原題“TheTunnel of Love”1958年ジーン・ケリー監督作品。
ジーン・ケリーは監督のみのノン・ミュージカル。
珍しい、リチャード・ウィドマーク主演の純コメディとあって、ずっと見たかったのに国内ではDVDもビデオもナシ。海外ですら、ビデオのみ…ですが意外と安かったので思い切って買っちゃった。英語字幕すらないのに!なので、久々に心身の余裕のできた今日ようやく視聴。
(2/27日記参照→http://diarynote.jp/d/13374/20080227.html)
セリフのくすぐりをどれだけ聞き落していることやら…。巻戻しやすいようわざわざDVDに焼いて視聴したけど。そして割とセリフの聞き取りやすい人ばかりではあったけど。
ですので今回の感想は、話半分に聞いて下さい。m(__)m
とはいえこの映画に関しては、古雑誌や古パンフを結構集めていたので、大筋は正しく理解してる筈。ネタバレOKでいいですよね。
共演はロマコメの女王ドリス・デイ、子どもが欲しいのにできないアツアツ夫婦(デイ&ウィドマーク)のドタバタ喜劇。隣人役にギグ・ヤングというのがまた本格的(笑)
「子作りをあきらめるわけでもないけど、とりあえず養子申し込んでみようか」となったものの、やってきた養子斡旋会社の調査員(ジア・スカラ)が思いがけず美女で、色々あって夫は「酔ったはずみで手を出したかも」と思いこみます。記憶はないが、目が覚めたら一人でモーテルにおり、「素敵な夜をありがとう」とかトンデモない置手紙があったんですね。いまどきこんなネタが映画になるか!なくらいホノボノですね(笑)
でも、50年代ですから!!
誤解は誤解を増幅し、届けられた養子もヤケに自分にソックリな金髪碧眼ベビーとあって、夫(と隣人)は、「やはり、調査員との間の子では…」と、気もそぞろ。男二人があまりに浮足立つので妻も実子疑惑に思い至り、「家を出るわ!」と荷造りを始める…。でも大丈夫。カタストロフ寸前で調査員が挨拶にやってきて、全ての誤解は無事氷解。
うーむ、なんてタワイのない、見え見えなハッピーエンド…(笑)
だいたい調査員嬢、狙って罠をかけたとしか思えない無茶な言動でしたぞ(^^;)
台詞だけきくと最後まで、天然だったように聞こえるが。
そして教訓「雉も鳴かずば撃たれまい」。
しっかし、こんなにナサケないウィドマーク、はじめて見たよ!愛妻家か恐妻家か判断に困るほどです。可愛くて歌もうまい(二曲ほど歌います)若奥さんと、『いかにもフツーの売れない画家』な夫では、自然と力関係も決まってくるのか。
そしてその気になればホントに虚弱そうに見えるんだね彼。
郊外の新居に越してきて、さあ子作りに頑張るの、との妻の張り切りぶりがあまり凄くて、ギャングを演じれば「死神のような」と言われた、そげた頬のウィドマークなのだが今回は逆に最初っから死相が出て見えるのが何ともはや(笑)
一般的にいって意外極まりないキャスティングだと思うのだが、そこまで計算していたのかジーン・ケリー!
ドリス・デイはまさにホームグラウンド、得意ジャンルの中で溌剌たる魅力を発揮。画像は家出を敢行しかけて足をくじいた妻に、夫が包帯巻きながら「愛してる、信じてくれ!」と訴えるシーン。彼女の方は耳をふさいでジングルベル♪歌って聞こえないふり…。こういうのって似合うなぁドリス・デイ。彼女のロマコメは大昔に数本見たきりだったと思うのだが、また機会があれば試そうっと。
そして、コメディは好きなのに、これまで意外とすれ違いだったギグ・ヤング。…えー、こんな大柄な人だったの、と驚いた(ウィドマークよりデカい)。顔は知ってたけど写真だと長身のロック・ハドソンの隣とかだから勘違いしてたのか。妻や女性に対して小心な隣人に、お気楽なアドバイスを与えては迷走させる役どころは多分お手の物(笑)
あと珍しく、ウィドマーク様は劇中一切タバコを吸いません。ヘタにタバコを持たせるとカッコよくなりすぎるからではと邪推する私。
終始女性に振り回され続けるこの役は、カッコよすぎてもいかんのでしょう。しかし、ただ三枚目が演じればいいというものでもなさそう、ドリス・デイとのバランスからして。この夫婦、かなりベタベタのアツアツだから。普通、元気いっぱいの彼女と、相手役(ロック・ハドソンとかケイリー・グラントとか)はユーモアと二枚目っぷりで切り結ぶわけですが、その点今回ウィドマーク様は自分の武器を最初からある程度封じられてる感じで気の毒です(元々、「色男」ではないし。ユーモアはイケると思いますが)。普段のタフガイ役とのミスマッチもまた狙い目なのだろうけど、彼ほどになると、観客の先入観というのも強烈だろうし、ネット上の評価はかなり割れてますね。
こんなに「ちゃんと」ナサケないのに(笑)
それでも、様々に珍しいナサケな場面を楽しめて、個人的には収穫でした。
珍しい「女性にニヤケる」彼、「途方にくれまくる」彼、「しょーもないギャグを言って自分だけウケる酔っ払いな」彼、「ベビーとの相似をごまかせないかとの理由で口ヒゲを生やしてみた」彼、コメディならでは、目をひんむいたりオーバーアクション連発の彼。
そして、「珍しい」役どころを演じるのが、結構楽しそうです♪
同じ「とことんフツーな役」の「ノックは無用」が、なんだかマリリンをサポートするのに一生懸命、な風情がほの見えたのに比べれば…
TCMにトレイラーとフォトギャラリーがあるのがまた嬉しい。
http://www.tcm.com/mediaroom/index?cid=13468 (trailer)
http://www.tcmdb.com/common/archivePopup.jsp?cid=197317&contentId=197317
ジーン・ケリーは監督のみのノン・ミュージカル。
珍しい、リチャード・ウィドマーク主演の純コメディとあって、ずっと見たかったのに国内ではDVDもビデオもナシ。海外ですら、ビデオのみ…ですが意外と安かったので思い切って買っちゃった。英語字幕すらないのに!なので、久々に心身の余裕のできた今日ようやく視聴。
(2/27日記参照→http://diarynote.jp/d/13374/20080227.html)
セリフのくすぐりをどれだけ聞き落していることやら…。巻戻しやすいようわざわざDVDに焼いて視聴したけど。そして割とセリフの聞き取りやすい人ばかりではあったけど。
ですので今回の感想は、話半分に聞いて下さい。m(__)m
とはいえこの映画に関しては、古雑誌や古パンフを結構集めていたので、大筋は正しく理解してる筈。ネタバレOKでいいですよね。
共演はロマコメの女王ドリス・デイ、子どもが欲しいのにできないアツアツ夫婦(デイ&ウィドマーク)のドタバタ喜劇。隣人役にギグ・ヤングというのがまた本格的(笑)
「子作りをあきらめるわけでもないけど、とりあえず養子申し込んでみようか」となったものの、やってきた養子斡旋会社の調査員(ジア・スカラ)が思いがけず美女で、色々あって夫は「酔ったはずみで手を出したかも」と思いこみます。記憶はないが、目が覚めたら一人でモーテルにおり、「素敵な夜をありがとう」とかトンデモない置手紙があったんですね。いまどきこんなネタが映画になるか!なくらいホノボノですね(笑)
でも、50年代ですから!!
誤解は誤解を増幅し、届けられた養子もヤケに自分にソックリな金髪碧眼ベビーとあって、夫(と隣人)は、「やはり、調査員との間の子では…」と、気もそぞろ。男二人があまりに浮足立つので妻も実子疑惑に思い至り、「家を出るわ!」と荷造りを始める…。でも大丈夫。カタストロフ寸前で調査員が挨拶にやってきて、全ての誤解は無事氷解。
うーむ、なんてタワイのない、見え見えなハッピーエンド…(笑)
だいたい調査員嬢、狙って罠をかけたとしか思えない無茶な言動でしたぞ(^^;)
台詞だけきくと最後まで、天然だったように聞こえるが。
そして教訓「雉も鳴かずば撃たれまい」。
しっかし、こんなにナサケないウィドマーク、はじめて見たよ!愛妻家か恐妻家か判断に困るほどです。可愛くて歌もうまい(二曲ほど歌います)若奥さんと、『いかにもフツーの売れない画家』な夫では、自然と力関係も決まってくるのか。
そしてその気になればホントに虚弱そうに見えるんだね彼。
郊外の新居に越してきて、さあ子作りに頑張るの、との妻の張り切りぶりがあまり凄くて、ギャングを演じれば「死神のような」と言われた、そげた頬のウィドマークなのだが今回は逆に最初っから死相が出て見えるのが何ともはや(笑)
一般的にいって意外極まりないキャスティングだと思うのだが、そこまで計算していたのかジーン・ケリー!
ドリス・デイはまさにホームグラウンド、得意ジャンルの中で溌剌たる魅力を発揮。画像は家出を敢行しかけて足をくじいた妻に、夫が包帯巻きながら「愛してる、信じてくれ!」と訴えるシーン。彼女の方は耳をふさいでジングルベル♪歌って聞こえないふり…。こういうのって似合うなぁドリス・デイ。彼女のロマコメは大昔に数本見たきりだったと思うのだが、また機会があれば試そうっと。
そして、コメディは好きなのに、これまで意外とすれ違いだったギグ・ヤング。…えー、こんな大柄な人だったの、と驚いた(ウィドマークよりデカい)。顔は知ってたけど写真だと長身のロック・ハドソンの隣とかだから勘違いしてたのか。妻や女性に対して小心な隣人に、お気楽なアドバイスを与えては迷走させる役どころは多分お手の物(笑)
あと珍しく、ウィドマーク様は劇中一切タバコを吸いません。ヘタにタバコを持たせるとカッコよくなりすぎるからではと邪推する私。
終始女性に振り回され続けるこの役は、カッコよすぎてもいかんのでしょう。しかし、ただ三枚目が演じればいいというものでもなさそう、ドリス・デイとのバランスからして。この夫婦、かなりベタベタのアツアツだから。普通、元気いっぱいの彼女と、相手役(ロック・ハドソンとかケイリー・グラントとか)はユーモアと二枚目っぷりで切り結ぶわけですが、その点今回ウィドマーク様は自分の武器を最初からある程度封じられてる感じで気の毒です(元々、「色男」ではないし。ユーモアはイケると思いますが)。普段のタフガイ役とのミスマッチもまた狙い目なのだろうけど、彼ほどになると、観客の先入観というのも強烈だろうし、ネット上の評価はかなり割れてますね。
こんなに「ちゃんと」ナサケないのに(笑)
それでも、様々に珍しいナサケな場面を楽しめて、個人的には収穫でした。
珍しい「女性にニヤケる」彼、「途方にくれまくる」彼、「しょーもないギャグを言って自分だけウケる酔っ払いな」彼、「ベビーとの相似をごまかせないかとの理由で口ヒゲを生やしてみた」彼、コメディならでは、目をひんむいたりオーバーアクション連発の彼。
そして、「珍しい」役どころを演じるのが、結構楽しそうです♪
同じ「とことんフツーな役」の「ノックは無用」が、なんだかマリリンをサポートするのに一生懸命、な風情がほの見えたのに比べれば…
TCMにトレイラーとフォトギャラリーがあるのがまた嬉しい。
http://www.tcm.com/mediaroom/index?cid=13468 (trailer)
http://www.tcmdb.com/common/archivePopup.jsp?cid=197317&contentId=197317
コメント
ただ、現役スターと違い、出演作品も限られた資源…と思うと、買いこんでもどんどん見ちゃうの勿体ないような気もしまして、つい積見映画を手元にキープしてしまいます。実は「秘密諜報機関」も未見のままです。こっちは字幕あるんだけど…ファン心理は複雑です。(^^;)
リメイクは…絶対無理ですよね!(笑)
今の時代には、ありえませんよこの展開。ははは。
店主さんもイイ人ですね〜☆
これで暑い暑い夏も越せそうな気がします。
ブルーレイ、ウチでは映せるドライブがないので気にしない(笑)
それより米国で「ゴーストタウンの決斗」が出るんですよ〜。
これを機会に海外盤デビューは如何?何故か日本のアマゾンでも予約できます。これを機に日本盤が出てくれると一番なのですが…
送料も国内製品扱いなので(1500円以上無料)、発売前に予約するより、ギリギリまで国内メーカーの動きを見てるのもよいかも。
http://www.amazon.co.jp/Law-Jake-Wade-John-Sturges/dp/B00195I3P4/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=dvd&qid=1215250409&sr=1-1