ホットファズ;―俺たちスーパーポリスメン!―
2011年9月3日 映画 コメント (16)
2007年、エドガー・ライト監督作品。イギリス映画。
我がサイトでは例外的に新しいこのアクション・コメディに手を出したのは、リンク先・秋林瑞佳様日記の記事(結構昔…)で、おもしろそうだなと思ってたから。スカパーでやったので録っといたんだけど、ただ私、なにしろ最近20年ぶんくらいのポリス・アクションは見ていない。70年代のダーティ・ハリーすら見ていない(イーストウッドに興味がなかったため)。このジャンルが嫌いというより、刑事モノは昔からあるけど、ポリス・アクションは70年代以降のものではなかろうか。私の見る映画って、「映画索引」見てもらえればわかるけど、大半が1970年より以前の作品でございます。
なので、華麗なるガンアクションの数々の「元ネタ」はまるで分からないが(なので録ってからもなかなか手が出なかった)、さすがはイギリス映画、ブラックな笑いがなかなかよろしい(イギリス贔屓継続中?)。
あまりにデキすぎる真面目な文武両道エリート警官エンジェル(サイモン・ペッグ)は、上にそねまれて(お前が一人でガンバリすぎるからオレたちがスカに見えるんだよ!)、突然ド田舎への転勤を命じられる。任地サンドフォードはここ20年間殺人なんて一件もなく、それより署長(ジム・ブロードベント)を含めた村人こぞって『イギリス一の美しい村』選出を目指しているため、何かにつけ「コトを荒立てるな」と言われて、勤勉なエンジェルはすっかり署内で浮いてしまう。不遇の彼に唯一なついて?くれたのは、太っちょのダメ警官だがポリスアクション映画マニアで署長の息子ダニー(ニック・フロスト)だけ。だが、二人の心が『相棒』としてちょっぴり近づいてきた頃、エンジェルは“事故”として処理されつつある連続殺人事件に気づく。
平和ボケの同僚・上司と闘いつつ捜査にはげむ彼が見出した、驚天動地の真相とは。クライマックス、平和な村に炸裂するスーパーポリスアクションもなかなか笑えるゾ!
しょっぱなから主人公のスーパーぶりとその不遇ぶりの描写が、コントラスト強めな画面と無暗にバビューンとスピーディなワイプアウト連発で笑える。結構とんでもない話だがこのテンポよさにぐいぐい引っ張られて、「元ネタ」がわからずとも楽しめた(笑)。エンジェルとダニーの絆の生まれる過程描写は普通にいい感じで、この「普通ないい感じさ」が、映画後半のはじけっぷりをうまく支えている。
数回スプラッタ場面があって、これは勘弁してほしいんだが、これは21世紀の映画には仕方がないものなのか?それにつけても白鳥グッジョブ(庭園を抜け出して警察に捜索依頼が出ている白鳥一羽。伏線として結構引っ張るのがおかしい)。
主演の人、脚本にもかんでいるみたいですね。(スーパーの店主ティモシー・ダルトン以外まったく誰ひとり出演者を知らなかった私)
ま、なるべくどんな話か知らずに見る方が楽しさ倍増だと思うので、細かく書くのは我慢します。
あの噴出血液がなければ★4にしてあげたんだけど…(そしてたぶん私が色々な元ネタを知っていれば、それでも★4になったのではという予感)
我がサイトでは例外的に新しいこのアクション・コメディに手を出したのは、リンク先・秋林瑞佳様日記の記事(結構昔…)で、おもしろそうだなと思ってたから。スカパーでやったので録っといたんだけど、ただ私、なにしろ最近20年ぶんくらいのポリス・アクションは見ていない。70年代のダーティ・ハリーすら見ていない(イーストウッドに興味がなかったため)。このジャンルが嫌いというより、刑事モノは昔からあるけど、ポリス・アクションは70年代以降のものではなかろうか。私の見る映画って、「映画索引」見てもらえればわかるけど、大半が1970年より以前の作品でございます。
なので、華麗なるガンアクションの数々の「元ネタ」はまるで分からないが(なので録ってからもなかなか手が出なかった)、さすがはイギリス映画、ブラックな笑いがなかなかよろしい(イギリス贔屓継続中?)。
あまりにデキすぎる真面目な文武両道エリート警官エンジェル(サイモン・ペッグ)は、上にそねまれて(お前が一人でガンバリすぎるからオレたちがスカに見えるんだよ!)、突然ド田舎への転勤を命じられる。任地サンドフォードはここ20年間殺人なんて一件もなく、それより署長(ジム・ブロードベント)を含めた村人こぞって『イギリス一の美しい村』選出を目指しているため、何かにつけ「コトを荒立てるな」と言われて、勤勉なエンジェルはすっかり署内で浮いてしまう。不遇の彼に唯一なついて?くれたのは、太っちょのダメ警官だがポリスアクション映画マニアで署長の息子ダニー(ニック・フロスト)だけ。だが、二人の心が『相棒』としてちょっぴり近づいてきた頃、エンジェルは“事故”として処理されつつある連続殺人事件に気づく。
平和ボケの同僚・上司と闘いつつ捜査にはげむ彼が見出した、驚天動地の真相とは。クライマックス、平和な村に炸裂するスーパーポリスアクションもなかなか笑えるゾ!
しょっぱなから主人公のスーパーぶりとその不遇ぶりの描写が、コントラスト強めな画面と無暗にバビューンとスピーディなワイプアウト連発で笑える。結構とんでもない話だがこのテンポよさにぐいぐい引っ張られて、「元ネタ」がわからずとも楽しめた(笑)。エンジェルとダニーの絆の生まれる過程描写は普通にいい感じで、この「普通ないい感じさ」が、映画後半のはじけっぷりをうまく支えている。
数回スプラッタ場面があって、これは勘弁してほしいんだが、これは21世紀の映画には仕方がないものなのか?それにつけても白鳥グッジョブ(庭園を抜け出して警察に捜索依頼が出ている白鳥一羽。伏線として結構引っ張るのがおかしい)。
主演の人、脚本にもかんでいるみたいですね。(スーパーの店主ティモシー・ダルトン以外まったく誰ひとり出演者を知らなかった私)
ま、なるべくどんな話か知らずに見る方が楽しさ倍増だと思うので、細かく書くのは我慢します。
あの噴出血液がなければ★4にしてあげたんだけど…(そしてたぶん私が色々な元ネタを知っていれば、それでも★4になったのではという予感)
コメント
この作品は見ていませんが、英国製クライムアクション映画でおすすめなのは『ロック・ストック』シリーズ。
もともとはTV番組です。
イギリスに3ヶ月くらい出張した時に放映しており結構熱心に観ました。
パイロット版と思われる『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』はDVDを買うほど気に入りました。
監督は、ガイ・リッチー。『シャーロック・ホームズ』は、彼らしいとぼけた味わいが有るには有るのですが、今ひとつ締まりがない仕上がりになっていて残念。
ボースンさんが、まさかまさかこんな私が取り上げそうな映画(=B級サブカル映画)をご覧になるとは!
エドガー・ライト&サイモン・ペッグのコンビは私、大好きで(「ショーン・オブ・ザ・デッド」とか~)。スプラッタがあるのは、エドガー・ライトがものごっつゾンビ映画が好きだからだと思われます。ちなみに元ネタは…キアヌ主演の「ハートブルー」ですね。もうこのB級カルト映画を元ネタを持ってくるあたり、私の世代は涙ちょちょぎれです。よーわかっとる!って(わはは♪)
>この作品は見ていませんが、英国製クライムアクション映画でおすすめなのは『ロック・ストック』シリーズ。
ありがとうございます、覚えておくことにいたします。ただ、アクション・コメディなんでしょうか?コメディが好きなんです(あと犯罪者より本当は警官・探偵側が好き)。あと、「ホット・ファズ」が気に入ったのは、これが“映画愛”の作品だったということもいえますね。本文中に書き損ねたけど。
私はジャンルとしてのポリス・アクションを愛しているわけでは決してないんですが、「ポリス・アクションへの愛」をテコにして再起?する主人公たちが実に素敵でした。
>秋林 瑞佳様
>ビックリした!
>ボースンさんが、まさかまさかこんな私が取り上げそうな映画(=B級サブカル映画)をご覧になるとは!
えー、取り上げてらしたから見ちゃったんですよー(笑)
しかし不思議なことに、今回視聴後読みなおそうと思ったら、私の心をゆさぶった(筈の)日記記事が見当たりません。その年のベストテンにあげてらっしゃるぶんは検索でみつかったんですが。おかしいなあ。キーワードの取り方が何かちがうのかしら。
>スプラッタがあるのは、エドガー・ライトがものごっつゾンビ映画が好きだからだと思われます。
あっなるほど!お笑いゾンビ映画?も作ってた人だからなんですね。
あれほどの流血があっても死ななかったりって、この映画の犯人たちも実はみんなゾンビだったとか(笑)
そうですね。ブラックユーモア味のアクションコメディです。
残念ながら主人公は、犯罪者(グループ)です。
ガイ・リッチー監督作品というのはまだ見た事がありませんが、スカパーでやったら録っておくことにします(古い映画を目当てに入ってるスカパーですが、新しい映画のほうが当然たくさん放映していますからね…)。
映画と同じトリオのTVコメディも見ておられるんですか?なんだー言うほどマイナーじゃなくてメジャーな人々なんじゃないですか(笑)
日本海外問わず、近頃TVドラマから遠ざかっていたもんで(たまに見ると言えば昭和の番組の再放送)、何を聞いても勉強になります。
中でも、何話目か忘れましたが、「スター・ウォーズ帝国の逆襲」のラストシーンをそっくりそのまま再現するラストの回があって、結構笑いました(「帝国の逆襲」を見ていないと分からないですけど…。ボースン様は見てないですよね(汗))。
けど、全体的には元ネタが分からなくても楽しめるコメディでした。サイモン・ペッグといえば、新作「スタートレック」でチャーリー(スコッティ)を演じてた人ですが、もし気に入っていただけたなら、ぜひ「SPACED~俺たちルームシェアリング」も見てあげてほしいです。それでさらに好きになったら「ショーン・オブ・ザ・デッド」も。順番は「SPACED」→「ショーン・オブ・ザ・デッド」が良いです。
イギリスのコメディ映画で忘れてはならないのが『何かいいことないか子猫ちゃん』(1965)です。
脚本がウッディ・アレンですが、それはまあどうでも良いです。
ピーター・セラーズとピーター・オトゥールにキャプシーヌやロミー・シュナイダーなどが競演。
ラストのドタバタには、抱腹絶倒しました。
今観ると古いと感じる箇所が多いですが、ラストは、何度観ても面白いです。
>オベリックス様
あーやっぱりゾンビ好きなんだ…
スター・ウォーズ最初の三作(4-6)だけは大丈夫、一度ずつは見ております。なんか「SPACED」見たくなってきましたね。逆襲ってとラストが氷づけ???(笑)
ちなみに新作の「スタートレック」も意外や見ております。スコティは若いだけでなくずいぶんTV版とイメージ違うなーと思ってたら、サイモン・ペッグだったんですね(たしかガラス管の中をばびゅーんと流れてませんでしたっけ)…今ごろ驚いています。実は「宇宙大作戦」結構好きでした。
>たけだ様
…うーん…
…すみません…どうも、英国映画についてはずいぶん、たけだ様と感覚の齟齬があるみたいで…
「何かいいことないか子猫チャン」はだいぶ前にですが見ていますし、バカラックの曲が好きでサントラまで持っているのですが、オトゥールが生理的に好きになれないタイプなせいか?、どうも冷めてしまってノレませんでした。だって「オトゥールがモテモテすぎて!!」というのが大前提のコメディですしね(汗)
オトゥール・ピーセラ・アレンでサイケ時代コメディだと、オトゥールが一瞬しか出なくてデヴィッド・ニーヴン様を大々的にフィーチャーした「007カジノロワイヤル」こそが私にとっての、どストライクです(ついつい、何度も繰り返し見ています)。今見るとなんかオースティン・パワーズの大先輩みたいな気も…でもたぶんたけだ様のお好みじゃないんだろうなあ(爆)
『007カジノロワイヤル』は、ちゃんとdvd持ってますよ。
『子猫ちゃん』は、はっきり言うと最後のスプラスティック場面だけです、見る価値があるのは。
後のセックス談義は、どうでもよろしい。
私は、監督のクライブ・ドナーが好きなんです。
『オースティン・パワーズ』は、最近テレビで再見しましたが、やっぱりバカな作りのおバカ映画だというのが結論です。
「カジノロワイヤル」がお嫌いでないときいて大変嬉しいです。
もちろん「オースティン・パワーズ」は(最初の二作くらいしか見ていませんが)、オバカ映画です。今ごろ60年代末のサイケ時代のノリを持ち出して「カジノ…」を思い出させてくれる、という懐かしさが最大の美点ですね。バカラックもですが、わざわざロバート・ワグナーを引っ張りだしてきたあたりなども評価点。何度も見たら私も辟易するかもしれませんが(笑)
ところでクライブ・ドナー監督がお好き、というと他にはオススメはありますか?「子猫チャン」はキャスティングに邪魔されたところもありますし…。ピーター・セラーズまで、なんで当社比ン割増しかの気持ち悪い髪型ファッションなんだかなあ。
日本で販売されているドナーのDVDは、子猫ちゃんだけだとおもいます。
もともと日本公開作品の少ない監督です。
子猫ちゃんの手腕を買われてその後『茂みの中の欲望』『アルフレッド大王』『0086笑いの番号』(それいけスマートの映画版)などを手がけています。
70年代後半からはテレビ界に移ったようです。
何とニーヴンがドラキュラを演じた『MR.バンピラ/眠れる棺の美女』(1974)という映画も有りますね。
しかし、『MR.バンピラ』もこの監督の作だったんですか。VHSでは出てるというのは知ってるんですが(時々ヤフオクに出る)、さすがにこの映画は話があまりに…あんまりな感じなので見る気がしません(^^;)
YouTubeで一部観られますよ。
不安だけどちょっとくらい見てこようかな…(一部だけならこわくないか?)