女王陛下の魔術師 (ハヤカワ文庫FT ロンドン警視庁特殊犯罪課 (1)
2013年11月20日 読書 コメント (2)
ベン・アーロノヴィッチ著。
訓練を終えたばかりの新米警官ピーターは、ある晩"タレコミ屋"な幽霊と会話したことから、配属先が一転事務方から最前線(第一希望の殺人課ではないが)へと変更になった。彼が着任した"特殊犯罪課"とは、各種超自然的な要素のからんだ事件を扱う部署であり、上司・ナイティンゲール警部は、ロンドン警視庁内で唯一の魔法使い。ピーターは警部の部下兼後継者として、捜査のかたわら魔法修行を始めることに…
現代ファンタジー×ミステリ。
英国製だが、移民も多くて混沌とした現代のロンドンらしいお話で、いわゆる"古き良き英国"ムードを楽しもうと思って読むと肩すかしを食うかも。
主人公からして、母親はシエラレオネ出身、ハーフでエキゾチック(!)な容姿の持ち主だし(ハンサムそうではあるが)、テムズ河系の(現)女神たちはなんとジンバブエ出身だ。
魔法がらみのスプラッタな連続殺人と、テムズの神々のモメゴト仲裁と、警部の屋敷での魔法修行(ピーターは修行のため住み込むことになる)などが、並行して、交互に描かれる。
そんなこんなもあってか読み始めはノリがちょっと悪かったが、三分の一くらいいったら面白くなってきて、最後の三分の一は一気に読んだ。
アマゾンでも評価は低いのだが、そんなに悪い小説じゃないよ。手に取った時の予想と結構違う方向へ流れてゆくので、読んでて戸惑うのか?(ただしコレは、長所でもあろう)
殺人事件はかなりスリリング、仲裁関連はマッタリ、修行はとぼけた感じと、いろいろなテンポがまじりあってるから読みにくいのかな?
訳文がイマイチと言ってる人が多いが、まあ翻訳ものは、多少はしかたないよねえ。
もってまわった感じの文体は、英国のユーモア小説にはよくあるパターンだ。
語り手でもあるピーターは、語り口はトボけているし、警官としてかくあるべき姿よりもぼーっとした感じ(同期の美人警官レスリー・談)なのだが、科学で単位がとれなくて大学に進まなかった、とかいう割に、上司から教わる魔法概論に、科学的・現代的な発想をどんどん持ち込んで意外とデキる魔法捜査官になってゆく。頼りなく見えても終盤はそれなりに大活躍。科学の単位がとれず大学に進めなかったとか言っているのにも何かウラがあるのかも…。
シリーズが進むともっと詳しく語られるのかな?ちょっと複雑な育ち方をしてそうだ。
ナイティンゲール警部についてもまだまだ謎が多い。見た目よりかなり年くってるらしいし。なるほどそれではデジタルには弱そうだ…(そこらへんは弟子任せ。逆に言うとうまく後継者を選んだということかも)
さっそく次の巻を予約してみました。
訓練を終えたばかりの新米警官ピーターは、ある晩"タレコミ屋"な幽霊と会話したことから、配属先が一転事務方から最前線(第一希望の殺人課ではないが)へと変更になった。彼が着任した"特殊犯罪課"とは、各種超自然的な要素のからんだ事件を扱う部署であり、上司・ナイティンゲール警部は、ロンドン警視庁内で唯一の魔法使い。ピーターは警部の部下兼後継者として、捜査のかたわら魔法修行を始めることに…
現代ファンタジー×ミステリ。
英国製だが、移民も多くて混沌とした現代のロンドンらしいお話で、いわゆる"古き良き英国"ムードを楽しもうと思って読むと肩すかしを食うかも。
主人公からして、母親はシエラレオネ出身、ハーフでエキゾチック(!)な容姿の持ち主だし(ハンサムそうではあるが)、テムズ河系の(現)女神たちはなんとジンバブエ出身だ。
魔法がらみのスプラッタな連続殺人と、テムズの神々のモメゴト仲裁と、警部の屋敷での魔法修行(ピーターは修行のため住み込むことになる)などが、並行して、交互に描かれる。
そんなこんなもあってか読み始めはノリがちょっと悪かったが、三分の一くらいいったら面白くなってきて、最後の三分の一は一気に読んだ。
アマゾンでも評価は低いのだが、そんなに悪い小説じゃないよ。手に取った時の予想と結構違う方向へ流れてゆくので、読んでて戸惑うのか?(ただしコレは、長所でもあろう)
殺人事件はかなりスリリング、仲裁関連はマッタリ、修行はとぼけた感じと、いろいろなテンポがまじりあってるから読みにくいのかな?
訳文がイマイチと言ってる人が多いが、まあ翻訳ものは、多少はしかたないよねえ。
もってまわった感じの文体は、英国のユーモア小説にはよくあるパターンだ。
語り手でもあるピーターは、語り口はトボけているし、警官としてかくあるべき姿よりもぼーっとした感じ(同期の美人警官レスリー・談)なのだが、科学で単位がとれなくて大学に進まなかった、とかいう割に、上司から教わる魔法概論に、科学的・現代的な発想をどんどん持ち込んで意外とデキる魔法捜査官になってゆく。頼りなく見えても終盤はそれなりに大活躍。科学の単位がとれず大学に進めなかったとか言っているのにも何かウラがあるのかも…。
シリーズが進むともっと詳しく語られるのかな?ちょっと複雑な育ち方をしてそうだ。
ナイティンゲール警部についてもまだまだ謎が多い。見た目よりかなり年くってるらしいし。なるほどそれではデジタルには弱そうだ…(そこらへんは弟子任せ。逆に言うとうまく後継者を選んだということかも)
さっそく次の巻を予約してみました。
コメント
ファンタジーの素養が無い私にはチト荷が重い感じがしています。
しかし、次に繋がる終わり方で・・・・・ウ~ン面白かったら教えてください・・と、言うか是非書評お願いします!
読んだらまた日記に書きますので、待ってて下さいね(*^^*)