望月守宮著。

名探偵秋津承一郎の助手・望は、「三探偵」の一人として知られる御堂八雲の招待で、車中の「綺譚会」に参加した。それは、無貌とその仲間たちのエピソードを語りあう一種の情報交換会であり、そこで語られる奇怪な物語の数々は、秋津や望自身の過去ともかかわりが深いもので…

相変わらず、自分のセカイ(様々な“ヒトデナシ”という謎の存在と普通の人間たちが共存する昭和前半風の異世界)でひたすら遊ぶという、ミステリだかファンタジーだかわからないノリの小説。だがそれがいい!(笑)
秋津、こんなに何もしなくてほんとにいいのか?と思いつつ、今回は短編連作だからそこのところも読みやすく楽しめた。ほろ苦い物語が多いが、中でも「犬神」が可愛そうで印象に残った。いや、犬神でなくて語り手が。

破綻してるような、つくろう気もないような印象があるが、楽しめればいいのである。うん。
伏線は解かれるよりも増えるスピードの方が速いような…
今回は、ヒトデナシについても無貌についてもその仲間についても名探偵たちについても望についても色々過去ネタ開帳で盛りだくさんだったけど、余計にわからなくなったことも。いったい秋津ってどーゆー「顔のとられ方」したんだ?
続編はいつかな?タイトルだけは毎回予告されているんだけど。

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