チャールズ・ディケンズ著。

ジェントルマンの体裁は出来上がったが、金が転がり込んできてもダメにならずにいるのはなかなか難しい。愛するエステラには相変わらず振りまわされるばかり、都会に出て以来、立派なダメ若紳士になりかけていたピップだが、謎の財産贈与の主の正体がようやく判明し、彼の運命はまた大きく揺さぶられることになる。

上巻を読み終え、下巻に入ったところで時間が足りなくなって(後に予約がついていたから延長できなかった…)、泣く泣く一旦返却したものが、ようやくまた回ってきました。
上巻はさすがに昔の小説らしくゆったりゆったりだったのが、下巻に入ってからはじわじわペースが早くなって、様々な伏線風呂敷がガシガシ折りたたまれてゆき、しまいにゃジェットコースター・ノベル!そりゃ19世紀きってのベストセラー作家だもんね…

いや、どきどきハラハラだけでなく、細かく書き込まれた人間描写がまた面白いのですが…
ヤな奴、情けない奴がいっぱい出てくるけど、そんな人ばかりでもない。良い友人を何人か持てていたのが、やはり主人公には救いになりましたね。全般に、ヘンな人は多いけどね。というかヘンでない人はあまりいない…。中でもウェミック、すごい…最初出てきた時、こんな深い(?)ヤツだとは思いませんでしたよ。大活躍するし、びっくり(^^;)
エステラをめぐるミス・ハヴィシャムの思いとか、後半は皮肉で諷刺的なトーンだけでなくメロドラマチックなシーン、ホロリとする盛り上げなんかも効いてて一気読み。

あー、これで、録画してある映画版(デヴィッド・リーン版)が観れるな!
楽しみだ!

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