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【文楽】夏休み文楽特別公演第2部「源平布引滝(げんぺいぬのびきのたき)」
2017年7月26日 文楽あいかわらず寝不足と戦いながら、文楽。
源平布引滝、もちろん源平合戦の話だけど、平家物語でも最初の方、というか、木曽義仲の生まれる前後あたり。
義賢館の段/矢橋の段/竹生島遊覧の段/九郎助住家の段 と、四つの段を上演。
最後の九郎助住家の段だけは前に一度見たことがあり、子への愛に一瞬だけ死から甦る母の姿にホロリとしたのだけれど、その前段を見ることが出来て、木曽義賢(義仲の父)の源氏再興にかける思いやら、義仲を身ごもった葵御前を守って男顔負けの大立ち回りをやってのけるヒロイン(幼い子の母親だが)小まんの勇壮な活躍やら、ダイナミックなストーリー展開がおおいに楽しめた。
更に九郎助住家の段は、たぶんこっちがストーリー内メインの推しであろう、平家の勇将斉藤実盛の心情にあらためてホロリとさせられた。
元源氏方であった実盛は、今は不遇な源氏の人々を思いやり秘かに助けになる動きをしたりしているのである。更に、母の仇!と迫る幼子に「大人になったら戦場での再会を」と約束し、「老いて貌が変わっていたらわからない」と失礼なことを言われても「髭や髪を墨で黒く染めて出陣しよう」と答えてやる。
有名な実盛の鬢髭墨染出陣の故事を、ひとひねりした形で人情歴史劇に組み込んでいるのである。うまい、うまいぞ作者。
まあ私だって、そういやそういう故事あったなあ平家物語にって、見ながら思い出す程度ではあるんですけどね。
てなわけで、ここは感心したり、今後己の迎えるはずの老いと死と見据える実盛の憂愁にほろりとしたりすべきなんだが…
が!
浄瑠璃語りが「黒く染めて」とかいったとたんに、客席に笑いが起きるのはなぜだ。(-_-;)
知らないにしても、ちょっとその感性、なあ…。
今回公演のちらしにだって、そーゆー故事から逆算して作ってある物語だとちゃんと書いてあるじゃないの。
感動の中にも、なんかちょっと憮然とする思いを、抱いてしまった私は悲しい。
まあとにかく、「源平布引滝」は良かった。へんな子殺しとかないし(文楽によくある困った展開)、アクションも意外な展開も人情もあるし格調もある。
馬や船など大道具も映える。
初心者にもおすすめなんじゃないかと思うよ。
また見てみたい、と思える演目でしたー(^^♪
源平布引滝、もちろん源平合戦の話だけど、平家物語でも最初の方、というか、木曽義仲の生まれる前後あたり。
義賢館の段/矢橋の段/竹生島遊覧の段/九郎助住家の段 と、四つの段を上演。
最後の九郎助住家の段だけは前に一度見たことがあり、子への愛に一瞬だけ死から甦る母の姿にホロリとしたのだけれど、その前段を見ることが出来て、木曽義賢(義仲の父)の源氏再興にかける思いやら、義仲を身ごもった葵御前を守って男顔負けの大立ち回りをやってのけるヒロイン(幼い子の母親だが)小まんの勇壮な活躍やら、ダイナミックなストーリー展開がおおいに楽しめた。
更に九郎助住家の段は、たぶんこっちがストーリー内メインの推しであろう、平家の勇将斉藤実盛の心情にあらためてホロリとさせられた。
元源氏方であった実盛は、今は不遇な源氏の人々を思いやり秘かに助けになる動きをしたりしているのである。更に、母の仇!と迫る幼子に「大人になったら戦場での再会を」と約束し、「老いて貌が変わっていたらわからない」と失礼なことを言われても「髭や髪を墨で黒く染めて出陣しよう」と答えてやる。
有名な実盛の鬢髭墨染出陣の故事を、ひとひねりした形で人情歴史劇に組み込んでいるのである。うまい、うまいぞ作者。
まあ私だって、そういやそういう故事あったなあ平家物語にって、見ながら思い出す程度ではあるんですけどね。
てなわけで、ここは感心したり、今後己の迎えるはずの老いと死と見据える実盛の憂愁にほろりとしたりすべきなんだが…
が!
浄瑠璃語りが「黒く染めて」とかいったとたんに、客席に笑いが起きるのはなぜだ。(-_-;)
知らないにしても、ちょっとその感性、なあ…。
今回公演のちらしにだって、そーゆー故事から逆算して作ってある物語だとちゃんと書いてあるじゃないの。
感動の中にも、なんかちょっと憮然とする思いを、抱いてしまった私は悲しい。
まあとにかく、「源平布引滝」は良かった。へんな子殺しとかないし(文楽によくある困った展開)、アクションも意外な展開も人情もあるし格調もある。
馬や船など大道具も映える。
初心者にもおすすめなんじゃないかと思うよ。
また見てみたい、と思える演目でしたー(^^♪
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