二重の鍵

2008年5月5日 映画
二重の鍵
1959年(フランス)、クロード・シャブロル監督作品。

「二重の鍵」、ジャン=ポール・ベルモンドがコレで注目されたとか聞いた記憶があったので、スカパーでやってたのを録って見た。ベルモンド結構好きなんです。内容には期待しないまま見たけど、…やっぱりフランス映画のノリ、ヌーヴェル・ヴァーグのノリって、あんまり私に合わないなー。

物語はというと、南仏の素敵なお屋敷(庭園とブドウ畑付)での人間ドラマ。夫は近所の若くて美人の芸術家に恋をして気もそぞろ、妻は「せめて離婚は避けたい」とか悶々として、若いのにいつもスーツ姿でクラシック音楽聴いてる息子と普通に可愛い娘がいる。ついでに露出狂気味?のセクシーメイドもいる(メイド服は着てない)。ベルモンドは、娘の婚約者で芸術家とも友人(行儀が悪いと母親には嫌われてる)。やがて芸術家が殺されて…

夫は愛人の美を称え、妻の老醜を罵倒する。年甲斐もなく木漏れ日の中やお花畑で愛を語る。フランス人てオッサンの恋が好きなのよねえ。いや私は、オッサンの恋に決して不寛容ではないのですが(大好きな「ラムの大通り」だってオッサンの恋だ)、そして、確かに堅苦しく俗物ぽく見える奥さんですが、美醜ばかり口にする夫にも不快感を覚えてしまうんですね。インテリアやエクステリア(芸術家の家なんか日本風!)、カメラワークは何かと凝っていて、好きな人にはウケそうですが、最後まで「やっぱりおフランス映画だよな」と醒めて見ていた私(苦笑)。

ベルモンドだけは目に楽しかったですが。無作法で傍若無人、でも妙に天真爛漫な魅力がある。しかもめちゃくちゃ若くて可愛らしい(笑)
ビリングは六番目なのだけど、実質探偵役なので主役級に目立っちゃってましたね。夫に肩入れしてるのだけが理解しがたかったけど(芸術家への肩入れってことかもしれないが)。
あーあ、ホントに「男」シリーズDVD化してくれないかなあ(TV放映でも可)。アクション・コメディの彼が一番好きなので。

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