E.W. ホーナング著、ラッフルズのシリーズ第二弾。

前作「二人で泥棒を」の最終話には驚かされた。
いや、まさかそんなふうに終わるとはなあ。
しかし、あくまでも憧憬目線でラッフルズを思い続けるバニー、「冒険」に対して特別な思いを抱く英国人気質は納得です。フツーのオッサンたちがウキウキと泥棒計画に取り組む映画「ラヴェンダー・ヒル、モブ」をしみじみと思い出したのは私だけか。「ラヴェンダー…」の主人公たちは、貴族でないまでも上流紳士なラッフルズに比べると中産階級、中の中か中の下くらいな立ち位置なんだけど、犯罪かどうかというのをすっ飛ばして「冒険」へのワクドキ描写がたまらない魅力でした。これって英国ならではだよねえ。労働者階級についてはもしかしたら違うのかもしれないけれど。

奇跡の生還?を果たしたラッフルズと再会したバニー。
あのハンサムなラッフルズが、苦労のあまり白髪になって見た目ちょっとフケこんでいた(病人のふりをして世間から隠れているし)、というのに愕然。しかも、それでもラッフルズの危ない魅力に振りまわされてるバニー。

そして彼らはソレを、犯罪ではなく「冒険」と呼ぶ…(いや、犯罪なのも分かってるみたいなんですが、それでも呼ぶ)
そんな困った二人に、それでもホノボノする私でありました。
怪盗とか、スーパーヒーローとか呼ぶには、ちと行き当たりばったりなんですけどね(笑)

(追記) Youtubeに、古いラッフルズの映画化がアップされているのに気付きました。

デヴィッド・ニーヴン版(1939)→http://www.youtube.com/watch?v=YsWw7rGWUzk

ロナルド・コールマン版(1930)→http://www.youtube.com/watch?v=-WfmHOcxxX8

ロナルド・コールマンもラッフルズを演っていたんだね!
コールマンも英国紳士の代表格だけど、そして、コールマン版はちょろっとしか見ていないけど、ここはニーヴンに軍配をあげたいなあ♪
クリケット場面の若々しさがなんとも素敵☆

ニーヴン版の方の観賞日記はこちら→http://13374.diarynote.jp/201301252334447443/

コメント

お気に入り日記の更新

日記内を検索