ザッツ・エンタテインメント
2009年2月11日 映画 コメント (2)
1974年、ジャック・ヘイリー・Jr監督作品。
MGM製作のミュージカル名場面を集め、ベテラン大スターたちのナレーションでつないだ映画史ドキュメンタリー。
ドキュメンタリーとはいえ、歌と踊りの名場面をひたすらひたすら見せるという製作態度が、タイトル通りの超娯楽作をつくりあげている。
スカパーでパート3までまとめて放映したので、久々に再見♪
このシリーズ第一弾は、私のミュージカル好きという姿勢を決定付けた里程標的作品の一つ。
遥か昔の高校時代、とはいえ封切時ではなく名画座だかリバイバルだかで見た。一学期の中間試験の一週間前だったが、どうにかこうにか一人で見に出かけて大興奮で帰って来た。耳に残る名曲群のメロディーラインを、部分的にではあるが記憶にある限り耳コピで音楽のノートに忘れないように書きつけた。
(試験はまあその、何とかした…試験運は良いのだ。一夜漬けは得意技(笑))
ミュージカルといえば必ず名を挙げられる、「サウンド・オブ・ミュージック」や「ウェストサイド物語」は当時既に見ていたが、特にミュージカル好きになることはなかった。
「ザッツ…」が気になったのは、その何週間か前、TVで「パリの恋人」を見て、結構ウットリした気分になれたからである。オードリー・ヘプバーンが出てるてんでチャンネルを合わせたのだが、フレッド・アステアの踊りにビックリした。アステアも、タップダンス自体も初見だった。
オードリーの魅力もたっぷりな映画だったが、アステアを知りたくて「ザッツ…」を見に出かけたわけである。
勿論それは、十二分に報われた(というか、以来私は完全にアステア様にハマった)。
ジーン・ケリーの元気一杯の魅力も堪能した。勿論アステア様の次にであるが(笑)
ジュディ・ガーランドの力強い歌唱も素晴らしい。いや、このドキュメンタリーにおけるジュディの比重はかなり高い(高くても納得はいく)。水中レビューのエスター・ウィリアムズだって、私はあまり興味はわかないが「チャーリーとチョコレート工場」に押し寄せる現代の映画ファンには是非元ネタ(工場の小人たちがチョコレートの川に次々飛び込む場面の)として、歴史的教養として見ておいてほしいと思う(笑)
そして何より、50年代までのミュージカル黄金時代には綺羅星のような名曲がゴマンと揃っているのである。ガーシュイン、コール・ポーター、ジェローム・カーン、アーヴィング・バーリン、ロック以降は聞かずとも不要、と無茶を言ってしまいそうな勢いだ(というか私には不要(笑))。
それ以来、60年代以降の大作ミュージカル(「サウンド…」のような。ミュージカルというジャンルが黄昏てきたからこその大作化だと私は思う)は無視して、「ザッツ…」に登場した比較的伝統的なスタイルの歌と踊りのミュージカルばかりを追いかけてきた。
その頃はまだビデオもなく、TV放映か自主上映を待つばかりで(学生には金もない)、追いかけるといっても知れていたのだが…
それからン十年。
「ザッツ…」のパート1・2にチラチラと取り上げられた作品群の、特にアステア出演作、映画全体を見たくて仕方がないのに見れなかった作品の大半は、ここ数年で、今やみごとに私の手元にDVDで揃ってしまった(一部はスカパー等のノーカット放映の録画だが)。映画館で見れるのがベストだろうが、時代は良くなった…のか?(^^;)
ちなみにMGMの25周年大パーティで居並ぶ50年代スター達の顔も、初めて見た時に比べれば随分沢山の人を見分けられるようになったなぁと自画自賛(笑)
その反面、ナレーターとして老年とはいえ元気に登場する、アステア、ケリー、シナトラ、ビング・クロスビー、ジェームズ・スチュアート、エリザベス・テーラー他、11人の大スターたちのほとんどがいまや鬼籍に入っている。
…合掌…
MGMに絞ってのミュージカル史ドキュメンタリーだが、歌と踊りがゲイジュツでなく「芸」であった時代の輝きがガッツリと伝わってくる。
歌や踊りについては各人の趣味や感性が違うのは当然なので、どうしてもミュージカルは合わない!という人もあるだろうが、伝統的なミュージカルって何なのか、知らない人知りたい人は一度見てみることをオススメする。知ってる人はたいていもうとうに見ているでしょうから。
と、メル・ブルックスのミュージカル版「プロデューサーズ」は、とことん50年代ミュージカルをリスペクトして作られているので、あの映画の歌や踊りが気に入った人は特にオススメ(笑)
ということで映画には言うことないのだが(というか今回は映画自体より自分語りが主になっているような)、映画チャンネル「ムービープラス」には声を大にして言いたい!
映画の途中で、CMをはさむなーーーーーー!
CATVの売りは映画の途中にCMがはさまらないことではないのかッ!
あきれたことに、ちょうど真ん中へんで、同チャンネルの「アカデミー特集番組」のCMが入りやがりました。
怒り狂って、そして苦労して録画からそこだけ切取り編集しましたが、もう、ほんとにもう。
許せん。
MGM製作のミュージカル名場面を集め、ベテラン大スターたちのナレーションでつないだ映画史ドキュメンタリー。
ドキュメンタリーとはいえ、歌と踊りの名場面をひたすらひたすら見せるという製作態度が、タイトル通りの超娯楽作をつくりあげている。
スカパーでパート3までまとめて放映したので、久々に再見♪
このシリーズ第一弾は、私のミュージカル好きという姿勢を決定付けた里程標的作品の一つ。
遥か昔の高校時代、とはいえ封切時ではなく名画座だかリバイバルだかで見た。一学期の中間試験の一週間前だったが、どうにかこうにか一人で見に出かけて大興奮で帰って来た。耳に残る名曲群のメロディーラインを、部分的にではあるが記憶にある限り耳コピで音楽のノートに忘れないように書きつけた。
(試験はまあその、何とかした…試験運は良いのだ。一夜漬けは得意技(笑))
ミュージカルといえば必ず名を挙げられる、「サウンド・オブ・ミュージック」や「ウェストサイド物語」は当時既に見ていたが、特にミュージカル好きになることはなかった。
「ザッツ…」が気になったのは、その何週間か前、TVで「パリの恋人」を見て、結構ウットリした気分になれたからである。オードリー・ヘプバーンが出てるてんでチャンネルを合わせたのだが、フレッド・アステアの踊りにビックリした。アステアも、タップダンス自体も初見だった。
オードリーの魅力もたっぷりな映画だったが、アステアを知りたくて「ザッツ…」を見に出かけたわけである。
勿論それは、十二分に報われた(というか、以来私は完全にアステア様にハマった)。
ジーン・ケリーの元気一杯の魅力も堪能した。勿論アステア様の次にであるが(笑)
ジュディ・ガーランドの力強い歌唱も素晴らしい。いや、このドキュメンタリーにおけるジュディの比重はかなり高い(高くても納得はいく)。水中レビューのエスター・ウィリアムズだって、私はあまり興味はわかないが「チャーリーとチョコレート工場」に押し寄せる現代の映画ファンには是非元ネタ(工場の小人たちがチョコレートの川に次々飛び込む場面の)として、歴史的教養として見ておいてほしいと思う(笑)
そして何より、50年代までのミュージカル黄金時代には綺羅星のような名曲がゴマンと揃っているのである。ガーシュイン、コール・ポーター、ジェローム・カーン、アーヴィング・バーリン、ロック以降は聞かずとも不要、と無茶を言ってしまいそうな勢いだ(というか私には不要(笑))。
それ以来、60年代以降の大作ミュージカル(「サウンド…」のような。ミュージカルというジャンルが黄昏てきたからこその大作化だと私は思う)は無視して、「ザッツ…」に登場した比較的伝統的なスタイルの歌と踊りのミュージカルばかりを追いかけてきた。
その頃はまだビデオもなく、TV放映か自主上映を待つばかりで(学生には金もない)、追いかけるといっても知れていたのだが…
それからン十年。
「ザッツ…」のパート1・2にチラチラと取り上げられた作品群の、特にアステア出演作、映画全体を見たくて仕方がないのに見れなかった作品の大半は、ここ数年で、今やみごとに私の手元にDVDで揃ってしまった(一部はスカパー等のノーカット放映の録画だが)。映画館で見れるのがベストだろうが、時代は良くなった…のか?(^^;)
ちなみにMGMの25周年大パーティで居並ぶ50年代スター達の顔も、初めて見た時に比べれば随分沢山の人を見分けられるようになったなぁと自画自賛(笑)
その反面、ナレーターとして老年とはいえ元気に登場する、アステア、ケリー、シナトラ、ビング・クロスビー、ジェームズ・スチュアート、エリザベス・テーラー他、11人の大スターたちのほとんどがいまや鬼籍に入っている。
…合掌…
MGMに絞ってのミュージカル史ドキュメンタリーだが、歌と踊りがゲイジュツでなく「芸」であった時代の輝きがガッツリと伝わってくる。
歌や踊りについては各人の趣味や感性が違うのは当然なので、どうしてもミュージカルは合わない!という人もあるだろうが、伝統的なミュージカルって何なのか、知らない人知りたい人は一度見てみることをオススメする。知ってる人はたいていもうとうに見ているでしょうから。
と、メル・ブルックスのミュージカル版「プロデューサーズ」は、とことん50年代ミュージカルをリスペクトして作られているので、あの映画の歌や踊りが気に入った人は特にオススメ(笑)
ということで映画には言うことないのだが(というか今回は映画自体より自分語りが主になっているような)、映画チャンネル「ムービープラス」には声を大にして言いたい!
映画の途中で、CMをはさむなーーーーーー!
CATVの売りは映画の途中にCMがはさまらないことではないのかッ!
あきれたことに、ちょうど真ん中へんで、同チャンネルの「アカデミー特集番組」のCMが入りやがりました。
怒り狂って、そして苦労して録画からそこだけ切取り編集しましたが、もう、ほんとにもう。
許せん。
コメント
それに、映画ってやはり、美男美女が出てなんぼっていうとこあると思うんですが、昔の映画はそれも裏切らなかったですね。美人で、チャーミングで、歌って踊れて・・・。アステアはハンサムとは思いませんが、めっちゃ粋。やっぱりあのダンスの神業はスゴイと思います。
この作品は、実は、まだ見ていません。音楽はよく耳にするんですが。
昔、淀川長治さんが、ラジオで(インナートリップが提供していた番組ですが、タイトルは忘れました)映画の解説をしていた番組があって、毎回聞いていたのですが、この作品の時の曲は、大体覚えています。
そういえば、昔、京都の大学に通っていた頃、八坂神社の近くにあった映画館で、この当時のミュージカル映画を5本か4本まとめて観て、あまりの絢爛豪華さに、クラクラしながら帰った記憶がよみがえりました。誰の、なんていう作品なのか、朦朧としていますが、ジェーン・ラッセルが出ていたような・・・
それにしても、スカパー、いい作品やるんですね。検討してみようかな・・・
「馬上の二人」もやるんだったら・・・。(当然日本語字幕付きですよね)でも、CMが入るんですか?
凄い人がいっぱいいっぱいですよね。
中でもアステアの動きの軽やかさは人間超えてると思います(^^;)
しかしCMは驚きました。普通は映画の途中になど入れない筈なんですよ!ドキュメンタリーだからいいとでも思ったのかしら。不思議。
スカパーのラインナップはねえ…微妙です。一月に一本も録画しない時もあります。二月三月は久々に豊作ですが…アカデミー賞シーズンだからかな。あれほどいろいろチャンネルがあるのだから、もう少し古い映画の割合を増やしてほしい…
二局しかないBSとどっちが?という気がします。
京都の映画館(今はなきG会館?)でのジェーン・ラッセルについては、「紳士は金髪がお好き」に一票☆
この日記書きながら、なんだかこみあげるものがあって、ネットサーフするうちにはずみで海外盤7枚組BOX「Classic Musicals from the Dream Factory, Vol. 2」を注文してしまいました。収録作品はThe Pirate(踊る海賊) / Words and Music / That’s Dancing(ザッツ・ダンシング) / The Belle of New York / Royal Wedding(恋愛準決勝戦) / That Midnight Kiss / The Toast of New Orleans)。バカだなあ。でもぉ、リージョンオールらしいし、「恋愛準決勝戦」は綺麗にデジタルリマスターされてるらしいし(私の持ってる日本盤はかなり色目が汚いです)、「ザッツ…」を見ていた時に「The Toast of New Orleans」にデヴィッド・ニーヴンが出てることに気付いたし、色々特典映像ついてるぽいし、7作入りなのに送料込みった43ドルだったし。
アステアの「The Belle of New York」とケリーの「踊る海賊」は、ジュネスが五月に出すらしいんですが、ジュネス一枚買うより安いかも(円高だし)。ほんに日本のDVD業界はなぁ…