1954年、アンソニー・マン監督作品。カラー。
スカパー録画にて視聴。

有名作品だし一部分くらいはTVで見たことあるような気がするが、ちゃんと見るのは初めて。

トロンボーン奏者のグレン(ジェームズ・スチュアート)は、ただ演奏するだけでなく、アレンジ(編曲)によって自分独自のサウンドを追及したい!と大きな夢を抱いている。やがて、良き理解者となるヘレン(ジューン・アリスン)と結婚し、自分のバンドを結成、スイング・ジャズの第一人者となる。彼は次々とヒットを飛ばすが、やがて第二次大戦がはじまり、戦地を慰問に回っていた彼の飛行機は行方不明となる。ヘレンは残された彼の音楽に、彼の愛情と音楽とが永遠であることを感じ、涙するのだった…

基本「おひとよし」が持ち役のようなスチュアートだが、さすがに骨のあるミュージシャンとなると違う。大きな夢を持つものによくある、周りの見えていない突拍子もなさ全開である。まあ監督も西部劇のアンソニー・マンだし…
もちろん、コミカルに、にくめないように描写されているが。
よく結婚できたものだと思うが(プロポーズの唐突さなど、実にとんでもない!)、まあ、いいヒトに恵まれて超ラッキーだったんですよね(笑)

実話を基にした伝記映画で、まあどのくらい史実に沿っているのかわからないが、50年代のイイ映画に特有の、細やかな描写と伏線を、しっかり重ねて回収する語り口には、深い満足が味わえる。有名曲のひとつひとつに、ちょっとしたエピソードを重ねていき、独身時代からの縁の深い曲「茶色の小瓶」のアレンジがラスト。音楽的にも、聞きごたえたっぷり。
ジューン・アリスンはそんなに美人じゃないけど、賢くて人柄が良くて、のヒロインぶりには、人気があったのもうなずける。それに彼女、もしかするとアヒル口の「はしり」では?

それぞれの両親もイイ味出してて、もっと出番が欲しいくらいだった。特にヘレンの父親(笑)
あと、売れない時代からの友人チャミー(ヘンリー・モーガン)がキュートだった。

コメント

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オベリックス
2016年7月21日13:01

大好きな映画です。高校生くらいの時にテレビで見て(吹き替えは浦野光さん!)、大学時代に渋谷の映画館でリバイバル上映も見ました。劇場で見ると、さすがに音響がすんばらしいんですねえ。
ジューン・アリスンはベビーフェイスなので、吹き替えでは結構かわいらしい声の人が当てるんですが、本人は結構ハスキーボイスなんですよね。
プロポーズの強引さは、確かにすごいです。ジェームズ・スチュワートがやるので、変人には見えても強引で嫌な奴には見えませんでした。
ジューン・アリスンをジャズバーに連れ出し、サッチモも知らないジューンに目を丸くするスチュワートってシーンが妙に印象深かったです。
友人役ヘンリー・モーガン、いい味出してましたねえ。「夕陽に立つ保安官」の町長とは打って変わった“頼れる友”。
ラスト、「茶色の小瓶」を聞きながら、首筋にそっと手をやるジューン・アリスンの何とも言えない表情が絶品でした。

ボースン
2016年7月22日4:43

こんばんわ。いやー、噂にたがわず良い映画でした。
二年ぶりくらいにニューヨークからいきなり電話をかけてきて、「結婚しよう、〇時〇分の電車でこっちへ来て」だの「だってボクのこと好きだろ」とか一気にまくしたてる強引さ、でも電話を切ったらハアハア息を切らしてるあたりに変な人なりの純愛が感じられるのですよね(笑)

ヘンリー・モーガン、ネズミ顔がなんともキュートで…(*^^*)
長身のジミーといいコンビでした。

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