上田 早夕里著。

ナポレオン戦争の時代。
父の死後貧窮に墜ちた少年はやがて海軍に入り、パウダーモンキー(火薬運搬役の少年兵)として苛酷な日を送る。ある日、海に落ちた彼を拾い上げた艦セント・イージス号は、ちょっと他とは違った船だった…
航海するのに帆走以外のシステムを積んでいる。
おまけに奇妙な生きものも…

クライマックスがトラファルガー海戦、期待したのだがちょっと微妙だったなあ。
どこまでファンタジーでどこまで史実を追ってるのかが中途半端だった…
英国帆船小説はやたらと読んでるだけに…(^^;)

遠い海から来たCoo×帆走軍艦×蒸気機関、意欲的なのだかなんだかよくわからない…
あれプレシオザウルスだよね…たぶん…
理想的すぎる艦と艦長(しかも純アングロサクソンではない)のメンタリティが、現代的すぎるのがしらけてしまう。もっとガチガチの海軍階級社会の中に強引にファンタジー生物をねじこむような力技が欲しかったな。
「テメレア戦記」みたいに。

まーアレの不幸さかげんも、そろそろ何とかしてほしいところがあるけれど(苦笑)

コメント

nophoto
ダブルエンダー
2016年2月4日8:25

私の場合ですが、歴史の本読んでいると
「むかしからかわらないのだなぁ。いまとおんなじだ」
と思うことが多いです。しかしやはり、小説のなかで現代的な登場人物に出会うと・・・・・・違和感を感じますね。
歴史小説を書く人はきっとこのへん悩むのでしょう。

ボースン
2016年2月8日1:31

こんばんわ。(すみませんレス遅れました)

昔の話の筈なのにちょっと現代的なテイストや発想があって新鮮、ということがある。作者の料理のウデですね。
「かわらないなあ」と思うのは、もしかしたら、目に見えない程度に現代人の心に引き寄せる書き方にしているのかもしれません。
でも、あまりに昔の人らしくなさすぎると、こちらが冷めることもある。
さじ加減によるのですよね(^^;)

この作者はSFで高い評価を受けてる人なので、普通に異世界とか未来の話を選んだほうがいいのかもしれません。

nophoto
ダブルエンダー
2016年2月10日8:06

わかりました。SF方面を読んでみます。
日本の海もきな臭くなってきましたな。お暇なとき、全日本海員組合のHPを覗いてみてください。

ボースン
2016年2月15日13:10

たしか日本SF大賞かなにか受賞してた気がします。

そして検索してみました日本海員組合。
…うっ。確かにきな臭い(>.

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