1942年ビリー・ワイルダー監督作品。モノクロ。
原題は“The Major and the Minor”。
ネットレンタルに加入してみた。無料キャンペーン中だったので(笑)
さあ無料中にDVD何枚見れる?第一弾が、コレ!
大好きなビリー・ワイルダー監督の、渡米第一作がこの作品。
所謂スクリューボール・コメディの範疇に入るのだろうけど、「オトナの恋の駆け引き」とは少し違えてあるのがミソ?
都会で失職したスーザン(ジンジャー・ロジャース)は田舎へ帰ることに決め、「これだけは手をつけなかった」帰りの切符代を入れた封筒を握りしめて駅へ行くが、運賃が値上がりしていて「足りません」と門前払い…。進退極まった彼女は苦肉の策、「12歳の少女」に変装して小児運賃で夜行に乗るという暴挙に出る!(笑)
いや、ジンジャー小柄な方なのは確かなんですが、なんちゅー強引なシナリオ…しかし、それがいいんですよね(^^;)
カーティス&レモンの女装が大好評?の「お熱いのがお好き」と一緒だわ。うん。
コメディは、過程と結末さえ素晴らしければ、大前提がどんなにおバカでも結構許せてしまうジャンルだ。
髪は三つ編み、片手に風船、ハイヒールを脱ぎ、タイツはちょんぎってソックスに。手持ち服をコーディネートで子供服っぽく見せたものの、やはり車掌には怪しまれる(当たり前か)。列車内を逃げるうち彼女はカービー少佐(レイ・ミランド)の個室寝台へ入り込むが、親切な彼は子供の一人旅(しかも寝台でなく座席)は大変だねと自室の空き寝台に泊めてくれるのだった。雷が鳴ったらおとぎ話で慰めてくれる。
うわーーーぁぁぁ、なんというイイ人だ(泣)。
ところが嵐で川が増水し、列車は途中でストップ。おまけに車で迎えにきた少佐の婚約者パメラ(リタ・ジョンソン)が「寝台車に女をつれこんでる!」と『誤解』して飛び出す一幕があり(ホントは誤解じゃないのが何とも…)、少佐は「皆に事情を説明するため一旦一緒に来てほしい」と、“スースー”こと偽少女を自分も住む陸軍兵学校に連れてゆく。週末には家まで送ってやれるからということで、週末までの三日間“スースー”は、婚約者の妹で12歳のルーシー(ダイアナ・リン)の部屋に泊まることになる(ちなみにこの姉妹は兵学校の校長の娘だ)。
ルーシーだけは一目でこの変装を見破るが、「黙っててあげるから協力して」と持ち掛ける。少佐と姉についてである。戦争が始まり、少佐は自分も外地へ、前線へと出征したいと希望を出しているのだが、パメラは口先では理解を表明しつつ陰でそれを潰すべく暗躍しているのだ(危険な戦地へやりたくないという女心は分かる気もするのだが、彼女の場合はただの自己チュー!)。ルーシーはそれを「犯罪」と呼ぶ…。
いやーカッコいいですルーシーちゃん。いいたいこと言い終わると、ベッドの下からするりとタバコケースを取り出して「Smoke?」とスーザンに差し出す。思わず苦笑して一本頂くスーザンと、年齢を超えたイイ女の、美しい友情の始まりですね〜。
ロマコメとしてはここからが本番か。強引で大笑いな「お子ちゃま」演技にもかかわらず、オトナの色香が漏れるのか、むやみに兵学校の学生(中学生って感じ?)300人にモテすぎちゃって困る「スースー」とか、パメラの陰謀をどうするか、とか(中学生相手に色仕掛けを試みる「スースー」!)、「今の男の子はマセてるから注意するんだよ、君は美人だし」と、「スースー」にマジメに注意してやるうち自分もクラクラしそうになって困る少佐とか。超イイ人な上ハンサムな少佐にスーザンの方も惹かれちゃうのは自然な流れ。しかし「年の差」が立ちはだかる…(笑)
ワイルダーですからね、事態が混迷し流れてゆく過程にはイチブのスキもなく、のべつまくなしに気の利いたセリフやそのバリエーションの怒涛の101分。
そして紆余曲折のはて、ロマンチックでホノボノなハッピーエンドで大満足でした。
ジンジャー・ロジャース、実はアステアとの共演映画では特に魅力的と思ったことがないのですが(アステアに気を取られすぎてるから?)、今回はとてもいいし可愛いと思いました。コメディエンヌとしてはやっぱ上手いのね。12歳は苦しいけど(笑)
レイ・ミランドは、長身でちょっとタレ目でおっとり上品なところがイイ感じ。あんなに何度も騙されて大丈夫か?という、善人すぎてその分足元はあまり見えてないって役柄を可愛らしく演じていました。一歩間違うと変態…な役なのだが、朝起きた時に「目の体操」をやってる場面などいかにもおバカっぽさ全開で良かった。あはは。
二枚目ばかりでなく、時には犯人役やアル中役でも有名なミランドだけど、今回は若い頃のジェームズ・スチュアートをより二枚目にしたような雰囲気だったかなあ?←おっとと、ジミーに失礼か…
原題は“The Major and the Minor”。
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大好きなビリー・ワイルダー監督の、渡米第一作がこの作品。
所謂スクリューボール・コメディの範疇に入るのだろうけど、「オトナの恋の駆け引き」とは少し違えてあるのがミソ?
都会で失職したスーザン(ジンジャー・ロジャース)は田舎へ帰ることに決め、「これだけは手をつけなかった」帰りの切符代を入れた封筒を握りしめて駅へ行くが、運賃が値上がりしていて「足りません」と門前払い…。進退極まった彼女は苦肉の策、「12歳の少女」に変装して小児運賃で夜行に乗るという暴挙に出る!(笑)
いや、ジンジャー小柄な方なのは確かなんですが、なんちゅー強引なシナリオ…しかし、それがいいんですよね(^^;)
カーティス&レモンの女装が大好評?の「お熱いのがお好き」と一緒だわ。うん。
コメディは、過程と結末さえ素晴らしければ、大前提がどんなにおバカでも結構許せてしまうジャンルだ。
髪は三つ編み、片手に風船、ハイヒールを脱ぎ、タイツはちょんぎってソックスに。手持ち服をコーディネートで子供服っぽく見せたものの、やはり車掌には怪しまれる(当たり前か)。列車内を逃げるうち彼女はカービー少佐(レイ・ミランド)の個室寝台へ入り込むが、親切な彼は子供の一人旅(しかも寝台でなく座席)は大変だねと自室の空き寝台に泊めてくれるのだった。雷が鳴ったらおとぎ話で慰めてくれる。
うわーーーぁぁぁ、なんというイイ人だ(泣)。
ところが嵐で川が増水し、列車は途中でストップ。おまけに車で迎えにきた少佐の婚約者パメラ(リタ・ジョンソン)が「寝台車に女をつれこんでる!」と『誤解』して飛び出す一幕があり(ホントは誤解じゃないのが何とも…)、少佐は「皆に事情を説明するため一旦一緒に来てほしい」と、“スースー”こと偽少女を自分も住む陸軍兵学校に連れてゆく。週末には家まで送ってやれるからということで、週末までの三日間“スースー”は、婚約者の妹で12歳のルーシー(ダイアナ・リン)の部屋に泊まることになる(ちなみにこの姉妹は兵学校の校長の娘だ)。
ルーシーだけは一目でこの変装を見破るが、「黙っててあげるから協力して」と持ち掛ける。少佐と姉についてである。戦争が始まり、少佐は自分も外地へ、前線へと出征したいと希望を出しているのだが、パメラは口先では理解を表明しつつ陰でそれを潰すべく暗躍しているのだ(危険な戦地へやりたくないという女心は分かる気もするのだが、彼女の場合はただの自己チュー!)。ルーシーはそれを「犯罪」と呼ぶ…。
いやーカッコいいですルーシーちゃん。いいたいこと言い終わると、ベッドの下からするりとタバコケースを取り出して「Smoke?」とスーザンに差し出す。思わず苦笑して一本頂くスーザンと、年齢を超えたイイ女の、美しい友情の始まりですね〜。
ロマコメとしてはここからが本番か。強引で大笑いな「お子ちゃま」演技にもかかわらず、オトナの色香が漏れるのか、むやみに兵学校の学生(中学生って感じ?)300人にモテすぎちゃって困る「スースー」とか、パメラの陰謀をどうするか、とか(中学生相手に色仕掛けを試みる「スースー」!)、「今の男の子はマセてるから注意するんだよ、君は美人だし」と、「スースー」にマジメに注意してやるうち自分もクラクラしそうになって困る少佐とか。超イイ人な上ハンサムな少佐にスーザンの方も惹かれちゃうのは自然な流れ。しかし「年の差」が立ちはだかる…(笑)
ワイルダーですからね、事態が混迷し流れてゆく過程にはイチブのスキもなく、のべつまくなしに気の利いたセリフやそのバリエーションの怒涛の101分。
そして紆余曲折のはて、ロマンチックでホノボノなハッピーエンドで大満足でした。
ジンジャー・ロジャース、実はアステアとの共演映画では特に魅力的と思ったことがないのですが(アステアに気を取られすぎてるから?)、今回はとてもいいし可愛いと思いました。コメディエンヌとしてはやっぱ上手いのね。12歳は苦しいけど(笑)
レイ・ミランドは、長身でちょっとタレ目でおっとり上品なところがイイ感じ。あんなに何度も騙されて大丈夫か?という、善人すぎてその分足元はあまり見えてないって役柄を可愛らしく演じていました。一歩間違うと変態…な役なのだが、朝起きた時に「目の体操」をやってる場面などいかにもおバカっぽさ全開で良かった。あはは。
二枚目ばかりでなく、時には犯人役やアル中役でも有名なミランドだけど、今回は若い頃のジェームズ・スチュアートをより二枚目にしたような雰囲気だったかなあ?←おっとと、ジミーに失礼か…
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