ナオミ・ノヴィク著。

五巻目出てた!帆船小説×ドラゴンファンタジー。
ついにナポレオンが英国へ上陸!5巻は本土決戦だ。

結構巻を経るごとどんどん風呂敷が広がっていく(しかもしんどい方向に)、意外に重いシリーズになってきてた。しかしこの巻が最高潮というか最低潮というか。
世界的に広がりかけた竜疫の特効薬を、「英国以外の世界中のドラゴンを見殺しにするなんて!」と訴えるテメレアのためにフランスにまで届けたローレンスはついに国賊として死刑を宣告される。敗色濃厚な中、処刑するよりは戦えとなって、すぐに死ぬことはないんですが、分厚いハードカバー、ローレンスずーーーーーーーーっと鬱です。途中、鬱をさらにパワーアップさせる不運な事件もあり、ほんと著者、ドS…

次々と繰り出されるナポレオンと宿敵(ドラゴン)のリエン新戦術に対し、ちっともドラゴンの知性や人格?に理解を示さない英軍の動きは冴えず、それを覆すにはむしろナポレオンや中国のようにドラゴンを大事にして戦力アップにつなげるのがいいはずなんですが、ちっとも理解しない英国軍上層部なんてのは、水兵を最低限の待遇でこき使い「ノアの反乱」をまねいた史実をなぞってる感があって面白い。
実在人物では、ウェルズリー(後のウェリントン)が目立った活躍。冷徹でヤな奴だけれど陸軍の中では唯一デキる男として登場し、ローレンス(とテメレア)を利用します。ゲリラ戦をさせるあたりは半島戦争の史実を反映させているのか。

…次の巻では、なんとかもう少し、ローレンス君が幸せになってくれないものか…
…一気読みしたけど…
しくしく…

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