1942年、マイケル・カーティス監督作品。カラー。日本未公開作。
「ハリウッド航空戦争映画 DVD-BOX 名作シリーズ7作セット」の一枚。
イギリス映画を続けたので、ちょっと目先を変えようとこちらを視聴。
カラーはちょっとにじんだ感じで、映像の状態はイマイチ。まあ古いしね…
allcinemaには「空軍の暴れん坊」という別タイトルもあがっていました。TV放映したことでもあったのかな。まあ、このタイトルのほうが正しいと思いますな。いやー、ムチャな話でした(^^;)
ジェームズ・キャグニー結構好きなのですが、例によって明るくはっちゃけたキャラなのに、実は破滅型だったよ!ちょっと驚いた。
広大なカナダに点在する、辺鄙な土地の入植者たちに、水上飛行機で人や物資を運ぶ、通称“ブッシュ・パイロット”。彼らの中でも、ブライアン(キャグニー)は調子の良さと腕の良さで人の仕事まで盗っちゃう問題児だったが、大怪我をした際、真面目な青年パイロット・ジョニー(デニス・モーガン)が霧の中、命懸けの飛行で医者を連れて来てくれたと知り、心を入れ替えてジョニーとその友人たちの仲間になる。彼らは力を合わせて航空会社を設立しようと資金稼ぎに熱を入れるが、派手好き遊び好きの婚約者エミリー(ブレンダ・マーシャル)がジョニーを破滅させるに違いないと考えたブライアンは、二人の結婚を阻止すべく彼女を口説き都会へと誘う。ところが失意のジョニーは、何もかも投げ出し空軍へ入隊してしまった。
ジョニーが消えたしばらく後、ブライアンや他のブッシュ・パイロットたちも空軍へと志願するが、そこで教官となっていたジョニー(当然ブライアンを憎んでいる)に再会する。規律第一の空軍になじめないブライアンは熱意が空回りして手痛い失敗を繰り返すことになるが…
ブライアンがあまりにもイタい男。よかれと思って動く時でも、あまりにムチャなやり方で行動するので巻き込まれた人間が本当にエライことになったりする(ジョニーだって、失恋のせいで会社設立用に貯めた資金を投げ捨てて従軍するんだから、それだったら悪妻に金をムシリとられて会社がぽしゃるのと、どちらが幸せかわからない。一度はハネムーンで幸せが味わえるのだから、後者の方がいいんじゃないか?)。
ただ、さすがに愛嬌だのペーソスだのスターのオーラが光るキャグニーなので、彼がとんでもないことをやらかしていまって愕然としたり、ぐっと心の痛みをこらえての言動を見せたりするたびに、こちらの心も痛む。そりゃないんじゃないか、そりゃバカすぎるんじゃないか、と思いながらもちょっと痛む。ムリムリ設定を減らして部分的に手直ししたら素晴らしく泣けるシーンになるんじゃないかもな、“心に引っ掛かる”展開がいくつかあって、ダメ男のダメ映画とも斬りすてきれないビミョーさが残りましたね。腐ってもキャグニーか。
『誇り高き戦場』なんかも、そういう所があったのですが、この映画、この主人公はもっとダメダメ度が高いかな。でも、“私ならここをこうする”などと妄想力を刺激するオハナシというのは、ある意味“楽しませてくれてる”オハナシでもあるわけで。
一応、最後にいいとこも見せるんですけどね…主人公…。
デニス・モーガンは、歌わないけど意外とキリッとした憂愁の二枚目ぶりを発揮していて予想よりよかった(まあ憂愁はキャグニーのせいなんですが)。この7枚組ボックスのうち一枚は、モーガン主演作なので、そちらを見るモチベーションが少しだけ上がりました。パイロット仲間のアラン・ヘイル、ジョージ・トビアス、レジナルド・ガーディナーあたりも、手堅くワキを固めてます。とくにヘイルはいつもどおりの愛すべきオッサンぶりで泣かせます。
まああと、カナダ空軍の訓練ぶりが結構細かく描かれていて、そのスジの映画(戦争映画)好きにはそれなりに楽しめるところもあるのかもしれません。爆撃のための屋内シミュレーション訓練の場面なんかは珍しいような気がしました。(あくまでも想像デス)
キャグニー好きと戦争映画マニアにしか、薦められないかな…(^^;)
キャグニー好きにとっては★3かも。
「ハリウッド航空戦争映画 DVD-BOX 名作シリーズ7作セット」の一枚。
イギリス映画を続けたので、ちょっと目先を変えようとこちらを視聴。
カラーはちょっとにじんだ感じで、映像の状態はイマイチ。まあ古いしね…
allcinemaには「空軍の暴れん坊」という別タイトルもあがっていました。TV放映したことでもあったのかな。まあ、このタイトルのほうが正しいと思いますな。いやー、ムチャな話でした(^^;)
ジェームズ・キャグニー結構好きなのですが、例によって明るくはっちゃけたキャラなのに、実は破滅型だったよ!ちょっと驚いた。
広大なカナダに点在する、辺鄙な土地の入植者たちに、水上飛行機で人や物資を運ぶ、通称“ブッシュ・パイロット”。彼らの中でも、ブライアン(キャグニー)は調子の良さと腕の良さで人の仕事まで盗っちゃう問題児だったが、大怪我をした際、真面目な青年パイロット・ジョニー(デニス・モーガン)が霧の中、命懸けの飛行で医者を連れて来てくれたと知り、心を入れ替えてジョニーとその友人たちの仲間になる。彼らは力を合わせて航空会社を設立しようと資金稼ぎに熱を入れるが、派手好き遊び好きの婚約者エミリー(ブレンダ・マーシャル)がジョニーを破滅させるに違いないと考えたブライアンは、二人の結婚を阻止すべく彼女を口説き都会へと誘う。ところが失意のジョニーは、何もかも投げ出し空軍へ入隊してしまった。
ジョニーが消えたしばらく後、ブライアンや他のブッシュ・パイロットたちも空軍へと志願するが、そこで教官となっていたジョニー(当然ブライアンを憎んでいる)に再会する。規律第一の空軍になじめないブライアンは熱意が空回りして手痛い失敗を繰り返すことになるが…
ブライアンがあまりにもイタい男。よかれと思って動く時でも、あまりにムチャなやり方で行動するので巻き込まれた人間が本当にエライことになったりする(ジョニーだって、失恋のせいで会社設立用に貯めた資金を投げ捨てて従軍するんだから、それだったら悪妻に金をムシリとられて会社がぽしゃるのと、どちらが幸せかわからない。一度はハネムーンで幸せが味わえるのだから、後者の方がいいんじゃないか?)。
ただ、さすがに愛嬌だのペーソスだのスターのオーラが光るキャグニーなので、彼がとんでもないことをやらかしていまって愕然としたり、ぐっと心の痛みをこらえての言動を見せたりするたびに、こちらの心も痛む。そりゃないんじゃないか、そりゃバカすぎるんじゃないか、と思いながらもちょっと痛む。ムリムリ設定を減らして部分的に手直ししたら素晴らしく泣けるシーンになるんじゃないかもな、“心に引っ掛かる”展開がいくつかあって、ダメ男のダメ映画とも斬りすてきれないビミョーさが残りましたね。腐ってもキャグニーか。
『誇り高き戦場』なんかも、そういう所があったのですが、この映画、この主人公はもっとダメダメ度が高いかな。でも、“私ならここをこうする”などと妄想力を刺激するオハナシというのは、ある意味“楽しませてくれてる”オハナシでもあるわけで。
一応、最後にいいとこも見せるんですけどね…主人公…。
デニス・モーガンは、歌わないけど意外とキリッとした憂愁の二枚目ぶりを発揮していて予想よりよかった(まあ憂愁はキャグニーのせいなんですが)。この7枚組ボックスのうち一枚は、モーガン主演作なので、そちらを見るモチベーションが少しだけ上がりました。パイロット仲間のアラン・ヘイル、ジョージ・トビアス、レジナルド・ガーディナーあたりも、手堅くワキを固めてます。とくにヘイルはいつもどおりの愛すべきオッサンぶりで泣かせます。
まああと、カナダ空軍の訓練ぶりが結構細かく描かれていて、そのスジの映画(戦争映画)好きにはそれなりに楽しめるところもあるのかもしれません。爆撃のための屋内シミュレーション訓練の場面なんかは珍しいような気がしました。(あくまでも想像デス)
キャグニー好きと戦争映画マニアにしか、薦められないかな…(^^;)
キャグニー好きにとっては★3かも。
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