1957年、ロイ・ウォード・ベイカー監督作品。モノクロ。イギリス映画。
スカパーで録画したものを視聴。久々にスカパーいいのやるじゃん。
イギリス映画だが、ドイツ人パイロット(ハーディ・クリューガー)が主人公の、捕虜収容所脱走物語。実話をもとにしているということで、地味。さすがの私でも出演者のカオがクリューガー以外見覚えのないヒトばかりである。だが、イギリス映画らしいフェアな冒険映画の香りが漂い、淡々とした中にも細部がサスペンスフルで結構楽しめる。
こういうところ英国的メンタリティって面白いですね。ドイツ人主人公でこれってね。勿論ナチではなくて国防軍、という設定ですけど。
ハーディ・クリューガーは、ヤンチャ坊主のような若々しい空軍将校ぶりで魅力的。捕虜仲間とやいのやいの言いながら脱走計画を練るあたりはケストナー描くところの少年探偵団の仲間たちのようで可愛い(笑)
何度も脱走を企てては、次第に遠くへ遠くへと収容所を移されていくのだが、とにかく根性で何度でもトライ!である。
のどかな野原を、湖水地方を、雪原を、ひたすら駆けずり回るハーディ・クリューガーの熱演に拍手♪
しかし、今回はディスクにダビングせず消してしまいました…
だって、やたらと地震速報が画面に飛び交うんですもの(涙)
そう、熊本地震のおきたばかりの頃のタイマー録画でした。ううう…
なかなか復興の進まないニュースとか見てるから辛いです。
スカパーで録画したものを視聴。久々にスカパーいいのやるじゃん。
イギリス映画だが、ドイツ人パイロット(ハーディ・クリューガー)が主人公の、捕虜収容所脱走物語。実話をもとにしているということで、地味。さすがの私でも出演者のカオがクリューガー以外見覚えのないヒトばかりである。だが、イギリス映画らしいフェアな冒険映画の香りが漂い、淡々とした中にも細部がサスペンスフルで結構楽しめる。
こういうところ英国的メンタリティって面白いですね。ドイツ人主人公でこれってね。勿論ナチではなくて国防軍、という設定ですけど。
ハーディ・クリューガーは、ヤンチャ坊主のような若々しい空軍将校ぶりで魅力的。捕虜仲間とやいのやいの言いながら脱走計画を練るあたりはケストナー描くところの少年探偵団の仲間たちのようで可愛い(笑)
何度も脱走を企てては、次第に遠くへ遠くへと収容所を移されていくのだが、とにかく根性で何度でもトライ!である。
のどかな野原を、湖水地方を、雪原を、ひたすら駆けずり回るハーディ・クリューガーの熱演に拍手♪
しかし、今回はディスクにダビングせず消してしまいました…
だって、やたらと地震速報が画面に飛び交うんですもの(涙)
そう、熊本地震のおきたばかりの頃のタイマー録画でした。ううう…
なかなか復興の進まないニュースとか見てるから辛いです。
天才バカヴォン~蘇るフランダースの犬~
2016年1月3日 映画
「鷹の爪団」のFROGMANのアニメ映画。
家族でてきとーに見、てきとーに笑った。(スカパーでなぜかはいってた)
今年最初の映画がコレってどうよ(笑)
FROGMAN的なムチャクチャな設定とギャグの世界の中で好きなように動いているバカボンのパパ…
まあ、息子たちと最後に一緒に行った映画だって鷹の爪団だったから、正月らしくていいか(笑)
家族でてきとーに見、てきとーに笑った。(スカパーでなぜかはいってた)
今年最初の映画がコレってどうよ(笑)
FROGMAN的なムチャクチャな設定とギャグの世界の中で好きなように動いているバカボンのパパ…
まあ、息子たちと最後に一緒に行った映画だって鷹の爪団だったから、正月らしくていいか(笑)
1942年、マーク・サンドリッチ監督作品。モノクロ。
DVDで何度も見ているが、自主上映でやるってんでコソッと見てきました。
大きい画面で見れるというのは得難いこと。
アステア様のタップを自分より大きいスクリーンで見れるチャンスは、逃したくない。
休日出勤半日やるぶんの半日代休をあてて、見てきました(*^^*)
いやー芸の力ってすごいなー、いやーアーヴィング・バーリンの曲のパワー(魅力)すごいなー、と笑ってうっとりして癒されました。
詳細は前見たときの日記でもどうぞ。
→ http://13374.diarynote.jp/200912260026219234/
癒されたに、そのあと仕事で、半日代休だったはずなのに、帰ったら10時すぎてるって一日以上働いてるよ(泣)
なんで仕事終わらないんだろう…
家族にも「割り切ってさっさと帰れ」って叱られるしさ。
でも終わらないし残した分そんなに人にばかり振れるわけじゃないしさ。
少しややこしい調査ごとが続いて来たからどうにも・・・・
ほんと要領悪いのなんとかならんのか・・・・
DVDで何度も見ているが、自主上映でやるってんでコソッと見てきました。
大きい画面で見れるというのは得難いこと。
アステア様のタップを自分より大きいスクリーンで見れるチャンスは、逃したくない。
休日出勤半日やるぶんの半日代休をあてて、見てきました(*^^*)
いやー芸の力ってすごいなー、いやーアーヴィング・バーリンの曲のパワー(魅力)すごいなー、と笑ってうっとりして癒されました。
詳細は前見たときの日記でもどうぞ。
→ http://13374.diarynote.jp/200912260026219234/
癒されたに、そのあと仕事で、半日代休だったはずなのに、帰ったら10時すぎてるって一日以上働いてるよ(泣)
なんで仕事終わらないんだろう…
家族にも「割り切ってさっさと帰れ」って叱られるしさ。
でも終わらないし残した分そんなに人にばかり振れるわけじゃないしさ。
少しややこしい調査ごとが続いて来たからどうにも・・・・
ほんと要領悪いのなんとかならんのか・・・・
グランド・ブダペスト・ホテル
2015年11月3日 映画 コメント (2)
2013年、ウェス・アンダーソン監督作品。
スターチャンネルでやってた。私にしちゃ珍しい新作鑑賞。ホテルが美しそうだったので見てみた。ハンガリーにも行ってみたいし。ブダペストといいつつ架空の国“ズブロフスカ”の話だったのだけど、波乱万丈だったので最後までみてしまった(笑)。
墓地のベンチで「グランド・ブダペスト・ホテル」の本を開いて読み始める女性。本の作者が登場し(1985年)、1968年に鄙びたホテルで出会った老人の昔語りについて話し始める。この老人の話が物語の本筋(えらく凝っている…)。
ホテルの元オーナーでもあるこの老人ゼロは、元々は難民で、1932年、ベルボーイ見習いとして“伝説のコンシェルジュ”グスタフ(レイフ・ファインズ)のもと大いに繁栄していたグランド・ブダペスト・ホテルで働き始めた。ところが常連客の老婦人がグスタフに贈った遺産を横取りしようとする親族たちの陰謀により、グスタフ、忠実なベルボーイのゼロ、その恋人アガサは、とんでもない苦難と大冒険を強いられることになる。
美しいインテリアをやたらとシンメトリー、あるいは平面的に見せる技巧的な画面に、しばしば使われる早送りめいたテンポ。そういったおしゃれ演出の一環でもあるんでしょうが、ブラックに血を見せるのは勘弁してほしいな(^^;)
イマドキの映画はほんとにすぐに血肉が派手に飛ぶから困ったもんです。
ハラハラドキドキで最後まで見てしまったけど、そこだけはほんと困ったもんです(笑)
ひたすら優雅で人間的な世界を『守ろう』とするグスタフと、難民少年ゼロの心のふれあいなんかはしんみりするんですが、指ポロポロとかあると昔人間の私はしんどい(苦笑)
ホテルは小高い丘の上にあって、登山電車のようなケーブルカーで登ってゆくという凄いシロモノで、一見の価値ありでした。
スターチャンネルでやってた。私にしちゃ珍しい新作鑑賞。ホテルが美しそうだったので見てみた。ハンガリーにも行ってみたいし。ブダペストといいつつ架空の国“ズブロフスカ”の話だったのだけど、波乱万丈だったので最後までみてしまった(笑)。
墓地のベンチで「グランド・ブダペスト・ホテル」の本を開いて読み始める女性。本の作者が登場し(1985年)、1968年に鄙びたホテルで出会った老人の昔語りについて話し始める。この老人の話が物語の本筋(えらく凝っている…)。
ホテルの元オーナーでもあるこの老人ゼロは、元々は難民で、1932年、ベルボーイ見習いとして“伝説のコンシェルジュ”グスタフ(レイフ・ファインズ)のもと大いに繁栄していたグランド・ブダペスト・ホテルで働き始めた。ところが常連客の老婦人がグスタフに贈った遺産を横取りしようとする親族たちの陰謀により、グスタフ、忠実なベルボーイのゼロ、その恋人アガサは、とんでもない苦難と大冒険を強いられることになる。
美しいインテリアをやたらとシンメトリー、あるいは平面的に見せる技巧的な画面に、しばしば使われる早送りめいたテンポ。そういったおしゃれ演出の一環でもあるんでしょうが、ブラックに血を見せるのは勘弁してほしいな(^^;)
イマドキの映画はほんとにすぐに血肉が派手に飛ぶから困ったもんです。
ハラハラドキドキで最後まで見てしまったけど、そこだけはほんと困ったもんです(笑)
ひたすら優雅で人間的な世界を『守ろう』とするグスタフと、難民少年ゼロの心のふれあいなんかはしんみりするんですが、指ポロポロとかあると昔人間の私はしんどい(苦笑)
ホテルは小高い丘の上にあって、登山電車のようなケーブルカーで登ってゆくという凄いシロモノで、一見の価値ありでした。
1944年、デヴィッド・バトラー監督作品。カラー。
ボブ・ホープのコメディ海賊映画ってんで、ずっと見たいなーと思っていた作品。ボブ・ホープ結構好きなんですよね。「相棒」ビング・クロスビーより好き。でも絶対負けるようにシナリオがなっているんですが(笑)
ここではホープがピン主役なんですが、まさかのオチが待っている…(というのは結構有名かもしれません)
お高いジュネスDVDで出た時はまだ迷っていたのですが、10枚組約1800円のセットを見たのでつい買ってしまいました。二、三ほかにも「あっていいかな」と思えたものが入ってたので。なんたって私は帆船好きなので!
ホープが演じるのは、売れない役者のシルヴェスター、たまたま帆船で乗り合わせた英国貴族のお姫様ヴァージニア・メイヨと一緒に、船を襲ってきた海賊から逃げるオハナシ。海賊船長ヴィクター・マクラグレン、海賊と通じる総督ウォルター・スレザック、海賊の中でも船長に恨みがあって主人公らを助ける爺さん海賊にウォルター・ブレナンとなかなか豪華な布陣で、あくまでも軽~いドタバタ劇ですが、なんか満腹感があります(笑)
臆病者でお調子者だが、たまには頑張る(主として女性のために…)キャラクター、やってることはいつもと同じ…とはいえ、帆船出てくるしコスチューム・プレイで華やかだし…買って後悔はありません(*^^*)
画質はイマイチだがまあ許容範囲でしょう。
「海賊映画コレクション~絶海の秘宝」
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3-%E3%81%99%E3%81%B9%E3%81%A6%E3%81%AE%E6%97%97%E3%81%AB%E8%83%8C%E3%81%84%E3%81%A6-%E6%B5%B7%E8%B3%8A%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%89%E3%81%AE%E9%80%86%E8%A5%B2-DVD10%E6%9E%9A%E7%B5%84-ACC-039/dp/B00YBUTJWK/ref=pd_bxgy_74_img_2?ie=UTF8&refRID=0XFKH5Y7GE1SG90R66RE
ボブ・ホープのコメディ海賊映画ってんで、ずっと見たいなーと思っていた作品。ボブ・ホープ結構好きなんですよね。「相棒」ビング・クロスビーより好き。でも絶対負けるようにシナリオがなっているんですが(笑)
ここではホープがピン主役なんですが、まさかのオチが待っている…(というのは結構有名かもしれません)
お高いジュネスDVDで出た時はまだ迷っていたのですが、10枚組約1800円のセットを見たのでつい買ってしまいました。二、三ほかにも「あっていいかな」と思えたものが入ってたので。なんたって私は帆船好きなので!
ホープが演じるのは、売れない役者のシルヴェスター、たまたま帆船で乗り合わせた英国貴族のお姫様ヴァージニア・メイヨと一緒に、船を襲ってきた海賊から逃げるオハナシ。海賊船長ヴィクター・マクラグレン、海賊と通じる総督ウォルター・スレザック、海賊の中でも船長に恨みがあって主人公らを助ける爺さん海賊にウォルター・ブレナンとなかなか豪華な布陣で、あくまでも軽~いドタバタ劇ですが、なんか満腹感があります(笑)
臆病者でお調子者だが、たまには頑張る(主として女性のために…)キャラクター、やってることはいつもと同じ…とはいえ、帆船出てくるしコスチューム・プレイで華やかだし…買って後悔はありません(*^^*)
画質はイマイチだがまあ許容範囲でしょう。
「海賊映画コレクション~絶海の秘宝」
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3-%E3%81%99%E3%81%B9%E3%81%A6%E3%81%AE%E6%97%97%E3%81%AB%E8%83%8C%E3%81%84%E3%81%A6-%E6%B5%B7%E8%B3%8A%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%89%E3%81%AE%E9%80%86%E8%A5%B2-DVD10%E6%9E%9A%E7%B5%84-ACC-039/dp/B00YBUTJWK/ref=pd_bxgy_74_img_2?ie=UTF8&refRID=0XFKH5Y7GE1SG90R66RE
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1965年、フィリップ・ド・ブロカ監督作品。カラー、仏映画。
BSイマジカ“吹替偉人伝”シリーズで吹替版を視聴。もちろん既に字幕版を録画はしているのだが、再見しそびれていた。
ジャン=ポール・ベルモンドの「男」シリーズが大好きな私は、大昔のTV放映(当然吹替)をVHSテープにとって何度も見ていた。出来栄えが最高なのは「リオの男」、最もぶっ飛んだ感覚を楽しめるのは時代アクションでもある「コニャックの男」(監督は違うけど)。一番ばかばかしいスラプスティックは「カトマンズの男」と思っていたけどほんとにその通り…
「リオの男」の山田康雄さんの吹替版は先日キッチリ録画したけど、カトマンズは青野武さん、なんだ山田さんじゃないんだーと思って油断してうっかり録画設定を忘れ、でも晩ふとTVをつけたら吹替版「カトマンズの男」が始まりかけていたので、そのまま見てしまう。…最後まで見てしまった(苦笑)
いやー青野さん、職人芸ですね。悪くないじゃん。“いつものベルモンド”山田さんの味ともちょっと合わせるのか、“ベルモンドのイメージ”は、ばっちり。
今回ちょっと受け身で頼りなげなベルモンドなのも良かったのか。
物語はひたすら逃げて逃げての追っかけっこ。アルチュール(ベルモンド)は大富豪家の当主だが、豊かすぎる毎日にウンザリして何度も自殺を図る。生きる目的が見つからないと言う彼は、後見人的存在のゴー氏のすすめで「一か月以内に死亡した場合限定」の生命保険をかけてみるが、とたんに次々と身に降りかかってくる危機また危機に驚き、忠実な執事(ジャン・ロシュフォール)と共に、反射的に殺し屋たちを避けて逃げ回る。逃げる途中、ストリップ小屋の美女アレクサンドリーヌ(ウルスラ・アンドレス)に一目ぼれしたアルチュールは、一転生きる目的が出来、生命保険を解約するため(生命保険目当ての敵から殺し屋が派遣されていると思われるので)、香港からヒマラヤを越えてチベットはカトマンズへの大冒険をくりひろげることに。
サイレント喜劇のドタバタを再現したかのようなスピーディでナンセンスな大騒ぎとアクションを、素晴らしく美しい映像とオシャレなセンスで料理した作品。香港やチベットの人々の描き方もいいかげんステレオタイプだ(まーコメディだし)。そんなアホな、とぬるく笑いながらも、ベルモンドの全身全霊、海に空に、都会の空中にと(建設現場のアクロバットアクションは凄い!)、身を粉にするが如きアクションには感動すらおぼえる(ストリップまでやってのける…器用なやっちゃ…)。
頭から飛びついて、ころぶ。それが何十回、リテイクもあるだろうから、何百回、あったのだろうかとクラクラしてくる。ベルモンドはスタントを使いたがらないので有名なスターだ。
そしてこのベルモンド&ド・ブロカ監督一流の「超スピーディなノリ」をみごとに伝える吹替。私は字幕派だが、ハイレベルな吹替が、こうした神速アクション・コメディの魅力を、言葉の壁を越えて伝えるのに素晴らしい効果があることは認めている。
ソファに1人陣取って見ていると、部屋の隅でスマホをいじっていた高校生の息子が寄ってきて、最後までソファの後ろに立って、時々ぷ、と小声で笑いつつ(渋いヤツだ)見ていた…
そうか、ワカルか、息子よ。(^^♪
終わると、いつ頃の作品?と聞いてきた。母が、やたら古い映画しか見ないのを知っている。
ちょうど50年前のだよ。半世紀前に、こんなに素晴らしいおバカ映画があったんだよ。
実は、ジュール・ヴェルヌが原作な話。
BSイマジカ“吹替偉人伝”シリーズで吹替版を視聴。もちろん既に字幕版を録画はしているのだが、再見しそびれていた。
ジャン=ポール・ベルモンドの「男」シリーズが大好きな私は、大昔のTV放映(当然吹替)をVHSテープにとって何度も見ていた。出来栄えが最高なのは「リオの男」、最もぶっ飛んだ感覚を楽しめるのは時代アクションでもある「コニャックの男」(監督は違うけど)。一番ばかばかしいスラプスティックは「カトマンズの男」と思っていたけどほんとにその通り…
「リオの男」の山田康雄さんの吹替版は先日キッチリ録画したけど、カトマンズは青野武さん、なんだ山田さんじゃないんだーと思って油断してうっかり録画設定を忘れ、でも晩ふとTVをつけたら吹替版「カトマンズの男」が始まりかけていたので、そのまま見てしまう。…最後まで見てしまった(苦笑)
いやー青野さん、職人芸ですね。悪くないじゃん。“いつものベルモンド”山田さんの味ともちょっと合わせるのか、“ベルモンドのイメージ”は、ばっちり。
今回ちょっと受け身で頼りなげなベルモンドなのも良かったのか。
物語はひたすら逃げて逃げての追っかけっこ。アルチュール(ベルモンド)は大富豪家の当主だが、豊かすぎる毎日にウンザリして何度も自殺を図る。生きる目的が見つからないと言う彼は、後見人的存在のゴー氏のすすめで「一か月以内に死亡した場合限定」の生命保険をかけてみるが、とたんに次々と身に降りかかってくる危機また危機に驚き、忠実な執事(ジャン・ロシュフォール)と共に、反射的に殺し屋たちを避けて逃げ回る。逃げる途中、ストリップ小屋の美女アレクサンドリーヌ(ウルスラ・アンドレス)に一目ぼれしたアルチュールは、一転生きる目的が出来、生命保険を解約するため(生命保険目当ての敵から殺し屋が派遣されていると思われるので)、香港からヒマラヤを越えてチベットはカトマンズへの大冒険をくりひろげることに。
サイレント喜劇のドタバタを再現したかのようなスピーディでナンセンスな大騒ぎとアクションを、素晴らしく美しい映像とオシャレなセンスで料理した作品。香港やチベットの人々の描き方もいいかげんステレオタイプだ(まーコメディだし)。そんなアホな、とぬるく笑いながらも、ベルモンドの全身全霊、海に空に、都会の空中にと(建設現場のアクロバットアクションは凄い!)、身を粉にするが如きアクションには感動すらおぼえる(ストリップまでやってのける…器用なやっちゃ…)。
頭から飛びついて、ころぶ。それが何十回、リテイクもあるだろうから、何百回、あったのだろうかとクラクラしてくる。ベルモンドはスタントを使いたがらないので有名なスターだ。
そしてこのベルモンド&ド・ブロカ監督一流の「超スピーディなノリ」をみごとに伝える吹替。私は字幕派だが、ハイレベルな吹替が、こうした神速アクション・コメディの魅力を、言葉の壁を越えて伝えるのに素晴らしい効果があることは認めている。
ソファに1人陣取って見ていると、部屋の隅でスマホをいじっていた高校生の息子が寄ってきて、最後までソファの後ろに立って、時々ぷ、と小声で笑いつつ(渋いヤツだ)見ていた…
そうか、ワカルか、息子よ。(^^♪
終わると、いつ頃の作品?と聞いてきた。母が、やたら古い映画しか見ないのを知っている。
ちょうど50年前のだよ。半世紀前に、こんなに素晴らしいおバカ映画があったんだよ。
実は、ジュール・ヴェルヌが原作な話。
英国で舞台化されたモノが、近々に日本来日公演とか。しかも大阪で。
早朝にこの公演の特番をTVでやっていた。今あまりに忙しいので、とてもじゃないと思っていたけど、特番とかみると、やっぱり見てみたいですねぇ。
とはいえS席13000円。どうせならある程度前の席で見たいけど、文楽に行き慣れると、あまりの差にクラクラします(文楽意外と安いからな~最近値上がりしたけど、それでも5千円少々までだもんな…)。
ちゅーより既に、良い席なんてもうろくにないみたいですが(^^;)←一応ネットのチケット窓口を試してみたが…
アステア様のDVDを見直すことにしよう。近々に…
早朝にこの公演の特番をTVでやっていた。今あまりに忙しいので、とてもじゃないと思っていたけど、特番とかみると、やっぱり見てみたいですねぇ。
とはいえS席13000円。どうせならある程度前の席で見たいけど、文楽に行き慣れると、あまりの差にクラクラします(文楽意外と安いからな~最近値上がりしたけど、それでも5千円少々までだもんな…)。
ちゅーより既に、良い席なんてもうろくにないみたいですが(^^;)←一応ネットのチケット窓口を試してみたが…
アステア様のDVDを見直すことにしよう。近々に…
キック・アス ジャスティス・フォーエバー
2015年8月23日 映画
2013年、ジェフ・ワドロウ監督作品。
行事のダブルヘッダーという過酷な一日をのりきり帰宅、ふらふらになってソファに座り込んだままうっかり最後まで見てしまいました。寝たの三時。いかんなあ…
第一作「キック・アス」でモノホンな戦闘少女ヒット・ガール(クロエ・グレース・モレッツ)とともに、壮絶な戦いをくぐり抜けたなんちゃってヒーロー、キック・アスことデイヴ(アーロン・テイラー=ジョンソン)。ヒーローは一旦引退したはずが、またウズウズしてきて鍛錬を始め、ネットで仲間を探し、スターズ・アンド・ストライプス大佐(ジム・キャリー)を中心としたヒーローグループを結成する。悪徳マフィアの息子クリスが父の仇!と暴走し付け狙っているのも気づかずに。
一方ヒット・ガールことミンディは新たな保護者(亡父の親友)の意向もあり、フツーの女学生として生きることを目指すが、スクールカーストもまた苛酷極まりなく、悩みは尽きない。ま、ミンディの学校での苦労が一番のみどころかな。
相変わらず、流血がひどいので時々目をそらしながら見る。どこまでコメディでどこまでがスプラッタなんだか…というあたりが今風なのかなあ。
行事のダブルヘッダーという過酷な一日をのりきり帰宅、ふらふらになってソファに座り込んだままうっかり最後まで見てしまいました。寝たの三時。いかんなあ…
第一作「キック・アス」でモノホンな戦闘少女ヒット・ガール(クロエ・グレース・モレッツ)とともに、壮絶な戦いをくぐり抜けたなんちゃってヒーロー、キック・アスことデイヴ(アーロン・テイラー=ジョンソン)。ヒーローは一旦引退したはずが、またウズウズしてきて鍛錬を始め、ネットで仲間を探し、スターズ・アンド・ストライプス大佐(ジム・キャリー)を中心としたヒーローグループを結成する。悪徳マフィアの息子クリスが父の仇!と暴走し付け狙っているのも気づかずに。
一方ヒット・ガールことミンディは新たな保護者(亡父の親友)の意向もあり、フツーの女学生として生きることを目指すが、スクールカーストもまた苛酷極まりなく、悩みは尽きない。ま、ミンディの学校での苦労が一番のみどころかな。
相変わらず、流血がひどいので時々目をそらしながら見る。どこまでコメディでどこまでがスプラッタなんだか…というあたりが今風なのかなあ。
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1943年、マイケル・パウエル&エメリック・プレスバーガー監督作品。カラー。
スカパー!録画で鑑賞。
邦題は、マッカーサーと関係あるのか?と誤解を生みそうな所はあまり良くないが、内容からすると必ずしも良くないわけではない。うまく付けたと言ってもいいかも…
原題は“THE LIFE AND DEATH OF COLONEL BLIMP”、英国では、プリンプ大佐とは尊大・頑迷固陋な軍人(や役人)の通称らしい。では主人公は尊大・頑迷固陋な軍人なのか?
若い者からするとそうだ。1943年は戦時中。映画冒頭、元将軍のクライヴ(ロジャー・リヴゼイ)率いる市民防衛隊と正規軍との演習が計画されるのだが、入浴中を若い将校に急襲されたクライヴは、彼の老いや古臭い口髭を嗤う若手将校に対して「何も知らずに!」と一喝する。
一転そこから、1902年に時はさかのぼり、本筋と言うべき、意気軒昂たる若手将校クライヴの人生絵巻がスタートする。南アフリカの戦場で勲章も得た彼は、英国軍についてデマをとばすドイツ人に怒ってベルリンで騒動を起こし、独軍将校テオ(アントン・ウォルブルック)と決闘する。だがそれは、2度の大戦にも揺るがぬ、長い友情の始まりでもあった…。
戦争場面もあるが、それ以上に人間ドラマ。根が素朴な正義漢のクライヴは、次第に過去の遺物とされてゆくが、たやすく変わることなく愛すべき存在でもある。
それにつけてもリヴゼイの老け役が見事すぎて…、別人が演じてるのかと思った…
(ちゃんと見たらいやおうなく少しずつ老けてゆくのがわかって誤解はとけるが。
この2枚めのりりしい画像と3枚めのジーサンが同じ俳優・主人公ってすごいよね)
また、敗戦とナチスの勃興に苦しめられるテオの、亡命申請の一幕にも泣かされた。
アントン・ウォルブルックの端然とした演技とたたずまいには惚れ惚れしました。
立ち姿が実に美しい…老いてなおカッコイイ…
オープニングは、出演者やスタッフ名がタペストリーに織り上げられた凝ったものだが、映画の縦糸が「人生と戦争」なら、横糸はロマンス。これがまた結構心に沁みる…
クライヴとテオを魅了する美女たち=三役をデボラ・カーが演じているのだが、ずいぶん魅力的で驚いた。いつものお澄まし・貴婦人タイプのみならず、珍しくもおきゃんな女性兵士を演じて実に新鮮!
いやーこういうのもできたのね…(*^^*)
戦時中だし、戦意高揚的な部分もどうしてもあるが、できるかぎりの公正さと、絵的な工夫、語り方の技巧を凝らした、心あらわれる名作だった。
なかなか最近、録っても録っても映画見れないのだが、やはり、映画はイイ…
ところで、スカパー!ではテクニカラーの素晴らしい色彩が楽しめたが、驚いたことにそのへんで売ってるワンコインDVDにはモノクロで入っているらしい。
気を付けてください。
スカパー!録画で鑑賞。
邦題は、マッカーサーと関係あるのか?と誤解を生みそうな所はあまり良くないが、内容からすると必ずしも良くないわけではない。うまく付けたと言ってもいいかも…
原題は“THE LIFE AND DEATH OF COLONEL BLIMP”、英国では、プリンプ大佐とは尊大・頑迷固陋な軍人(や役人)の通称らしい。では主人公は尊大・頑迷固陋な軍人なのか?
若い者からするとそうだ。1943年は戦時中。映画冒頭、元将軍のクライヴ(ロジャー・リヴゼイ)率いる市民防衛隊と正規軍との演習が計画されるのだが、入浴中を若い将校に急襲されたクライヴは、彼の老いや古臭い口髭を嗤う若手将校に対して「何も知らずに!」と一喝する。
一転そこから、1902年に時はさかのぼり、本筋と言うべき、意気軒昂たる若手将校クライヴの人生絵巻がスタートする。南アフリカの戦場で勲章も得た彼は、英国軍についてデマをとばすドイツ人に怒ってベルリンで騒動を起こし、独軍将校テオ(アントン・ウォルブルック)と決闘する。だがそれは、2度の大戦にも揺るがぬ、長い友情の始まりでもあった…。
戦争場面もあるが、それ以上に人間ドラマ。根が素朴な正義漢のクライヴは、次第に過去の遺物とされてゆくが、たやすく変わることなく愛すべき存在でもある。
それにつけてもリヴゼイの老け役が見事すぎて…、別人が演じてるのかと思った…
(ちゃんと見たらいやおうなく少しずつ老けてゆくのがわかって誤解はとけるが。
この2枚めのりりしい画像と3枚めのジーサンが同じ俳優・主人公ってすごいよね)
また、敗戦とナチスの勃興に苦しめられるテオの、亡命申請の一幕にも泣かされた。
アントン・ウォルブルックの端然とした演技とたたずまいには惚れ惚れしました。
立ち姿が実に美しい…老いてなおカッコイイ…
オープニングは、出演者やスタッフ名がタペストリーに織り上げられた凝ったものだが、映画の縦糸が「人生と戦争」なら、横糸はロマンス。これがまた結構心に沁みる…
クライヴとテオを魅了する美女たち=三役をデボラ・カーが演じているのだが、ずいぶん魅力的で驚いた。いつものお澄まし・貴婦人タイプのみならず、珍しくもおきゃんな女性兵士を演じて実に新鮮!
いやーこういうのもできたのね…(*^^*)
戦時中だし、戦意高揚的な部分もどうしてもあるが、できるかぎりの公正さと、絵的な工夫、語り方の技巧を凝らした、心あらわれる名作だった。
なかなか最近、録っても録っても映画見れないのだが、やはり、映画はイイ…
ところで、スカパー!ではテクニカラーの素晴らしい色彩が楽しめたが、驚いたことにそのへんで売ってるワンコインDVDにはモノクロで入っているらしい。
気を付けてください。
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海賊映画コレクション シー・ホーク 真紅の盗賊 海賊キッド 姫君と海賊 女海賊アン すべての旗に背いて 情炎の海 海賊船長 海賊黒ひげ 海賊ブラッドの逆襲 DVD10枚組 ACC-039
2015年6月26日 映画
おお!
「姫君と海賊」が、はいっちょる。
買おうかなあ…ボブ・ホープ結構好きなのよ。ジュネス企画盤は一枚でこのDVD10枚組ボックス(1944円)の倍以上の値段だったのでガマンしていた。
ジーン・ピータースの「女海賊アン」も気になるタイトルだ。
…あとの8本は、既に持ってるかキョーミないかなものだが…
姉妹篇でこういうのもあるような。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00WMA3Y2M/glfclb-22/ref=nosim
こっちはこっちでポール・ヘンリードの「海賊バラクーダ」が気になる以外は、やっぱり既に持ってるかキョーミないか、なモノ…
超廉価盤10枚組シリーズって、絶対欲しいモノの収録が割れるのよね(^^;)
「姫君と海賊」が、はいっちょる。
買おうかなあ…ボブ・ホープ結構好きなのよ。ジュネス企画盤は一枚でこのDVD10枚組ボックス(1944円)の倍以上の値段だったのでガマンしていた。
ジーン・ピータースの「女海賊アン」も気になるタイトルだ。
…あとの8本は、既に持ってるかキョーミないかなものだが…
姉妹篇でこういうのもあるような。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00WMA3Y2M/glfclb-22/ref=nosim
こっちはこっちでポール・ヘンリードの「海賊バラクーダ」が気になる以外は、やっぱり既に持ってるかキョーミないか、なモノ…
超廉価盤10枚組シリーズって、絶対欲しいモノの収録が割れるのよね(^^;)
2010年、マシュー・ヴォーン監督作品。
夜中に、うっかり見ちゃっゃたよ。
オタク風味とブラックな過激さで彩られた青春アクション・コメディ。
正義感はあるがヘタレな普通の高校生デイヴ(アーロン・ジョンソン)はアメコミマニア。通販で、緑のヒーロー風コスチューム(ダサイ)を買ってから、せめて身近な所から、と、ひとり自警団活動を始める。戦闘力も超常能力もゼロな彼は常にボコボコにされるが、マスクのヒーロー“キック・アス”のやられてもやられても立ち上がる姿がネットで話題になり、ちょっとした人気者に。さてその頃(とアメコミ調の手書き字幕が入る)、小学生の娘ミンディ(クロエ・グレース・モレッツ)にハードな戦闘訓練を課している奇妙な中年男(ニコラス・ケイジ)がいた。
ある日、麻薬の売人たちに殺されそうになったキック・アスを、マスクとヒーローコスチュームに身を包んだこの二人が救う。ヒット・ガールとビッグ・ダディと名乗った二人は、復讐のため、マフィアを壊滅させる計画を進めているところであり、以後キック・アスはマフィアと二人の戦いに巻き込まれてゆく…
なんちゃってヒーロー“キック・アス”が頑張っていても、誰も助けるどころかスマホで動画を撮っている。それでも自分でキック・アスのサイトを開設して相談を受けちゃっては結構充実してる主人公。誤解から学校でゲイ疑惑が広まったら、なぜか憧れの彼女と親しくなれたり(ゲイ友が欲しかった、のだそうで。腐女子かこの娘!)、ぐっとこらえてゲイ友として距離を縮めるべく頑張ったり(笑)
オタク高校生をめぐる今風の笑いが結構ウケました。
マフィアのボス(マーク・ストロング)の息子もアメコミ好きで、パパのためにと繰り出す作戦のビジュアルが結構凄い…
と同時に、小学生なのにびゅんびゅん人を殺していく(いかせる)ヒット・ガールとビッグ・ダディの狂気と流血のアクションが同居している、特に後半は狂気と流血度が上がっていく…という、かなり強烈な映画でもあり。
後半は一応オタク高校生の成長も並行して描かれるので(あんな成長やめとけという向きもあるかもだが)、狂気と流血だけではないかな。というか、コメディだから!と自分に言い聞かせてみたほうがいいかな。
小心な私は、流血場面は目をそらし気味に見てました。テンポが速くてスタイリッシュにまとめてるのが救いですが、苦手なかたはコメディだからといって油断しないほうが良いです、ブラックです(笑)
何度も見たいとは思わないけど、見る予定なかったのに一気に見てしまいました(^^;)
チャンネル回してたら、始まった所だったのよ~ ←つい「回す」と書くのが昭和チック…
だからオープニングも知らないのよ~(笑)
夜中に、うっかり見ちゃっゃたよ。
オタク風味とブラックな過激さで彩られた青春アクション・コメディ。
正義感はあるがヘタレな普通の高校生デイヴ(アーロン・ジョンソン)はアメコミマニア。通販で、緑のヒーロー風コスチューム(ダサイ)を買ってから、せめて身近な所から、と、ひとり自警団活動を始める。戦闘力も超常能力もゼロな彼は常にボコボコにされるが、マスクのヒーロー“キック・アス”のやられてもやられても立ち上がる姿がネットで話題になり、ちょっとした人気者に。さてその頃(とアメコミ調の手書き字幕が入る)、小学生の娘ミンディ(クロエ・グレース・モレッツ)にハードな戦闘訓練を課している奇妙な中年男(ニコラス・ケイジ)がいた。
ある日、麻薬の売人たちに殺されそうになったキック・アスを、マスクとヒーローコスチュームに身を包んだこの二人が救う。ヒット・ガールとビッグ・ダディと名乗った二人は、復讐のため、マフィアを壊滅させる計画を進めているところであり、以後キック・アスはマフィアと二人の戦いに巻き込まれてゆく…
なんちゃってヒーロー“キック・アス”が頑張っていても、誰も助けるどころかスマホで動画を撮っている。それでも自分でキック・アスのサイトを開設して相談を受けちゃっては結構充実してる主人公。誤解から学校でゲイ疑惑が広まったら、なぜか憧れの彼女と親しくなれたり(ゲイ友が欲しかった、のだそうで。腐女子かこの娘!)、ぐっとこらえてゲイ友として距離を縮めるべく頑張ったり(笑)
オタク高校生をめぐる今風の笑いが結構ウケました。
マフィアのボス(マーク・ストロング)の息子もアメコミ好きで、パパのためにと繰り出す作戦のビジュアルが結構凄い…
と同時に、小学生なのにびゅんびゅん人を殺していく(いかせる)ヒット・ガールとビッグ・ダディの狂気と流血のアクションが同居している、特に後半は狂気と流血度が上がっていく…という、かなり強烈な映画でもあり。
後半は一応オタク高校生の成長も並行して描かれるので(あんな成長やめとけという向きもあるかもだが)、狂気と流血だけではないかな。というか、コメディだから!と自分に言い聞かせてみたほうがいいかな。
小心な私は、流血場面は目をそらし気味に見てました。テンポが速くてスタイリッシュにまとめてるのが救いですが、苦手なかたはコメディだからといって油断しないほうが良いです、ブラックです(笑)
何度も見たいとは思わないけど、見る予定なかったのに一気に見てしまいました(^^;)
チャンネル回してたら、始まった所だったのよ~ ←つい「回す」と書くのが昭和チック…
だからオープニングも知らないのよ~(笑)
愛川欣也さんの訃報…
おぅ…ジャック・レモン…
と呟いた私、トシがばれますね。
ほんとに残念です。どうぞ、やすらかに…(合掌)
おぅ…ジャック・レモン…
と呟いた私、トシがばれますね。
ほんとに残念です。どうぞ、やすらかに…(合掌)
戦争映画 パーフェクトコレクション DVD10枚組
2015年4月14日 映画
さて、見る時間はないのに、またまた物欲を刺激されている。
廉価版10枚組。10枚で2000円切ってる。それが
10作品のうち見たいものは1つか2つでも、この値段ならアリかもしれないが…
7種類もあるうえ、みごとなまでに、私の気になる作品はバラバラにちりばめられている(苦笑)散りすぎ…
そしてどのボックスにも、私の持ってる作品が何かひとつふたつは入ってる…(更に苦笑)
「ハリウッド航空戦争映画名作BOX」なんか買ったからなー…
各巻タイトルは
「戦場」「激戦」「突撃」「血戦」「総攻撃」「攻防戦」「爆撃隊」。(写真は「地獄の戦場」のリチャード・ウィドマーク様がケースに出てる「総攻撃」をあしらってみました)
まず、エロール・フリン作品の入ってる「激戦」「総攻撃」「攻防戦」が気になりますね。
ほかにも「突撃」には珍しいプレストン・スタージェスの戦争コメディが入っているし、「血戦」には「老兵は死なず」「潜水艦轟沈す」などパウエル&プレスバーガー作品が複数。
どのボックスにも、オスカーを何個もとるようなハリウッドの名作大作と、B級に近いアクション戦争映画がごっちゃに入っていて、かつ、英国映画が結構たくさん混じってるのがなかなかイイかんじです。
http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&url=search-alias%3Ddvd&field-keywords=%E6%88%A6%E4%BA%89%E6%98%A0%E7%94%BB%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3&rh=n%3A561958%2Ck%3A%E6%88%A6%E4%BA%89%E6%98%A0%E7%94%BB%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
ついでに「突撃」にはウィドマーク様の「あの高地を取れ」も入ってます。ウィドマーク好きで、買いモレてた人にはお安くゲットのチャンス(笑)
廉価版10枚組。10枚で2000円切ってる。それが
10作品のうち見たいものは1つか2つでも、この値段ならアリかもしれないが…
7種類もあるうえ、みごとなまでに、私の気になる作品はバラバラにちりばめられている(苦笑)散りすぎ…
そしてどのボックスにも、私の持ってる作品が何かひとつふたつは入ってる…(更に苦笑)
「ハリウッド航空戦争映画名作BOX」なんか買ったからなー…
各巻タイトルは
「戦場」「激戦」「突撃」「血戦」「総攻撃」「攻防戦」「爆撃隊」。(写真は「地獄の戦場」のリチャード・ウィドマーク様がケースに出てる「総攻撃」をあしらってみました)
まず、エロール・フリン作品の入ってる「激戦」「総攻撃」「攻防戦」が気になりますね。
ほかにも「突撃」には珍しいプレストン・スタージェスの戦争コメディが入っているし、「血戦」には「老兵は死なず」「潜水艦轟沈す」などパウエル&プレスバーガー作品が複数。
どのボックスにも、オスカーを何個もとるようなハリウッドの名作大作と、B級に近いアクション戦争映画がごっちゃに入っていて、かつ、英国映画が結構たくさん混じってるのがなかなかイイかんじです。
http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&url=search-alias%3Ddvd&field-keywords=%E6%88%A6%E4%BA%89%E6%98%A0%E7%94%BB%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3&rh=n%3A561958%2Ck%3A%E6%88%A6%E4%BA%89%E6%98%A0%E7%94%BB%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
ついでに「突撃」にはウィドマーク様の「あの高地を取れ」も入ってます。ウィドマーク好きで、買いモレてた人にはお安くゲットのチャンス(笑)
2013年、ギャヴィン・フッド監督作品。
もちろん、原作はだいぶ前に読んでいる。
宇宙を舞台のSF映画、ほんとにチープさ感じさせないキレイなものが作れる時代になったなあ…
違和感ないもんなあ…
だいたいちゃんと原作通りにまとまっている。
…しかし…最初から最後まで鬱だー。
まあ原作も暗いっちゃ暗い話なんだけど。
不満はあまりなかったけど、これで二時間消費したのはもったいなかったかもしれない…
(原作はもちろん面白かったんですが)
いいとこ探そうと思うと、そうだな、ビーンを演じた子(アラミス・ナイト)がちょっとかわいかったな。
ビーン視点で描いた姉妹編も書かれているらしいから、今度読んでみようかな。
曰く「エンダーズ・シャドウ」byオーソン・スコット・カード。
もちろん、原作はだいぶ前に読んでいる。
宇宙を舞台のSF映画、ほんとにチープさ感じさせないキレイなものが作れる時代になったなあ…
違和感ないもんなあ…
だいたいちゃんと原作通りにまとまっている。
…しかし…最初から最後まで鬱だー。
まあ原作も暗いっちゃ暗い話なんだけど。
不満はあまりなかったけど、これで二時間消費したのはもったいなかったかもしれない…
(原作はもちろん面白かったんですが)
いいとこ探そうと思うと、そうだな、ビーンを演じた子(アラミス・ナイト)がちょっとかわいかったな。
ビーン視点で描いた姉妹編も書かれているらしいから、今度読んでみようかな。
曰く「エンダーズ・シャドウ」byオーソン・スコット・カード。
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1968年、ジョン・ギラーミン監督作品。カラー。
スカパー録画で視聴。戦争映画をナゼか録ってた(笑)
第二次大戦も終盤、ドイツ心臓部へと迫る米軍の足を止めるため、ライン川に架かるレマゲン橋を、ドイツ軍は自らの手で落とそうとしていた。しかし川の向こうにはまだまだ避難途中の兵士や民間人が多数残されていた。軍上層部はさっさと橋を爆破しろと命じるが、橋を守るクルーガー少佐(ロバート・ヴォーン)はギリギリまで橋を爆破するタイミングを遅らそうとする。一方、功名心にはやるバーンズ少佐(ブラッドフォード・ディルマン)の命礼で、繰り返し先鋒をつとめて疲労困憊のハートマン中尉(ジョージ・シーガル)の小隊は、爆破の邪魔をすべく決死隊として橋に突撃するが…
米独双方とも、直接激突する部隊は、それぞれ身勝手な上層部に苦しみながら戦う立場。ついついクルーガー少佐を結構応援してしまった(笑)
残念ながら、シナリオが後半に行くにしたがってぐだぐだになっていき、戦争のむなしさを訴えつつも「残念な作品」となっていた。ドイツ軍人の誇りをわかってらえない感ありありのクルーガーは気の毒だし、多くの戦友を失いヤケになるハートマンが、反目しあっていると見えた金の亡者エンジェル軍曹(ベン・ギャザラ)の生死にあれほど激動するなんて違和感ある。
みなさん熱演はしてるんだけど…
戦闘シーンは迫力があり、緑ゆたかなライン川(でもチェコロケらしい)沿いを爆走する戦車隊や、戦闘によりどんどんコワされていく小さな町の風情、橋の爆破シーンなど、素人目にもいい感じだ。
もーちょい、なんとか、シナリオがなあ…(^^;)
残念でしたー(笑)
スカパー録画で視聴。戦争映画をナゼか録ってた(笑)
第二次大戦も終盤、ドイツ心臓部へと迫る米軍の足を止めるため、ライン川に架かるレマゲン橋を、ドイツ軍は自らの手で落とそうとしていた。しかし川の向こうにはまだまだ避難途中の兵士や民間人が多数残されていた。軍上層部はさっさと橋を爆破しろと命じるが、橋を守るクルーガー少佐(ロバート・ヴォーン)はギリギリまで橋を爆破するタイミングを遅らそうとする。一方、功名心にはやるバーンズ少佐(ブラッドフォード・ディルマン)の命礼で、繰り返し先鋒をつとめて疲労困憊のハートマン中尉(ジョージ・シーガル)の小隊は、爆破の邪魔をすべく決死隊として橋に突撃するが…
米独双方とも、直接激突する部隊は、それぞれ身勝手な上層部に苦しみながら戦う立場。ついついクルーガー少佐を結構応援してしまった(笑)
残念ながら、シナリオが後半に行くにしたがってぐだぐだになっていき、戦争のむなしさを訴えつつも「残念な作品」となっていた。ドイツ軍人の誇りをわかってらえない感ありありのクルーガーは気の毒だし、多くの戦友を失いヤケになるハートマンが、反目しあっていると見えた金の亡者エンジェル軍曹(ベン・ギャザラ)の生死にあれほど激動するなんて違和感ある。
みなさん熱演はしてるんだけど…
戦闘シーンは迫力があり、緑ゆたかなライン川(でもチェコロケらしい)沿いを爆走する戦車隊や、戦闘によりどんどんコワされていく小さな町の風情、橋の爆破シーンなど、素人目にもいい感じだ。
もーちょい、なんとか、シナリオがなあ…(^^;)
残念でしたー(笑)
1959年、ダグラス・サーク監督作品。カラー。
スカパー(スタチャン)録画で鑑賞。
なんと、「狩人の夜」とおなじBDに録画していたこれを、続けてみてしまいました。
見始めたら一気…やれやれ…
ビーチで出会い、親しくなった二組の母子。舞台女優を目指す未亡人のローラ(ラナ・ターナー)は、白人の夫に捨てられた黒人女性アニー(ファニタ・ムーア)と知り合い、住み込みのメイドとして娘ごと同居させることになる。彼らの共同生活は10年以上も続き、娘たちも大人になってゆくが…
舞台にかけるローラの情熱、彼女を支えるアニーとの友情、白人と見まがう白い肌のため余計に苦悩するアニーの娘サラジェーン(スーザン・コナー)、母の不在に素直に耐えつつ寂しさを禁じ得ないローラの娘スージー(サンドラ・ディー)。そして、ローラを愛し続ける年下の青年(ジョン・ギャヴィン)。
女優としてのローラのサクセス・ストーリーが物語の骨子といえようが、野心(夢)と愛情、人種問題、親子の相克など様々な要素が見事に絡み合って一刻も目が離せない濃厚な人間ドラマを織りなしている。
サーク監督は「メロドラマの大家」と評されているそうな。
「あっそこ、その選択でいいの…」と、登場人物たちのもがくさまを見ながら、こちらは何度も切歯扼腕するものの、誰もが自分に正直に生きようとしているので、責めて終わりにすることもできない。
どう見ても間違った選択であっても、一分の理、「無理もない」と思わせる背景がキッチリと描きこまれている。
ここぞという所で常に、つい自分の夢を最優先してしまうローラを誰が責められるだろう。虚栄心とかでなく、真摯に夢を追っている彼女を。
出口のない人種差別社会で、ついつい己の出生を隠す嘘をついてしまうサラジェーンを。
手練れのストーリーテラーの、タナゴコロの上で転がされて泣かされる快感。
幸せを求めて傷だらけになる登場人物たちへ惹きつけられる、共感。
いやー、見ごたえありました。
特に、アニーとサラジェーンの不幸な親子関係が強烈な印象。
アニー、あんなにもいいひとなのに。
演じた二人が両方ともゴールデングローブ助演女優賞をとったらしいというのも無理ない話。ラナ・ターナーも貫禄の美しさだけどね。
ちなみに、激しい性格の混血美少女を演じたスーザン・コナー、ウィドマークの西部劇「襲われた幌馬車」でもインディアンとの混血娘を演じていました。あちらはよっぽど大人しい性格でしたが…
スカパー(スタチャン)録画で鑑賞。
なんと、「狩人の夜」とおなじBDに録画していたこれを、続けてみてしまいました。
見始めたら一気…やれやれ…
ビーチで出会い、親しくなった二組の母子。舞台女優を目指す未亡人のローラ(ラナ・ターナー)は、白人の夫に捨てられた黒人女性アニー(ファニタ・ムーア)と知り合い、住み込みのメイドとして娘ごと同居させることになる。彼らの共同生活は10年以上も続き、娘たちも大人になってゆくが…
舞台にかけるローラの情熱、彼女を支えるアニーとの友情、白人と見まがう白い肌のため余計に苦悩するアニーの娘サラジェーン(スーザン・コナー)、母の不在に素直に耐えつつ寂しさを禁じ得ないローラの娘スージー(サンドラ・ディー)。そして、ローラを愛し続ける年下の青年(ジョン・ギャヴィン)。
女優としてのローラのサクセス・ストーリーが物語の骨子といえようが、野心(夢)と愛情、人種問題、親子の相克など様々な要素が見事に絡み合って一刻も目が離せない濃厚な人間ドラマを織りなしている。
サーク監督は「メロドラマの大家」と評されているそうな。
「あっそこ、その選択でいいの…」と、登場人物たちのもがくさまを見ながら、こちらは何度も切歯扼腕するものの、誰もが自分に正直に生きようとしているので、責めて終わりにすることもできない。
どう見ても間違った選択であっても、一分の理、「無理もない」と思わせる背景がキッチリと描きこまれている。
ここぞという所で常に、つい自分の夢を最優先してしまうローラを誰が責められるだろう。虚栄心とかでなく、真摯に夢を追っている彼女を。
出口のない人種差別社会で、ついつい己の出生を隠す嘘をついてしまうサラジェーンを。
手練れのストーリーテラーの、タナゴコロの上で転がされて泣かされる快感。
幸せを求めて傷だらけになる登場人物たちへ惹きつけられる、共感。
いやー、見ごたえありました。
特に、アニーとサラジェーンの不幸な親子関係が強烈な印象。
アニー、あんなにもいいひとなのに。
演じた二人が両方ともゴールデングローブ助演女優賞をとったらしいというのも無理ない話。ラナ・ターナーも貫禄の美しさだけどね。
ちなみに、激しい性格の混血美少女を演じたスーザン・コナー、ウィドマークの西部劇「襲われた幌馬車」でもインディアンとの混血娘を演じていました。あちらはよっぽど大人しい性格でしたが…
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1955年、チャールス・ロートン監督作品。モノクロ。
スカパー録画で視聴。
大不況のさなか、南部の川沿いの小さな町。家族のために銀行強盗と殺人の罪を犯した若い父親(ピーター・グレイヴス)は、幼い息子ジョン(ビリー・チャピン)に1万ドルを託し「この金を隠し、妹パールを守れ」と誓わせて、官憲に連行されてゆく。父親は死刑になるが、たまたま同じ刑務所に収監されていた偽牧師ハリー(ロバート・ミッチャム)は、金の行方を探るべく、彼の家族のもとへ向かう。兄弟の母親ウィラ(シェリー・ウィンタース)はハリーに魅了され結婚するが殺される。兄妹はボートで川へと逃れるが…
異様な雰囲気と美しい映像に満ちた傑作スリラーときいていたが、そのとおり。
偽牧師はただの詐欺師・悪漢というのではなく"主の命により"穢れた女を殺し金を得ていると自ら信じこんでいる異常な人物。右手と左手に"Love"と"Hate"、愛と憎しみの文字を刺青して説教を語り、美しい声で聖歌を歌い女性たちの心を虜にする。幼いパールですら、あっという間に彼になつく。私も特にキリスト教に詳しいわけではないが、この映画には聖歌と子守唄が何度も流れ、寓話的な不思議な雰囲気を盛り上げている。
ミッチャム、驚くほど良い声で、歌の場面はみな忘れられない。
聖歌を歌いながら追ってくる彼の影は悪夢のように美しくおぞましい。
あてもなく逃亡の旅を続ける兄妹は、身寄りのない少女たちの世話をしている毅然とした老女クーパー夫人(リリアン・ギッシュ)に拾われる。彼女だけはハリーの異常さに騙されることなく、子どもたちを守って彼と対決する。このギッシュの恰好の良いこと!
ライフルを持ってるからってだけではない。
ハリーの歌の魔力にも堂々と歌い返して圧倒する…。
彼女以外の登場人物のほとんどは愚かで騙されやすい存在として描かれているのに。ダークな世界観と子ども視点のメルヘンなモチーフが交錯して、なんとも言えない強烈な後味を残す作品だった。
公開当時は大コケだったそうだが、時代に先駆けすぎたのだろうか。
スカパー録画で視聴。
大不況のさなか、南部の川沿いの小さな町。家族のために銀行強盗と殺人の罪を犯した若い父親(ピーター・グレイヴス)は、幼い息子ジョン(ビリー・チャピン)に1万ドルを託し「この金を隠し、妹パールを守れ」と誓わせて、官憲に連行されてゆく。父親は死刑になるが、たまたま同じ刑務所に収監されていた偽牧師ハリー(ロバート・ミッチャム)は、金の行方を探るべく、彼の家族のもとへ向かう。兄弟の母親ウィラ(シェリー・ウィンタース)はハリーに魅了され結婚するが殺される。兄妹はボートで川へと逃れるが…
異様な雰囲気と美しい映像に満ちた傑作スリラーときいていたが、そのとおり。
偽牧師はただの詐欺師・悪漢というのではなく"主の命により"穢れた女を殺し金を得ていると自ら信じこんでいる異常な人物。右手と左手に"Love"と"Hate"、愛と憎しみの文字を刺青して説教を語り、美しい声で聖歌を歌い女性たちの心を虜にする。幼いパールですら、あっという間に彼になつく。私も特にキリスト教に詳しいわけではないが、この映画には聖歌と子守唄が何度も流れ、寓話的な不思議な雰囲気を盛り上げている。
ミッチャム、驚くほど良い声で、歌の場面はみな忘れられない。
聖歌を歌いながら追ってくる彼の影は悪夢のように美しくおぞましい。
あてもなく逃亡の旅を続ける兄妹は、身寄りのない少女たちの世話をしている毅然とした老女クーパー夫人(リリアン・ギッシュ)に拾われる。彼女だけはハリーの異常さに騙されることなく、子どもたちを守って彼と対決する。このギッシュの恰好の良いこと!
ライフルを持ってるからってだけではない。
ハリーの歌の魔力にも堂々と歌い返して圧倒する…。
彼女以外の登場人物のほとんどは愚かで騙されやすい存在として描かれているのに。ダークな世界観と子ども視点のメルヘンなモチーフが交錯して、なんとも言えない強烈な後味を残す作品だった。
公開当時は大コケだったそうだが、時代に先駆けすぎたのだろうか。
1940年、ルドウィッヒ・ベルガー&マイケル・パウエル&ティム・フェーラン監督作品。カラー。(エメリック・プレスバーガーは見当たらない…)
スカパー録画で視聴。
タイトルからお察しのとおり、アラビアンナイト・ファンタジー。エキゾチックで巨大な宮殿、極彩色の帆船、からくり仕掛けの空飛ぶ白馬、瓶に閉じ込められた魔神、魔法のじゅうたん、千里眼の秘宝とそれを守る怪物たちなど、童心にかえって心躍らされるアイテムたっぷりの特撮アドヴェンチャー映画。けれど、語り口がしっかり大人むけに凝っていて、かつロマンチック爆裂なのがまたよろしい(実はあまり特撮には興味がない方でして)。
冒頭はこんな具合だ。
巨大な帆船から降り立った一癖ありそうな男ジャファー(コンラッド・ファイト)。迎えに出た女に話しかける。「王女は?」「眠り続けています」「盲人は?」「見つけました」
???と思う間もなくカメラはすぐ切り替わって、犬を連れた物乞い青年アーマド(ジョン・ジャスティン)が、賑わう街角に立つ姿へと飛ぶ。盲目だが、どこか品の良い整った顔立ち。そこに先ほどの女があらわれて、理由は告げぬまま立派な屋敷へ青年を連れてゆく。屋敷の奥には謎の深い眠りについたままの美しい"王女"(ジューン・デプレズ)。盲人を使えば目覚めさせられるかもしれない、と、医師はジャファーに言う。
その頃、給仕してくれる屋敷の女たちに、青年は、自分の"失われた愛"について語り始める。
かつてバクダッドにいた若い王のこと、そしてこの犬は犬ではなく、少年だったこと…
アーマド王は民の幸せを願う純粋な青年だったが、国の実権を握る宰相ジャファーは、世間知らずの王を陥れて投獄する。獄中で陽気な盗賊少年アブー(サブー)と出会ったアーマドはアブーの手引きで脱獄し、バスラへと逃れるが、バスラの王女に恋し、相愛の仲となる。ところがそこへ、王位を簒奪したジャファーが、王女に求婚しようとやってきた。魔法使いだったジャファーにアーマドは視力を奪われ、アブーは犬に変えられてしまったのだ…
あまりにも強力な敵に対し、アーマド王と王女、盗賊少年アブーの運命やいかに?
アーマドはもう恋人のことしか考えてなくて、実はあまり役にたたない(笑)
まあそれでもにくめない、育ちのよさを感じさせる人物で、詩的な口説きはいい感じです(*^^*)
そんな王様に付き合って、知恵を絞ったり活躍するのはもっぱらアブー少年!インド出身の少年俳優サブー、とんだりはねたり大活躍です。身体能力と邪気のない笑顔が魅力。プロフィールを見ると象使いの家に生まれたとのこと…
悪役のファイトも貫禄たっぷりです。極悪だけどどうやらお姫様には本気らしいのも大人の味。
イギリス人は冒険を物語らせると世界一の国民性。リアルな中東を求めるとかすると、そりゃあ突っこみどころもあるでしょうが、おーすごいすごい、次は?次は?と、ワクワクの溢れる素晴らしい映画になっていました。もちろん美々しく豪華なセット、あふれる色彩、目に楽しく、時々歌も添えられていて、耳にも楽しい。
まさに大人のためのおとぎ話です。
実はあんまり期待していなかったのですが…素晴らしい!
1940年にこんな映画を公開してるんだから凄いですね。
トレイラーがYoutubeにありました。興味のある方はどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=QXqFLiO8ATQ
スカパー録画で視聴。
タイトルからお察しのとおり、アラビアンナイト・ファンタジー。エキゾチックで巨大な宮殿、極彩色の帆船、からくり仕掛けの空飛ぶ白馬、瓶に閉じ込められた魔神、魔法のじゅうたん、千里眼の秘宝とそれを守る怪物たちなど、童心にかえって心躍らされるアイテムたっぷりの特撮アドヴェンチャー映画。けれど、語り口がしっかり大人むけに凝っていて、かつロマンチック爆裂なのがまたよろしい(実はあまり特撮には興味がない方でして)。
冒頭はこんな具合だ。
巨大な帆船から降り立った一癖ありそうな男ジャファー(コンラッド・ファイト)。迎えに出た女に話しかける。「王女は?」「眠り続けています」「盲人は?」「見つけました」
???と思う間もなくカメラはすぐ切り替わって、犬を連れた物乞い青年アーマド(ジョン・ジャスティン)が、賑わう街角に立つ姿へと飛ぶ。盲目だが、どこか品の良い整った顔立ち。そこに先ほどの女があらわれて、理由は告げぬまま立派な屋敷へ青年を連れてゆく。屋敷の奥には謎の深い眠りについたままの美しい"王女"(ジューン・デプレズ)。盲人を使えば目覚めさせられるかもしれない、と、医師はジャファーに言う。
その頃、給仕してくれる屋敷の女たちに、青年は、自分の"失われた愛"について語り始める。
かつてバクダッドにいた若い王のこと、そしてこの犬は犬ではなく、少年だったこと…
アーマド王は民の幸せを願う純粋な青年だったが、国の実権を握る宰相ジャファーは、世間知らずの王を陥れて投獄する。獄中で陽気な盗賊少年アブー(サブー)と出会ったアーマドはアブーの手引きで脱獄し、バスラへと逃れるが、バスラの王女に恋し、相愛の仲となる。ところがそこへ、王位を簒奪したジャファーが、王女に求婚しようとやってきた。魔法使いだったジャファーにアーマドは視力を奪われ、アブーは犬に変えられてしまったのだ…
あまりにも強力な敵に対し、アーマド王と王女、盗賊少年アブーの運命やいかに?
アーマドはもう恋人のことしか考えてなくて、実はあまり役にたたない(笑)
まあそれでもにくめない、育ちのよさを感じさせる人物で、詩的な口説きはいい感じです(*^^*)
そんな王様に付き合って、知恵を絞ったり活躍するのはもっぱらアブー少年!インド出身の少年俳優サブー、とんだりはねたり大活躍です。身体能力と邪気のない笑顔が魅力。プロフィールを見ると象使いの家に生まれたとのこと…
悪役のファイトも貫禄たっぷりです。極悪だけどどうやらお姫様には本気らしいのも大人の味。
イギリス人は冒険を物語らせると世界一の国民性。リアルな中東を求めるとかすると、そりゃあ突っこみどころもあるでしょうが、おーすごいすごい、次は?次は?と、ワクワクの溢れる素晴らしい映画になっていました。もちろん美々しく豪華なセット、あふれる色彩、目に楽しく、時々歌も添えられていて、耳にも楽しい。
まさに大人のためのおとぎ話です。
実はあんまり期待していなかったのですが…素晴らしい!
1940年にこんな映画を公開してるんだから凄いですね。
トレイラーがYoutubeにありました。興味のある方はどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=QXqFLiO8ATQ
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戦艦シュペー号の最後
2015年2月27日 映画 コメント (2)
1956年、マイケル・パウエル&エメリック・プレスバーガー監督作品。カラー。
スカパー録画で視聴。(インフルもだいぶよくなったし、つい…)
ちょっと外堀から話を始めます。
亡くなった父は鉄道マニアだったのに加えて、戦艦や戦闘機の模型もたくさん作っていた趣味人(オタクとは呼ばずにおこう)。映画鑑賞はもっぱら邦画だったようだが、この「戦艦シュペー号の最後」と「超音ジェット機」の二タイトルは、父が口にしたことのある数少ない洋画タイトル。詳細は覚えていないが何となくずっと耳に残っており、スカパーでやってたので録画。パウエル&プレスバーガー作品だったのね…(ちなみに「超音ジェット機」はデヴィッド・リーン。両方ともイギリス映画ですな)
さて、シュペー号とは"ポケット戦艦"の異名をとるドイツの小型戦艦。第一次大戦後の軍縮条約により、もっと大きいフネはドイツは作れなかったんですね(日本も同じ)。当然米英などの"本当の"戦艦には力及ばないので、商船を相手どり、通商破壊活動を行っていた。が、南米ラプラタ河口沖でハーウッド代将(アンソニー・クェイル)率いる英国艦隊(巡洋艦3隻)に捕捉され、激しい戦闘の後、中立国ウルグアイのモンテビデオ港に逃げ込んで…
戦闘シーンは迫力十分だし(大破しつつシュペー号に迫る英国艦エクセターの描写とか)、後半はモンテビデオでの英独仏外交的駆け引きが描かれて興味深いし、シュペー号のラングスドルフ艦長(ピーター・フィンチ)を公正な人物として描いているため、後味が良い。最終的にこの艦長がどうなったかは映画内では触れられていないのだが、それは、当時は誰でも知ってる常識ということになっていたからなのだろうか。言わぬが花ということなのだろうか。
捕虜としてしばらくシュペー号内で暮らしたダヴ船長(バーナード・リー)とラングスドルフ艦長との最後の会話なども、昏い余韻の残るいい場面だった。
南米の強烈な色彩と夕景の美しさも印象深い。
そして戦争映画であってもちょっとしたユーモアのにじむ描写をそこここにちりばめているあたりがいかにも英国的でよろしい。英国艦3隻のブリッジ風景も、艦長のキャラクターによるのか微妙に雰囲気が違う。エクセターのベル艦長(ジョン・グレッグソン)が粋な感じでそのくせ戦闘中は熱血で好みだった。何時間も戦闘を続けているうち、望遠鏡を握りしめて艦橋に立ち続ける艦長のすぐ前の舷側にいつのまにかサンドイッチが1個ポンとじかに載っていたり、細かい。あー英国海軍な感じだなーとニヤリ。
私は本来戦争映画にはあまり興味はない方だが、楽しめました。
やっぱり、面白かった…と言ってたんですよね、父上。
スカパー録画で視聴。(インフルもだいぶよくなったし、つい…)
ちょっと外堀から話を始めます。
亡くなった父は鉄道マニアだったのに加えて、戦艦や戦闘機の模型もたくさん作っていた趣味人(オタクとは呼ばずにおこう)。映画鑑賞はもっぱら邦画だったようだが、この「戦艦シュペー号の最後」と「超音ジェット機」の二タイトルは、父が口にしたことのある数少ない洋画タイトル。詳細は覚えていないが何となくずっと耳に残っており、スカパーでやってたので録画。パウエル&プレスバーガー作品だったのね…(ちなみに「超音ジェット機」はデヴィッド・リーン。両方ともイギリス映画ですな)
さて、シュペー号とは"ポケット戦艦"の異名をとるドイツの小型戦艦。第一次大戦後の軍縮条約により、もっと大きいフネはドイツは作れなかったんですね(日本も同じ)。当然米英などの"本当の"戦艦には力及ばないので、商船を相手どり、通商破壊活動を行っていた。が、南米ラプラタ河口沖でハーウッド代将(アンソニー・クェイル)率いる英国艦隊(巡洋艦3隻)に捕捉され、激しい戦闘の後、中立国ウルグアイのモンテビデオ港に逃げ込んで…
戦闘シーンは迫力十分だし(大破しつつシュペー号に迫る英国艦エクセターの描写とか)、後半はモンテビデオでの英独仏外交的駆け引きが描かれて興味深いし、シュペー号のラングスドルフ艦長(ピーター・フィンチ)を公正な人物として描いているため、後味が良い。最終的にこの艦長がどうなったかは映画内では触れられていないのだが、それは、当時は誰でも知ってる常識ということになっていたからなのだろうか。言わぬが花ということなのだろうか。
捕虜としてしばらくシュペー号内で暮らしたダヴ船長(バーナード・リー)とラングスドルフ艦長との最後の会話なども、昏い余韻の残るいい場面だった。
南米の強烈な色彩と夕景の美しさも印象深い。
そして戦争映画であってもちょっとしたユーモアのにじむ描写をそこここにちりばめているあたりがいかにも英国的でよろしい。英国艦3隻のブリッジ風景も、艦長のキャラクターによるのか微妙に雰囲気が違う。エクセターのベル艦長(ジョン・グレッグソン)が粋な感じでそのくせ戦闘中は熱血で好みだった。何時間も戦闘を続けているうち、望遠鏡を握りしめて艦橋に立ち続ける艦長のすぐ前の舷側にいつのまにかサンドイッチが1個ポンとじかに載っていたり、細かい。あー英国海軍な感じだなーとニヤリ。
私は本来戦争映画にはあまり興味はない方だが、楽しめました。
やっぱり、面白かった…と言ってたんですよね、父上。