プライベート・バッカルー
2010年6月8日 映画 コメント (11)
1942年、エドワード・F・クライン監督、日本未公開作品。モノクロ。
典型的な戦意高揚ミュージカル?アメリカの戦意高揚映画ってホントに日本とノリが違うようですね(日本のソレに詳しいわけではないけど)。ハリー・ジェームズ楽団の看板歌手プレンティス(ディック・フォラン)やハリー・ジェームズ本人なんかが軍隊に入って新兵キャンプに行って、でも行く前も行ってからも歌いまくり。アンドリュース・シスターズやH・J楽団や、その他のタレントさんたちも歌いまくり演奏しまくり。トップ・ビリングは三姉妹なんですが、フォランて人も結構いいノドですね。
歌の合間には強引にヘンな軍曹とワガママな大女のカップルがギャグをかましまくり。新兵にしちゃ態度の悪いプレンティスが偉いさんの娘に恋をして反省したりとかもあるけど、どこから見てもどこで切っても構わなさそうな、通常のミュージカル以上に、音楽とギャグを見せるためにてきとーに繋いでる感強し。ちなみに映画の題はフォランの歌のひとつで「カウボーイ一等兵」てな意。
最後には「みんなで兵隊さんを支えましょう」な歌とドキュメンタリー風映像が入って終わります。お約束通りに。
でも音楽を楽しむためのものと割り切ると、そこそこ楽しいです。飽きる前に69分でササッと終わるし。ハリー・ジェームズのトランペットもカッコいいし。
さて、コレをレンタルした動機といってもいいドナルド・オコナー、まだ16才でチョイ役です(年を誤魔化して友達と一緒に入隊してくる男の子)。面影もあるし、美少年とかでは全然ないけど、なんかカワイイ(笑)。あの独特のなで肩が母性本能をかきたてるのだろうか。当時はThe Jivin’ Jacks and Jills というミドルティーンの少年少女ダンスチームの一員で売り出されていた時期で、ただしその中では彼とペギー・ライアンのコンビが人気があったので少し扱いが大きかったという。まあ、チーム中でも徴兵検査ごまかせる容姿年齢ということもあろうが、思ったよりセリフもあるし、確かに彼(と彼女)だけ名前もクレジットされてる。
そして、最後の方にこのチーム10人5組が踊る所もあるのだけど、驚くべきは、このなかなか達者なダンス集団の中での「あの」オコナーの下手さ加減…(^^;)たいがいの子がちょっとくらいは順番にスポット当たってるというのに(ペギーちゃんも上手い!)、彼だけずっとロングで撮られてる。何やってんだドニー!(注:役名)。が、コミカルな演技とかダンス前のマイムはやっぱ上手い、てか、そういう部分から売れたんでしょうか。
まあ勿論、そういう部分くらい上手くないと、ハリウッドで生き残るわけないんですが、うーむドナルド・オコナー、キミ何歳までがサナギで何歳からがチョウチョなんだー!!!50年代の彼はアステア、ケリーにも迫る魅力あるダンサーと思えるのに!!!(歌だけは全く歌わなかったのでこの時点でのレベルは不明…)
そして、彼以外の早熟神童ダンサー君たちは、いったいどこへいったのかな…まあ、少女マンガなどでは“一番ヘタ”と思われていた子が大化けするって、定番ですが(追記:後で調べると、この集団にはトミー・ロールもいたらしいです)。
それでも若いオコナーを見れたのは楽しかったし(「雨に唄えば」「ショウほど素敵な商売はない」以外ろくに日本盤DVD出てない人だし、そもそも日本未公開が多い)、珍品でした。
しかし、やっぱり日本盤が出るなんて、…フシギですこの映画。
典型的な戦意高揚ミュージカル?アメリカの戦意高揚映画ってホントに日本とノリが違うようですね(日本のソレに詳しいわけではないけど)。ハリー・ジェームズ楽団の看板歌手プレンティス(ディック・フォラン)やハリー・ジェームズ本人なんかが軍隊に入って新兵キャンプに行って、でも行く前も行ってからも歌いまくり。アンドリュース・シスターズやH・J楽団や、その他のタレントさんたちも歌いまくり演奏しまくり。トップ・ビリングは三姉妹なんですが、フォランて人も結構いいノドですね。
歌の合間には強引にヘンな軍曹とワガママな大女のカップルがギャグをかましまくり。新兵にしちゃ態度の悪いプレンティスが偉いさんの娘に恋をして反省したりとかもあるけど、どこから見てもどこで切っても構わなさそうな、通常のミュージカル以上に、音楽とギャグを見せるためにてきとーに繋いでる感強し。ちなみに映画の題はフォランの歌のひとつで「カウボーイ一等兵」てな意。
最後には「みんなで兵隊さんを支えましょう」な歌とドキュメンタリー風映像が入って終わります。お約束通りに。
でも音楽を楽しむためのものと割り切ると、そこそこ楽しいです。飽きる前に69分でササッと終わるし。ハリー・ジェームズのトランペットもカッコいいし。
さて、コレをレンタルした動機といってもいいドナルド・オコナー、まだ16才でチョイ役です(年を誤魔化して友達と一緒に入隊してくる男の子)。面影もあるし、美少年とかでは全然ないけど、なんかカワイイ(笑)。あの独特のなで肩が母性本能をかきたてるのだろうか。当時はThe Jivin’ Jacks and Jills というミドルティーンの少年少女ダンスチームの一員で売り出されていた時期で、ただしその中では彼とペギー・ライアンのコンビが人気があったので少し扱いが大きかったという。まあ、チーム中でも徴兵検査ごまかせる容姿年齢ということもあろうが、思ったよりセリフもあるし、確かに彼(と彼女)だけ名前もクレジットされてる。
そして、最後の方にこのチーム10人5組が踊る所もあるのだけど、驚くべきは、このなかなか達者なダンス集団の中での「あの」オコナーの下手さ加減…(^^;)たいがいの子がちょっとくらいは順番にスポット当たってるというのに(ペギーちゃんも上手い!)、彼だけずっとロングで撮られてる。何やってんだドニー!(注:役名)。が、コミカルな演技とかダンス前のマイムはやっぱ上手い、てか、そういう部分から売れたんでしょうか。
まあ勿論、そういう部分くらい上手くないと、ハリウッドで生き残るわけないんですが、うーむドナルド・オコナー、キミ何歳までがサナギで何歳からがチョウチョなんだー!!!50年代の彼はアステア、ケリーにも迫る魅力あるダンサーと思えるのに!!!(歌だけは全く歌わなかったのでこの時点でのレベルは不明…)
そして、彼以外の早熟神童ダンサー君たちは、いったいどこへいったのかな…まあ、少女マンガなどでは“一番ヘタ”と思われていた子が大化けするって、定番ですが(追記:後で調べると、この集団にはトミー・ロールもいたらしいです)。
それでも若いオコナーを見れたのは楽しかったし(「雨に唄えば」「ショウほど素敵な商売はない」以外ろくに日本盤DVD出てない人だし、そもそも日本未公開が多い)、珍品でした。
しかし、やっぱり日本盤が出るなんて、…フシギですこの映画。
コメント
「ショウほど素敵な商売はない」は、最後におっかさんが歌う主題歌が圧倒的に素晴らしかったです。あの、女優さんの底抜けパワーに惹かれました。
ちなみにもっと詳しくと思うと、全部英語ですがオコナーについての専門サイトがありまして、バイオグラフィ等を読みふけっていて最近寝不足です(笑)トップページの壁紙が燕尾服のオコナーなんですが、コレが異様に素敵で、オコナーに埋め尽くされたこのトップページを見るだけで泣けますね。"Donald O’Connor Web Site"ってトコです。バイオグラフィをじっくり読むと、更に泣けました。
ソング・アンド・ダンス・マンとしての全盛期である50年代に、スタジオは彼に毎年一本"喋るラバ"の喜劇シリーズなんか作らせていたなんて(それも全6本ですよ)!ユニヴァーサルへの殺意が芽生えました。ついでにラバの媒介で病気になったせいで「ホワイト・クリスマス」への出演を逃していただなんて!コレ、惜し過ぎです。ダニー・ケイがオコナーの代役だったとは知りませんでした。
>「ショウほど素敵な商売はない」は、最後におっかさんが歌う主題歌が圧倒的に素晴らしかったです。
アレもいいですよね!「ショウほど…」超・元気な歌と思いきや、実は胸にシンミリくる歌詞ですしね。歌の終盤でふっと舞台袖を振り返って息子にハッと気付いて、ほんの少し長めにあく間もまた(お約束ですが)ぐっと涙腺をゆるめてくれます。
ハリウッドで活躍した日本人女性、Miyoshi Umeki(この人が、日本語で歌う”Again"が、またいいんですよ。物憂い感じで)と、共演もしていたんですね。
それにしても、やはり!ダニー・ケイとは切れない因縁があるみたいですね。
ミュージカルも「日本人受けしないジャンル」とされてたようですしね。…くっ、せめて一曲ずつでもラバコメの中で歌っていてくれればなぁ…もったいなさすぎる(-"-;)
>それにしても、やはり!ダニー・ケイとは切れない因縁があるみたいですね。
いやほんとに。実際は10才以上、オコナーの方が若いのですが…
『ボー・ジェスト』でクーパーの子供時代を演じたのもオコナーだったようですね。
確か昨年NHK BSで放映されたときに見ましたが気がつきませんでした!
間違いないです。
なんか、アメリカ人にとっての、吉本新喜劇的な作品だったそうですが(どんなんや)。画像で見ると、ラバなのか馬なのかよくわかりませんね、でも見てみたい気もします。字幕なしはしんどそうですが・・・・
(しかも、この作品には、無名時代のクリントイーストウッドも出てるらしい)
ラバの媒介で病気になったというのは、気の毒ですが・・・・。
オコナー、晩年は「世界不思議発見」の司会者、草野仁さんにちょっと似てるかも・・・。
ボー・ジェスト観てきましたさっそく(笑)
クーパーは好きじゃないけど、ちょっと見たくなったなあ←バカ
>なにわすずめさま
ボックスでAmazon.comで売ってますよ。"The Adventures of Francis the Talking Mule"で検索してみてください。四作入り。vol.1となってますがまだ2は出てない模様…。ちなみに英語含め三ヶ国語字幕ありです。
…せめて一曲ずつでいいから歌か何か入ってたら買ってもいいくらいなんだけど…(まだ言ってる)
>草野仁さん
目元とか?(笑)
しかし、オコナーに限っては晩年というか中年以降の作品を見る気がしないです…なんか辛くなりそうで。
ウェルマンの『ボー・ジェスト』は、なかなか面白い映画ですよ。
映画の出来は1926年版が評判がいいようです。
1966年版もありますがこちらは見なくていい出来です(TVでちらっと見ただけですが役者がテレビ俳優です)。
日本でDVDが発売されているのはウェルマンのだけのようです。
何度も映画化されてる話ですよね。たしか70年代あたりにもパロディ・リメイクされてませんでした?マーティ・フェルドマンだったかな(未見)。
そういう意味では一度くらい見てみようかと思わぬではないものの、クーパーに阻まれてる映画なのでした。