ナオミ・ノヴィク著。
そう、「テメレア戦記」のノヴィクさんですよ。
テメレアの続きはどうなったんだーーー!
たしかオーストラリアの荒野に放り出されたまんまだったんじゃなかったっけ…
いや、Wikiとか見ると、本国ではちゃんと完結しているらしいから、邦訳出してたヴィレッジブックスがさぼっているんだな!(涙)
とはいえ、この「銀をつむぐ者」はなかなか良かった。
中世の東欧を思わせる小さな国の、三人の娘たちを中心としたファンタジー。
心弱い父に代わって金貸し業を切り盛りするミリエム、酒乱の父に苦しめられる貧農の娘ワンダ(と弟たち)、美男だが魔物に憑かれた皇帝に嫁がされる貴族の娘イリーナ。この国では、時たま氷の異界スターリク王国への道が開けるのだが、ある日「金を銀に変える娘」と評判の立ったミリエムがスターリクへとさらわれる。ワンダとイリーナもそれぞれの立場でスターリクとの関わりがあり、ここから三人の運命が絶妙にからみあってゆく流れがもうみごととしかいいようがない。
交互に物語の語り手となる三人はみな賢く芯の強い素晴らしい娘たちなのに、家族にすらそれは十分に認められてはいない。それでも、運命に流されず毅然と戦うことで、己の価値を証明してみせ、たどりつく大団円は文句のつけようもない。
キラキラしい魔法系ファンタジーに重厚な歴史観(ユダヤ人の不遇な歴史的立ち位置もがっつりと描かれている)がより骨太な歯ごたえを与え、読み応えたっぷりの長編だった。
後半は案外恋愛要素も入ってくるけど、単純甘々なものではない。
おすすめ。
…でも…テメレアも…ほんと何とかしてほしい…(泣)
(上)https://amzn.to/3ikMTae
(下) https://amzn.to/3gdJsA5
そう、「テメレア戦記」のノヴィクさんですよ。
テメレアの続きはどうなったんだーーー!
たしかオーストラリアの荒野に放り出されたまんまだったんじゃなかったっけ…
いや、Wikiとか見ると、本国ではちゃんと完結しているらしいから、邦訳出してたヴィレッジブックスがさぼっているんだな!(涙)
とはいえ、この「銀をつむぐ者」はなかなか良かった。
中世の東欧を思わせる小さな国の、三人の娘たちを中心としたファンタジー。
心弱い父に代わって金貸し業を切り盛りするミリエム、酒乱の父に苦しめられる貧農の娘ワンダ(と弟たち)、美男だが魔物に憑かれた皇帝に嫁がされる貴族の娘イリーナ。この国では、時たま氷の異界スターリク王国への道が開けるのだが、ある日「金を銀に変える娘」と評判の立ったミリエムがスターリクへとさらわれる。ワンダとイリーナもそれぞれの立場でスターリクとの関わりがあり、ここから三人の運命が絶妙にからみあってゆく流れがもうみごととしかいいようがない。
交互に物語の語り手となる三人はみな賢く芯の強い素晴らしい娘たちなのに、家族にすらそれは十分に認められてはいない。それでも、運命に流されず毅然と戦うことで、己の価値を証明してみせ、たどりつく大団円は文句のつけようもない。
キラキラしい魔法系ファンタジーに重厚な歴史観(ユダヤ人の不遇な歴史的立ち位置もがっつりと描かれている)がより骨太な歯ごたえを与え、読み応えたっぷりの長編だった。
後半は案外恋愛要素も入ってくるけど、単純甘々なものではない。
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