睦月けい著。

可愛い妹のために夜中に山ほどのマドレーヌを焼いて寝不足のヒロイン。授業中にうたたねしたら、気が付いたら異世界の、王子様のベッドの中!家臣たちはすわ痴女か暗殺者か!と色めき立つが(魔術もある世界だが、なぜか彼女の出現時には魔術の痕跡がなかったという…)、超絶不眠症に悩む美形王子は、「なぜか彼女の横だと悪夢も見ずに熟睡できた」と、ヒロインの「抱き枕効果」を評価し傍におこうとする。
さて彼女は、痴女疑惑を晴らして元の世界に戻る道を見つけられるのか…?

「首なし騎士と首の姫」より先に書いていたもののリライト?
純西洋風ファンタジーだった「首」と違って、異世界トリップもの。リライトも効いているのか、巻を重ねるについて言葉遣いに違和感が出てた「首」の欠点は、こちらではほとんど感じなくて、"内心ダダモレ"のおかしみは前作にまけないユーモラスな語り口で楽しめた。

料理大好きなヒロイン、言葉もままならない世界で、お菓子と料理への愛をテコにして奮闘するさまが楽しい。家臣たちの態度はかなりキョーレツだが、次第に彼女の努力を評価する者もあらわれる。

二巻目が楽しみ(*^^*)

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