茗荷谷の猫

2011年1月24日 読書
木内昇著。今月直木賞をとった人の旧作(笑)

明治からオリンピック前あたりまでの東京を舞台に、ごくゆるやかなつながりを背後に垣間見せる連作短編集。
なるほど上手いし読ませます。

何かに魅入られたり夢中になって世間から浮いたりしてしまう人がびみょーに不幸になりがち、な話が続くなか、何もしたくない誰ともかかわらずに静かにぼーっとしてたいと思っていると、何故か好意的な他人がやたら寄ってきてしまって困る男の「隠れる」が楽しかった。大好きな母の老いについ苛立ってしまう娘の「てのひら」も、説得力十分(辛い話だけど…)。でも、追いかけて読むと哀しくなるかもなー、この作風…


<おまけ>
今日は、ガン検診にお出掛けし、待ち時間に木内昇を読んでいた。
受付で、「ご一緒にインフルエンザ予防接種もいかがですか」と言われたので、マクドみたいだな…と思いつつ、ついでに受けてきた(笑)
病院(というか、検診専用施設?結核予防会は)のノリも変わったもんだなあ。

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