天国から来たチャンピオン
2012年7月12日 映画 コメント (4)
1978年、ウォーレン・ビーティ&バック・ヘンリー監督作品。カラー。
学生時代に劇場で見た、ファンタジック・コメディ。スカパーでやってたので懐かしくなって再見。うん、この頃は結構色々見てたんだよね。映画ファンとしてはかけだし(笑)だったかもだけど。
天国とか、天使とか、死んだはずがこの世にさまよい出るとか、魂だけ別の体でよみがえるとか、そのテの物語は実は昔から大好きなんである。
勿論、私自身よりもっともっと昔からそのテの物語はしっかり存在していて、この「天国から…」だって、実は1941年の「幽霊紐育を歩く」のリメイクなんですけどね(笑)
やっぱり人間、死とか肉体とかの絶対的な束縛を超えるほどの純愛ファンタジーに、憧れちゃうのはしょーがないじゃない?(^^;)
物語はというと…
天国の案内人(バック・ヘンリー)の手違いで天国に召されそうになったアメフト選手のジョー(ビーティ)。肉体は火葬に付されてしまったが、何が何でもスーパーボウルに出たい彼は、死んだばかりの富豪の体を借りてよみがえるが…
生まれ変わりについてウダウダうるさく言ってたジョーが富豪の体に決めたのは、請願に来ていたベティ(ジュリー・クリスティ)を救いたいと思ったため。笑えるしロマンチックだしスポーツ映画でもあるが、全体にアッサリ味でトボケた中にペーソスをにじませた演出がいい。控えめなしんみりした音楽もいい(主人公がサックスで吹く「チリビリビン」も、いつも調子はずれ気味)。
また、主人公は一途だが、かなりヘンな人でもある。100%アメフトバカで、他人の体で富豪宅で暮らしていてもアメフトの事以外何にも考えてない。富豪は妻とその愛人(富豪秘書でもある)に殺されたのだが、同衾してる二人を見ても、ぜーんぜん何にも気にしてなくてマイペースなあたり、どっちがより困った人だかわからない(笑)
アメフトバカなあまり、恋に落ちてることにも、なかなか自分でピンときてなかったりする。ロマンチックな映画だが、ラブシーンは限りなく抑制されてプラトニックなのがまた、たまらない。当時ハリウッドきってのプレイボーイとうたわれてた筈のビーティが、体育会系の可愛いアホ青年を演じてさわやか。
ハッピーエンディング?の微妙さ加減といい、何とも言えない独特の後味をのこす、イイ映画でした。
「生き返って」から行動が別人のようになった富豪に困惑し、動揺しまくる不倫カップル(ダイアン・キャノン&チャールズ・グローディン)、ジョーの仲良しトレーナー(ジャック・ウォーデン)の悲喜こもごも、天国の係官ジェームズ・メイスンのさすがの貫録など、周囲もみんないい味出してる。
人が変わったご主人に困惑しながら、なんとなくほっこり嬉しそうな執事さんもよかったな。そして、富豪のお屋敷の庭がまた素敵!
70年代くらいまでの映画は、まだ、しんみりと控えめなところがあって良かったと思う…
学生時代に劇場で見た、ファンタジック・コメディ。スカパーでやってたので懐かしくなって再見。うん、この頃は結構色々見てたんだよね。映画ファンとしてはかけだし(笑)だったかもだけど。
天国とか、天使とか、死んだはずがこの世にさまよい出るとか、魂だけ別の体でよみがえるとか、そのテの物語は実は昔から大好きなんである。
勿論、私自身よりもっともっと昔からそのテの物語はしっかり存在していて、この「天国から…」だって、実は1941年の「幽霊紐育を歩く」のリメイクなんですけどね(笑)
やっぱり人間、死とか肉体とかの絶対的な束縛を超えるほどの純愛ファンタジーに、憧れちゃうのはしょーがないじゃない?(^^;)
物語はというと…
天国の案内人(バック・ヘンリー)の手違いで天国に召されそうになったアメフト選手のジョー(ビーティ)。肉体は火葬に付されてしまったが、何が何でもスーパーボウルに出たい彼は、死んだばかりの富豪の体を借りてよみがえるが…
生まれ変わりについてウダウダうるさく言ってたジョーが富豪の体に決めたのは、請願に来ていたベティ(ジュリー・クリスティ)を救いたいと思ったため。笑えるしロマンチックだしスポーツ映画でもあるが、全体にアッサリ味でトボケた中にペーソスをにじませた演出がいい。控えめなしんみりした音楽もいい(主人公がサックスで吹く「チリビリビン」も、いつも調子はずれ気味)。
また、主人公は一途だが、かなりヘンな人でもある。100%アメフトバカで、他人の体で富豪宅で暮らしていてもアメフトの事以外何にも考えてない。富豪は妻とその愛人(富豪秘書でもある)に殺されたのだが、同衾してる二人を見ても、ぜーんぜん何にも気にしてなくてマイペースなあたり、どっちがより困った人だかわからない(笑)
アメフトバカなあまり、恋に落ちてることにも、なかなか自分でピンときてなかったりする。ロマンチックな映画だが、ラブシーンは限りなく抑制されてプラトニックなのがまた、たまらない。当時ハリウッドきってのプレイボーイとうたわれてた筈のビーティが、体育会系の可愛いアホ青年を演じてさわやか。
ハッピーエンディング?の微妙さ加減といい、何とも言えない独特の後味をのこす、イイ映画でした。
「生き返って」から行動が別人のようになった富豪に困惑し、動揺しまくる不倫カップル(ダイアン・キャノン&チャールズ・グローディン)、ジョーの仲良しトレーナー(ジャック・ウォーデン)の悲喜こもごも、天国の係官ジェームズ・メイスンのさすがの貫録など、周囲もみんないい味出してる。
人が変わったご主人に困惑しながら、なんとなくほっこり嬉しそうな執事さんもよかったな。そして、富豪のお屋敷の庭がまた素敵!
70年代くらいまでの映画は、まだ、しんみりと控えめなところがあって良かったと思う…
コメント
主人公はシューゾーかカズシゲか?ってくらい体育会系キュートバカ、ビーティを知ってると「ウソやろ!お前!」って感じですよねえ…(遠い目)。
数年前、トレーナー役のジャック・ウォーデンが亡くなった時、オスカー授賞式の追悼コーナーでこの映画の出演シーンが流れました。「あー!あの俳優さん、亡くなったのね」と淋しく思ったのと同時に、やっぱこの役の印象が強かったのねと…しみじみ…。
アメリカの野球映画とフットボールの映画にはハズレがないと、昔誰かが言ってましたが、これも良い映画でしたね。子供も見るかもしれないからなのかな?
ところで、ボースン様のブログを拝見しますと、何気な~く普通が人の知らないような固有名詞が出てきますね。
「チリビリビン」なんて・・・・スタンダードというより最早クラシックであります。
やはりスウィングジャズやスタンダード(ジャズ小唄って良い呼び方ですね)もお好きなんでしょうか?
お待ちしてました(笑)以前、この映画がお好きだと日記に書いておられた記憶があったので♪
>主人公はシューゾーかカズシゲか?
わはははは。ほんと熱いですよねえ。スポーツ用語を使ってみたら、よくわかんないまま出てる重役会でも何か格好がついちゃって周囲を説得できたりするし。スポーツバカって凄い(笑)
そして、アメリカ人て、中年太りでもスポーツシーンが似合いますね。トレーナーとかコーチとかやらせたらすぐ名演しちゃうという気がします。映画のラストのウォーデンは淋しげで、ちょっと可愛そうでした。ウォーデン氏に改めて合掌…
>ボースン様はひょっとして昔の唄なんかにも造詣が深いのでありますか?
あ、いやいや、そんなに深くはないと思います。昔のミュージカル映画が好きなので、映画に使われた歌ならそこそこ知ってるつもりですし映画音楽(懐かし系の)も好きなんですが、ろくにラジオを聞かずに育ったので、いわゆる洋楽全般への造詣は浅いんですね。ただ、スイングジャズは結構好きです。グレン・ミラーとかベニー・グッドマンとか、モダンジャズよりずっと好き。でもそれは好きな時代の映画に出てくるからその範囲で覚えたって感じですね(爆)
「チリビリビン」も本当は、「天国から…」が公開された時に、これはかなり古い曲で、と、映画雑誌に載っていたのでタイトルを覚えたのでした(笑)
>ところで、ボースン様のブログを拝見しますと、何気な~く普通が人の知らないような固有名詞が出てきますね。
すいません、めっちゃ古い映画の話が多いですしね(笑)
そのぶん普通の人が知ってるここ20年くらいの固有名詞にはうといです、ご安心ください(?)