1964年、ジャック・ドゥミ監督作品。フランス映画。

有名な作品だが、クラシック映画好きなもののフランス映画がやや苦手な私は未見だった。先日見に行った「ラ・ラ・ランド」、アメリカ製ミュージカルの古典の引用が多々あるが、「シェルブール…」及び同じドゥミ監督の「ロシュフォールの恋人たち」の影響も大きいように書いていたので、一念発起レンタルしてきた(大げさな…)。

港町シェルブールに住む傘屋の娘ジュヌヴィエーヴ(カトリーヌ・ドヌーヴ)と自動車修理工ギイ(ニーノ・カステルヌオーヴォ)は相思相愛の恋仲だが、彼女の母親は「まだ早い、まだ17歳なんだから」と反対する。やがてギイは兵役でアルジェリアへ…。
手紙のやりとりも思うに任せず不安なジュヌヴィエーヴに、傘屋の経営危機を助けてくれた親切な宝石商ローランが「お腹の子(ギイの子)ごと、結婚してほしい」と求婚し…。

成就しなかった恋の、破片までもが、せつなく美しい…
というのがテーマだろうから、影響がというのはある程度わかる気がする。
とはいえ…

「ラ・ラ・ランド」と比較して思った。アメリカ映画だと…

「恋と夢とは別腹」なんだな!!

ミシェル・ルグランの曲は流麗だし、せつなくほろりとさせるんだけど、いいトシの大人としては「17歳かー。やっぱまだ早かったのかねー。待てないんだもんねー」とか思ったりもする。
遠距離恋愛は確かに大変だが。
もう一度見るということはたぶんないでしょう。
ほろにが系人生の機微とかってフランス人好きだからなあ。
わかっているから、あまりフランス映画は見ないのでした(笑)

セリフがすべて音楽にのっていること自体は、ミュージカルもともと好きだし素直に楽しめる。凝りに凝った色彩的マジックも魅力的。でも画期的画期的とかいうけど、オペラやオペレッタの伝統考えたらそんなに大げさに画期的なのか、どうなのかな?

コメント

秋林 瑞佳
2017年5月15日19:46

こーゆー映画って観る年齢によって感じ方が変わるのかもしれないなあと思い、今度再見してみようとしていたところでした。今なら私も「17歳かー。やっぱまだ早かったのかねー。待てないんだもんねー」と思うかも。
たとえば、アメリカ映画の「愛と青春の旅立ち」。まだ若かった頃は最後までリチャード・ギアが許せなかったんですけど、今観ると許してしまいそうです。

あと「シェルブールの雨傘」のトリビアでショックだったのは、カトリーヌ・ドヌーヴは地毛が金髪ではないということです。その事実を知ったのは中学生のときだったのですが、子ども心に「この女優さんは一生金髪でいないとアカンようになったんだなー」と思ったのでした。

ボースン
2017年5月15日19:59

おお、お若い頃に見てらっしゃるんですね!変わるかもしれないし、変わらないかもしれない。興味深いですね!

金髪トリビア…そういえば、私もそれ聞いたことがあります…。お姉さん(フランソワーズ・ドルレアック)がダークヘアだったから余計に金髪にしてたのかしら?
マリリン・モンローも地毛は違うんだった気がします。
米仏二大ブロンドな気のする二人ですが(笑)

秋林 瑞佳
2017年5月16日21:12

初めて字幕で観た映画が「メリーポピンズ」「キャリー」「O嬢の物語」。
(同じ年に観たんですが…今よりいろいろと大らかな時代だったな…)
小中学生の頃はけっこう古い映画を観てました。今よりもずっと。
そしてフランス映画を観て「フランス人とはお友達になれないわー」と毎回思ってました。

>金髪トリビア
プレスリーが実は金髪が地毛で黒く染めてたってゆー逆パターンもありますね。

ハリウッドとフランスの違いって現代コメディでもあります。
ハリウッド(米国的)→しつこいほどの繰り返すギャグ
フランス→オナラネタ
なんでフランス人ってあんなにオナラ好きなんだろう?

ボースン
2017年5月17日1:08

男は黒髪の方が需要(笑)が高いのでしょうね。ブロンドの主演級は少ないですよね。
昔(プレスリーが生きてた頃)はもっと稀…ほとんどいなかったですね。今では金髪のボンドなんかも許されてるからだいぶ偏見(?)はユルんだみたいですが…

そして…
イマドキのフランスのコメディって、オナラネタが多いんですか(笑)
知らなかった!(^-^;)

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