もう年はとれない (創元推理文庫)
2016年4月6日 読書 コメント (4)
ダニエル・フリードマン著。
87歳のハードボイルド!このミスで評価が高かった作品だと思うが、噂にたがわず面白かった!
ユダヤ系の元刑事、バック・シャッツは、死の床につく旧友から、ナチ残党の金塊の話を聞く。第二次大戦中、彼らに酷い仕打ちをしたナチの将校がドイツから持ち出した金塊だ。
と思う間に、金塊を狙う有象無象が、バックの周りをうろつき始める。
バックは大学生の孫“テキーラ”とタッグを組んで謎を探るが、死体は数を増すばかり…
肉体の衰え、己の頭脳への不安、日々迫りつつある老いと死の足音にもかかわらず、バックの皮肉な一人称語りは、強烈なまでに爽快。そして、『忘れたくないこと』ノートの記述が、この不愛想なコワモテ老人の半生と反骨、家族への思いとを、さらに重層的に織り上げる。
「オールド・ディック」ってのも以前に読んだが(あれも結構面白かったが)、あちらは70代。
80代後半はちょっとしたギネスものだが、すばらしい・・・・
続編も出てるようだし探してみよう。
87歳のハードボイルド!このミスで評価が高かった作品だと思うが、噂にたがわず面白かった!
ユダヤ系の元刑事、バック・シャッツは、死の床につく旧友から、ナチ残党の金塊の話を聞く。第二次大戦中、彼らに酷い仕打ちをしたナチの将校がドイツから持ち出した金塊だ。
と思う間に、金塊を狙う有象無象が、バックの周りをうろつき始める。
バックは大学生の孫“テキーラ”とタッグを組んで謎を探るが、死体は数を増すばかり…
肉体の衰え、己の頭脳への不安、日々迫りつつある老いと死の足音にもかかわらず、バックの皮肉な一人称語りは、強烈なまでに爽快。そして、『忘れたくないこと』ノートの記述が、この不愛想なコワモテ老人の半生と反骨、家族への思いとを、さらに重層的に織り上げる。
「オールド・ディック」ってのも以前に読んだが(あれも結構面白かったが)、あちらは70代。
80代後半はちょっとしたギネスものだが、すばらしい・・・・
続編も出てるようだし探してみよう。
コメント
最後に頼れるものはM1ライフルだけだと言うのが実にアメリカらしいし、帰って来ればS&WM19という、次元大輔で有名なポピュラーな拳銃を頼るというところが、実にオールドファッションなアメリカであります。
これほどアメリカを意識した小説もあまりないんじゃないかな?
この話、大好きです・・・2作目は・・それほどでもなかったですが・・でも面白かったカナ?
老人頑張る系のお話でしたら、随分昔に「レッド・ダイアモンド」と言うのがありまして、これ、お奨めです。
年より頑張ると言えば、全然違う話ですが「ハリーとトント」が好きでした(^^
武器礼賛もいいとこですが、主人公の皮肉な目は自他ともに360度向けられていていっそ爽快ですよね。
「レッド・ダイヤモンド」話題になってた記憶があります。読んだか読んでないか思い出せない…また借りてみようかな。
と思いつつ、以前読んだ記憶もある、火浦功作「俺に撃たせろ!」を図書館でまた借りてきました。主人公の年齢ははっきりとは書いてありませんが、雑誌掲載時のタイトルは「アルツ・ハマーに伝言」なんですよね(笑)
そういえば、以前
「カリグラ帝の野蛮人」
という作品を紹介しましたでしょ。あの小説は、父が子に向けて書いた自伝という形をとっていまして。これはうまいなと思いました。特定の誰かに向けて語る一人称・・・・・・・。読者は、盗み読みするわけです。
やっぱり小説は、語り口、語り方が大事ですね。
キレがいいですよ!
(カリグラ…もそうなのでしょう。行きつけの図書館になくて未読のままです…しくしく)