奥様は魔女

2009年1月5日 映画
1944年、モノクロ作品。監督は大戦中渡米していたルネ・クレール。

同タイトルのTVドラマシリーズとは無関係。実は「トッパー氏の冒険」のソーン・スミス原作と、見てから知りました。「トッパー」も映画化されてるそうだし、当時は人気あったのねソーン・スミス。

270年前のアメリカで、魔女裁判にかけられ火あぶりになったジェニファー(ヴェロニカ・レイク)とその父親は、告発したウォーリー(フレデリック・マーチ)とその子孫が代々、恋愛運・結婚運の悪さに苦しむようにと呪いをかける。
さて現代。たまたま封印から解き放たれた二人は、魔法の力で再びウォーリー家現当主(マーチ)に悪さをしようとする。彼は知事選挙と美人だが我儘な婚約者(呪いの影響だ)との結婚式とを目前に控えて、まさに人生の岐路にいた。
まとわりついてくる謎の美女にウォーリーは困り果てるが、彼に飲ませるつもりの惚れ薬を間違って自分が飲んでしまったジェニファーは、本気で恋に落ちてしまい…

当時なりの特撮を駆使した、ロマンチックで能天気なファンタジック・コメディ。都合が悪くなると突風で何でも吹きとばしたり、スキャンダル勃発で当選が危ないのを魔法でなんとかしちゃえとか、めちゃくちゃお気楽な展開だ。話が短くて展開が割と単純なのはちょっと惜しい。まだまだ引っ張りよう、突っ込みようはいろいろあると思うのだが、まぁ古い映画だからなのかなあ。魔女ネタはTVドラマや色々でその後どんどん展開してるからなぁ。

「スタア誕生」「我らの生涯の最良の年」など様々な名作に出てる大スターとはいえ、マーチはイマイチどこがいいのか分からないのだが(私が見たのはコレの他「生活の設計」くらいか)、ヴェロニカ・レイクの一種中性的なかろやかさは、時代離れした魔女にするには悪くない。
ライバル=婚約者は若いスーザン・ヘイワードで、我儘勝気とはいえ、こちらもかなり可愛い。

「巨匠」ルネ・クレールは意識せずともよし。気軽に見て笑っておしまいの映画。
後味は悪くありませんが。

コメント

お気に入り日記の更新

日記内を検索