1946年 スチュアート・ヘイスラー監督作品。
「スイング・ホテル」同様アステアがビング・クロスビーと組んで三角関係。

花形ダンサーのジェド(フレッド・アステア)は、メリー(ジョーン・コールフィールド)に恋してダンス・パートナーにと誘うが彼女はつれない。やっとこさデートに連れだし友人ジョニー(クロスビー)の店に行くと、何と彼女はジョニーに一目ぼれ、やがて彼と結婚してしまう。ところがジョニーには、繁盛してる店をすぐ売っちゃ新しい企画に飛びつく癖があったため、堅実さを求める彼女との亀裂が次第に深まり、離婚に発展する。
幼い娘を連れて家を出たメリーを、公私に渡るパートナーとして支え続けたのはジェド。しかし、何度もプロポーズをOKしかけては土壇場でまた「ジョニーを忘れられない」と断るメリーに、温厚な彼もついに酒に逃避し始める。酔って出た舞台で事故って引退するハメになり、それに責任を感じたメリーは姿を消す。

再起したジェドが、冒頭からずっとこのメロドラマな顛末をラジオで喋ってるのも、姿を消したメリーやジョニーに再会したいから、ということなのだ。

が。

天下のアステア様に、この仕打ちは…
なにコレ!なにこの女!キー!という気分になってくる。
責任感じたんなら逃げずに結婚してやれよ、とか。
そもそも本当に結婚する覚悟もないなら、OKとか言うな!とか。
幼い娘まで「ママはジェドおじさんと結婚するの」と納得してるのに、ドタキャンを繰り返すメリーさん。
あんまりじゃない?

こんなにもフラストレーションのたまったアステア・ミュージカルは初めてだ。(-"-;)

"Puttin’ on the Ritz""A Couple of Song and Dance Men"など、見ごたえあるダンス・ナンバーがいくつもあるのだが(但しクロスビーの歌のほうが数は多い…まあパラマウントだから仕方ないのか?)、ストーリーは、見るほどに侘しい気分に。

まさか、アステア&クロスビーな映画より、トニー・ザイラー&イナ・バウアーのほうがよっぽど楽しめたよ…なーんて思うことになるとは思いませんでしたよ。とほほ…。

というわけで、アステア・ファンには勧められません。ビングのファンならOKか。

コメント

nophoto
オショーネシー
2008年6月7日17:37

アステアはこの映画をもって引退するわけですが、この不細工な女に散々引っ張り回される情けない役…。ヒロインが絶世の美女とかだったら少しは許す…って気になるけど、この女優さんホント綺麗でも何でもないんですもん。いや〜な感じの女だ。
そりゃ撮影が終わったとき、カツラを叩きつけたくなる気持ちも分からんでもないわ。(それはヒロインとは関係ないか…)

ボースン
ボースン
2008年6月7日21:38

いやホント、参りましたよ〜。こんなにも踏みつけられっぱなしの役とはね。「スイング・ホテル」もパラマウントだけあって恋愛方面ではビング・クロスビーに負けてましたが、一応最後にはアステアにも恋人決まってカップル二組成立、となっていたのに、今回は最後まで救いなし。

最初は別の人が出る筈の役だったそうだから、アステア様にはもともと役不足(本来の、正しい意味での『役不足』!)だったのでしょうかねぇ。とにかくムカつく女でした、ええ。

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