かがやき子ども病院トレジャーハンター
2022年3月7日 読書
まはら三桃著。
またまた児童文学。だがちょっと心がゆすぶられたもんで…
長期入院中、同じ院内学級に通う小学生たち。
病気ごとの苦しさもそれぞれ、退院はめでたいが友達と別れる淋しさや残される悔しさもあり、複雑な友人関係ともいえる。ある日、お話を語るのがうまい小6の良志が考えた「氷の王女」の結末を書いたノートが行方不明だときき、結末を知りたい一健や早弓らは、宝探しのように「トレジャーハンター」を結成し、大人の目を盗む秘密の作戦を計画する…。
秘密を共有するわくわく感と、冒険を通じて友情や自分を見つめなおす人間的成長の、さわやかな物語だ。ある程度大人のお膳立てもある冒険なのだが、芯になる「氷の王女」がうまく出来ているので、作り物感は少なく、現実と空想の境目がゆるい子どもの心のファンタジーのここちよさが読後感として残る。
※「氷の王女」とは…
罪を犯し、修行すべく地球に追放された月の国の王女が、熱をうばわれた冷たい手で火事を消したり、病人の熱を癒したり吸い取ったりするうち少しずつ手に熱が戻る。元通りになれば帰国できるのだが、地球での生活にやりがいを感じ始めた王女にはジレンマが…というお話。
病棟一手の冷たい看護婦さんがモデルだ、と、お話をきいた子どもたち全員ピンとくる、という設定がまた素晴らしい。
良志の病気は先天的なもので、体調によりすごくぼんやりしてるときもあるのだが、時に鋭い洞察力を見せ、昔話を改変すると周囲の子どもたちの想像力を刺激してやまない。
私ももっと彼のお話をききたいぞ…
またまた児童文学。だがちょっと心がゆすぶられたもんで…
長期入院中、同じ院内学級に通う小学生たち。
病気ごとの苦しさもそれぞれ、退院はめでたいが友達と別れる淋しさや残される悔しさもあり、複雑な友人関係ともいえる。ある日、お話を語るのがうまい小6の良志が考えた「氷の王女」の結末を書いたノートが行方不明だときき、結末を知りたい一健や早弓らは、宝探しのように「トレジャーハンター」を結成し、大人の目を盗む秘密の作戦を計画する…。
秘密を共有するわくわく感と、冒険を通じて友情や自分を見つめなおす人間的成長の、さわやかな物語だ。ある程度大人のお膳立てもある冒険なのだが、芯になる「氷の王女」がうまく出来ているので、作り物感は少なく、現実と空想の境目がゆるい子どもの心のファンタジーのここちよさが読後感として残る。
※「氷の王女」とは…
罪を犯し、修行すべく地球に追放された月の国の王女が、熱をうばわれた冷たい手で火事を消したり、病人の熱を癒したり吸い取ったりするうち少しずつ手に熱が戻る。元通りになれば帰国できるのだが、地球での生活にやりがいを感じ始めた王女にはジレンマが…というお話。
病棟一手の冷たい看護婦さんがモデルだ、と、お話をきいた子どもたち全員ピンとくる、という設定がまた素晴らしい。
良志の病気は先天的なもので、体調によりすごくぼんやりしてるときもあるのだが、時に鋭い洞察力を見せ、昔話を改変すると周囲の子どもたちの想像力を刺激してやまない。
私ももっと彼のお話をききたいぞ…
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