1942年、ウィリアム・A・サイター監督作品。

買ってから何となくとりおいたままになってたDVDにて鑑賞。ストーリーはオイオイ、というくらたわいのない話だが、アステアのダンスと唄をたっぷりと堪能できれば、それだけで及第点は軽くクリアしてしまうというものだ。

休暇で南米を訪れたものの、競馬でスッてしまったNYの有名ダンサー・ロバート(アステア)。旧友クガート(ザヴィエル・クーガ)のバンドがホテルに出演しているのを見て、自分もひと稼ぎ、と考えるが、ホテル経営者アクーニャ(アドルフ・マンジュー)は思い込みの強い頑固者で聞く耳を持たない。ところがこの頑固親父は、結婚に興味のない次女マリア(リタ・ヘイワース)にロマンチックな刺激を与えよう!と思いつき、彼女に匿名で花を何度も贈っていたのだが、マリアが花の贈り主がロバートだと誤解したところで話がややこしくなる。契約するから娘を幻滅させてサクっと振られてくれと言われたロバートは、初対面時彼女に冷たくあしらわれたこともあり引き受けるが、美しい彼女に笑顔をむけられるとアッサリ恋に落ち…

父親が娘に仕掛けた嘘のせいで振り回される男二人(父親と恋人)。ありえない展開のお気楽ラブコメだが、素敵なダンスナンバーが多いのでまあ気にしないでおこう。ヘイワースは能天気美女を軽く演じて魅力的だし、40年代(40歳代)前半のアステア、まだまだ結構ピチピチで、パンチのきいたスピーディなダンスを見せてくれる(もちろん優雅なボールルームダンスも)。長女の結婚式で歌う一曲目“Dearly beloved”はアステアの声によくあっていて非常に美しく響くし、「見て、気に入れ!」(笑)とアクーニャ氏にアピールのダンスも舞台稽古スタイルの“Shorty George”もむちゃくちゃカッコイイ。それにしても、この映画の曲ってほとんど見る前から知ってるなあ…。昔アステアの二枚組LPレコードを買ったのだがその中に皆入ってた。…感無量。

ところでアクーニャ夫人を演じてる女優さん(バーバラ・ブラウン)、ジャック・レモンに似てるなあと思うのは私だけ?夕食会でピストル型ライターをアステアに見せてケラケラ笑うとこなんか、笑い方までレモンにソックリ!そっから後はもう「お熱いのがお好き」のレモンが女装で演じてるみたいに見えて仕方がなかったです。

★4にするにはちゃちいような気もするがアステア様補正で大盤振る舞いだっ。

コメント

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たけだ
2011年7月25日3:20

今晩は、

アステア+ヘイワースは、2本有りますが、断然こちらの方が面白いですね。

私はアドルフ・マンジュウの演技に感心しました。

ボースン
2011年7月25日7:54

>アステア+ヘイワースは、2本有りますが、断然こちらの方が面白いですね。

そうですか、実はもう本は未見です(笑)
まあそのうちいずれは…
アステア映画は早くからDVD化率が結構高かったので、未見の映画(少ししかないけど)は、あえて焦らずポツポツと見ていきたいと思っています。
もったいないし?

nophoto
なにわすずめ
2011年7月25日18:58

こんばんわ。アドルフ・マンジュー、やっぱり何度見ても、「津川雅彦」氏に似てると思うんですが・・・これって私だけでしょうか(笑)
もう1本は「踊る結婚式」ですね。こちらもアステア様のタップがすごく冴えてて私は好きですよ~。
リタ・ヘイワースと共演している作品が以外に少ないですね・・・。ダンサーだったリタのお父さんとアステアは昔から友人だったというから、年齢的には親子ほどの差でしょうが、二人がロマンスを演じても違和感なく見れるっていうのはさすがです。

nophoto
たけだ
2011年7月25日19:31

なにわすずめ様

『踊る結婚式』は、脚本もいい加減だし、演出も冴えません。
アステアも水平服は、似合いませんし・・・・。

両作品とも誤解から始まった二人の関係が・・・・といった今では少女漫画のラブコメでも使わないようなストーリーですが、まあそれはジャンルのお約束ということで構わないのですが、そうであればこそ、丁寧な描写が求められます。

ボースン
2011年7月25日20:41

>なにわすずめ様

>こんばんわ。アドルフ・マンジュー、やっぱり何度見ても、「津川雅彦」氏に似てると思うんですが・・・これって私だけでしょうか(笑)

あー、わかる気はします。大きな目とか…
私のジャック・レモン説はいかがでしょうか?

>たけだ様
>『踊る結婚式』は、脚本もいい加減だし、演出も冴えません。
>アステアも水平服は、似合いませんし・・・・。

えー、水兵服は私もちょっと…でも、いつか見ると思います(笑)「艦隊を追って」だってがんばってみたし(爆)

nophoto
なにわすずめ
2011年7月25日21:25

ボースン様、
意識して見たら、確かに顔も声もジャック・レモンにそっくりです!
(それにしても・・・・これに気がつく人って、いるんだろうか?)
そう思って見れば見るほど、おっしゃるとおり、ジャック・レモンに思えてきて困
りました(笑)

たけだ様、
確か水兵服ではなかったような・・・。
ですが、徴兵検査のときの下着姿とかは、まことにひよわげで情けなくある意味レア映像でした。アステア様、下着になったりしたらいけません。
おっしゃるほどいい加減な出来なのかどうかあまり意識しませんでしたが、ダンスシーンはお気に入りがけっこうあるんです。
カタカタ靴の音が鳴っていたら、ごきげんなので、あんまり、ストーリーは重視していませんね、アステア作品・・・(笑)

nophoto
たけだ
2011年7月25日23:33

ボースン様/なにわすずめ様

水兵服ではありませんね、失礼しました(陸軍です)。

水平服は結構似合うとおもいます。

仕上がったばかりの上着は一度壁に投げつけてから着ると言われたアステアですが、陸軍の制服は似合いませんね(多分空軍の制服も似合わない)。

ボースン
2011年7月26日8:11

>なにわすずめ様

わーい、ジャック・レモン似説にご賛同ありがとうございます!
レモンって、コメディ時妙なケタケタ笑いをするんだけど、同じ笑いですよねえ。

>たけだ様

>仕上がったばかりの上着は一度壁に投げつけてから着ると言われたアステアですが、陸軍の制服は似合いませんね(多分空軍の制服も似合わない)。

ふーむ。いったいどんな具合だったんでしょうね(笑)ま、基本的に、軍服より燕尾服とかの方が似合うのは仕方がないでしょうけど。
空軍の制服は「青空に踊る」で着てたはずですが別に悪くなかったように思います…。アメリカ陸軍の軍服、思い出そうとしても、頭の中にはイメージが茶色い英国陸軍軍服の映像ばかり出てくるのはナゼ…(着用モデルはデヴィッド・ニーヴンで!)(笑)

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