1927年、ジェームズ・W・ホーム監督作品。サイレント。
が、実質キートンが監督しているともいう…
バスター・キートン週間なぜか継続中です。一本あたりが短いからかな。
Internet Archive (http://www.archive.org/) に上がってたので視聴。

貧しいが勉強家のキートンは、高校の卒業式で「スポーツばかりにうつつをぬかすより、勉強しよう!」と過激にスピーチしたために同級生たちや恋人に総スカンを食う。同級生はともかく恋人には未練な彼は、大学に入ると、バイトの合間にこれまで縁がなかった野球、陸上、ボートに次々チャレンジ。うまく出来ないまでも、努力する姿にほだされた恋人は彼を見直すが、恋のライバルのスポーツマン君は彼女をモノにすべく卑怯な手を…(この卑怯な手というのが、一世紀近く昔とはいえ、ホントにこんなんでいいのか?というくらい観念的で、困った。ヘイズコードはまだだよね(笑))

キートンはスピーチ中に直立したままグンと斜めになったり、ティーカップ&ソーサーを持ったまま転んで一回転したり(しかもカップは落とさない)、とか、どうやってんの?というワザをさりげなくちょこちょこはさんでくれるけど、全体としてはややダラダラ気味(ロイドの真似っぽいストーリーだし)。
ただ、最後、彼女を救いに猛ダッシュ、それも陸上でさらったすべての技を組み込んで、というのは素晴らしく盛り上がった。ロマンチックに終わると見せて微妙にブラックなのもいい。でもホントにいいのは最後の数分。サイレント喜劇って、皆割と立ちあがりがユルく(シチュエーションは字幕で説明する必要があるし)、エンジンがあったまるまで少し時間がかかる気がします。

キートンのサイレント作品の中ではそんなに評価の高いものではないだろう。しかし、トーキー作品に比べるとImdbの評価はずいぶん高い。これはこれでひとつの偏見かも?
全体としては、「大学生」より「歌劇王」の方が楽しめると思う私であった。もちろん「大学生」にも、見て絶対に損はない場面ってのがちゃんとあるけど。キートンだもんね。

タダで見たい人は⇒http://www.archive.org/details/college

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