甲斐田紫乃著。シリーズ完結編。

ついた通り名が「呪殺令嬢」。顔の造作は悪くないのに、口下手で怖がりなため、他人と口を聞こうとしたり笑いかけようとすると緊張で引きつって超コワイ表情になっちゃう気の毒ヒロイン。
しかも「貴女は大魔王の生まれ変わり」と魔物たちにつきまとわれて、素敵な王子様(聖女の生まれ変わり)からは天敵!と断じられる。
き、気の毒…(^^;)

びみょーな出来のファンタジー・ラブコメだったが、この三巻目にいたって、急に各種伏線がばしばしと畳まれ、新キャラ・ヒロイン兄のインパクトも鮮やかで、テンポよく楽しめる話になっていました。いやーびっくり。最後まで読んでみるもんですね。
王子様の地味兄も予想外の大活躍で、兄ちゃんズグッジョブ!
とにかく二巻目まで出ていたキャラたちのほとんどが、新しい表情を見せてくれてナイス。

今ごろになって、終わるのが急に惜しくなるほどの楽しさでしたね。
もっとこのへん書きこんでも、ひねって使ってもいいのに…という所を残している駆け足ラストの残念さも、ある意味余韻とも感じられて悪くない。
思わぬところで「タイトル」の真意も明らかになり膝を叩く。
これからだんだん上手くなるかなこの著者(たま~にヘンな日本語がないではないがギリギリ許せる程度)。
ビーズログ文庫は、漫画のようにチャラい作品が多い軽いレーベルのようだけど、やはり時には「当たり」が出ますね、軽いなりに。

いやー、めげずに読み続けて良かった(*^^*)

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