デイヴィッド・ゴードン著。

かつては純文学を志した筈が、今はポルノ雑誌のコラム書きやゴーストライター、お安いソフトコアSFやヴァンパイア小説で食いつなぐ二流小説家の主人公。
その文章を「ポルノ雑誌で読みファンになった。告白本を出すからライターになってくれ」と、収監中の連続殺人犯の弁護士から連絡が。酸鼻を極める猟奇的事件は、ベストセラー必至の極上ネタだ。取材に際して殺人犯から出されたいくつかの条件に応じて、動き始めた主人公が遭遇したのは…

途中に主人公作の、いかにもなジャンル小説の一節がはさみこまれたり、ヘタレなくせに何だか周囲は美女だらけ(別れた彼女、まだ女子高生な彼女、興味なさげな彼女、などなど…)な主人公の、オフビートなユーモアに満ちた語り口を楽しむものかな、と思っていたら、3分の1くらいからジェットコースター・ノベルに!

ちょっとビックリしました。面白かった。

もちろんそれでもオフビートなユーモアと、主人公の、「書くこと」についての錯綜する思いなども印象深く、最終的には主人公ちょっと前向きになってる感じで読後感も悪くない。うまい人だなー。

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