リチャード・フライシャー監督1958年作品。
古い割に画像も鮮やかなのはやはりDVDならではか♪
バイキング!中世スペクタクル!海洋ロマン!ついでに出生の秘密!
そういう要素にちょっとでも反応する人は、見て損はなし。

バイキングの王ラグナー(アーネスト・ボーグナイン)と息子アイナー(カーク・ダグラス)は、身代金目当てにイングランド王の婚約者モーガナ姫(ジャネット・リー)をさらうが、彼女に恋した奴隷エリック(トニー・カーティス)は小舟で姫を連れて逃亡する。
イギリスまで逃げ延びた彼らは結局引き裂かれるのだが、姫のため、またラグナーを殺したイングランド王への復讐のため、エリックとアイナーとは共に再びイングランドへ攻め込んでゆく。

だが、赤子の頃にさらわれてバイキング船の奴隷とされていたエリックは、実は昔ラグナーがイングランドを略奪した時、先王の妃を凌辱して生ませた息子だったのだ…

そんなドラマチックな出生の秘密を主人公に背負わせておきながら、主要登場人物にはそれをなかなか分からせない、粘り腰な脚本がgood。見えない血の絆に結ばれていながら、知らず敵対し、憎み合い、なのに時には相手の誇りを守るために血を流す男たち。

最後の攻城戦がまた本格的な描写で見ごたえあるし、ラスト、夕闇に沈むバイキングの葬礼も風情十分。
実は誰一人として、個人的に好きなスターは出ていないのだが、楽しかった!
堪能しました〜☆やっぱ中世モノはいいですね。

ま、しいて言えば、色男ヅラをひげに隠して頑張ってるトニーカーティスより、カーク・ダグラスの方がいいけどね私は。背は高くないががっちりした体形は、豪放磊落なバイキングのプリンスにはハマってる。蛮族らしい蛮族で、しかし必ずしも人間らしい情愛がないとも限らないかも、という説得力のあるバイキングぶりでした。
なんで、エリックばっかりオーディンに贔屓されるのかわからん(笑)

まあ海洋モノでもあるので、この映画については後日あらためて本サイトでも書くかも、です。

≪追記≫本サイト記事→http://homepage3.nifty.com/Boatswain/door/viking.html

コメント

nophoto
オンリー・ザ・ロンリー
2008年4月26日9:09

良い筈ですよ。カーク・ダグラス自ら「スパルタカス」同様に製作して(あの頃はバート・ランカスターなんかも自分で会社作ったりしてエライ!)気合い入っていたし、監督は「海底2万哩」で気心知れたR・フライシャー。映像はセンスの良い、うーん、J・カーディフ(の筈)。DVD綺麗と言いますが元も綺麗でしたよ。それにしてもカーク・ダグラスってまるで北欧の人って感じしますけど?。ひょっとしてT・カーティスはこの作品でリー嬢をゲット?。「隊長ブーリバ」でC・カウフマンをゲットしたように。惚れっぽいんだね。

ボースン
ボースン
2008年4月26日19:15

良い筈ですね、ふふふ(笑)
戦後登場のハリウッド・スターたちはスタジオの言うなりを嫌い、自分のプロダクションを作って自分で決めた作品に出るようになりましたよね。ウィドマークだって作ってましたよ(目立たないけど)。「拳銃の罠」はなんとかヒース・プロだった。ヒースはたしかお嬢さんのミドルネーム…っていうのが実は家庭的な彼らしいです(笑)

もともと綺麗。そりゃもうテクニカラーですしね!
DVDの絵が綺麗、と言ったのは、ビデオと比べた場合の話です。なにせここのところ草臥れはてたビデオテープでの鑑賞が多くて、やっぱりVHSの時代は終わりだなーと(笑)。
最近の歴史映画はリアリズムで、くすんだ色調で抑制の利いた美しさを追及していますが、テクニカラーの娯楽歴史映画はリアルでなくても胸おどるものがありますよね☆

昔のテクニカラー映画の、さらなるDVD化を望む私でした。スタジオ・クラシックとか、もう少し頑張ってほしいなぁ。最近あまり新譜出なくて…

ボースン
ボースン
2008年4月26日19:39

あーそれと、思い出しました。カーク・ダグラスはたしかユダヤ系でロシアだか東欧だかの移民の血筋だったと思う。本名がなんとかスキーとかいうような。北の方には違いないけど。

nophoto
オショーネシー
2008年4月26日21:38

カーク・ダグラスの本名は、イサー・ダニエロヴィッチ・デムスキーというユダヤ系ロシア人ですね。
この頃は、トニー・カーチスの人気絶頂の時期ですな。
この映画は物語自体よりも、ジャネット・リーの胸の大きさに驚いた映画でした。
「サイコ」でもセクシーな下着姿で出てましたね。やっぱり胸はでかかった(笑)

ボースン
ボースン
2008年4月26日21:50

フルネームありがとうございます、オショーネシーさま!Dの文字を残したくて芸名をダグラスにしたのでしょうか…。
そしてジャネット・リー。…たしかに、映画の中でも「ボディスがキツイわ」とかのたまっておりましたね。バイキングに襲われて悲鳴をあげるシーンではつい「サイコ」を思い出してしまいました。
「サイコ」のほうが後の映画なのに!(笑)

翠雲
翠雲
2008年5月6日7:43

この私ですら(!)この映画をテレビで見たことがあります。覚えてます(!)確かおとーさんのお亡くなり方が…ソーゼツだったように。
ともかく、私が知っているぐらいだからきっと有名な映画なんだなーとずっと思ってました(笑)←その程度(すみません)

ボースン
ボースン
2008年5月6日10:17

「バイキング」翠雲さまもご覧になってましたか!バイキングを扱った映画としては一番正統的でキャストも豪華な定番と思います。結構安くなってたので買いましたが、納得の内容で楽しめました。以前とりあげた「長い船団」はバイキングVSイスラムの王でしたが、この映画のようなバイキングVSイングランドというのがやはり基本中の基本かと。まだイングランドも小国分立時代だから、お城ひとつで陥落してしまうのがご愛嬌でした(^^;)

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