【文楽】初春文楽公演・第1部
2015年1月7日 文楽
行ってきました!昨日住大夫さんの本を読んでテンションもだだ上がり(笑)
お正月らしい、それも、この三年で一番派手派手な感じのプログラムでした。満足満足。
まずは「花競四季寿(はなくらべしきのことぶき)」
春の「万才」…美男の大夫と三枚目の才三が新春を寿ぐ舞を。
夏の「海女」…海辺を舞台に…
秋の「関寺小町」あの小野小町です。
冬の「鷺娘」…そのまんま…
季節がかわるごとに真っ暗に暗転して背景がガラリと変わる。
ぜんぶすごい!いや、「万才」はちょっと?と思ったのだが気のせい?(大夫の玉佳さんが珍しくちょっとぎくしゃくと見えたような。まあ、三枚目におちょくられたりする立場だが二枚目は。三枚目は一輔さん、のびのびと)
しかし「海女」からぐわっとひきこまれ。海辺を歩む娘が、頭上を飛ぶ鳥に見入るうち、気まぐれに近づきまた離れてゆくつれない恋人へ思いをはせる(このへんがすごく自然に伝わる)。嘆きつつ舞うと、なぜか蛸が出てきて一緒に踊る!
なにー!江戸時代の演目に!美女と触手か!
びっくりしました。しんみりが途中でちょっとコミカルになって終了。蛸案外可愛い。
「関寺小町」百歳になった小野小町が杖をついて登場。老いさらばえたわが身を恥じ、昔の栄華をしのんで、狂気すらにじむ舞を見せ、またよろめきながら去ってゆく…老いの醜さ辛さを見事な品格とともに見せてくれる(文雀さん)。ワビサビ。
「鷺娘」は一面の銀世界、雪が降りしきる中にたたずむ、綿帽子の娘。清らかに、艶やかに、華麗に舞う!綿帽子や打掛や、少しずつはずして雰囲気を変えながら、ひたすらに舞う。途中で真っ白な枝を振って踊るところは某Youtubeのボカロコラボ文楽人形を思い出したが(爆)、それ以外にも透ける傘を二本持って、ゆっくりだが回しながら舞ったりもする。
えっそれかなり大変なんじゃないんですか。さりげに超絶テクなのでは。
すみません、初めて清十郎さんで「うおおおおおおお!」と思いました(テクだけではなくとにかく美しかったし…)。
これからは清十郎さんというとあああの鷺娘と思うと思います。
ここで30分休憩。サンドイッチをはぐはぐしながらこそこそとスマホでモバノブ(爆)
で、「彦山権現誓助剣(ちかいのすけだち)」より“杉坂墓所の段”“毛谷村の段”。
樵ながら剣の達人、六助(玉女さん)。孝心あつい六助が亡くなった母の四十九日の準備をしていると、老婆を背負った浪人者があらわれて、病気の母のため何とか急いで仕官したいので、試合ってわざと負けてくれと頼み込む。なんと殿様は「六助に勝つ」というのを就職試験にしているらしいのである。素直な六助は承知するが…
騙されてると思うでしょう。騙されてます。
親切心の八百長負けで嫌な目にあって帰宅すると、旅の老婆が立ち寄って、突然「私を親にしなさいな」…
まあ落ち着いて、考えさせてと隣の部屋に老婆を休ませると、今度は旅の偽虚無僧が、表に干してあった子どもの着物を見て「誘拐犯か!」と乱入してくる。実は前日ホンモノの誘拐犯から助け出した子どもの着物なのだが…
虚無僧は腕っぷしも強いが実はなかなかの美女(和生さん)。誤解がとけたとたんに、ツンがデレに変わって突然「私を女房に…」
お、同じやんこのノリ、と思うと、やっぱり親子なのであった(笑)
実は二人は六助の剣の師の妻と娘で、「六助と結婚させたい」などという話を聞いていたためだった。しかし、ちと順番を考えるべきだな…どーゆー血筋なんだ…
なんやかんやで悪い浪人=師のカタキとわかって、みんなで家族になって敵討だ!
…で、おわってしまった。残念。「俺たちの戦いはこれからだ!」て。
…最後まで見てみたかったなあ。
本当に最初から最後までとなると、また一日仕事になるのだろうが…
そして最後、「義経千本桜」の“道行初音旅”(だけ)。
幕が開くと一面の桜。いやー圧倒されました。
静を遣う勘十郎さんの裃まで桜の花でいっぱい(うしろを向いたときは迷彩のよう…)。
以前勘十郎さんの使う狐のスーパーぶりには圧倒されたものですが、今回は狐は幸助さんにまかせています。白地に赤い狐火模様の裃で狐をはね回らせたあと、早変わりで佐藤忠信に変身して再登場。静といっしょに踊ったり、源平合戦の話を語り聞かせたり。
勘十郎さんは扇の妙義をみせてくれました。人形に持たせてる金扇を一瞬でくるって回して持ち替えたり、扇を弓矢にみたせて後ろ手に投げると、ズバリと忠信に命中する…
うーんすごいすごすぎる…美しい、美しすぎる…
アクロバチックなだけでなく終始圧倒的に華やかな舞台で、もー堪能しました(*^^*)
去年までより、30周年記念で倍率が上がったという文楽手ぬぐいも当たらなかったけど、そりゃもうおなかいっぱい、こんな幸せないわー…な気分で、帰途…ならぬ職場への道につきました。
くすん。一日休むのは無理だったのよ…
しかしもう一度見たい、くらいである。(ムリだけど)
お正月らしい、それも、この三年で一番派手派手な感じのプログラムでした。満足満足。
まずは「花競四季寿(はなくらべしきのことぶき)」
春の「万才」…美男の大夫と三枚目の才三が新春を寿ぐ舞を。
夏の「海女」…海辺を舞台に…
秋の「関寺小町」あの小野小町です。
冬の「鷺娘」…そのまんま…
季節がかわるごとに真っ暗に暗転して背景がガラリと変わる。
ぜんぶすごい!いや、「万才」はちょっと?と思ったのだが気のせい?(大夫の玉佳さんが珍しくちょっとぎくしゃくと見えたような。まあ、三枚目におちょくられたりする立場だが二枚目は。三枚目は一輔さん、のびのびと)
しかし「海女」からぐわっとひきこまれ。海辺を歩む娘が、頭上を飛ぶ鳥に見入るうち、気まぐれに近づきまた離れてゆくつれない恋人へ思いをはせる(このへんがすごく自然に伝わる)。嘆きつつ舞うと、なぜか蛸が出てきて一緒に踊る!
なにー!江戸時代の演目に!美女と触手か!
びっくりしました。しんみりが途中でちょっとコミカルになって終了。蛸案外可愛い。
「関寺小町」百歳になった小野小町が杖をついて登場。老いさらばえたわが身を恥じ、昔の栄華をしのんで、狂気すらにじむ舞を見せ、またよろめきながら去ってゆく…老いの醜さ辛さを見事な品格とともに見せてくれる(文雀さん)。ワビサビ。
「鷺娘」は一面の銀世界、雪が降りしきる中にたたずむ、綿帽子の娘。清らかに、艶やかに、華麗に舞う!綿帽子や打掛や、少しずつはずして雰囲気を変えながら、ひたすらに舞う。途中で真っ白な枝を振って踊るところは某Youtubeのボカロコラボ文楽人形を思い出したが(爆)、それ以外にも透ける傘を二本持って、ゆっくりだが回しながら舞ったりもする。
えっそれかなり大変なんじゃないんですか。さりげに超絶テクなのでは。
すみません、初めて清十郎さんで「うおおおおおおお!」と思いました(テクだけではなくとにかく美しかったし…)。
これからは清十郎さんというとあああの鷺娘と思うと思います。
ここで30分休憩。サンドイッチをはぐはぐしながらこそこそとスマホでモバノブ(爆)
で、「彦山権現誓助剣(ちかいのすけだち)」より“杉坂墓所の段”“毛谷村の段”。
樵ながら剣の達人、六助(玉女さん)。孝心あつい六助が亡くなった母の四十九日の準備をしていると、老婆を背負った浪人者があらわれて、病気の母のため何とか急いで仕官したいので、試合ってわざと負けてくれと頼み込む。なんと殿様は「六助に勝つ」というのを就職試験にしているらしいのである。素直な六助は承知するが…
騙されてると思うでしょう。騙されてます。
親切心の八百長負けで嫌な目にあって帰宅すると、旅の老婆が立ち寄って、突然「私を親にしなさいな」…
まあ落ち着いて、考えさせてと隣の部屋に老婆を休ませると、今度は旅の偽虚無僧が、表に干してあった子どもの着物を見て「誘拐犯か!」と乱入してくる。実は前日ホンモノの誘拐犯から助け出した子どもの着物なのだが…
虚無僧は腕っぷしも強いが実はなかなかの美女(和生さん)。誤解がとけたとたんに、ツンがデレに変わって突然「私を女房に…」
お、同じやんこのノリ、と思うと、やっぱり親子なのであった(笑)
実は二人は六助の剣の師の妻と娘で、「六助と結婚させたい」などという話を聞いていたためだった。しかし、ちと順番を考えるべきだな…どーゆー血筋なんだ…
なんやかんやで悪い浪人=師のカタキとわかって、みんなで家族になって敵討だ!
…で、おわってしまった。残念。「俺たちの戦いはこれからだ!」て。
…最後まで見てみたかったなあ。
本当に最初から最後までとなると、また一日仕事になるのだろうが…
そして最後、「義経千本桜」の“道行初音旅”(だけ)。
幕が開くと一面の桜。いやー圧倒されました。
静を遣う勘十郎さんの裃まで桜の花でいっぱい(うしろを向いたときは迷彩のよう…)。
以前勘十郎さんの使う狐のスーパーぶりには圧倒されたものですが、今回は狐は幸助さんにまかせています。白地に赤い狐火模様の裃で狐をはね回らせたあと、早変わりで佐藤忠信に変身して再登場。静といっしょに踊ったり、源平合戦の話を語り聞かせたり。
勘十郎さんは扇の妙義をみせてくれました。人形に持たせてる金扇を一瞬でくるって回して持ち替えたり、扇を弓矢にみたせて後ろ手に投げると、ズバリと忠信に命中する…
うーんすごいすごすぎる…美しい、美しすぎる…
アクロバチックなだけでなく終始圧倒的に華やかな舞台で、もー堪能しました(*^^*)
去年までより、30周年記念で倍率が上がったという文楽手ぬぐいも当たらなかったけど、そりゃもうおなかいっぱい、こんな幸せないわー…な気分で、帰途…ならぬ職場への道につきました。
くすん。一日休むのは無理だったのよ…
しかしもう一度見たい、くらいである。(ムリだけど)
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