くちびるに歌を

2012年2月2日 読書
中田永一著。

長崎、五島列島のとある中学校の合唱部。女子ばかりだったのに、美人の臨時音楽教師が顧問になってから、男子部員も急に増えて、部内はちょっぴりぎくしゃく。コンクールに向けて練習を重ねる中、中学生らしくそれぞれに悩みを持つ彼らに、コンクール課題曲「手紙~十五歳の君へ」の心が分かるよう、自分たちでも未来の自分に手紙を書いてみなさい、という宿題が出されるのだが…

田舎の結構ソボクな中学生たちの群像ドラマ。先生も頼りないって所がまた新鮮(^^;)
主要登場人物たちどうしで、視点がちょくちょく切り替わるが、誰の視点に変わったかが少しわかりにくい時がある。もう少し書いてほしい(伏線回収してほしい)ってところもいくつかある。有名作家の別名という割にはなんだか素人くさいようにも思える。
とはいえ、中学生たちの立ち位置や悩みとその昇華は、さらりとしつつも重層的にからみあって、なかなかさわやかな読後感だ(文章が素人くさくてもある程度許せる雰囲気の物語だと言えよう)。一気に楽しく読めた。ほんとは★4はつけすぎだけどね。
誰なんですかね有名(ホントか?)作家って(笑)

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