一応見てしまうだろうと思います。だいぶフケてきてるけど、キュートな笑顔はまだまだ見てると嬉しくなる。そんなには活躍しないから期待しすぎないのがコツ。
そのぶん少年がやたら頑張ってるけど…
一話目だけ、だいぶ前に録画して放ってあったのを見た。

おお、なかなか面白いじゃないか。(話題になるだけはある)
ホームズもワトソンもわりと変顔だが、そんなことは構わない。
クールでスタイリッシュで時々笑える。
あ、マイクロフトも変顔(笑)
みんな病んでそうなのがとても今風ですね。

そのうちまた二話目やってたら録画しようかな。

戦略空軍命令

2014年8月25日 映画
1955年、アンソニー・マン監督作品。カラー。
スカパー録画で視聴。

日本ではDVDも出てなくて、海外版VHSがアマゾンにあったので画像をとってきました。
戦争映画は特に興味はないが、ジェームズ・スチュアートとジューン・アリスン夫婦の映画なので見てみた。(実際には夫婦じゃないけど、「グレン・ミラー物語」など何本も夫婦役での主演作がある名コンビとのことで…)

元パイロットでプロ野球選手のダッジ(スチュアート)の所に、予備役ということで突然空軍からお呼びがかかる。新婚の妻サリー(ジューン・アリスン)は理解を見せるが、重責と激務の中かえって軍務にのめりこんでゆく彼を心配し、口論もする。

「米国が臨戦態勢であることを見せつけることが、戦争の抑止力になる」というのが当時の米国の理屈だったようだが、今見るとますますあやうさを感じます。
そして、スチュアートのような、他人に対して思いやりのある魅力的な人物がひとつの「理想」に邁進することが、周囲も巻き込まれて行ってしまうんですね。軍務に疑問を抱いていた兵士も"あなたがいるなら"みたいな感じでなじんでしまう…
人間、理屈だけで動くわけではない。よくも悪くも。

臨戦態勢といっても領域侵犯ギリギリを飛ぶとかではなく、最新鋭機の性能や作戦行動の限界に挑戦するテストを繰り返すのが主人公たちの仕事。結構危険を冒すことにもなるので、それなりにスリルはある。飛ぶ映像もたっぷりあるので(美しい)、ヒコーキマニアなら喜ぶのでは。
最新鋭のヒコーキと夫婦愛とが売り物、の、冷戦時代ならではの空軍PR映画でした(笑)

スチュアートとアリスンとのやりとりや、軍の仲間たちとのやりとりなど、50年代らしいマッタリした雰囲気はイイ感じでした。アリスン、一見天然ぽいけど行動派。美しさではなくキャラクターの魅力で魅せます。
むしろ、二人がずーっと野球選手夫妻を演る「甦る熱球」が見たいな。
「グレン・ミラー物語」は大昔にTVで見たけど「熱球」は未見。

The Saint’s Double Trouble
The Saint’s Double Trouble
The Saint’s Double Trouble
1940年、ジャック・ヒヴリー監督作品。モノクロ。
「George Sanders Saint Movie Collection」(5作品入り2枚組米盤DVDBox、字幕なし)で視聴。

黄門さまでも毎回あったが、シリーズが続くとお約束は「そっくりさん」。
ジョージ・サンダースのセイント・シリーズはやくもセイントのそっくりさんが登場する一篇が。

フィラデルフィア在住の考古学教授にセイントがプレゼント?したエジプトのミイラに、盗品のダイヤが忍ばせられていたことから、教授は殺され、セイントが容疑者として追われることになるが…というお話。毎回セイントを追ってるけど友人でもある、という警部(ジョナサン・ヘイル)もたまたまフィラデルフィアに来ている。(いい味出してる。完全レギュラーである)

ところが脚本が、何事かというくらいにテキトーで実に困ったもんであった。そもそも、なぜセイント(サンダース)とダイヤ窃盗団(密輸団?)のボスの顔がクリソツなのか、説明らしい説明がないようだ。ようだ、というのは私のヒアリングがダメダメなためかと思いきや、海外サイトを調べて回ってもやはり脚本にはこれといった説明がないらしい。
二人がそっくりであることを、二人またはどちらかが知っていて利用しているのかどうかもよくわからない…部下たちはびっくりしていたが、本人たちはあまり驚いてないような感じだったから…これも意味不明(それとも私のヒアリング以下略)。

http://www.tcm.com/tcmdb/title/88923/The-Saint-s-Double-Trouble/
http://www.imdb.com/title/tt0033014/

一時的にボスになりすまして窃盗団の連中を欺いたり、つかまったり脱出したりまたつかまったり(ちょっと頭悪いんじゃないかと思った…)、変装して手の込んだ脱獄や自身の死を演出したりと、場面的には色々盛り込んでるんだがとにかく回収されない伏線が大杉…

ボスとセイントの演じ分けも、服装髪型等その差は限りなく小さくて意味不明気味。トレードマークの口笛吹く以外に、まあちょっとだけ本物のセイントのほうがスマートに見えるのだが、たぶんコアなジョージ・サンダース好きさんにしか分からない程度の差(笑)

二役やるぶんサンダースの露出時間が増える、というそれだけのことに積極的な評価を感じられる人にだけおすすめします(爆)
いつもどおり、キザでウィットの感じられるサンダースらしい魅力はにじみでています。

あと窃盗団の仲間にベラ・ルゴシがいるんだけど全然目立たない…(^^;)

さっさとボックスの次の作品へ行こう~
1974年、スティーヴン・スピルバーグ監督作品。
スカパー録画で視聴。

テキサスの若い夫婦者が、福祉局の手でとりあげられてしまった赤ちゃんを取り戻すべく脱獄し、パトカーをカージャックし警官1名を人質に、一路里親の住む町を目指す物語。
アタマの悪そうな若夫婦と若い警官はしだいに親しくなり、その後ろには追う警察の車に加えてTV局や野次馬の車が長蛇の列をなして連なるようになる。パトカーとの駆け引き、ガンマニアに狙撃されたり野次馬たちからちやほやされプレゼントをもらったり、と、アクションや
サスペンスもあるけど全体にまったりした感じで、ニューシネマっぽさもある。

実話をもとにしているとしても風変わりな展開だが、強引でキュートな妻ゴールディ・ホーンが大変魅力的。70パトカーの隊長にはベン・ジョンソン、気弱そうな警官マイケル・サックスも懐かしいな~。昔カート・ヴォネガットJr.にハマっていたころ見た「スローターハウス5」に主演していた人だ(ジョージ・ロイ・ヒル監督、なかなかイイ味出てた映画でした!)。

楽しい映画だが、ニューシネマ的に?やっぱりしんみりと終わってしまって私的には残念でした。そのへんニューシネマって容赦ないもんね。
微罪でじきに出獄もできたろう夫のウィリアム・アザートンが、あまりにも気の毒…(^^;)

Music Air

2014年7月17日 映画
スカパーのMusicAir で、伝説のコンサートてな番組をやっていたので、フランク・シナトラとビング・クロスビーの回だけ録ってみる。

コンサートのライブ映像ってのでなくて、適当に古い映像(唄入り)を切りばりしたものだった。映画の一場面も多かったが、曲名だけでなく映画名もテロップ出せばいいのに…
画像もひじょーに悪くて安上がりな番組だなあ(爆)

とかいいながらひとわたり全部聴いてしまったが。

明日はオフ日。
…明日こそは映画を見るぞー…

媚薬

2014年7月8日 映画 コメント (4)
1958年、リチャード・クワイン監督作品。カラー。
スカパー録画で(ン十年ぶりに)鑑賞。
キム・ノヴァクが最高に輝いていたソフィスティケイテッド・コメディ!…という記憶は、今回見直しても完全にそのとおりだった。

クリスマス・シーズンのニューヨーク。原始美術工芸品店の主ギリアン(キム・ノヴァク)は、上の階に越してきた編集者シェップ(ジェームズ・スチュアート)と出会う。長身で真面目そうなごくフツーの男。一方のギリアンは、実はフツーの人間ではなく、人間界に隠れ住む魔女なのだった。いい感じ、と思ったシェップが大学時代の同窓で仇敵(当時険悪な仲だった)マール(ジャニス・ルール)と婚約しており明日には結婚式予定、と知ったギリアンは、使い魔のシャム猫に呪文をささやく。シェップは急にギリアンから目を離せなくなり、熱烈なキス、そして彼女にプロポーズ!だがギリアンは、彼を魔法で惑わしたことが次第に後ろめたくなり、ついには真実を告げてしまう。シェップは激昂するが…

「魔女であること」にちょっと飽きているヒロインの、アンニュイで神秘的な魅力をキムが最高に体現している。猫系の顔立ちはいかにもだし、黒を基調としたオシャレなパンツスタイルは今でもそのまま使えそう。
ラストは誰でも想像がつくでしょう。ロマンチックな軽いラブコメでほっこりと見終われる。でも演者の魅力でとてもいい気分になる。ギリアン同様魔法が使える弟ニッキー(ジャック・レモン)とおばクイーニー(エルザ・ランチェスター)、ベストセラー量産中のオカルト研究家(アーニー・コヴァックス)ら、脇を固める面々もみな存在感たっぷり。レモンはいつもの「いい人一本槍」じゃなく、金儲けをたくらみ身勝手に周囲をふり回すし、クイーニーは悪気なくビシバシ物事をぶちこわすタイプ(笑)。

魔女は泣かない、恋をしない…などの設定が物語のカギとなるが、真実の恋にめざめたラストの彼女がちょっとダサくなってるあたり、残念なようで、これは鋭いところがあるよね。結局フツーになってくれる方が男としては嬉しいの?とはいえ、自分ひとりのためにちょっとダサくなってくれる(それまでの自分を変えてくれる)…というのはポイント高い献身には違いないのかな。

雪のNYのロマンチックさ、ちょっとビートニクな魔女たちのたまり場(レモンはボンゴを叩いてる!)、自宅も事務所もおしゃれなインテリアで目に楽しい、撮影もバッチリ決まっています。時にジャジーに、トリッキーに、時には甘く…のジョージ・ダニングの音楽も素敵。実は昔TVで見たあと、サントラ盤を買い込んでいます。

どうしても私は好きなスターというと男優がほとんどになるけど、好きな女優をとなるとキム・ノヴァクが上位に食い込むのはやっぱりこれと「めまい」の魅力のせいですね。作品を全部見たわけじゃない上、もっさりしてあまり魅力的に見えない時も確実にあるのですが、役にハマるとすごい破壊力。「めまい」も前半で“前世が魔女で”とか言ってたと思います。私見ですが、クールで神秘的な路線を狙うと、合うんだけどそれが百パーセントは決まらなくて、ところがそこからハミでた肉感的な何かがこぼれて、熱いのか冷たいのかわからない独特の魅力に結実するようです。「ピクニック」とかフツーの可愛い娘さんを演じるとつまらない…
監督リチャード・クワインも、都会派コメディが持ち味なんでしょうが(ブレーク・エドワーズの先輩格?)、評価は微妙なところのようです(私はそんなに悪印象はないですけどね)。でもこの作品は当時恋人だったらしいキムを最高に魅力的に撮って素敵な仕上がりです。

うーん、やっぱりよかった。うっとりでした。


ついでに思い出したこと。
ヒッチコック好きで知られるブライアン・デ・パルマの「フューリー」。カーク・ダグラスを助ける超能力者の少女が、エイミー・アーヴィング演ずる“ギリアン”でした。魔女→「めまい」、キム・ノヴァク、「媚薬」、の掛け合わせてでこのネーミングになったのではと勝手に思う私。
アーヴィングも猫系美女でしたね。ブロンドじゃないけど。
1972年、キャロル・リード監督作品。
スカパー録画で視聴。

結構人気作のようですが(DVDは特典だらけな模様)実はまだ見てなかった。主題曲も可愛いし有名ですね。
ストーリーは他所で知っちゃってたので、全く知らずに見たらどんなんだったかなー…

チャールズ(マイケル・ジェイストン)は、生まれもよく財力も教養もある英国紳士。近頃家を空けて出歩いてばかり、気もそぞろな様子の若妻ベリンダ(ミア・ファロー)に不審を抱き、探偵事務所に浮気調査を依頼する。が、尾行を開始した探偵(トポル)は、1人でやみくもに街を歩き回るベリンダの孤独を見て取って、陰の存在たるべき探偵にあるまじき?行動に出ていた…

ベリンダはカリフォルニア出身の、ヒッピーくさい小娘。世界を放浪中にチャールズと出会って恋に落ちた。お国も育ちも価値観も生活も、あらゆる点でかけ離れた男女が、愛し合って結婚したのに、いつのまにか心がすれ違ってしまっている…まー主として男の側の無神経ですが…

変わり者の探偵がチャーミング。
夫はいかにもイギリスっぽ、って感じだなー。頭の固い人の役だからあってるけど。
物語の語られる段取りも結構凝ってて、もとが舞台劇だったのがよくわかる。
英国映画の大御所キャロル・リードによる作品だが、当時としてはナウい素材を巧くまとめたもんだなと感心。95分と短くコンパクトなのもむしろ好感もてる。

最近はストーカー被害の話をいっぱい聞くし、今だとなかなかこんなの成立しないかもしれません。ヒッピー文化はなやかなりし1970年代だからこそついていける展開なんでしょうね。でもまあ、かわいらしい小品でした。
結婚したらそれで終わりじゃない、結婚した後も互いの宝物(大事なモノ、大事な思い)を見せ合って新鮮な喜びとともに毎日を送りたい…という、妻の願いは共感できるよね。
1964年、スタンリー・キューブリック監督作品。モノクロ。
スカパー録画で視聴。十代の頃TVで見て以来の再見。
昔見た時は、ブラックな笑いに満ちた展開とピーセラのドタバタに凄いすごいと笑いこけていたと思う。

おいおい!いくのか!そこまで!!
…と顎を落とすようなネタバレはとりあえず避けておきますが。

冷戦の真っただ中、米軍基地の将軍(スターリング・ヘイドン)が突然、ソ連国境近くを常に飛んでいる爆撃隊へ、ソ連邦への核攻撃命令を下すと同時に、基地を閉鎖して外からの情報を遮断してしまう。将軍が狂っていると気付いた副官(ピーター・セラーズ)や
、核戦争など始める気はない大統領(セラーズ二役)と政府・軍部の首脳陣は、それぞれ爆撃隊を止めようとするが、なかなか果たせない。万一の時の報復用”に準備された核爆弾搭載爆撃機が核戦争の引き金を引けば、当然、ロシアにも準備された“報復用”の核兵器が発動して全面核戦争になること必定。何人かの“ヘンな人”、いくつかの“ヘンな小道具”やヒステリーから噴出するブラックなギャグ場面をのぞけば、全ては地味ぃーに、モノクロのリアリズムで進行してゆき、「未知への飛行」や「駆逐艦ベッドフォード作戦」等同様、冷たい気味の悪さとじりじりするような焦燥感とともに話は進行していく。上層部がどうあれ、末端で武器を握る兵卒たちは基本あくまでも誠実に倒れてゆく。


そう、ブラックな笑いは、周囲をリアリズムでかためればかためるほど効果が上がるのだ。
とことん冷え切った感じのカンファレンスルームに、軍備担当のストレンジラブ博士on車椅子(セラーズ三役)が登場し、ナチス式敬礼を(勝手に?)したがる右手をむぎゅぎゅぎゅと抑え込みながら対策について一席ぶつ場面。気持ち悪さは最高潮に達する。しかしこうして見直すと、実はこの映画、ギャグの多くは、イケイケでタカ派なダージドソン将軍を演じたジョージ・C・スコットが担っていたのに改めて感嘆させられた。昔見た時は気が付いていなかったのかな。いやーしかしさすがに上手いです。偏見に満ちた激ダメ人間なのにどこまでも陽性で愛嬌すらある…
この愛嬌が、ナチの亡霊とも言える博士のメンタリティにすごく自然に親しみ繋がっていくあたりのコワさと説得力がまた、どす黒いモノを感じさせていい感じ(この言葉は合わないかもだが)。

だいたい、1人が狂っただけで全面核戦争が引き起こせる体制ができちゃってたりする時点で地球ダメかも。そして、現実にしっかりできちゃってそうな感じで…実際には冷戦が終わっててホントによかった…
とはいえ冷戦だから、とか、人は狂うことがあるから、じゃなく、人間てバカだから、何度でも自分の墓穴を掘るんだろうなあと思わせるこの物語。古びてないですよね。
(“昔のハイテク軍備”とか、レトロ心をくすぐるものではありましたが…)

最近「パットン大戦車軍団」の一部をチラっとスカパーで見て、これまで苦手だったスコット(だってむちゃ押しが強そうなんですもん)が気になりだした、というキモチもあって再見したこの映画。

はい、やっぱ名優ですなあ…

ピーセラよりもスコットに目を奪われてしまいました。

パットンも録ったから近々見よう。
これもそーとー困った軍人さんだと思われますが…(^^;)


<7/2追記>
冷戦が終わっててほんとにヨカッタ、って書いたけど、冷戦終わってるのに、日本は今頃こんなにキナ臭くなってきてるの…なんでだ。
いやだなあ。
2001年、ジェームズ・マンゴールド監督作品。スカパー録画で視聴。

タイムスリップ・ラブコメ。
厳密には、ヒロインの元恋人の時間旅行研究のとばっちりで、19世紀から来た英国の公爵がヒロインの前に現れるんですが…

どうなんでしょう、評価高いのかな。
好きな人ごめんなさい。
公爵の言動を始め、シナリオにはつっこみどころが余りにも多いし、バリバリのキャリアウーマンなヒロインはどこが魅力的なのかよくわからないし、メグ・ライアンとヒュー・ジャックマン自体、ルックス的に特に好みではないし。
(見始めた時は、ジャックマンて変な顔、と思った。いやーこの人の映画初めて見るもん)

時間旅行モノは好きなので、心の中で色々な突っ込みを入れつつとりあえず最後まで見ましたが。
どうカタをつけるのか、夜中なのに最後まで見てしまった。

あと一個でもいいからラストに何かオチがあればとエンドタイトルも最後まで流したけど、そういうのもやっぱり無かったなあ…
シナリオ、もう少し練ればいいのに…

タイムトリップ・ラブのエンディングは結局、

①どっちかが自分の時代を捨てて相手についてゆく。
②相手の「生まれ変わり」で妥協する(前世の記憶の有無は問わない)
③来世を誓って別れて生まれ変わる(前世の記憶の有無は問わない)

この3パターンくらいしかないんだから、勝負は細部に宿っている。

ヒュー・ジャックマンの英国貴族ぶりは悪くなかったが(堂々としたダンスとか。確か踊れる人なんだよね)、いきなりTシャツとか着ちゃイカン。現代の服装だとしっかり違和感が出るようじゃなきゃイカンわね。いくら発明家やっていたりの変わり種としても、お貴族様がいきなり自分で料理するのもイカン。美味しそうだけどさ。
1876年ではなく、せいぜい1976年から来た魅力的な英国の公爵、にしか見えない。
(テレビを知らない事以外は(笑)

まあそれでも、観終わったあと、ああやっぱり、たまには映画をみなきゃなー、と、明るいキモチになったのはよかった。
もう2か月近く見てなかったんだが、7月は何とか時間を作って見よう。
だらだらゲームして遅くなるより映画見て遅くなるほうがいいわね。(就寝3時だったが)

明るいキモチになれたので、オオマケして★3。

急降下爆撃機

2014年5月3日 映画
1941年、マイケル・カーティス監督作品。カラー。


日本未公開。「ハリウッド航空戦争映画DVD-Box」7枚組のうちの一枚。ブロードウェイ、なかなかいい仕事します。コレは画質も悪くない。

第二次大戦初期、英米空軍のパイロットを苦しめていたのは敵兵だけでなく、急降下中のブラックアウトや高所障害のリスクだった。空中で有利に戦うためには当然少しでも高い位置を確保したいわけなのだが、パイロットの自身の肉体がそれに耐えきれないのだ。軍医のリー大尉(エロール・フリン)は航空医官として、上司ロジャーズ少佐(ラルフ・ベラミー)、飛行隊長のジョー(フレッド・マクマレイ)らの協力を得て、高高度飛行の困難を乗り越えるための様々な工夫を編み出してゆく…

ハーバード出で若くて生意気で女にモテモテ…のフリン軍医は、上司からも飛行隊長からも最初は「ヤな奴」認定されかけるが(後者からは結構長いこと嫌われてる…)、やがて彼らは強い絆で結ばれる。
フリンのガールフレンドとしてアレクシス・スミスが登場するが、研究に没頭するフリンはほとんど彼女を気に留めない(信じられないかもしれないが)。フレッド・マクマレイだって、一時はフリンと三角関係になりかけるものの、いつのまにか女なんかほっぽらかして命がけで実験に協力する“盟友”となる。空から離れたくないパイロットの“業”の哀しさを隠し味にした、これはなんとも男臭い映画なのだった。戦意高揚映画ではあるが、敵はドイツ軍より、一万メートル上空の気圧とか生理学とかで、案外となまぐさくない。(それでも十分スリリングではある。実験室内でのシミュレーションのあとは、危険な飛行を実際に行い、死にそうになりながら改良を進めてゆくので…)
戦争映画好き、ヒコーキ好きならどんどこ登場するヒコーキ群にかなり盛り上がるのだろう。
私はそっちにはあまり興味もないので、もっぱらフリンの颯爽とした軍服姿を楽しむのでした。いやー男前だよねフリン。甘いマスクにスポーツマン体型だから何着ても颯爽としてますよ☆
1941年というと、まだまだ結構若いしね(^^♪

上司のラルフ・ベラミーもなかなかいい味出してました。
それに比べると、コミックリリーフの従兵のエピソードは、なんか邪魔かな~
とどきました(^^♪
まさか日本でDVD出るとは思ってなかったもんなー、テーマと時代的に。ほんとびっくり。

ブロードウェイさん(メーカー)なかなかやってくれます。

前に海外でTV録画されたものを(無字幕)見て、意味を悩んでいた“my red wagon” は、このディスクの字幕では「スネの傷」と訳されていました。なるほど。
微妙にひっかかるけど最小の文字数でとなると、理解できます。

字幕なし番視聴時の日記はこちら
http://13374.diarynote.jp/200906250019488418

最後のほう、脱走兵対処のくだりとエンディングだけ見てしまいました。
リチャード・ウィドマークのビシッ!とした指導教官ぷりに胸があつくなります。うふ(*^^*)
なんか画質や音質はイマイチですけども…
まっ、日本語字幕代の価値と思えば決して惜しくないっ♪

ああ…連休中も半分は仕事だけれど、5/1.2.3はとりあえず連休。実家に行ったりするが、ぜんぜん見れないでいる映画も、今週こそは見たいぞ。
少しは物欲が回復したか
少しは物欲が回復したか
少しは物欲が回復したか
昨日はウィドマーク様の命日だったのに、追悼映画鑑賞とかはぜんぜんできなかった。というかそもそも、やっぱり映画を見る余裕がない。
…な心のスキ?をついて、安かったので買ってみた久々の海外版DVD。
オールリージョンで英語字幕ありだから、割と納得の一枚。英語字幕&韓国語字幕、韓国盤なのか?

マクシミリアン・シェル追悼です。
「ジャワの東」。
クラカトア島大噴火がクライマックスのオールスター(たぶん)パニック海洋映画。
ダイアン・ベイカーとかブライアン・キースとかサル・ミネオとかロッサノ・ブラッツィとか地味目に色々です。

とりあえず、期待しすぎず見たいですね。

帆船が出てくるからそれだけでも何となく私にはうれしい作品。
たぶん大昔にTVで見ている気がするのだが、してないかなあ…
「スクリーン」の今月のTV放映ピックアップページに上がっていたという記憶は鮮烈にあるのだが、はて??

シェル様珍しくフツーにヒーロー、というか、帆船の船長さんである。船長なら不屈と相場が決まっているので持ち前の目ヂカラも一応生かせるはず。
シェルといえばドイツ軍軍服だが、これはこれで、アゴヒゲが男前をあげていて、実は隠れたマストアイテムではないかと思うのだが…マニアには…

映るかのチェックだけしたが…さあ、いつみられるかな…(-"-;)

結婚哲学

2014年3月14日 映画
1924年、エルンスト・ルビッチ監督作品。サイレント。
スカパーでやってたので視聴。

ストック教授(アドルフ・マンジュー)と妻ミッツイ(マリー・プレヴォー)は、お互いにウンザリの倦怠期夫婦。ミッツィの親友シャーロット(フロレンス・ヴィドア)と夫フランツ・ブラウン医師(モンテ・ブルー)はベタ甘カップルだが、久しぶりに友人夫婦に会ったミッツィはこっそりフランツに猛アタックをかけ始める。妻の浮気を疑い探偵を雇う教授、シャーロットを秘かに慕うフランツの同僚もからんで、シニカルなユーモアとともに描かれるメロドラマチック・コメディ。

サイレントなんだけど、複雑な人間模様と心の機微、ちょっとしたタイミングや誤解で二転三転する事態が、細かい演出でキッチリ詳しく語られて、1時間半ほどの作品だが全然飽きさせない。まあさすがに白塗りメイクの人物たちはアップになると時々違和感はありますが(特に男性)、小悪魔ミッツィ、清楚なシャーロット(清純でも、時に困ったやっちゃなあとなるのはリアリズムだ…)とも、20年代ファッションに身を包んで魅力的。
映画の文法って1920年代にはもう完成してたんかい、と思わせる(笑)

もっと甘いムードを期待してしまってたのでそんなに★つけていないけど、辛口なりに人間描写の説得力と洗練度はおみごとです。さすがはルビッチ。
ちゃくちゃくと見続けている。帰ってコレ見るのが楽しみ、という域まできた。

けっこう原作のイメージは守っているし。映像化してるぶん、その章ごとの語り手の価値観による偏向のない、より客観的な描き方になるが、それはそれで様々な立ち位置のキャラクターたちにそれぞれ納得したり共感したり「やっぱりヤなヤツ~」と思ったりできる。
もともと複雑なキャラばかりだが、美人だが傲慢でほんのり下品さが匂うサーセイ、サーセイがらみでは鬼畜なのだがサーセイよりは人間味をちらちら漂わせるジェイミー、このへんの描き方もいい。ロバートも原作よりバカ殿の印象が強まってラニスター勢にも三分の理か、とか感じさせてくれる。

ショーン・ビーンは子供たちとの不器用な接し方がイイ感じ。特に次女アリアとの場面はいいな。アリアも原作ほど馬顔じゃなくてかわいい(笑)

4話では「壁」に、太っちょサム登場。だいぶ役者がそろってきたなー(^^♪

そしてティリオンの難儀スタート…キャトリン・スタークは健気な妻で母だけど、ちょっと狭量な所もあるしねえ。

ああ、やっぱり「炎と氷」はティリオン中心に見ちゃうな私は(笑)
どでかい肉体的ハンデと皮肉にも恵まれた出自、口は悪いが実は知的で情を知る男、ティリオン。そのカッコよさを、このドラマはちゃんと見せてくれるしねえ。

不満は、これ吹き替え版放映なので、字幕で見たかったな、ということ。
ナレーションなんか、何かいかにも!なかっこつけ口調でうっとうしい。
流血がすごいのは、まあその、原作も原作だからしょうがないのかもしれないが。
首とか飛びまくってますからお子様には向かない(エロ場面も結構ディープ。この世界の連中はバックしかナニしないのか…いやいやいや…)。
時々目を背けつつ、観てます(笑)
…そして…
無料期間だけでは第二部の最初の方までしか見られない計算。
来月には第三部も日本初放映。…ハマりつつある。なんか、負けそうである。
スタチャン…はいろうかな…(^^;)

DVDボックスとか買うよりは安上がりもしれない(爆)…短い目?で見れば…
どうにかこうにか、昨日から、スタチャンの「ゲーム・オブ・スローンズ」が見れるようになりました。無料体験の2週間だけね。しかし2シーズン分は2週間で見きれないんじゃなかろうか。とはいえ第一章と第二章の途中くらいまでは、タダで行けるのではないかしら。
(3日前の日記も参照。結局「もう一度…」は適用不可で、去年新しく買った方の中古デッキが意外や無料体験バージンだったとわかり、そちらで視聴した。←趣味にたいしては根性を発揮する私…)

昨日の晩とゆーか12時を大きく回ってから、あーコレやっとかないといかんかった、と、少し仕事もして、寝る前歯磨きする間だけうまく録画できたかちょっと見てみよう…と思ったのが失敗。最後までみちゃった…
2時すぎるのがザラ、というくらいならまだしも、観終わったら5時近かったですよ。ヤバすぎ。

ジョージ・R・R・マーティンの大河ファンタジー「炎と氷の歌」のドラマ化です。中世風な世界観をかなり気合を入れた映像で見せてくれて、なるほどこれなら…と、世評の高さを納得しました。東欧とかアイルランドとかいろんなところでロケもしたそうな。そして原作者もガッツリドラマにかかわってるのだそうな。

群像劇で、主要人物というとやたらめったら人数がいるのだけど、王国北部、スターク家の当主とその妻、子どもたちが、まあ一番主役率の高いグループといえましょう。
びっくりしたのが、パパ・スタークを(もちろんこんな言い方はしない!)演じてるのが、ショーン・ビーンだったこと。いやー知らんかった見てみるまで。
コーンウェルの「炎の英雄シャープ」のドラマ化で、シャープを演じたんだよね。スカパーでやってたので全12話録画して持ってますよ。…4話くらいまでしか見てないけど(爆)
すまん、ショーン・ビーン。
あとでまとめてなんて思うと見きれなくなるのものなのである。
これにこりて、一気に2話目もリアルタイムで今晩見た(幸い今日休みだったので)。

ショーン・ビーンは、公正で無骨なエダード・スターク公役にはなかなかあってると思う。
惜しむらくはスターク家の他の男衆、ちっともルックスが好みでないことですね。10歳の次男は可愛いけどね。長男はヒラメ顔だし同年の庶子はドボッとしてあまり頭良くなさそうな面構えだし。スターク家の狼ちゃんたちは可愛いが…

とりあえず、なっとくでき好感の持てそうな配役についてだけ書いておこう。
原作中イチオシな“小鬼(インブ)”ティリアンを演じるピーター・ディンクレイジは、期待通りのいい味を出してます。
その兄ジェイミー役ニコライ・コスター=ワルドーも、腕のたつチャラ男って風情で、イメージ合ってる。あとはジョラー・モーモント役のイアン・グレンがイイ顔してますね。原作だともっと熊男、って、出身地がベア島なだけでなんかムクツケキタイプだと思っていたけど、わりとジェントルマンぽいイイ男じゃないですか。この人、何がどーしてデーナリスから離れたのだったか原作の最新刊を最近読んだ時ちっとも思い出せずに困ったので、ドラマを見ることでわかるかな(^^;)

さあ、しばらくは楽しいけど忙しい…


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