エーリヒ・ケストナー著。

子どもの頃読んだ時には、あまりピンと来なかったのだが(ケストナーは片端から読んだがその中では?な印象が残った)、今読むとなんとも芳醇な世界で、一気読み。
たぶん子どもの頃は筋を早く追いたくて「立ち止まって考えたこと」は面倒に思ったんだろうな。今読むとしみじみとするけど…
あと、養育係に利用?されているのをも楽しむ点子ちゃんのあまりにも良いノリに驚いてついていけなかったのかもしれない。

ケストナーの、優しさと鋭さの同居した目で描かれる大人たちは、けっこうこどもっぽい面を見せていて、しかも説得力があって…
夜の場面などクラシック映画みたい。
そして、アントンのお母さんが印象的でした。
病気の母親のためにあんなに頑張ってくれるアントンを愛しているのに、誕生日を忘れてたからってつい怒ってしまって(すぐ反省して、しおたれて飛び出していったアントンを必死で探すのですが)。…母1人子1人の生活のなか、出木杉くんな息子は、ちょっぴり恋人のような存在にもなっていたのだろうか。

他にも読み返してみようかな。

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