黒いチューリップ
黒いチューリップ
黒いチューリップ
1964年、クリスチャン・ジャック監督作品。フランス映画。

昔はずいぶん何度もTV放映してたっけ。
スカパーでやってたので懐かしく録画してしまった。

フランス革命直前の話だが、デュマとはほとんど関係がない。
貴族ばかりを襲う覆面の盗賊“黒いチューリップ”ことギョーム・ド・サン・プルー伯爵(アラン・ドロン)は、彼の正体をかんづいた憲兵隊長に顔に傷をつけられたため、顔がそっくりの弟ジュリアン(ドロン2役)を呼び寄せ、社交界での替え玉に仕立てる。ところが、内気だが理想家肌で革命思想にも共感するジュリアンは、兄が有名な『義賊』だったと知り、感動して自分なりの活動を始めてしまう(笑)
実はギヨームは正義のためではなく、自分のために強盗を働いていたのだったが…

フランス映画とは思えないような、えらく明るいコミカルタッチ、マンガチックな歴史活劇。ストーリーはまるで昔の少女マンガみたい。主人公(ジュリアン)より剣の腕が上かもなヒロイン(ヴィルナ・リージ、結構チャンバラに参加してます)、ひたすら馬鹿な捜査陣、全然バレない入れ替わり、ノリの軽い革命派、ジュリアンの剣や馬の上達の早さ、処刑前になんとかならんかったんかとか、ツッコミどころは数知れず。

とはいえ、それ以上を求めねば、ドロンの二役と軽快なアクションが楽しめるお気楽な一本。
顔は同じだが性格の違う兄弟ということで、特に最初のうちは『ジュリアン』てかなり軟弱で三の線(笑)、演じ分けはかなりドロン頑張ってます。
ドロンが純情青年?ウソーって、それが胡散臭いと受け入れられない人は、ワルの魅力漂うギヨームを賞味すればよいのでスキのない構成。ギヨーム、見掛けがジュリアンよりカッコイイ(笑)だけでなく、美味しい場面もちゃんとあるし。

結局ドロンて綺麗な顔が売りだけれど、観賞用甘甘二枚目じゃなくて「危険なオス」の匂いがするのがポイントだかならなあ。

ところでヒロインの親父さん(兼革命家)フランシス・ブランシュ、見ていて谷啓を思い出したのは私だけか?
あと、ギヨームの愛馬ヴォルテールが可愛かった。ギヨーム、女たらしだけど実際は女より、馬と弟の方が絶対好きだぞ。うん。

コメント

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たけだ
2011年10月5日16:11

ボースン様

懐かしいー。
私は、男性なので、この映画の一番の魅力はヴィルナ・リージですねえ。

約30年後に演じた『王妃マルゴ』のカテリーナ・デ・メディチもすごみが有って良かったです。

ボースン
2011年10月5日17:43

ヴィルナ・リージ、よく動いていて可愛く楽しかったですねえ。ドロンともども、若くてピチピチって感じでした♪

60年代は、なんか姓名カナ三文字ずつ(ヴィとかヴァとかは一音と見ます)のヨーロッパ系お色気中堅女優がいっぱいいた気がします。
ヴィルナ・リージ、シルヴァ・コシナ、エルケ・ゾマー、この三人は時々記憶の中でごっちゃになる(^^;)

nophoto
たけだ
2011年10月5日21:44

以前書き込んだような気がしますが、ベルモンドにも似たような作品が有ります。
カルディナーレと共演した『大盗賊』です。
残念ながらこれは未見なんです。
Amazon UKでは、20ポンド以下でDVDが買えますが・・・・・・。
You tubeで、見る事はできます。

ボースン
2011年10月5日22:04

おお、フィリップ・ド・ブロカの「大盗賊」!英国盤なら出てるんですね?うーん、字幕があったら考えようかなあ。うーん…
あと、「コニャックの男」も革命直前のアクション・コメディで、こっちの方がよりお笑い系でしたがこれもまた見たいです。日本じゃほんとにベルモンドの作品てノワールかヌーヴェルヴァーグ系しかDVD出なくて哀しい…
どちらの作品も、ずいぶん昔にTVで見たきりです。しくしく。

nophoto
たけだ
2011年10月6日0:32

英国盤もフランス盤も英語字幕つきですよ。

シルヴァ・コシナですが、イタリア映画で有名ですが出身は旧ユーゴスラビアですね。
日本未公開ですがJUDIXというフランス映画の彼女は実に美しかったです。
『鉄道員』の主人公の少年の姉の役は、まだ初々しくて後年のお色気系は、想像が難しかったですね(私が子供だったからか?)。

エルケ・ゾマーは、ドイツ系で大柄だから余り好みでは有りません。

ボースン
2011年10月6日8:20

Amazon見てきました~ありがとうございます。
どうもフランス盤の方が更に安かったので(8ユーロ足らず!)、Amazon.frで買ってしまいました。あーあ。
「コニャックの男」の仏盤は字幕ないようなので見送り。

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