1984年、テイラー・ハックフォード監督作品。

ネタバレてます!
この映画に期待や思い入れのある人は読むべからず。


おとといの日記(http://13374.diarynote.jp/200908012309006915/)のお約束。「過去を逃れて」を見たから今度はそのリメイク作品を、てことで鑑賞。今回も、主演三人(ジェフ・ブリッジズ、レイチェル・ウォード、ジェームズ・ウッズ)の誰にも関心はない…のはある意味同じなのかもしれないが、とにかくやっぱり新しい映画は苦手だ~(爆)濡れ場の描写もコッテコテだしさ~。
モノクロ映像でも昔の建物のほうが近代的高層ビルより、ずっとうつくしいしね~。

主人公(ブリッジズ)はケガでクビになりかけのアメフト選手。友人でもあるちょっとアブナげな店のオーナー(ウッズ)に頼まれ、彼を刺しついでに5万ドルを失敬して消えたお嬢様(ウォード)を探す仕事を引き受ける。ふむふむ、なるほどリメイクである。骨子はだいたい一緒ね。恋に落ちて一緒に逃げようとか、追ってきた男を殺してしまって、とか、主人公後半ハメられて殺人の濡れ衣をきせらせれそうになる、とか、複雑な筋は元作品を見ていなければやはりわかりにくいだろう。というか、余計わかりにくくなってるんじゃないか(笑)

元コーチが主人公たちを探しに来るんだけど、何であそこで銃が出るのかな、とか、お嬢様なのになんで5万もかっぱらっていくのかな、とか、わかりにくい点は多い。主人公にも魅力は感じないがヒロインの悪女度が中途半端なのがなんだかねー。自分の生育環境に被害者意識まで持ってるみたいだし。悪女というよりむしろバカ?とか感じてしまう。
ヒロインに半端に言い訳を与えた分、ますますコイツら何やってんだか感が強まってしまった。またその中途半端さを補うためかさらなる黒幕(リチャード・ウィドマーク)を設定したようだが、ウッズとウィドマークとその部下とヒロインが車で主人公を追いながら四人モメてるって何とも困ったものである。

過去作のヒロイン"史上最強の悪女"ジェーン・グリアを「ヒロインの冷たい母親」に持ってきたのは過去作リスペクトとしていいキャスティングだろう。母と娘の描き方は物足りないが(娘を理由ある悪女にするならもう少し工夫がほしい)。myご贔屓ウィドマーク様は貫録を見せるためにちょこっと出てきているだけで、すっかり金髪が白髪になってしまっているが(70代だし)、知性派のワルとして期待されたモノは見せてくれてる。まぁ彼が出てなきゃ見なかったかも。

そして、意外なことに!ヒロインも主人公も生き延びるのだが(これは必ずしも意外でなかった)、なんと、大黒幕ウィドマーク様もラスト、元気に生き延びてしまうのですね。コレはびっくり。絶対殺されると思ってたのに(笑)

…そして、ここまでブツブツモンクをいいながら、時々早送りまでかけながら(オイ)視聴してきた末に、エンディングで微妙な笑みを浮かべる彼を見たら反射的に「後味ヨシ」と感じてしまった自分…

バカ女は映画の中だけにいるわけではないようです(笑)

コメント

nophoto
なにわすずめ
2009年8月4日0:53

こんばんわ。この作品に期待はしてないので、全部読んじゃいました。(笑)
リメークって、元を超えるのは難しいでしょうね。っていうか、今の役者や監督では、何作ってもあんまり期待できません。日本映画でもいえます。断言しちゃおかな。最近の映画ほとんど見てないくせにエラそうにいえませんが、少なくとも昔の名作だけは、リメークしない方がいいですよね。
ワタシも、ウイドマーク様と、ジェーン・グリヤ見たさにそのシーンだけなら見てもいいけど(爆)「太陽・・・」コンビの数十年後の様子がちょっと気になる。

別の話で恐縮ですが、You Tubeで「あしやからの飛行」今も見れますか?
なんか、前のバージョンが見当たりません。

ボースン
2009年8月4日9:16

リメイクは難しいですよね。でも、名作だからこそ、「いっちょリメイクしてみよう」という気持ちをそそる…ハードルは最初から高めなワケです。しかも、時代につれ作る方も見る方も感覚が変わっちゃってたりするし。
「カリブ…」の一般的評判を見ようとぐぐっていて、「筋がわかりにくいのはハードボイルドだから」という意見を見ましたが…ハードボイルドちゃうやん、こんな妥協しまくりの連中!(爆)と思いました。元作品はハードボイルドですが。

まあ、超えるのは無理でも何らかの工夫があれば、見る価値のあるリメイクもあるかと思います。リメイクと思うならとにかく安易に走らず工夫してくれ~!です。「折れた槍」もリメイク作ですがそれなりに見どころもありますよ。もう見られました?前作「他人の家」が見られないのは残念。

「あしやからの飛行」、見れなくなってますね。過去日記からのリンクで飛ぶと「利用規約に違反しているため、この動画は削除されました。 」とありました。YouTubeはザラにこういうことがあるので、見つけたらホント即保存ですよね。HQ画質保存できるか見に行こうと思っていたのに、怠ってた。失敗したなあ…(苦笑)

秋林 瑞佳
2009年8月4日13:23

「駄作はリメイクのしがいがある」と云ったのは、私の好きな撮影カメラマンであるネストール・アルメンドロス(故人)なんですが、名作となるとやはりリメイクは厳しいですよね。

名作…とゆーか、あのジェイムズ・ディーン主演で有名な「エデンの東」のリメイク(監督はロン・ハワード)が流れたとき、別にJDのファンでもない私ですら「良かった」と心底思ったのでした。

80年代の映画好きの私から云わせると、「カリブの熱い夜」の今のポジションって、「レイチェル・ウォードは素晴らしかったと懐かしむ映画」という感じなんだと思います。

秋林 瑞佳
2009年8月4日13:27

↑あ、「レイチェル・ウォードは素晴らしかった」というのは、彼女はフォトジェニックだった、美しかったよね、というイミです。

ボースン
2009年8月4日22:18

補足ありがとうございました。役じゃなく美しさが、というところに笑ってしまいましたが、まさにそういう感じで確かに綺麗でしたね。主題歌もなつかしむべきなのでしょうが、フィル・コリンズを名前しか知らない(!)私は、終盤ジェームズ・ウッズの店のショーの歌の方がなんだか気に入りました。あれは別の人が歌ってるのかな~。

名作のリメイクはとにかく厳しい!ってことで全員一致ですね。あーだこーだと新作旧作引き比べるのも、楽しいのは楽しいのですが。
「エデンの東」ねえ…うーん…今リメイクしたら、モロに娼館の描写とかあるのかしらん(笑)

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