夜間中学で学ぶ喜びを求めつづけた世界一幸せな先生
高橋うらら著。

児童向けノンフィクション。だが、学びを奪われたまま働く(不登校で引きこもってしまったケースもあるが)ひとに、学びと交流の場を届けたい!と熱い思いで夜間中学で働き続けた教師(見城慶和氏)の足跡をたどるこの本は、大人にも読みごたえがあると思う。
戦争や差別で読み書き計算をまともに学べないまま大人になったことで、日常生活で様々に不利をこうむる生徒たち、しかも子どものような優れた記憶力はもうない世代である。昼間の中学校の教科書をただ突き付けてもスムーズにいかない、と、手作りで様々な工夫をする。
とくに「夜間中学生のための生活基本漢字381字」はすごいと思った。
「履歴書」「衣食住」「標識」などの分野分けがされている。生きるために真っ先に必要な漢字、人間としての権利を守る基礎知識として選び出すのだ。この381字で、新聞に出てくる漢字も6割OKだそうだ…
http://kanzi.la.coocan.jp/05seikatukihon.html (漢字指導法研究会HP『生活基本漢字381字』)

時代と共に、様々な理由から不登校の子どもたちも増えた。そのまま形式的に中学を卒業してしまうと、逆に夜間中学には入れない!…という法律を変えようと働きかけもする。最近では外国からのニューカマーの子どもたちが夜間中学にやってくる。こうなると外国語まで学ばないと、ってなる。もうこの情熱や信念にはただただ頭を下げるしか…です。

ちなみに日本で最初に夜間中学ができたのは大阪だとのことです(この本の見城先生は東京の先生ですが)。住民として誇らしいです。
ですが、このニュース…統廃合計画があるらしいとのこと。
ほんとに、ほんっとに、もう…(-_-メ)
https://www.bing.com/ck/a?!&&p=35f1c4e21dbf9342JmltdHM9MTY2Mjc2ODAwMCZpZ3VpZD0wZDkyZTg4Mi00NGEwLTZlNDAtMDAyMC1lNjNlNDUxNzZmOWQmaW5zaWQ9NTUyMA&ptn=3&hsh=3&fclid=0d92e882-44a0-6e40-0020-e63e45176f9d&u=a1L3ZpZGVvcy9zZWFyY2g_cT0lZTUlYTQlOWMlZTklOTYlOTMlZTQlYjglYWQlZTUlYWQlYTYrJWU1JWE0JWE3JWU5JTk4JWFhJnZpZXc9ZGV0YWlsJm1pZD1BRDMyNDI3RDhBQjFFNzA4REExMkFEMzI0MjdEOEFCMUU3MDhEQTEyJkZPUk09VklSRQ&ntb=1

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