池井戸潤著。
「下町ロケット」で直木賞を受賞した著者だが、この「空飛ぶタイヤ」でも既に一度直木賞候補になっている(ちなみにこの年は「受賞なし」)。
走行中のトラックから突然タイヤがはずれて、歩道の母子を直撃するという実際にあった死亡事故をもとにしている。ただしこれはトラックの運転手や運送会社のミスではなく、トラック自体の構造的欠陥が原因だった。
主人公は、小さな運送会社の二代目社長。リコール隠しを貫こうとする自動車会社に押しつぶされそうになりながら、家族のため社員のため、そして家族や社員たちにささえられて、巨大組織を相手に闘う。
平凡な中年男の主人公をヘンにスーパーヒーローにするのでなく、事件にかかわるさまざまな組織の人間を広範囲に描き、次々と打ち寄せる悪意の大波と、へたばりそうになる彼を支える小さな善意の波とのせめぎあいがサスペンスフルで読ませる。
多少は勧善懲悪だが(エンタメだから仕方がない)、面白かった。
「下町ロケット」で直木賞を受賞した著者だが、この「空飛ぶタイヤ」でも既に一度直木賞候補になっている(ちなみにこの年は「受賞なし」)。
走行中のトラックから突然タイヤがはずれて、歩道の母子を直撃するという実際にあった死亡事故をもとにしている。ただしこれはトラックの運転手や運送会社のミスではなく、トラック自体の構造的欠陥が原因だった。
主人公は、小さな運送会社の二代目社長。リコール隠しを貫こうとする自動車会社に押しつぶされそうになりながら、家族のため社員のため、そして家族や社員たちにささえられて、巨大組織を相手に闘う。
平凡な中年男の主人公をヘンにスーパーヒーローにするのでなく、事件にかかわるさまざまな組織の人間を広範囲に描き、次々と打ち寄せる悪意の大波と、へたばりそうになる彼を支える小さな善意の波とのせめぎあいがサスペンスフルで読ませる。
多少は勧善懲悪だが(エンタメだから仕方がない)、面白かった。
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