【文楽】夏休み文楽特別公演・第3部 サマーレイトショー
2014年7月24日 文楽
夏です!夏文楽は、技芸員のみなさんの真っ白なお着物が目にも涼やか。
夜の部「女殺油地獄」へ行ってきました。仕事のあとで…(1日休みはとれなかった)。
「女殺…」は、放蕩者の不良ムスコ与兵衛が、やることやすことあんまり酷いんで勘当されて、借金返せなくなってパニクって、お隣の油屋の親切な若奥さんを手にかけちゃう話(強盗殺人…)
救いのない話だけどそのダメっぷりや、ダメ息子だけど親としては可愛くて何とかなってくれないかと悶々としてたり、平成の今でも妙なリアリティがある話。
そしてクライマックスは、油屋なもんで油の樽をひっくり返してどたばたスーイと転んですべって大騒ぎしながらの殺人場面、てな事で。うーむスペクタクルなんだろうか、と思いながら行きました。はい、スペクタクルでした!!!
ばびゅーんと舞台を何メートルもすべったり、立ち上がろうとしてもう半回転するくらいにころんだり、なにしろアノ勘十郎さんだから神業のごとき動きで魅せます。
人間にはあんなスピード出せないもんね、もうあれよあれよの数分間でした…!
(行った先でたまたま出会った先輩によると、新演出!、というか、普通より短めでサッパリと、ただしダイナミックに動かす短期決戦型だったとのこと。確かにあれだと去年夏の「夏祭浪花鑑」の殺人の場の方が長かった…)
逃げ回りながら油樽の蓋を投げつけたりするお吉さん。持った刀でそれを叩き落とす与兵衛。ってそれ相当すごくないですか。人形でやってるんですよ。三人がかりで動かす人形で、ですよ。空中戦だよもう。
以前白狐をびゅんびゅんブン回していた勘十郎さんならではの超絶テク、スピーディな動き。
いやーほんとすごいな人形浄瑠璃って…
それでなくとも、人形の何がいいかって、人間の役者でできない動きをしてのける所ですよね。死んだら本気で死ぬしね(演者が人形を倒れたまんまにしてそこを離れると、これ以上ないってくらいに死体です。当然だけど)。
と、いつも思うことを反芻しつつ、満足して帰ってきました。
今回は久々にカブリツキの最前列。もう舞台は私だけのモノ、みたいな嬉しさがあります。前に誰もいなくて視界爽快。字幕はちょっと見にくいけどね(^^;)
殺しの場の神業はもちろん、与兵衛の「かっこつけ不良青年」はカッチリと仕上がってました。最初から、ワルだし乱暴者だし、でも肝はそんなに据わってない。お吉さんやなじみの遊女とかには多少「可愛い」と思われてる気配すらあるのに、「殺し」という一線を越えてしまうんですね…
お吉さんは和生さん。まったりとあたたかみのある綺麗な若奥さんで優しいお母さん、を、すごく素敵に演じておられました。娘の髪を結ってやるしぐさとか、なにげないけど心にしみる。こんないい人がなぜこんな死に方をせにゃならんのか…としみじみ思わせる。
爽快さも救いもない、不思議な作品です。
けれど、見ごたえありました!
来週は第二部を見に行く予定。そっちも楽しみです(*^^*)
第二部は、勘十郎さんもだけど、玉志さんを見られるのがちょっと期待♪
夜の部「女殺油地獄」へ行ってきました。仕事のあとで…(1日休みはとれなかった)。
「女殺…」は、放蕩者の不良ムスコ与兵衛が、やることやすことあんまり酷いんで勘当されて、借金返せなくなってパニクって、お隣の油屋の親切な若奥さんを手にかけちゃう話(強盗殺人…)
救いのない話だけどそのダメっぷりや、ダメ息子だけど親としては可愛くて何とかなってくれないかと悶々としてたり、平成の今でも妙なリアリティがある話。
そしてクライマックスは、油屋なもんで油の樽をひっくり返してどたばたスーイと転んですべって大騒ぎしながらの殺人場面、てな事で。うーむスペクタクルなんだろうか、と思いながら行きました。はい、スペクタクルでした!!!
ばびゅーんと舞台を何メートルもすべったり、立ち上がろうとしてもう半回転するくらいにころんだり、なにしろアノ勘十郎さんだから神業のごとき動きで魅せます。
人間にはあんなスピード出せないもんね、もうあれよあれよの数分間でした…!
(行った先でたまたま出会った先輩によると、新演出!、というか、普通より短めでサッパリと、ただしダイナミックに動かす短期決戦型だったとのこと。確かにあれだと去年夏の「夏祭浪花鑑」の殺人の場の方が長かった…)
逃げ回りながら油樽の蓋を投げつけたりするお吉さん。持った刀でそれを叩き落とす与兵衛。ってそれ相当すごくないですか。人形でやってるんですよ。三人がかりで動かす人形で、ですよ。空中戦だよもう。
以前白狐をびゅんびゅんブン回していた勘十郎さんならではの超絶テク、スピーディな動き。
いやーほんとすごいな人形浄瑠璃って…
それでなくとも、人形の何がいいかって、人間の役者でできない動きをしてのける所ですよね。死んだら本気で死ぬしね(演者が人形を倒れたまんまにしてそこを離れると、これ以上ないってくらいに死体です。当然だけど)。
と、いつも思うことを反芻しつつ、満足して帰ってきました。
今回は久々にカブリツキの最前列。もう舞台は私だけのモノ、みたいな嬉しさがあります。前に誰もいなくて視界爽快。字幕はちょっと見にくいけどね(^^;)
殺しの場の神業はもちろん、与兵衛の「かっこつけ不良青年」はカッチリと仕上がってました。最初から、ワルだし乱暴者だし、でも肝はそんなに据わってない。お吉さんやなじみの遊女とかには多少「可愛い」と思われてる気配すらあるのに、「殺し」という一線を越えてしまうんですね…
お吉さんは和生さん。まったりとあたたかみのある綺麗な若奥さんで優しいお母さん、を、すごく素敵に演じておられました。娘の髪を結ってやるしぐさとか、なにげないけど心にしみる。こんないい人がなぜこんな死に方をせにゃならんのか…としみじみ思わせる。
爽快さも救いもない、不思議な作品です。
けれど、見ごたえありました!
来週は第二部を見に行く予定。そっちも楽しみです(*^^*)
第二部は、勘十郎さんもだけど、玉志さんを見られるのがちょっと期待♪
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