幡大介著。

シリーズ二作目。千両役者の天才女形・ビボーの千代丸はそんなに活躍しないが、旅芝居一座の仲間たちがそれぞれの個性を発揮して活躍するのがいいね。剣各浪人"センセイ"、気のきく三枚目役者の"亀"、舞台度胸抜群の老け女形一助、まだまだ懐に何か隠してそうな座長の勘太郎、ヘタレな二枚目徳次ですらそれなりに役に立つ一幕あり。

楽しいがヌルい、評価はいまだにちょっと迷ってしまう…
三作目あたりが決めてになるかな?

ちょっと盛りだくさん過ぎる感もあるんだよね。
千代丸はひょんなことから同心・桜山家のあとつぎ役と、娘千代と、両方の替え玉をさせられるが、"千代丸とそっくり"な千代は美女なのにバリバリの武闘派隠密としてブイブイ言わせてる。千代丸をビビらせて男言葉でニヤリ、とか、かなり性格が歪んでいる(笑)
何かを思い出すなーと思ってたら…名香智子だ。名香智子のマンガだ!

おんなじよーに中世的な美貌で、女装男装自由自在で、ナヨナヨしとやかな美青年とキリっと凛々しい美女とって、こりゃ名香智子しかないよね、と、こういう時代小説文庫を読む人にはわからないかもしれないような感想をかみしめる私でした。

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